山の辺料理 比良山荘

adrress大津市葛川坊村町94
call077-599-2058
open/day
open/night
off
capacity
memo/impression 平成20年11月30日
さて、日が暮れ始めて、晩御飯に、ビューんと車を走らせる。山科から湖西道路に乗って、堅田。途中を抜けて、暗闇が迫り、雨が降り始める。道に不安を覚えながら、北上して葛川。晩御飯の前に少しでも眺められるかなと思った葛川明王院の紅葉は真っ暗。しかし川べりに散った紅葉を朱塗りの橋から眺めれば、さぞや綺麗だったろうな、と確認できただけでもいいや。
明王院の修復にはまだ数年かかるそうで、終われば、来ようかな?

晩御飯は、明王院の手前の「比良山荘」。実は、伝えていた入店時間を1時間ほど早く着いたのだが、急いで支度をしてくれます。2階の「初雁」という個室。温かいお茶を頂いて、待ちます。

  • 八寸には、鮎のなれ寿司、黒豆の枝豆、しし松風、堀川ごぼうの鮒子射込み、松茸の醤油煮、ごりの佃煮、川海老、百合根、ムカゴ
  • お造りが、シカ、いわな、鯉、辛味大根、ワサビ、岩茸
  • 焼き物が、子持ち鮎の味噌漬け、松葉銀杏、すだち
  • 猪熊鍋(クマ、しし、京菊菜、葱、芹、平茸、なめ茸、シメジ、いぐち茸、栃餅、うどん)
  • いわなの骨せんべい
  • 白ごはん、鯉コク、香の物
  • 水菓子が、熟柿、ピオーネ
車ですので飲酒はしませんが、滋賀の酒は「不老泉」があるようです。他の銘柄と合わせて4種類ほど。ちょっとさびしい。
鍋の前に、結構料理が出ます。八寸から始まる。陶函の中に入っております。魚の小皿に「鮎のなれ寿司」。お土産でも売っておりました。

お造りは、湖と川と山と雰囲気満点。鯉は旨みをひき出した味。洗いとは違う旨さです。岩魚もいい味。癖のないシカ刺し。シカ刺しは辛味大根をつけて食べるように勧められた。ワサビでもいけます。
頭と骨を抜いた味噌漬けの鮎。(川魚全般に)こういう焼き方で鮎を食べるのは始めてだろうけど、美味しい。

いよいよ鍋の登場。七輪に炭を入れ、付きっきりで、支度をしてくれますので、つっついて食べるだけ。まず葱の芯を入れ、続いてクマを入れてくれます。11月15日に解禁になって冬眠前に獲ったものを冬の間に使い切るようです。内臓とか、熊の手は出さないそうで、背中から肩にかけてのお肉だそうだ。しゃぶしゃぶ風に火が通れば食べます。思ったより甘みの強い、割り下。砂糖が多そう。昔風の甘い「すき焼き」の割り下に近い印象で、懐かしいけど、と言っても甘い。
熊は脂の部分がチリチリと縮れてます。色合いは牛さんのようだ。思ったよりあっさり。部屋の温度が上がってくると、皿の上で脂の部分が溶け出して艶々光って、とても旨そう。その艶はクジラの脂のよう。生でも美味しそうだ。アクも出ない。ちょうどいい食べきりの量だけを、鍋に入れてくれるので、何回かに分けていただきます。京菊菜というのは、珍しい。
熊を食べ終わると、(お代わり(追加)もできるそうだが)しし肉に変わります。旨みの濃さはイノシシの方かな。アクをこまめにとって、割り下を足してくれはります。
旨味が出尽くした鍋に、なめ茸、シメジ、いぐち茸を入れます。
手べ終わると、栃餅を入れて、クターとなるまで煮込みます。甘い出汁に絡むと旨い餅。
餅が終われば、うどんを入れる。これもいけますな。生玉子がほしい処だ、鍋に特に薬味を進めないそうだが、うどんには粉山椒が出る。いい香りだ。
鍋の終わりかけに、お造りで出た岩魚の骨せんべいが出る。
最後に、白いご飯と鯉コク。ちよっと生臭みの残る鯉コク。
水菓子が、2種。

しばらく、ぽけーっと満腹感に浸って時間を潰す。窓を開けると冷気。若い仲居さんだけど、笑顔の絶えない接客で、気持ちまで暖まる鍋です。

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