adrress | 大阪市中央区道頓堀1−7−11 法善寺横丁 | ||
call | 06(6211)0201 | ||
open/day | |||
open/night | 17:00-21:30(LO) \15000 | ||
off | 月 | ||
capacity | カウンター9席・テーブル4席 | ||
memo | 要予約 | ||
impression |
2004年3月6日 夕御飯は「法善寺」だ。カウンターの隅っこで頂く献立は
春らしい先付け。辛いモノ以外に酸っぱいのも苦手なむちゃは、小さいときから「酢の物」が嫌い。でも、料理屋さんの酢の加減は、好みである。熱を加えたウニも旨いし。 無釉の白の磁器は、故桝田氏の遺作で、蓋を開けると、飯蒸し。むしった「ばちこ」が散らしてある。箸休めでもなく2品目に出るのは「胃の準備」だそうで「酒を呑んでもらう準備」と笑って答える主人であった。桝田氏が亡くなったときに、関西のグルメ雑誌で取り上げられたが、店の焼失で全部無くなった為、新たに残っているのを買い占めたような事を言っておられる。 壺壺の八寸をご主人が折敷に並べる。大胆である。 蓋を取ると見事な扇面が描かれた椀。柄一つで10万円!?季節柄「蛤」だが、葛打ちで蛤の濃厚な味は出汁に出ていない。食べるに連れ、徐々に味が濃くなる。吸い口が木の芽。椀の底にも扇が一杯。細かい金蒔絵に色漆。素晴らしい仕事。 赤貝は酢みそ、サヨリは山葵醤油、あしらいは水山葵の葉に短冊の紅白。 カウンターの前で焼いていたのは、長芋のせんべい。太白を塗って焼き目を付け、ふき味噌を塗って、長芋を重ねた焼き物。も一つは「白魚のめざし」。10匹余りの白魚の目に竹籤を刺す。ほんまに目指し。丁寧やねぇ。 煮物は「めばる」だが、出会いの筍はまだ使わず。若ゴボウである。ここでも木の芽たっぷり。ちょっと濃い味。 淡泊で上品な甘味のある白和えで、舌がリセットされる。考えられた順番である。真菜って知りません。 土鍋で炊かれた、白ご飯。美味しい。茶懐石風に「一文字」。おかずが天ぷら。おろしポン酢。 デザートは日向夏のゼリー。ふんわりゼリーの泡に、ゼリーの絡んだ果肉が絡まる。一工夫のデザート。 最後は定番のわらび餅。 美味しい仕事と、美しい器を見ていると、事件があった事など忘れてしまうのだが、話をし始めると、どうしてもその話になってしまう。料理屋の魅力というのは「味」とか「器」とかだけでなく「料理人」にもあると、改めて思う。太田和彦がいう「いい人・いい酒・いい肴」(順番おおてるかな)という言葉は居酒屋だけに通用する言葉ではない。 2003年10月1日
「むちゃのごはんや」大阪復活に選んだ店は、復活した「法善寺」しかあるまいと考えた。ご主人と女将さんとは外では会っても店に訪れるのは、しばらくぶり。2年半にもなりますかぁ。
黒釉のかかった葉の形の器に、菊の黄色が映える一皿。泉州のワタリカニというカニの身も大きいし、菊の花もたっぷりカニ酢で和えた酢の物という先付け。 で、お寿司。一切れだけが残念だ。厚い昆布で巻かれて、昆布の上に振り柚子。鯖寿司に巻かれた厚い黒い昆布を食べるのが好きじゃないけど、一緒にと言われて食べる。どうも魚と酢飯とのバランスがいまいち。 酒の肴が揃う八寸。続いてお酒は「雛願」とする。イクラの加減は感心するが、バチコを裂いて出してくるのは、ちょっと不満。裂いてしまうと、いかにも多いようにみえてしまう。 椀種に松茸は無し。あくまでも良質の国産に拘る主人は、出来の悪い信州産のキロ200000円では納得できないそうで、10日ごろまで、松茸の替わりに天然のマイタケだそうだ。ちょっと、期待はずれですな。最初は高野山から届くモノを使うようだ。丹波にこだわるなら下旬頃がよろしいようで。明治の頃の菊の蒔絵の椀。繕いに出していて、火事を免れた椀だそうだ。月替わりで椀を使っていて、1ヶ月たつと繕いに出さないといけないそうである。過酷な話。 火事によって燃えちゃったわけだが、そっくり全部を保証してくれたわけでは無いようです。むちゃは、きっと損はしてへんやろな、と思っていたけど、前の店以上のものにしたいということで、借金もできちゃったようだ。建物の年数で償却されて計算され、什器類も同様に割り引かれて、竹中さんもシビアだ。でも同じ法善寺でもはりぼての他の店より、手がかかっているそうだ。と、聚楽塗りの壁を撫でるご主人であった。むちゃはカウンターの檜をスリスリする。 お造りは、ご主人の手による太刀魚と伊勢エビ。お造りの下に敷く氷まで包丁で切っちゃいます。 焼き物は子持ち鮎。ぬらりと光る鮎が泳ぎ串に刺してある。塩がしてない?カウンター脇の炭でほっこりと焼かれて、腹の卵がほくほく。中骨は焼いた後に抜き取ってくれて、骨せんべいででてくる。1匹だけ。 大きい湯葉を巻いてあげる東寺揚げ。平湯葉でくるんだ中にはくみ上げ湯葉と長芋でトロトロ感をだしていると説明を受ける。味はウニの旨さで補う贅沢な東寺揚げ。出汁で溶かした海苔をトッピングしてワサビがアクセント。 炊き合わせは、野菜だけ。ごろんと入った芋は双子芋。初めて食べる山形産(だったかな?)の芋。大きい割に中までしっかり火が通ってムチムチだけど、むちゃはホクホクは好きだけどムチムチは好きじゃない食感なんだ。1個は大きすぎました。珍しい食材は「青干しぜんまい」で、これも初めてお目にかかる。出汁は濃すぎて、飲めませんでしたわ。 直前に鰹を薄切りにして、生醤油と芥子で漬け込んで、いりゴマたっぷり振りかける。熱々の白ごはんも良し、茶漬けもしてくれる。 定番の蕨餅は健在だ。 さて、本日、松茸は無し。四方手を尽くして国産のいい松茸が手に入らないので、10日ごろまで松茸は使わないそうだ。じゃ、アップした料金はどうなるの?ということだが、ちゃんといつもの値段に戻して精算してくれる。「松茸で5000円アップしたことを承知して注文した客は元の値段にする」という対応のようだ。ちゃんとしてはります。 さて、なぜ5000円アップかというと、「毎年身銭を切ってのサービスで松茸ってたのだが、開店早々で、余裕がない」という説明だった。とにかく、1本10000円の松茸を椀に半分ごろっと入れると、それだけで5000円ということになる。明快な説明であった。ご主人曰く「松茸」より「大黒シメジ」がいいと、語りに熱が入っていた。 でも、お客さんの中には、当然料金アップで怒っている人もおられるようである。 板前には「笠屋町」に預けられていた子がいて、悪い習慣が身に付いたようである。やりにくいわ。再開以来日曜日は同業者がずらりと並ぶそうで、珍しいモン好きは日曜日がねらい目? 2003年7月23日 再開しました 2002年9月9日 中座の火災によりお店が全焼しちゃいました。 2001年4月20日 公演を見終わって、法善寺へ急ぐ。日本料理「本湖月」に席を取っていた。もう既に最後のお客が帰ろうとする最中に入店。献立は
預け鉢の桜のデザインの永楽の大皿が春らしい八寸に彩りを添えて楽しい酒肴。桜のお椀にも桜の花が散らせた見立て。アブラメも身を散らして、春の風景を仕込んでます。香り付になっている炙った皮の香ばしさが、旨味を引き出して例えようがありません。旬の舞鶴の鳥貝は霜降り。蕗の薹を合わせてでてきます。酢味噌がまた酒のつまみになるくらい。水間のタケノコ、嬉しい。筒切りにして焼いてあります。真ん中の空洞部分に花山椒の焚いたんをごっそりとあしらって、たっぷり頂きます。これも旬の香り。花山椒自体にはクラクラくるような強烈な香りはありませんが、旬のもの大好き。鯛の白子の同時に焼いてくれてました。タンポポは始めて。西洋タンポポではなかったような・・・。春らしいのは続いて白魚の卵とじには春野菜。パンナコッタが意外で美味しい。わらび餅について女将のノブコさんと情報交換。上七軒の「老松」でもわらび粉100%のわらび餅があるそうだが、2000円ぐらいするほどの貴重な和菓子。そろそろ「夏甘糖」の季節との話。見かけたことはあるが、食べたこと無し。送ってもらって食べたくなるほどの品とは思いもかけなかった。最終電車を気にして、ちょっとペースを早めに食べてしまいました。 2000年6月4日 予約していたのは、法善寺の「本湖月」さんである。細い法善寺の石畳の傍らに暖簾だけが掛かる瀟洒な佇まいに、少々の敷居の高さを感じていたものであるが、ようやく暖簾をくぐった。日曜の夜と言うこともあってか、カウンターに客は無かった。醍醐味である。カウンターの背後には食器など無くシンプルな内装が、心地よい。カウンターの横には、竈があってその前にすわったむちゃは、暑かった。この日の献立は
ちょっと気になった錫の徳利ですが、嬉しいお話。錫器の「錫半」は無くなったけど、奥さんが職人さんを使って今でも錫の器を作っておられて、1枚の錫板から手で打出すらしい。見せて貰った1合入りの「うずら」は可愛い「ひよこ饅頭」のようだ。打ち延ばした「行平」のような打ち延ばした玄翁の痕も工芸品を見る思い。1号徳利で50000円とは安いか高いか?とにかく、口を利いてくれるとの約束で、思案六歩。 ご主人の「穴見秀夫」さんは高麗橋吉兆からロイヤルの吉兆に移り、高知の料亭「青柳」のご主人「小山裕久」さんと一緒だったらしい。今、ミナミで一番の日本料理を出すと噂されている。教えられていた人柄と違って、面白い人や。今回は穴見さんのお友達の「もめんちゃん」の名を借りて予約したが、ちくちく虐められるネタを仕入れられた。女将さんも美人で、スタッフも実に若い。ちょっと終電を意識していたので、ペースが速かったが、和歌山行きの最終の快速だった。サクランボは日本のが良いなぁ。 | ||
map | │ │ 本湖月 │ └─ │ │ ▼│ │ │ ──┘ └──────────┴────┴────┘ ┌─ ──┐ ┌───────┬────────────┐ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 法善寺 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ └─ │ │ ┌─┴────────────┘ │ │ │┌─────────────┐ ┌─ │ │ ││ │ │ │ │ ││ │ │ │ └─────┘│水かけ不動 │ │ ──┘ ┌──────┘ ──┐ │ |