炭火割烹 いふき

adrress東山区祇園町南側570-8
call(075)525-6665
open/night17:00-/おまかせ\6300〜
off不定休
capacity
memo/impression 平成27(西暦2015)年12月27日
タルト屋を出て、四条通りを横切って南側へ移動。「炭火割烹・いふき」(4.16/44)へ。
一部二回転。懐かしい社長の顔も見受けます。

  • 先付け五品が、菊菜と干し柿のゴマ酢和え・クワイチップス、車海老のアラレ揚げ・松葉銀杏、コッペカニのお寿司、焼きモロコ・ウルイ、炙ったタイラギのワケギの黄身酢和え
  • お造りは、炙り河豚の白子和え、テッピ
  • 二皿目には、小浜で揚がった生マグロ
  • お椀は、ふぐの焼き白子にゴマ豆腐、白味噌仕立て
  • 焼き物は、北陸の青首
  • 焼き蕪に白かゆ、カラスミ
  • 二品目の焼き物は、京北町のイノシシ
  • 酢の物が、リンゴと長芋の素麺、あんぽ柿ソース、橙
  • ご飯、まる雑炊と香箱蟹ごはん、香の物
  • 洋ナシ「ラ・フランス」と「レクチェ」。イチゴとラズベリーのソース
  • ココナッツアイスと小豆餡のミニ最中・黒豆入り

今晩のお酒は「麒麟山・輝・大吟醸・新潟産越淡麗精米歩合40%」を呑みます。
カカオを思い出すビターな苦みが斬れを感じさせます。次第(温度が上がると?)に苦みも消え、新潟のお酒とは思えない、ほのかに甘みを伴った旨みが膨らみます。

先付け、今日も五品が並びます。
菊菜と干し柿のゴマ酢和え・クワイチップス。足つきの車海老のアラレ揚げ・松葉銀杏。コッペカニのお寿司。焼きモロコには早くもウルイ。炙ったタイラギのワケギの黄身酢和え

お造りは、炙り河豚の白子和え、テッピ。ここ毎月、フグが出て来てます。テッピには尻尾のお肉(尾の身?)も入っておりました。
二本目のお酒は「醸し人九平次・純米大吟醸・2013・山田錦精米歩合45%」を呑みます。冷蔵庫の奥に寝ていたようです。開けさせたようで申し訳ない。香りも味わいもこなれて、落ち着いた深い味。結構いい味。
二皿目には、小浜で揚がった生マグロ。辛味大根。珍しくあぶってありません。
お椀は、ふぐの焼き白子にゴマ豆腐、白味噌仕立て。山利勢。もちろん辛子付き。

焼き物は、北陸の青首、肝、無花果。まだまだ胃に不安があるので、ハーフサイズ。無理を聞いてくれます。

焼き蕪に白かゆ、カラスミ。お初の料理。
二品目の焼き物は、京北町のイノシシ。まだまだ胃に不安があるので、ハーフサイズ。無理を聞いてくれます。厚みを持たせて焼いてくれてます。レア風に焼きあがってます。金柑、あけがらし。

酢の物が、リンゴと長芋の素麺は定番。あんぽ柿ソースは季節のソース。橙のトッピング。
ご飯、まる雑炊を注文した後で、二口ほどとお願いした香箱蟹ごはん。それなのに普通に盛ってくれます。でも、ここにきて胃の調子が・・・。本当に二口で残させてもらいます。香の物。
洋ナシ「ラ・フランス」と「レクチェ」。イチゴとラズベリーのソース。
ココナッツアイスと小豆餡のミニ最中・黒豆入り


平成27(西暦2015)年11月26日
くろちくビルを出て、四条通りを横切って南側へ移動。「炭火割烹・いふき」(4.16/44)へ。
一部二回転。懐かしい社長の顔も見受けます。

  • 先付け五品が、河豚の焼き白子と炙った遠江、牡丹海老のおかき揚げに松葉銀杏、大黒シメジとほうれん草のお浸し、タイラギの炙りに茗荷、昆布森の海胆のお寿司にトロロかけ
  • お造りは、炙り河豚の白子和え
  • 二皿目には、炙った関サバ
  • 二皿目には、炙った舞鶴の迷い鰹
  • お椀は、蟹真蒸、針生姜、ほうれん草、黄柚子
  • 焼き物は、浜坂の松葉、蒸しカニみそ、菊菜
  • からすみカブラ
  • 二品目の焼き物は、クエの味噌漬け
  • 酢の物が、リンゴと長芋の素麺、あんぽ柿ソース
  • 蓮根まんじゅうの柚子風味餡かけ
  • ご飯、香箱蟹ごはん、白子入り河豚雑炊、水菜とお揚げさんのお汁、香の物
  • 洋ナシ「ラ・フランス」、シャインマスカット、ピオーネ、とき、イチゴと代白柿のソース
  • 栗のアイスと栗餡のミニ最中

今晩のお酒は「日高見 純米大吟醸 弥助 ひょうたんボトル・東条松沢産山田錦精米歩合40%」を呑みます。
香りはまじりあってこれとは言い切れないけど、味はコクのある深味のある旨み。甘みも入れた旨みを越えた円やかな味わいで、キレも良い。美味しい。
理化学用のパイレックスガラス製のひょうたんは、高そうである。

先付け、今日も五品が並びます。
愛知県産の河豚の焼き白子と炙った遠江。白子を食べると「おくりびと」のセリフ「うまいんだなぁ」を思い出してしまうのだが、こっそり食べて来た肝は絶品だと大将が言う。やっぱり肝は旨いんだぁと記憶しておく。
牡丹海老のおかき揚げに松葉銀杏。ここでは、サービスしてくれる料理人によって名前が異なる時があります。分かりにくいんですが煎餅揚げとも説明しておりました。些細なことですけど。大黒シメジとほうれん草のお浸し。柚子風味の餡かけ。短冊に切ったタイラギの炙りに茗荷。醤油ダレに山葵。後で振り返れば、お寿司が一品で出ない分ここで、出てきました。昆布森の海胆のお寿司にトロロかけ。

お造りの一品目は、ここ最近定番の炙り河豚の白子和え。ポン酢。別皿にテッピ。
二皿目には、炙った関サバ
二皿目には、炙った舞鶴の迷い鰹。カツオがダメなお客がいて、大間のマグロが出てましたが、日本海に迷い込んだカツオの方が珍しく、高価だといっております。身の厚いカツオで、練りからしでも、塩でも・・・。

お椀は、蟹真蒸、針生姜、ほうれん草、黄柚子。説明では「寄せ蟹」でしたが、つなぎを聞くと真蒸です。食べればほとんど蟹です。生姜の風味で温まるお椀。
焼き物の一品目は、財布の意見を聞かず、浜坂の松葉。蒸しカニみそ付き。菊菜。
自家製ではないからすみを炙ったカブラで挟んだ箸休め。
二品目の焼き物は、クエの味噌漬け。あっさり目の味噌漬けで、焼き方もレアに仕上がっております。クエの味噌漬けを炙ったお造りといった食感かな。初めての味。

酢の物が、リンゴと長芋の素麺、あんぽ柿ソース。定番が戻って来た印象。
蓮根まんじゅうの柚子風味餡かけ、山葵。
ご飯は、軽く香箱蟹ごはんをよそってもらいます。焚きこんであるのか、まぶしてあるのか分かりませんが、外子が散らばってカニの身たっぷりに見えます。実際そうですけど。で、白子入り河豚雑炊をつくってもらいます。定番の汁物、水菜とお揚げさんのお汁、香の物。

水菓子が、洋ナシ「ラ・フランス」、シャインマスカット、ピオーネ、とき、イチゴと代白柿のソース。
栗のアイスと栗餡のミニ最中。


平成27(西暦2015)年10月22日
夜のご飯は、祇園の南「炭火割烹・いふき」(4.16/43)へ。
いつも当日には胡蝶蘭などを配っている「ぐるなび」からのお祝いの花が有りません。大量のビブグルマンを出して、ケチったんでしょうか?

  • 先付け五品が、ホタテ貝柱のアラレ揚げ・栗チップ・銀杏、昆布森のウニのお寿司、タコの柔らか煮、鱧の八幡巻き・餡掛け、津居山の紅ずわい
  • お造りは、河豚の炙り・てっぴ・ゴマダレ
  • 二皿目には、炙った関サバ
  • お椀は、山利の白味噌仕立てで、雲子とウチワエビ
  • 炊き合わせで、小芋、鷹峯の小蕪、菊菜
  • 焼き物は、のどぐろ
  • 酢の物が、無花果、焼きナス
  • フグ出汁にゅう麺
  • ご飯、的矢の牡蠣フライとマグロの漬け。止め椀(なめこ味噌仕立て)、香の物
  • 洋ナシ「ゴーラム」、シャインマスカット、ピオーネ、紫苑、ドライフルーツ、ラズベリーのシャンパンジュレ
  • 栗のアイスと栗餡のミニ最中

今晩のお酒は「田酒・純米吟醸・生「白生」・華吹雪精米歩合55%」を呑みます。
今年初めてリリースされたと聞く、一部に白麹を使ったお酒。フルーティーな香りと相応しい酸があって、喉の奥にミルクの様な香りが微かに残ります。酸がその香りを巧く消しているようでキレはいい方です。甘みを感じる余韻が残る料理もありますが、概ねいい相性です。

先付け、今日も五品が並びます。
ホタテ貝柱のアラレ揚げに梅肉・栗チップ・銀杏の小皿。昆布森のウニのお寿司には長芋のとろろ。タコの柔らか煮のそこには枝豆。鱧の八幡巻きには餡掛け。先月に続いて津居山の紅ずわい。底に長芋素麺、上に法蓮草?

お造りは、河豚の炙り・てっぴ・ゴマダレ。先月と異なるのはゴマ。ポンスのジュレ、アサツキ。
二皿目には、炙った関サバ。炙ってないのも並んでおります。
お椀は、山利の白味噌仕立てで、雲子とウチワエビ。

炊き合わせで、小芋、鷹峯の小蕪、菊菜。小蕪にはゴマだれ。
選んだ焼き物は、のどぐろ。大根おろし。選べる食材が、固まって来たので面白くないなぁ、と思うのですが、もうすぐジビエの季節ですから選ぶのも楽しくなりそうです。以前なら、魚と肉を頼んでいたんですが、自粛。♪もう若くはないからと言い訳したね♪というのは「イチゴ白書をもう一度」だ。
酢の物が、無花果、焼きナス。
フグ出汁にゅう麺。刻んだ葱。

ご飯、的矢の牡蠣フライとマグロの漬け。止め椀(なめこ味噌仕立て)、香の物。ご飯は頑張ってお替り。一膳目のおかずがカキフライ。なんだか妙に衣が旨い。衣が美味しいのですから、焼き物の食材の金華豚でとんかつを作って欲しいと伝えておきます。二膳目は、マグロの漬け。海苔付き。
水菓子には洋ナシの「ゴーラム」、シャインマスカット、ピオーネ、紫苑、ドライフルーツ、ラズベリーのシャンパンジュレ。
栗のアイスと栗餡のミニ最中。


平成27(西暦2015)年9月21日
夜のご飯は、祇園の南「炭火割烹・いふき」(4.20/44)へ。少し余裕のあるカウンター。

  • 先付け五品が、秋田産天然舞茸の天ぷら・銀杏、琵琶湖産鮎の塩焼き・蓼粥、津居山の紅ズワイ・オクラ・もってのほか、むかごと栗の白和え、鯖の炙り
  • お造りは、河豚の炙り・てっぴ
  • 二皿目には、蒸しアワビにウニ
  • お椀は、松茸、ウズラの丸、枝豆豆腐、ささげ、丸出汁、針生姜
  • フカヒレを丸出汁で炊いたんに、小芋、ずいき、菊菜
  • 焼き物は、一皿目が胸(プロペラ)、
  • 無花果の焚いたん、ゴマ豆腐餡
  • 二皿目がモモ・えんぺら・肝二皿目
  • フグ出汁にゅう麺
  • ご飯、イクラ丼。止め椀(なめこ味噌仕立て)、香の物
  • 洋ナシ、シャインマスカット、ピオーネ、ブドウのジュレ
  • 黒糖ココナッツのアイスと栗餡のミニ最中

今晩のお酒は「美丈夫・大吟醸・夢許・兵庫県産山田錦精米歩合30%・熊本酵母」を呑みます。
熊本酵母と言っても押さえがちの香り。酸味もほどほどだし、切れがいい。封切り直後は少し渋味を感じたけど、すぐに消えて丸みが出てきました。上品な味わいは最後まで。

先付け、五品が並びます。
秋田産天然舞茸の天ぷら・銀杏、琵琶湖産鮎の塩焼きの下には蓼粥・茗荷、津居山の紅ズワイガニ・オクラ、むかごと栗の白和え、鯖の炙りにはおろし山葵で三つ葉だったかな。

お造りは、明石産と言っていたと記憶する河豚の炙りにてっぴ。一味の唐辛子が混ざったポンスのジュレ。
二皿目には、小浜の蒸しアワビに、淡路のウニ。柔らかくて髪切る必要がありません。
お椀は、信州産の松茸、枝豆豆腐、ささげ、丸出汁、針生姜。丸の味がとっても濃い。松茸の香りもダメになっちゃうなぁと思ったけど、噛めばいい香り。厚く切られた松茸には意味がありますな。
今日はお寿司はないようで、炊き合わせ。また丸の出汁で焚いてあるようです。フカヒレがやたらと旨い。ピンク色を帯びたネットリ小芋、ずいき、菊菜。ふかひれの上に一粒載っているおがベルサイユ宮の胡椒だそうだ。

スッポンが続くと知らなかったので、選んだ焼き物はスッポン。一皿目が胸(プロペラ)。牛蒡の天ぷら。
口直しに、無花果の昆布出汁で焚いたん、ゴマの餡かけに葛を引いたというからゴマ豆腐を崩したような餡。
二皿目がモモ・えんぺら・肝。ホースラディッシュ。醤油風味に漬けこんだスッポンで、特に肝が甘い。
ご飯の前に、フグ出汁にゅう麺。あっさり。

4種類ほどあるおかずからイクラをチョイスするものの、どうせ乗せちゃうんだからイクラ丼にしてもらいます。ウニが乗って山葵が天盛。もみ海苔も入ってます。若干法油が強いのが難点でした。止め椀(なめこ味噌仕立て)、香の物。
山形のマルゲリットマリーラっていう洋ナシ、シャインマスカット、ピオーネ、ブドウのジュレ
黒糖ココナッツのアイスと栗餡のミニ最中


平成27(西暦2015)年8月20日
夜のご飯は、祇園の南「炭火割烹・いふき」(4.16/44)へ。少し余裕のあるカウンター。

  • 先付け五品が、車海老のライスペーパー揚げ・ホオズキに小芋・揚げ新銀杏、トウモロコシ・カダイフ揚げにトウモロコシのすりながし・キャビア、ドジョウの蒲焼き・シロウリ、タコの柔らか煮・モロッコインゲン、毛ガニのゼリー寄せ・オクラ
  • お造りは、炭火で炙った宮津産トリ貝
  • 二皿目には、焼き霜の鱧で、あけがらしと山葵梅肉
  • 三皿目には、津軽のマグロ、海苔
  • お椀は、焼き松茸・胡麻豆腐・ささげに焼き鱧のすりながし
  • アワビとウニのお寿司
  • 焼いた水ナス・酢味噌
  • 焼き物は、ルーアン鴨。一皿目に胸とササミ。塩と粒マスタードとサマートリュフ、無花果
  • 二皿目にもも。蜂蜜辛子漬けの胡瓜
  • そば素麺と長芋素麺、タタキオクラ
  • ご飯、新イクラしょうゆ漬け、モンサンミッシェルのムール貝の止め椀(味噌仕立て)、香の物
  • 梨、黄桃、シャインマスカット、ピオーネ、シャンパンのジュレ
  • 黒糖ココナッツのアイスと小豆餡のミニ最中

今晩のお酒は「七本鎗・純米大吟醸・袋吊り斗瓶取り・山田錦精米歩合40%」を呑みます。
南国系のフルーツの香りが重なって複雑。きっちり冷えた状態の方が引き締まって美味しい。余韻は短く切れがいいので、濃厚な味わいではあるけど綺麗な味わい。

先付け、五品が並びます。
中央には揚げたての車海老のライスペーパー揚げ・ホオズキに小芋・揚げ新銀杏。トウモロコシにカダイフを乗せ揚げたんにキャビアの塩味。トウモロコシのすりながし。キャビアはあんまり効いてないな。定番になりつつあるドジョウの蒲焼きにはシロウリ。タコの柔らか煮にモロッコインゲン。毛ガニのゼリー寄せ・オクラ。

お造りは、炭火で炙った宮津産トリ貝。まだ獲れているようです。胡瓜・茗荷。胡瓜おろし。
二皿目には、白い釉薬で見にくいけど焼き霜の鱧で、あけがらしと山葵梅肉の二種類。これも焼きたてで、暖かでジューシー。珍しく韓国産らしい。
三皿目には、津軽のマグロ。これも炙ってあります。海苔

お椀は、焼き松茸・胡麻豆腐・ささげに焼き鱧のすりながし。輪柚子。なんでもブータン産の松茸らしい。
アワビとウニのお寿司。小さ目の寿司飯にトロロが塗られているようです。ウニのトッピングだけで、アワビが零れ落ちてるお寿司。
焼いた水ナスに酢味噌。白髪ねぎ。

焼き物は、ルーアン鴨をチョイス。一皿目に胸とササミ。塩と粒マスタードとサマートリュフが出ております。さらには無花果。
二皿目に骨付きのもも。ちゃんと切り取ってくれてますが、骨はしゃぶります。蜂蜜辛子漬けの胡瓜。
蕎麦素麺と長芋素麺、タタキオクラ。長芋素麺は定番ですが、アレンジがいろいろ。そば粉入りの素麺だそうです。オクラも長芋のぐちゃぐちゃにして、ズルッと。

ご飯に、新イクラしょうゆ漬け。今の時期にイクラが取れるのか不思議なんですが、川に戻ってくる頃のイクラは皮が固くなるので、海で取れる8月から9月のイクラが美味しく食べられるのだそうです。今のうちに一杯仕込んでおくんでしょうなぁ。止め椀は小振りだけどモンサンミッシェルのムール貝の味噌仕立。香の物。
水菓子は、梨、黄桃、シャインマスカット、ピオーネ、シャンパンのジュレ。
黒糖ココナッツのアイスと小豆餡のミニ最中。


平成27(西暦2015)年7月9日
夜のご飯は、祇園の南「炭火割烹・いふき」(4.16/44)へ。少し余裕のあるカウンター。

  • 先付け五品が、ピュアホワイトのカダイフ揚げにすりながし・キャビア、毛ガニに叩きオクラ、早松と新小芋のてんぷら、炙ったキスにモロッコインゲン、どじょうの蒲焼き・木の芽に青瓜・茗荷
  • お造りは、炭火で炙った宮津産トリ貝
  • 二皿目には、炙った淡路のサバと壱岐のマグロ
  • お椀は、くじの湯葉巻きとゴマ豆腐・インゲン・柚子
  • 由良のウニのお寿司
  • 水ナス・アワビ・鷹峯唐辛子、肝タレ
  • 焼き物は、最初にまるの胸(プロペラ)、新牛蒡の天ぷら
  • 続いて、そのモモ・えんぺら・肝、山山葵
  • 紫蘇素麺と長芋素麺・ジュンサイ・枝豆・梅
  • 鱧雑炊、香の物
  • マンゴ、ピオーネ、佐藤錦、桃、ジュレ
  • フランボアーズ・オレンジピールとココナッツのアイスと小豆餡のミニ最中

今晩のお酒は「鳳凰美田・2014純米大吟醸・Gold Phoenix(ゴールド・フェニックス)・愛山精米歩合45%」を呑みます。
フルーティな香りの中に、ウッディでハーバルな香りも混じるコクのある旨み。柔らかな甘みのフワッとした余韻。

先付け、五品が並びます。
白いともろこし「ピュアホワイト」のカダイフ揚げに、すりながし・キャビア添え。トウモロコシの甘い一品。揚げたてなので一番に食べるように言われます。毛ガニに叩きオクラ。どこのか聞き忘れたけど早松と新小芋のてんぷら。まだ香りは弱い。炙ったキスにモロッコインゲン。先付の定番食材のどじょうの蒲焼き・木の芽に青瓜・茗荷。

お造りは、炭火で炙った宮津産トリ貝。わずか数週間だけ出てくる宮津産だそうです。肝付き。
二皿目には、炙った淡路のサバと壱岐のマグロ。生のサクから切った刺身をまとめて串に刺し、藁をくべてサッと炙って出てきます。溶けるようなサバとマグロです。
お椀は、くじの湯葉巻きとゴマ豆腐・インゲン・柚子。しっかり脂の旨味が感じられる吸い地。
由良の赤ウニのお寿司。

水ナス・アワビ・鷹峯唐辛子、肝タレ。
今日は選べる焼き物は一種類に抑えました。で、「まる」。女将は「まるのダブル」とか悪魔のように誘いますが、初志貫徹。最初にまるの胸(プロペラ)。それられたのが新牛蒡の天ぷら。
続いて、モモ・えんぺら・肝、山山葵。肝の周りの脂肪の塊のような部分もあって、どこかよくわからないけど、美味しい。ダブルでもよかったなぁ。
お得意の長芋素麺に、大分の紫蘇素麺。ジュンサイ・枝豆・梅でグリグリズルズル。

今日の鳳凰美田と同じ愛山を使った「黒龍」があるというので味見させてくれるようでしたが、勘違いで「五百万石」でした。さらに、冷蔵庫で忘れられていたという「十四代・大吟醸・山田錦2013」も味見。

締めのご飯も、三種類ほどの中から選べますが、今日はさらっと鱧雑炊。香の物。
水菓子はマンゴ、ピオーネ、佐藤錦、桃、ジュレ。
いつものように最中。フランボアーズ・オレンジピールとココナッツのアイスと小豆餡のミニ最中。アイス煎茶。


平成27(西暦2015)年5月28日
夜のご飯は、祇園の南「炭火割烹・いふき」(4.18/42)へ。少し余裕のあるカウンターはキャンセル?。

  • 先付け五品が、ウニ豆腐、鮎のバケット揚げ・オクラ、ホワイトアスパラガスとキャビアにトウモロコシの摺り流し、ホタテ貝柱の炙りに胡瓜と海苔、昆布森の毛蟹
  • お造りは、炭火で炙った舞鶴産トリ貝
  • 二皿目には、淡路と韓国の鱧の湯引きに、鱧出汁
  • お椀は、あこうとゴマ豆腐・防風・松葉柚子
  • 羅臼のウニ+淡路のウニの寿司に炙ったアワビ
  • 賀茂ナスの生姜風味の田楽味噌、鷹峯唐辛子、餡かけ
  • 一品目の焼き物は、キントア豚、クレソンのオイル和え、島らっきょ、辛子
  • 二品目には、塩漬けの金華豚、胡瓜の蜂蜜マスタード漬け、山山葵
  • ジュンサイ・ナス・枝豆・・トマトのジュース
  • 白ごはんに宍道湖の天然うなぎ、お揚げさんと小松菜の焚いたん、香の物
  • マンゴ、西瓜、メロン、キウイ、ブルーベリー、マスカット、ココナッツクリームとマンゴソース、シャンパンジュレ
  • フランボアーズとココナッツのアイスと小豆餡のミニ最中

今晩のお酒は「羽根屋・大吟醸・平成27年金沢国税局酒類鑑評会優等賞受賞酒・富山県産山田錦精米歩合40%」を呑みます。
いつものティーボウルで呑みますが、口の広がったボウルにもかかわらず、香りの爆弾だ。マスカットやリンゴの香りは口に含んでも爆発だ。久しぶりに香りのいいフルーティな大吟醸です。高い香りのせいで口当たりは甘いけど、キレのいい香り。最初こそ香りが気になるけど、人の味覚は次第に慣れるもの。最後まで、キレのいいフルーティな味わいです。

先付け、五品が並びます。
粒粒感のあるウニ豆腐に美味しい出汁。鮎のバケット揚げ・オクラはあられ揚げのアレンジ。ちょっと香ばしさが弱いかな。ホワイトアスパラガスとキャビアに栗―ミィーで甘いトウモロコシの摺り流し。ホタテ貝柱の炙りに胡瓜と海苔はちょっと醤油の辛さが気になる。昆布森の毛蟹。

お造りは、炭火で炙った舞鶴産トリ貝。珍しい肝付き。
二皿目には、淡路(手前)と韓国(奥)の鱧の湯引きに、鱧出汁がはられております。鱧出汁には玉ねぎを使っているようで「鱧鍋風」ということのようです。淡路は梅肉、韓国は梅肉に加えて山葵が乗っております。
お椀は、あこうとゴマ豆腐・防風・松葉柚子。柔らかいマグロ節の吸い地。今シーズン初めてのアコウかな?ゴマ豆腐は煎りゴマのようで、ちと香ばしい。あまり吸い地と合っていると思えなかった。
お凌ぎのお寿司は羅臼のウニ+淡路のウニの寿司に炙ったアワビ。どうやって食べるのか悩むけど、アワビはアワビとして食べるようです。ウニでも食べ比べ。

炭火でじっくり焼かれていた賀茂ナスには生姜風味の田楽味噌、鷹峯唐辛子、針生姜、餡かけ。
選べる焼き物の一品目は、キントア豚、クレソンのオイル和え、島らっきょ、辛子。豚らしくないなぁといつも思う。
続いて二品目には、塩漬けの金華豚。付け合わせに胡瓜の蜂蜜マスタード漬け、山山葵。脂の旨い金華豚。ポーションを半分ずつにしてくれるかと思ったけど、しっかり。

味見させてくれたのが、一緒に食べまわっているお友達の蔵元のお酒「春鹿・純米・超辛口・中取り・精米歩合60%」です。超辛口というキレのいい中に、旨みがそこはかとなく感じられます。純米を「中取り」するという手間なお酒。

いつもの長芋素麺の替わりに、トマトのジュースの中にジュンサイ・ナス・枝豆・・。さっぱりします。
白ごはんに宍道湖の天然うなぎ。皮はカリカリに焼かれております。お揚げさんと小松菜の焚いたん、香の物。
水菓子に、マンゴ、西瓜、メロン、キウイ、ブルーベリー、マスカット、ココナッツクリームとマンゴソース、シャンパンジュレ。
フランボアーズとココナッツのアイスと小豆餡のミニ最中。


平成27(西暦2015)年4月9日
予約した時間が来れば、祇園の南「炭火割烹・いふき」(4.19/41)へ。少し余裕のあるカウンターです。横ではフランス語が飛び交っておりました。

  • 先付け五品が、炙ったタイラギとウルイに酢味噌の和えもの、ドジョウのタレ焼き、ボタンエビと白魚の煎餅揚げ・えんどう豆の巣揚げ、ホタルイカの燻製と菜の花に辛子ゴマの和え衣、蛸の柔らか煮にほうれん草
  • お造りは、赤貝と長芋素麺
  • 二皿目には、火取りのアワビ、肝ソース、胡瓜、ウド、山葵
  • 炙りフグ、ポン酢ジュレ
  • お椀は、うすいの擦り流し、湯葉、ヨモギ豆腐、木の芽
  • 紀州沖・炙りマグロのの寿司
  • 塚原のタケノコ煮、一寸豆、木の芽
  • ハマグリと春菊・百合根の焚いたん
  • 一品目の焼き物は、シャラン鴨と牛蒡、クレソン
  • 二品目には、スキントア豚、ネギ
  • こごみ、わらび、ウルイ、椎茸、ホワイトアスパラガス、ゴマダレ、ポン酢ジュレ
  • ふぐのから揚げ
  • ウナギ定食、お揚げさんと小松菜の焚いたん、香の物
  • イチゴ、せとか、マンゴ、リンゴ、レーズン、ジュレ
  • 抹茶アイスと小豆餡・フランボアーズのミニ最中

今晩のお酒は「上喜元・大吟醸・吊り下げ斗瓶囲い・山田錦精米歩合40%」を呑みます。
リンゴのような香に、少し吟醸香が混じって、清冽な印象。一口目には苦みがあったけど、すぐに消えて、淡い甘味を感じるようになりますが、それもすぐに消える喉越しの軽さ。

先付け、五品が並びます。
炙ったタイラギとウルイに酢味噌の和えもの、ドジョウのタレ焼き、ボタンエビと白魚の煎餅揚げ・えんどう豆の巣揚げ、ホタルイカの燻製と菜の花に辛子ゴマの和え衣、蛸の柔らか煮にほうれん草。えんどう豆を鞘ごと素揚げして、冷えてはいるんですが、スナック菓子のようなパリパリで甘味も感じる豆の味は、お菓子として売って欲しいくらいの出来です。和え衣が重ならないように工夫してあります。

お造りは、赤貝と長芋素麺。今日の赤貝は小さいからと言って、火取りせず、生です。
二皿目には、火取りのアワビ、肝ソース、胡瓜、ウド、山葵。一口っていうのが、心残りのアワビ。
そろそろお終いという炙りフグ(たたき)は福井から。今日の白子は使い物にならなかったそうです。ポン酢ジュレ。

お椀は、うすいの擦り流し、湯葉、ヨモギ豆腐、木の芽。豆の香りと鰹出汁のバランスの取れたすり流し。精進な椀種。
紀州沖・炙りマグロのの寿司。すこし筋がありますが、近海ならではの味。最近、和歌山でマグロが揚がっているようです。
塚原のタケノコ煮、一寸豆、木の芽。シンプルな煮物。
煮物が続きますが、ハマグリと春菊・百合根の焚いたん。

焼き物が肉づいているので、あわせて珍しいお酒「農口・山廃純米吟醸・無濾過生原酒・愛山精米歩合55%」をテイストさせてくれはりました。
無濾過生原酒のフレッシュな酸に苦味も残って、ちょっと荒っぽい感じですが、キレたお酒の印象です。ちょっと今までの愛山の個性とは違うようです。
農口杜氏といえば、むちゃ世代には「菊姫」で、辞められてから「常きげん」に移られたわけです。その時、「紫明卯菴」で杜氏ほか社長を含めての酒と料理を楽しむ会があったのです。その時の印象があまり良くなく、著名・高名な杜氏を招いて一儲け感が感じられたので、嫌いな蔵の一つになってしまったのです。同じようなことは「玉川」でも感じたことですが・・・・。そんな杜氏が、また自分の名前を付けているとはいえ、どうも酒の中に、香りでない「香ばしさ」が見え隠れするのです。

一品目の焼き物は、ビュルゴー家のシャラン鴨(エトフェ)と牛蒡、クレソン。鴨独特のもっさりした味わいがなく、素直な赤肉。
二品目には、キントア豚、ネギ。醤油ダレが付いた和風。肉と脂のバランスから豚とは思えない味わい。
こごみ、わらび、ウルイ、椎茸、ホワイトアスパラガス、ゴマダレ、ポン酢ジュレ。さっぱりです。
名残という意味合いの「ふぐ」のから揚げ。これをおかずにご飯でもいいけど・・・

フグ雑炊かウナギ定食が用意されているけど、白子がないんじゃ「うなぎ」です。ご飯はお替り。お揚げさんと小松菜の焚いたん、香の物。
イチゴ、せとか、マンゴ、リンゴ、レーズン、ジュレ。こまごまといろいろ入っているので、覚えきれない。
抹茶アイスと小豆餡・フランボアーズのミニ最中。


平成27(西暦2015)年3月12日
予約した時間が来れば、祇園の南「炭火割烹・いふき」(4.23/40)へ。まだ一組ですが、やがて満席。

  • 先付け、五品。百合根のうすいえんどうの葛餡、炙った蛸・蕾菜、白魚のてんぷら・車のアラレ揚げ、ホタルイカの軽い燻製・菜の花、炙ったタイラギ・海苔・若芽
  • お造りは、ボタンエビ、キャビア、松の実入りエビ味噌
  • 二皿目には、炙った関サバ、花山葵
  • 漬けの赤貝の炙り、長芋短冊
  • 炙りフグ、アンコウの肝和え、ポン酢ジュレ
  • お椀は、蛤の潮・フカヒレ・ゴマ豆腐で吸い口は木の芽
  • 焼白子の寿司、白子を混ぜた寿司飯
  • 炊き合わせに、ホワイトアスパラガス・粉カラスミ、蒸しアワビ、アワビ餡
  • 一品目の焼き物は、ノドグロの塩焼き、オロシ酢
  • 二品目には、スッポンの付け焼き、むね、もも、肝、えんぺら
  • 酢の物が、こごみ、わらび、ウルイ、茗荷、八朔、長芋素麺
  • ふぐ雑炊、香の物
  • やよいひめ、せとか、ミルクアイス
  • ココナッツアイスと小豆餡のミニ最中

今晩のお酒は「日高見・芳醇辛口純米吟醸・生・弥助・精米歩合50%」を呑みます。
ふくよかな香り、ワイン風に言えばミネラルを感じるような味わい。さらりと消える余韻。以前の日高見のひょうたんボトルに移してくれました。

先付け、五品。
うすいえんどうの葛餡が敷かれた皿に百合根。春らしいウグイス色です。
炙った蛸に蕾菜。カリッとナッツが揚げられているのだが、何だったか忘れちゃった。けど、ニンニクチップのようなアクセントになって美味しい。
油物として白魚のてんぷら・車のアラレ揚げ。白魚は一匹ずつ揚げる処が多いようだけど、束ねて感じで揚げてあります。一寸豆。春は緑が綺麗だ。
ホタルイカの軽い燻製に菜の花。
炙ったタイラギに海苔が乗っております。下には若芽。茗荷に山葵。

お造の一皿目は、ボタンエビにキャビア、松の実入りエビ味噌の二切れ。塩も手塩に出て来てますが、あまり必要じゃない。エビさんも軽くあぶってあります。
二皿目には、炙った昆布〆の関サバ。脂でテカテカ。鯖の香りがしないサバ。ピりピり感のしっかり残った花山葵。
三皿目は、漬けの赤貝の炙り。下に長芋短冊。
まだ出て来て、炙りフグ。かかっているのがアンコウの肝和え。ポン酢ジュレ。

お椀は、白く旨みの出た蛤の潮に、フカヒレ・ゴマ豆腐。吸い口は木の芽。小さいけれどプルンと舌の上で溶けるふかひれ。ハマグリの出汁で食べるのは初めてですが、美味しい。桑名産のハマグリ。
焼白子の寿司ですが、寿司飯に白子を混ぜてあります。ですからスプーンが出て来て、崩して食べるように言われる。
炊き合わせに、ホワイトアスパラガス・粉カラスミ、蒸しアワビ。アワビ餡。

一品目の焼き物は、ノドグロの塩焼きを注文。ここ数日の天候不順で魚があまり無いようです。対馬産。それでもちゃんと脂乗っております。オロシ酢がついてますが、酢は要らないなぁ。
二品目には、久しぶりにスッポンの付け焼きを注文。むね、もも、肝、えんぺら。ホースラデッシュと白髪ねぎ。
酢の物が、いつもの長芋素麺に、こごみ、わらび、ウルイ、茗荷、八朔。
締めは、白いごはんでウナギか穴子ということで、スルスル食べられる「ふぐ雑炊」を注文です。身とちょっと白子が入っております。三つ葉の香りが強いな。香の物

水菓子は、やよいひめ、せとか、ミルクアイス。初めて聞くイチゴの名前。ネットで調べると群馬のようです。「とねほっぺ」と「とちおとめ」の交配種に更に「とねほっぺ」を交配し育成されて生まれた品種とある。
定番のお菓子は、ココナッツアイスと小豆餡のミニ最中。


平成27(西暦2015)年2月5日
雨も上がって、晩御飯の予約時間が迫れば「炭火割烹・いふき」(4.23/40)へ。

  • 先付け、五品。イイダコの飯蒸し・菜の花、蕪の柚子味噌、白魚の湯葉巻きのてんぷら・一寸豆、小鯛の昆布〆・氷魚のミゾレ和え、ホワイトアスパラガスの黄身酢和え
  • お造りは、炙りフグの白子掛け・法蓮草・紫芽・ポン酢ジュレ、焼きフグ三河、塩
  • 二皿目には、シビマグロの生と焼き霜、辛味大根とわさび
  • お椀に、煮アワビ、ゴマ豆腐、金時人参、鶯菜、柚子
  • 焼きアナゴのの寿司、木の芽
  • 炊き合わせに、フキノトウの天ぷら、うちわえび、揚げ百合根饅頭、銀餡、木の芽
  • 一品目の焼き物は、ノドグロ、大根おろし
  • 二品目には、天然青首、胸、手羽元、ずり、はつ、トリュフ塩、金柑蜜煮、ドライイチジク
  • 酢の物が、タラの芽、ウルイ、長芋素麺
  • フグのから揚げ(くちびる、かま)
  • 白子入りふぐ雑炊、香の物
  • イチゴ、ワイルドベリーのアイス
  • ココナッツアイスと小豆餡のミニ最中

今晩のお酒は「美丈夫・純米吟醸・純麗・愛媛県産松山三井精米歩合55%」を呑みます。
高知のお酒にしては香りが控えめで、二十世紀ナシやマスカットの様に爽やかな香りが穏やかに広がる。ガツンとした旨みはないけど、喉越しは綺麗で、サラリ。食事とともに清楚が増す味わい。

先付け、五品。イイダコの飯蒸し・菜の花、蕪の柚子味噌、白魚の湯葉巻きのてんぷら・一寸豆、小鯛の昆布〆・氷魚のミゾレ和え、ホワイトアスパラガスの黄身酢和え。
イイダコは、イイの部分をイイダコに乗せてあって、蛸の下に餅米を乗せたもので、組み合わせとしては飯蒸しだけど、見せ方が面白い。味わいは、上品はタコ飯でした。京風というか上品な蕪の味。白魚は数匹を湯葉で巻き揚げたん。久しぶりの氷魚でした。

お造りは、炙りフグの白子掛け。先月と一緒でした。付け合わせは法蓮草・紫芽、器の底にポン酢ジュレ。別皿で焼きフグ三河。塩が出ております。レア状態のフグは少し厚めで、白子ソースと合って旨いフグ。三河も厚めで、厚みで随分と味の感じ方が変わるというものです。

一杯「月の桂・純米吟醸・生原酒・立春朝搾り・祝精米歩合60%」を頂きます。名門酒会系のイベントの立春朝搾りで、京都で「月の桂」。これもサラッとしてはいるんだけど、なんだか香りの奥に少し「木の香り」がして、邪魔。
向の二皿目には、シビマグロの生と焼き霜。焼き霜のは腹身で、辛味大根とわさびをなり合わせた薬味で、少し薄く仕上がっております。

お椀に、煮アワビとゴマ豆腐。金時人参、鶯菜、柚子。昆布とマグロでアワビの出汁は入って無いようです。ゴマの香りが高め。 他の人と違って「焼きアナゴ」の寿司、木の芽。お隣さんは「しらこ」だ。焼きアナゴの付け焼きの醤油とアナゴの香りが、残念ながら気に障ったのでした。 炊き合わせに、フキノトウの天ぷら、うちわえび、揚げ百合根饅頭、銀餡、木の芽。銀餡が、海老と揚げ饅頭にとてもいい感じで合っているのです。フキノトウの苦みも良かった。

焼き物からお酒を「醴泉・純米吟醸・酒無垢・富山南砺産雄山錦精米歩合55%・山形9号酵母」を頂きます。酒無垢が発売された最初のころは、旨みたっぷりの新酒の香りの強い印象があったけど、えらい大人しい酒になったなぁ。

一品目の焼き物は、ノドグロ、大根おろし。いい脂です。ここでは年中、用意されてる魚だけと、やっぱり冬の魚だろうと思うんですよねぇ。
二品目には、天然青首、胸、手羽元、ずり、はつ。岐阜産のようです。コース料理の一つですから、ポーションは上品。トリュフ塩。付け合わせの甘味、金柑蜜煮、ドライイチジクが、憎い組み合わせ。

定番の長芋素麺の酢の物に、タラの芽、ウルイと春めく。
フグのから揚げは、くちびる、かま。手でガシガシ食べなきゃいけないのですが、帰っても、指からいい香り。
選べるご飯から「ふぐ雑炊」。お寿司で食べられなかった「白子」を入れてちょうだいと注文。ぶつ切りで入っておりました。アナゴを帳消し。香の物
イチゴ、ワイルドベリーのアイス
ココナッツアイスと小豆餡のミニ最中


平成26(西暦2014)年12月11日
晩御飯の予約時間が迫れば「炭火割烹・いふき」(4.25/40)へ。

  • 先付け、五品。炙り北寄貝に銀杏、モロコのから揚げに慈姑チップ、タコの柔らか煮・茗荷、フグてっぴの海鼠腸和え、ノゾキに氷魚の酢の物・三つ葉
  • お造りは、フグぶつの白子掛け・アサツキ・ポン酢ジュレ、フグ三河・煮凝り
  • 二皿目には、浜坂の松葉、生姜入りカニ酢
  • お椀に、焼白子、ゴマ豆腐、金時人参、水菜、柚子
  • 炙った関サバの寿司、千枚蕪
  • 炊き合わせに、クエと玄琢葱
  • 一品目の焼き物は、雉のむね・ささみ(山葵)
  • 替りで雉のもも・フィレ・肝、干し無花果、白髪ねぎ、あけがらし
  • 二品目には、ツキノワグマ、玄琢葱、木成酢橘、塩、黒七味
  • 椎茸、長芋素麺、うど、干し柿、クルミ餡
  • 白ごはん、漬けマグロ、カキフライ、止め椀(ハマグリ・浅利・しじみ、清汁仕立て)、香の物
  • フルーツ(洋ナシ、イチゴ、干しワイルドベリーと赤ワインのソース)、洋ナシのシャーベット
  • ココナッツアイスと栗のミニ最中

今晩のお酒は「瀧自慢・純米大吟醸・匠35・三重産山田錦精米歩合35%」を呑みます。
完熟蜜リンゴのような香。温度が上がれば南国系のフルーツの香りが混じる。開封直後に味わいは厚みのあるものだったけど、盃三杯目には、さらりとした味わいに変わり、柔らかな甘味を感じるようになる。喉越しも爽やか。いかにも香り系大吟醸の醍醐味。

先付け、五品。炙った北寄貝は甘さアップ。舞鶴からの銀杏はちょっ細長いんだそうだ。
モロコのから揚げに慈姑チップ、タコの柔らか煮・茗荷。フグてっぴには海鼠腸和え。海鼠腸らしさが抑えられております。
ノゾキに氷魚の酢の物・三つ葉。今シーズン初めての氷魚です。

お造りは、フグぶつの白子掛け・アサツキ・ポン酢ジュレの皿と、フグ三河・煮凝りの皿。茹でたフグを串に刺して炭火で炙ってあります。それに白子の餡を掛けてあります。白子のコクにポン酢の酸味が加わって旨い一品。一味唐辛子。
二皿目には、浜坂の松葉、生姜入りカニ酢。ほぐしてくれてます。これも軽く炙ってありますので、甘さアップ。
お椀は、焼白子、ゴマ豆腐、金時人参、水菜、柚子。とってもしっかり味の吸い地。ゴマの香りも強い豆腐で、全体としても濃い椀です。ご飯にフグ雑炊が選べますから、フグ出汁を使っているかも・・・?
炙った関サバの寿司、千枚蕪。結構な山葵が乗っておりますが、脂が乗っているせいで辛さが気にならないほどの鯖です。お造りからここまで料理のたびに食材を炙ってますから、時間がかかりますが、目の前で見て酒を呑んでいるいると待つ時間は気にならないものです。
炊き合わせに、クエと玄琢葱。クエ二切れ。

一品目の焼き物は、雉のむね・ささみ(山葵)。レアなタタキ風の火の入れ方。天然物ではなく、いわば畜養らしい。胸は塩で食べます。美味しい鳥さんです。
替りで雉のもも・フィレ・肝、干し無花果、白髪ねぎ、あけがらし。こちらはしっかり火が入っております。もうちょっとポーションが欲しいところです。

熊に合わせていただいたお酒は「義侠・純米生原酒・富山なんと農業協同組合産五百萬石精米歩合60%」です。義侠も綺麗なお酒になったなぁという印象。60%の生であっても派手さはなく、落ち着いた味わい。

二品目には、ツキノワグマ、玄琢葱、木成酢橘、塩、黒七味。これも、もうちょっと食べたいところです。京都寄りの福井で獲れた熊さんのようです。

酢の物で、椎茸、長芋素麺、うど、干し柿、クルミ餡。
白ごはんのおかずが、漬けマグロ。止め椀(ハマグリ・浅利・しじみ、清汁仕立て)に香の物。二膳目のおかずには三重の桃取産のカキフライ。身は薄いけど旨みのある牡蠣でした。
フルーツ(洋ナシ、イチゴ、干しワイルドベリーと赤ワインのソース)、洋ナシのシャーベット
ココナッツアイスと栗のミニ最中

この時期のお決まりの年末の挨拶をして、帰ります。お家にたどり着けば、日付が変わる。


平成26(西暦2014)年11月6日
晩御飯の予約時間が迫れば「炭火割烹・いふき」(4.28/37)へ。1週間ぶり。すでにカウンターは満席。

  • 先付け、五品。ノゾキにボタン海老とキャビア・青菜、焼きモロコ・赤万願寺・銀杏・栗、たいらぎの炙り・焼き海苔・茗荷、干しキスの炙り・甘酢大根、小鯛の昆布〆・酢レンコン
  • お造りは、鯛と淡路のウニ、花穂、塩、醤油
  • 二皿目には、炙った石川のブリ、辛味大根、山葵
  • お椀に、グジ、ゴマ豆腐、松茸、柚子
  • 勢子がにの寿司
  • 炊き合わせに、アワビ、レンコン餅、菊菜、百合根
  • 一品目の焼き物は、ブリカマの塩焼き、酢橘、オロシポン酢
  • 二品目には、舞鶴産松葉ガニ足の焼き物・酢橘、カニみそ・菊菜・加減酢、塩
  • 酢の物の長芋素麺、代白柿・柿、イチジクのソース、クルミのソース
  • 白ごはん、岡山産ウナギのたれ焼き、水菜とお揚げさんとナメコの焚いたん、香の物
  • フルーツ(マスカット、瀬戸ジャイアンツ、洋ナシ、ブルーベリーと赤ワインのソース)、洋ナシのシャーベット
  • ココナッツアイスと栗のミニ最中

今晩のお酒は「磯自慢・純米大吟醸・特A地区東条秋津西戸産山田錦精米歩合40%・2014.11」を呑みます。本日入荷した♪とれとれぴちぴちいそじまん♪です。
開封直後は、マスカット・紅玉のような酸味のある果実の香りが立つ。果実味のある酸が味として残るけど、次第に落ち着いて酸を感じなくなると、白桃やメロンのような柔らかい甘みを感じるようになる。優しい喉越し。
秋津地区の「字」別の山田錦を醸した純米大吟醸シリーズの三本目。

先付け、五品が並びます。温かいたいらぎの炙りから食べます。これは前回と一緒。月が替わったとはいえ、一週間ですから・・・。
干しキスの炙り・甘酢大根と、料理方法が変わっているけど、食材は同じ。
小鯛の昆布〆には酢レンコン。これは先週なかったな。
焼きモロコは、今シーズン初めてのモロコです。結構いいサイズです。こんもりといっぱい焼いてほしいところですが・・・。
角のノゾキにボタン海老とキャビア。箸で摘まみにくい深さの器でした。

お造りは、鯛と淡路のウニ。今日は、鯛だからか炙ってないようです。
二皿目には、炙った石川のブリ、余り辛味のない辛味大根と山葵。ブロックから刺身にして、まとめて串にさし、焼いてあるのですが、端っこに刺したのは、火にあぶられた部分が多いのです。表面だけ焼いた部分の方が美味しいのですが、お客さんに合わせて焼いているので、端っこができちゃうのは難点。炙って出しているだけに、大きなブロックで焼く作り置きはできませんしねぇ・・・。
お椀に、グジ、ゴマ豆腐、松茸、柚子。たぶん今年最後の松茸になるんでしょう。でもいい香りしてます。出汁はグジでも取ってあるのか、旨みが端から高い。脂もしっかり浮いております。
今日が解禁の松葉ガニですが、予約の時には翌日から使うということで、諦めていたのですが、入店直前に届いたそうです。勢子がにの寿司。

炊き合わせに、アワビ、レンコン餅、菊菜、百合根。厚く切られた柔らかアワビは一つ。
一品目の焼き物は、特別にお品書きに書かず残してくれていたようなのでブリカマです。円山公園の料理屋と取り合ったブリとか。思ったより大きな塩焼き。カマということで脂ぽいかと思えるけど、適度に脂が落ちているのでしょうか?あっさりペロリです。酢橘が添えられとオロシポン酢が別皿。
二品目には、解禁の舞鶴産松葉ガニ。これもお品書きには書いてませんが、お隣さんたちが食べているので、聞いてみると一人分残っているというので注文。走りは長生きできそうです。足は焼き、甲羅の部分は別皿。たぶん浜茹での蟹だったんでしょう。ほんのり炙ったカニは、とても甘い。

先週と同じ酢の物の長芋素麺、代白柿・柿、イチジクのソース、クルミのソース。
白ごはんのおかずは岡山産ウナギのたれ焼き。二品目の焼き物に頼んだウナギですが、蟹に変更したので、おかずに回してくれました。大阪風のパリパリの皮。水菜とお揚げさんとナメコの焚いたん。
フルーツ(マスカット、瀬戸ジャイアンツ、洋ナシ、ブルーベリーと赤ワインのソース)、洋ナシのシャーベット。
ココナッツアイスと栗のミニ最中。

次回に食べたいアレを伝えて、店を出る。


平成26(西暦2014)年10月30日
晩御飯の予約時間が迫れば「炭火割烹・いふき」(4.25/37)へ。すでにカウンターは満席。
ここも胡蝶蘭がなくて、花だったそうですが、切り花なので、もう見苦しいから片付けたそうです。ぐるなびも、最近はケッチっているようですなぁ。すぐに枯れるようでは、宣伝効果は少ないと思うけどねぇ。

  • 先付け、五品。ウチワ海老のあられ揚げ・百合根、たいらぎの炙り。茗荷、小鮎の辛煮に木の芽・赤万願寺・煮栗・銀杏、キスの酢の物・山葵・大根、零余子と枝豆(ナチュベジの黒豆)の枝豆豆腐の白和え・リンゴ入り、
  • お造りは、イカの細づくり、淡路のウニ、花穂、塩、醤油
  • 二皿目には、新潟産ズワイガニ(蒸しと焼き)、生姜、防風、カニ酢
  • 二皿目には、炙りフグ、紫芽、テッピの煮凝り、おろしポン酢
  • 鹿に紅葉のお椀に、雲子のすり流し、ゴマ豆腐、おかひじき、柚子
  • 津軽産トロの炙り寿司
  • 炊き合わせに、松茸・ウズラの丸、小芋・菊菜
  • 一品目の焼き物はスッポンの前足の塩焼き・焼きネギ、後ろ脚と肝の付け焼き・ヤマ山葵
  • 二品目の焼き物はキントア豚のリブロース・辛子、スペアリブ・ドライイチジク・白髪ねぎ
  • 酢の物の長芋素麺、代白柿・柿、イチジクのソース
  • フグのから揚げ。甘酢ジュレ・ネギ
  • 白ごはん、煮穴子の炙り・実山椒、カキフライ、水菜とお揚げさんとナメコの焚いたん、香の物
  • フルーツ(ポポ、ピオーネ、シャインマスカット、レーズン、洋ナシ)洋ナシのシャーベット
  • ココナッツアイスと栗のミニ最中

今晩のお酒は「松の司・2009Special・BLACK AZOLLA・純米大吟醸古酒・兵庫県産東条山田錦精米歩合40%(特A地区栽培期間中除草剤無使用栽培)・自社保存株酵母・杜氏:瀬戸清三郎・限定No325/900本/720ml ・2013.12」を呑みます。
口の広がったヘレンド製の煎茶椀を猪口代わりに呑みます。開封直後は、若干柑橘のような酸味がありましたが、二杯目からは消えて、香りと味は落ち着いて、深みのある味わい。甘みも味わいにマスキングされたようで、ほとんど感じず、喉越しま円やか。古酒の香りを全く感じさせない2009年の瀬戸物です。

先付け、五品。一度に折敷の上に並びます。ウチワ海老のあられ揚げ・百合根が、揚げたてですので、先ず食べます。ワインの愛飲者が、白ワインの酸味が揚げ物に合うという理屈を使えば、かすかに酸味を感じる抜栓直後に油物を食べたのはラッキー。でも、酸味がなくても悪い組み合わせじゃないから、日本酒は便利。
生魚というのがないお店ですので、ホンノリ暖いタラギ。
こんな小鮎でも子持ち。煮栗・銀杏。
キスの酢の物・山葵・大根。これは生のキスなのかな?
零余子と枝豆(ナチュベンの黒豆)の枝豆豆腐の白和え・リンゴ入り。北新地のカハラさんが感動したというナチュベジの黒枝豆を使っているそうです。白和えの豆腐も、枝豆豆腐という料理、

お造りは、イカの細づくり、淡路のウニ、花穂、塩、醤油。日記を振り返ってみれば、先月と同じ。ネットリを通り越した味わい。
二皿目には、新潟産ズワイガニ(蒸しと焼き)。福井や山陰のマツバより早く出てくる新潟のズワイガニ。手前が蒸しで、奥が焼きから、身をしてくれてあります。生姜、カニ酢。今シーズン初めてですから、とりわけ旨く感じます。
二皿目には、炙りフグ。山口からといってますが、さぁどこから来たのでしょう?これももちろん炙ってあります。ツマとともにテッピの煮凝り。紫蘇が刻んで煮凝りに入っているようで、それだけの工夫ですけど、一味違った料理になっています。おろしポン酢。

ようやくたどり着いた感のある煮物椀。秋らしく鹿に紅葉の蓋を取ると、真っ白の雲子のすり流し。見た目よりは淡い吸い地に仕上がっていて、雲子のクセはない上品な味です。が、こういうのはフグに残しておいてほしいなぁ。椀だねはゴマ豆腐。
津軽産トロの炙り寿司。口の中で溶けます。
炊き合わせに、松茸・ウズラの丸(がん)、小芋・菊菜。松茸は急に寒くなった10月初旬の不作から、また出始めたということです。ウズラの丸も上品で、もう少しコクがあっても好き。オレンジがかった小芋の食感はニチャー。

選べる焼き物は、丸(まる)と豚。魚がぐじ、きんき、のどぐろと定番が揃う中、丸がスペシャリティ的存在で、注文が多い。一品目の焼き物はスッポンの前足の塩焼き・焼きネギ。今風に言うとオブチネギ。丸は食べるとプロペラが現れます。
醤油ダレに付けてある後脚と肝。すこし濃いめの味わい。コラーゲンたっぷり。フワフワの肝。
肉では、和牛、シャラン鴨が選べますが、二品目の焼き物にはキントア豚を選び、まずリブロースが出てきます。辛子。脂の少ない部分で、淡泊な肉。
脂のたっぷりのスペアリブが二皿目。ドライイチジク・白髪ねぎ。豚は脂がなくちゃね。

定番の酢の物の長芋素麺。代白柿・柿と二種類の柿。上にイチジクのソース。グルんグルんかき混ぜ、最後はズルッと一気。
お腹の様子を聞いてくるので「ドンと来い!」と思わず口に出るウエダ教授のセリフ。で、フグのから揚げ。尻尾の部分と、カマの部分。
白ごはんで、おかずも四種類からえらべるようになりました。おかわりするよ!と言って、最初は煮穴子の炙りがおかず。一匹分のようで(写真では分かりにくいけど二つに切られています)。これだけに二膳は行けるなぁと思える。でもカキフライが、お替りと一緒に出てくる。三重県産の身は薄いけど、さくさく熱々。止め椀代わりに、水菜とお揚げさんとナメコの焚いたんは、いつも通り。

水菓子にはポポ、ピオーネ、シャインマスカット、レーズン、洋ナシに洋ナシのシャーベット。初めて聞くポポ。完熟して黒くなった実を見せてくれました。実際には種があって食べにくそう。カスタードのような味わいですが、わずかに慣れないクセのある味もあるようです。嫌いじゃないよ。
ココナッツアイスと栗のミニ最中。

食事は4時間程度。品数も多いし、ゆっくりお酒も楽しめます。帰れば、日付が変わってしまいます。


平成26(西暦2014)年9月28日
晩御飯の予約時間が迫れば「炭火割烹・いふき」(4.27/37)へ。チャイニーズやコリアンで、花見小路は四条界隈と変わらない混雑である。あちこちで記念写真を撮るので、邪魔極まりない。

  • 先付け、五品。紫ずきんと零余子の白和え、北寄貝・隠元、鱧のあられ揚げ・梅肉・茗荷、小鮎の焼き物・焼き栗・銀杏・赤万願寺、毛ガニ・菊菜・菊花・レンコン・酢の物
  • お造りは、イカの細づくり、淡路のウニ、短冊大根、花穂紫蘇、塩、醤油
  • 二皿目には、炙りふぐ、芽ネギ、おろしポン酢
  • 二皿目には、生サバ炙り、
  • 鹿に紅葉のお椀に、鱧・松茸・ゴマ豆腐・白ずいき、柚子
  • 青森産トロの炙り寿司
  • 炊き合わせに、アワビ・天然香茸・天然舞茸・愛媛産小芋・壬生菜・糸ゆず
  • 一品目の焼き物は島根産のどぐろの幽庵焼き、おろし
  • 二品目の焼き物はビュルゴー家のシャラン鴨(エトフェ)、ドライイチジク、トリュフ塩
  • 長芋素麺、イチジク、柿、焼きナス
  • 白ごはん、新イクラ、サンマの生姜煮、止め椀、香の物
  • フルーツ(梨、ピオーネ、シャインマスカット、レーズン)、洋ナシのシャーベット
  • ココナッツアイスと栗のミニ最中

今晩のお酒は「日高見・弥助・純米大吟醸・山田錦東条松沢地区産精米歩合40%・宮城酵母」を呑みます。食事と一緒に呑んで、淡い旨みを感じるように設計されているかのような味わい。

先付け、五品。紫ずきんと零余子の白和え、北寄貝・隠元、鱧のあられ揚げ・梅肉・茗荷、小鮎の焼き物・焼き栗・銀杏・赤万願寺、毛ガニ・菊菜・菊花・レンコン・酢の物

お造りは、イカの細づくり、淡路のウニ、短冊大根、花穂紫蘇、塩、醤油。
二皿目には、炙りふぐ。身の部分と「ウグイス」という部分。腹鰭の後ろあたりの部分みたいで、骨付きで炙られてます。生の骨付きは身離れが悪くて食べにくいや。これにはおろしポン酢。
二皿目には、生サバ炙り。今日はブランドサバではなく、明石あたりの鯖だそうですが、美味しい(そろそろ)秋サバ。

鹿に紅葉のお椀に、鱧・松茸・ゴマ豆腐・白ずいき、柚子。しっかり味の吸い地には松茸の出汁も入っているようで、ダブルスープ。信州産マツタケ。
青森産トロの炙り寿司。炭火で炙って、細かく包丁が入っております。
炊き合わせに、アワビ・天然香茸・天然舞茸・愛媛産小芋・壬生菜・糸ゆず。このオツユもキノコの出汁が使われているようです。
一品目の焼き物は島根産のどぐろの幽庵焼きにします。というか「塩」と「幽庵」があるんですが、焼き方には「自身のある方」をという注文です。幾分漬かり過ぎているのか、旨すぎたりします。脂でしっとりの焼き加減。
二品目の焼き物はビュルゴー家のシャラン鴨(エトフェ)で、前回と同じチョイス。トリュフ塩で。
定番長芋素麺には、イチジク、柿、焼きナス。焼きナスの香ばしい香りが、ミスマッチだと思うんですけど・・・。
白ごはんです。おかずには、新イクラとサンマの生姜煮が選べますが、ここは両方言っちゃいましょう。イクラ丼にしてから、サンマが出て来た。脂ののった秋刀魚の脂がそのままのような生姜煮。止め椀に、香の物。

水菓子には、洋ナシのシャーベットとフルーツ(梨、ピオーネ、シャインマスカット、レーズン)です。
最後のお菓子は、いつものココナッツアイスに、栗のミニ最中。数種類の栗(つぶしたり・刻んだり・・・)を混ぜ合わせてあるようです。


平成26(西暦2014)年8月28日
今夜の御飯は「炭火割烹・いふき」(4.27/37)。ご繁盛の様子。

  • 先付け、五品。ヤングコーンにコーンスープ、酢でしめた小鯛とキス・はじかみ、揚げ銀杏・泥鰌のから揚げ、渡り蟹の寒天寄せ・レンコン、ふかひれの煮凝り・丸スープ・姫オクラ・そうめん南瓜・黄菊
  • お造りは、関サバの炙り、紫芽、山葵、塩、醤油
  • 二皿目には、津軽沖のマグロの炙り、針長芋、紫芽、青芽
  • お椀が、アワビ、白ずいき、ささげ、柚子
  • ウニのお寿司、トロロ掛け、海苔、山葵
  • 焼き野菜が水なす、小芋、松茸、さらし茗荷
  • 一品目の焼き物はスッポンのプロペラ・ししとう、皿を変えて、ももと肝の付け焼き・山山葵、
  • 松茸素麺、酢橘、振り柚子
  • 二品目の焼き物はビュルゴー家のシャラン鴨(エトフェ)、ドライイチジク、白髪ねぎ、黒コショウと塩
  • イチジクとゴマ餡かけ、枝豆
  • 白ごはん、新イクラと淡路の赤ウニ、止め椀、香の物
  • フルーツ(マンゴ、マンゴシャーベット、梨、巨砲、シャインマスカット、アメリカ産佐藤錦、ブルーベリー、チェリートマト、もものソース
  • ココナッツアイスと小豆餡の最中

今晩のお酒は「喜楽長・大吟醸原酒・平成26年全国新種鑑評会出品酒・山田錦精米歩合40%」を呑みます。家杜氏の喜楽長での最後の出品酒で、入賞酒。リンゴの酸っぱい香りから、梨の香りへと変化するフルーティなお酒。味わいは繊細ですが、甘みが優しい酸で抑えられて、余韻は軽く、切れがいい。

先付けは五品。ヤングコーンにコーンスープ。すり流しではないそうですが、混ぜ物はしていないようです。クルトン代わりに使っているのは?です。酢でしめた小鯛とキス・はじかみ。主人の故郷のドジョウは欠かさず入荷しているようです。上品でアナゴのようです。渡り蟹の寒天寄せ。カットしたふかひれのを丸スープで煮凝りにしてあります。

お造りは、関サバの炙り。連続してして入れているようですがまだまだ、秋サバではなく夏の味わい。
二皿目には、津軽沖のマグロの炙り。今日はブロックで炙ってませんね。お造りにしてからまとめて串に刺しているようです。燻製にはヒノキを使っているそうです。細かい仕事ですけど、違いは分かりませんねぇ。青芽って青紫蘇の双葉のようです。青芽が対して、紫芽を赤芽と呼んでました。
出品酒と比べるように「喜楽長・大吟醸・山田錦精米歩合50%・酒のヤマモトスペシャル」を一杯いただきました。たぶん呑み比べなきゃわからないけど、味が幾分厚く、酸が残るようです。ちょっと尖がっているような味わい。

お椀が、アワビ、白ずいき。アワビの出汁、美味しい。柔らかいアワビ。ささげ、柚子。
一口サイズのウニのお寿司にはトロロ掛け。海苔、山葵のトッピング。淡路の赤ウニ。パックンです。

焼き野菜が水なす、小芋、松茸。水ナスにには田楽味噌。ジュシーに焼かれた松茸は薫り高いものでした。さらし茗荷。
一品目の焼き物はスッポンのプロペラ・ししとう。身を食べて骨にするとプロペラが残ります。
皿を変えて、ももと肝の付け焼き・山わさび。香ばしさのある付け焼き。特に肝のコクが深い。スッポンは人気メニューのようで、予約時に頼んでおられるお客もいるようです。
焼き物の間に、さっぱり冷やした松茸素麺。極細麺。茹で具合は固め。
二品目の焼き物はビュルゴー家のシャラン鴨(エトフェ)。ゆっくり焼かれて肉汁がしっかり残った柔らかい鴨。ホリグチ君がいなけりゃ、この店はなりたたへんねぇと伝えておきます。手書きのメニューには「鴨」としか書かれていないので、合鴨かと勘違いしそうです。、ドライイチジク添え。黒コショウと塩。

イチジクとゴマ餡かけ、枝豆。
白ごはんのおかずは4種類ほど用意してあって、ウナギ等があります。イクラもあると言われるので、去年の冷凍ものかと疑えば新イクラのようです。網走沖。ならば食べておきましょうと出てきたのは淡路の赤ウニと一緒。一気にご飯に乗せて二色丼となりました。すこし塩分強いけどね。止め椀は山利の赤みそ。白味噌は有名だけど赤みそは初めてかな?香の物。
フルーツ(マンゴ、マンゴシャーベット、梨、巨砲、シャインマスカット、アメリカ産佐藤錦、ブルーベリー、チェリートマト、もものソース。
ココナッツアイスと小豆餡の最中

遅い夏休みを、今年はスペインで過ごすそうです。食材として使っているキントア豚の飼育場にも寄ってくるとか。儲けてはりますねぇ。

どのお客さんも、だいたい3時間ぐらい。初めてのお客さんは驚いているようです。日付が変わるころに帰宅。


平成26(西暦2014)年7月18日
今夜の御飯は「炭火割烹・いふき」(4.27/36)。ご繁盛の様子。

  • 先付け、五品。小鮎の一夜干し・蓼粥・衣被に粉唐墨、タコと素麺瓜の酢の物・松の実、毛ガニのゼリー寄せ・酢レンコン、小あじ・モロヘイヤたれ・瓜の細切り、どじょうのから揚げ
  • お造りは、生はものハラミ、肝、山葵、花穂、山葵、塩、醤油
  • 二皿目には、境港のマグロの炙り、長芋、紫蘇、山葵
  • お椀が焼き鱧のすりながし、早松、白ずいき
  • コハダのお寿司(五枚付)、山葵
  • 蒸しアワビの焼き物の飯蒸し、肝和え、山葵
  • 水なすと鷹峯唐辛子の焼き物、餡かけ、淡路のウニ
  • 一品目の焼き物は安曇川の天然アユの塩焼き・蓼粥、一夜干し
  • ウニ入り玉子豆腐、降り柚子
  • 二品目の焼き物は泉州の海ウナギの源平、きんぴらごぼう、山葵。山椒おろし、塩
  • 焼きイチジクとゴマ豆腐、すりごま
  • 白ごはんで出汁茶漬け(鮎の一夜干し)、山葵、刻み三つ葉、香の物
  • フルーツ(マンゴ、シャインマスカット、アメリカ産佐藤錦、ブルーベリー、チェリートマト)のシャンパンカクテル、シャーベット
  • 濃茶アイスと小豆の最中

今晩のお酒は「善知鳥・大吟醸・華吹雪・精米歩合35%・25.05」を呑みます。優しい甘みに、柔らかい酸で、アルコールが添加されているとはいえ、さらりとした田酒らしい味わい。

先付けは、五品。小鮎の一夜干し・蓼粥、影に衣被に粉唐墨。蓼をすりつぶして重湯で伸ばしてあります。ちょっと蓼のアクセントが弱い。タコと素麺瓜の酢の物には松の実。毛ガニのゼリー寄せに酢レンコンを乗せてあります。小あじには緑の濃いモロヘイヤたれ。陰に隠れて瓜の細切り。どじょうのから揚げに木の芽。下に隠れているのですが、忘れた。どこかに枝豆を忍ばせたのがあるけど、どれだったか?どれも、食材を加えた一品に仕上げてあるのには感心しちゃいます。

お造りは、生はものハラミ。骨のない部分を使ってあります。生肝が添えられてます。濃厚な肝で鱧の味が一変します。
二皿目には、境港のマグロの炙り。悪く言えば脂でべったり。山葵が効きませんね。
カウンターでは、目前で食材が見えるわけですが、お隣の国の大きい松茸が焼かれておりました。お椀で出てきました。鱧を焼き、骨を抜き取って、あたり鉢で擦った「すりながし」。カツオの香りもするし、鱧の味もする吸い地。早松も十分薫っておりました。

大将が好きだというので、買ってしまったと笑っておりますが、実は出てくるのは初めてです。コハダのお寿司ですが、魚が余ったと五枚付。嬉しいのですが、過ぎたるは及ばざるが如き味わい。文句言うほどではないですけど。
今日は飯蒸しがないかと思ったけど、出てきたのはアワビの飯蒸し。肝を蒸したもち米にまぶしてある。アワビはいったん蒸しアワビにして、直前に炙ってくれてあります。飯蒸しらしい香りもちゃんとしているのです。
水なすと鷹峯唐辛子の焼き物。餡かけ、淡路のウニ。
一品目の焼き物は安曇川の天然アユ。昨日も食べたし、だったら今日も鮎です。何匹でもいいですよというので、二匹にしてもらいましたが、焼く直前に一匹しかいないとかいうので、風干しで我慢。蓼粥。ここも活けじゃないなぁ。一夜干し。

カウンターの端っこのグループには、半年前にも一緒だった春鹿の蔵元です、ということで、お酒を頂きました。何種類か持ち込まれておられますが、頂いたのは春鹿・大吟醸・蔵出し限定品・精米歩合(麹35%&掛40%)です。十分磨いたお酒の味わいは似るもの、という事は必ずしも言えないけど、よく似た味わいでした。市販品じゃないとか聞こえてきます。

焼き物の間に、ウニ入り玉子豆腐。さっぱり。
二品目の焼き物は泉州の海ウナギの源平(白焼きと付け焼き)。泉佐野の会社に就職したころの伝説めいた話ですが、設備の管理で夜勤をしている人が、工場すぐ裏手の海岸に仕掛けておけば、ウナギが取れて、夜勤者の夜食(肴?)になっていたという。その後、むちゃが就職してから、そのあたりで獲れるウナギなんて見たことも、まして食べたこともなかったけど、こんなところでぇ・・・?脂の乗ったウナギ。特に白焼きでは山葵じゃ負けてしまうほど。
定番と思っていた長芋素麺はでずに、焼きイチジクとゴマ豆腐、すりごま。
白ごはん。おかずに焼き鱧、ウナギ、とか言うてくれたけど、鮎にゅう麺もできますと言われたので、じゃ、鮎で出汁茶漬け(鮎の一夜干し)にしてもらいました。なんだか鮎一杯の晩御飯。山葵、刻み三つ葉。ご飯に乗せて出てくるかと思ったけど、焼いた一夜干しは別皿でしたので、二回に分けちゃうのでした。香の物は胡瓜とナス。
フランスで買って来たというバカラのショットグラスに、フルーツ(マンゴ、シャインマスカット、アメリカ産佐藤錦、ブルーベリー、チェリートマト)のシャンパンカクテル。でも正式にはシャンパンではないようですが・・・。
最後は、いつもの一口雲中。濃茶アイスと小豆の最中。


平成26(西暦2014)年5月29日
今夜の御飯は「炭火割烹・いふき」。ゴールデンウィークにテレビで「一見さんお断りどすえ〜 テレビ初公開!初登場!禁断の京都」に出ちゃったようです。その時の紹介者の社長がお隣にきはったぁ。(帰ってネットでチェックする)

  • 先付け、五品。うに豆腐・降り柚子、、すり山芋とトウモロコシの焼団子・キャビア、ミズダコの梅和え・白瓜・おくら、ドジョウの蒲焼・牛蒡・防風、鴨ロース・ししとう・赤ピーマン・タスマニアペッパー
  • お造りは、はもの縁側、スプラウト、山葵、花穂
  • 二皿目には、三重のマグロ赤身、山葵、海苔、茗荷
  • 三皿目には、マグロのトロの炙り、山葵
  • お椀が鱧のすりながし、ジュンサイ、うすい豌豆の豆腐、花柚子
  • 炙ったノドグロのお寿司、からすみパウダー、山葵
  • 賀茂なすの焼き物、白味噌田楽、空豆
  • 一品目の焼き物はスッポン、胸肉(プロペラ)
  • すっぽんのもも・ホースラデッシュ、ネック、肝
  • 焼きトマト、トリュフ塩、トマトシャーベット
  • 金華豚の塩焼き
  • 二品目の焼き物がキントア豚のロース・はじかみ、がらし、塩
  • 長芋素麺、焼きなす
  • 白ごはん、鰻の蒲焼、お揚げさんと小松菜の焚いたん、香の物
  • フルーツ(メロン。スイカ・ゴールドキウイ、グレープフルーツ、マンゴ、サクランボ)、ブルーベリー、ジュレ
  • クランベリー・フランボワーズとずんだ餡、ココナッツアイスの最中

特別なお酒がありますかと効けば、教えてくれたのは、高額すぎる四合瓶だったので、ご辞退。で「鳳凰美田・大吟醸・別誂至高4・H25BY・雫絞り斗瓶取り原酒・兵庫県西脇産山田錦精米歩合35%」を呑みます。野太い厚みのある旨みだけど、くどくどしくなく、個性的な味。

先付け、五品が、折敷に並びます。うに豆腐・降り柚子して旨出汁。山芋をすりおろしてトウモロコシと混ぜた焼団子にキャビアをせてあります。ミズダコに白瓜・オクラを刻んで梅和え。ドジョウの蒲焼に牛蒡と防風。鴨ロースにはししとうと赤ピーマン、タスマニアペッパーです。

ほぼ先付だけで空けてしまったので、続いて「羽根屋・大吟醸・平成26年金沢国税局酒類鑑評会優等賞受賞酒・富山県産山田錦精米歩合40%」です。優しく爽やかで、一本目と好対照。さらりとした味わい。

高額ゆえに諦めたお酒をお隣さんが注文して、幸いに味見をさせていただきました。「獺祭・磨き その先へ(データ非公表)」です。枯れた味わいのような含み香ですが、喉を滑る奥から香りが戻ってきました。封切り直後だけに立香は大人しいかもしれない。少し温度が上がった方が芳しいし、喉を滑ります。二度とお目にかかれないかもしれないので、しっかり写真を撮る。貴重なお酒を頂いたので、お返しに羽根屋。

。 お造りは、はもの縁側。普通の骨のある部分の身はどうしたんだろうと思うけど、ここが鱧の一番うまいところかもしれないという味。かっての骨のない薄造りは封印でしょうか?
二皿目には、三重のマグロの赤身を珍しくそのまま。たっぷり海苔が出てるのは続きがあるから・・・
三皿目には、マグロのトロの部分を串に刺して炙ってきました。串から抜いてまた包丁を入れてます。きっと脂が醤油をはじくからなんでしょう。

鱧の身を心配しましたが、お椀のすりながしとして使ったようです。白い吸い地に透明なジュンサイがプカプカとおもしろい景色。うすい豌豆の豆腐の緑色も妙だ。
今日のお寿司は炙ったノドグロのお寿司に、からすみパウダーと山葵。心持ち焼きが強いのとノドグロが大きすぎるようです。十分美味しいけれど、最初に食べた時ほどの感動は薄らいできた。
とってもジューシーな賀茂なすの焼き物。白味噌田楽に空豆。

一品目の焼き物はスッポン。胸肉(プロペラ)の部分。
お皿を分けて付け焼きで、もも・ホースラデッシュ、ネック、肝。全く癖のない肝で解けるような食感で大当たり。
次の焼き物の間に、焼きトマト。京都産のフルーツトマト。これも串で焼かれておりました。トリュフ塩を降ってあります。トマトの下に冷たいトマトシャーベット。焼いたトマトで解けてしまいますが、熱いのと冷たいので面白い

焼き物の二つ目にバスク豚を伝えてありますが、食べ比べというか、金華豚の塩焼きです。網焼きしてくれてました。キントアを注文すると本日もれなくついてくるようです。
二品目の焼き物がキントア豚のロース。刻んであるのは、忘れちゃったけど、はじかみも。薬味に、がらしと塩。
いつのも長芋素麺には、焼きなす。


白ごはんにおかずが鰻の蒲焼。汁物がお揚げさんと小松菜の焚いたん。香の物。
フルーツ(メロン。スイカ・ゴールドキウイ、グレープフルーツ、マンゴ、サクランボ)、ブルーベリー、ジュレ
クランベリー・フランボワーズとずんだ餡、ココナッツアイスの最中。

どこか忘れたけど、途中で、またお隣さんから「醸し人九平次」を頂いたのです。


平成26(西暦2014)年4月24日
小雨の中、晩御飯は「炭火割烹・いふき」。新人も増えてキッチンが賑やか。

  • 先付け、五品。山菜(こごみ・いたどり・やちあざみ・あまどころ)の黄身酢和え・ホタルイカの燻製・菜の花、小鮎の風干し、毛ガニの酢の物・ほうれん草、鯛の子・蕗・針生姜
  • 炙った生アワビ・肝ソース、柚子の花弁、花穂、山葵
  • 炙った生鳥貝、ウド、胡瓜、山葵
  • お椀がタケノコ餅、湯葉、カタクリ、木の芽、うすい豌豆のすり流し
  • 淡路のウニのお寿司、山芋、山葵
  • 物集女の焼きタケノコ、揚げタラの芽、空豆のピスタチオソース
  • 一品目の焼き物はぐじ・皮せんべい・おろし、グジの頭、出汁
  • 焼きトマト(シュガー)、トリュフ塩
  • 二品目の焼き物がキントア豚の肩ロース・アサツキ・行者ニンニク、クレソン、塩、あけがらし
  • 長芋素麺、ウルイ、わらび、八朔
  • 白ごはん、漬けマグロ・海苔、鰻の蒲焼、お揚げさんと水菜の焚いたん、香の物
  • フルーツ
  • クランベリー・フランボワーズとココナッツアイスの最中

幸いに一杯分だけ残っていた「土佐しらぎく・大吟醸・平成25酒造年度全国新種鑑評会出品酒(タンク)・兵庫県産山田錦精米歩合40%・限定240本」をいただきます。酒屋さんの出荷状況を聞くに3月末に入って、瓶底の一杯ですから、少々味が劣っている印象は受けますが、香りと味は、薫り系の出品酒らしい片鱗を感じさせてくれます。

同時に最初の一本は「磯自慢・特別本醸造・生酒原酒・東条産山田錦精米歩合(麹55%&掛60%)・ねw-5酵母」です。アルコール添加の本醸造ですが、優しい甘みと喉ごしの良さは、ワンランク上の吟醸(位置づけは吟醸だろうな)を名乗っても申し分ない出来です。

先付け五品が折敷に並びます。緑の鮮やかな山菜(こごみ・いたどり・やちあざみ・あまどころ)の黄身酢和え。小鮎の風干し。後は(すっかり忘れてますが)先月も出たようです。ホタルイカの燻製はリンゴの皮で香りづけしてあるそうですが、まったく分かりません。毛ガニの酢の物にほうれん草、鯛の子・蕗の炊き合わせ風の小鉢に針生姜。

いつもの炙ったお造りは生アワビに肝ソース。生アワビをスライスしてから串に刺して、チリチリとした火加減で出てくる。ほんのり暖かいアワビの旨みたっぷり。柚子の花弁、花穂、山葵。
もう一品が炙った生鳥貝。まるまるのむき身を網の上で炙って、ブツブツと切って出てきます。最近は、肝も出すようになってきているようで、切った断面を見ればたっぷりの肝。この肝も結構旨いのです。ウド、胡瓜が添えられてます。山葵。

3.11の東北の震災の時、NHKのニュースで蔵の看板が津波に押し流されるという衝撃をうけた酒蔵の「酔仙・吟醸・奇跡の一本松・精米歩合50%・使用酵母ゆうこの想い」を呑む。真っ黒な500ml瓶。復興のシンボルの「奇跡の一本松」。webには、大船渡に新しく蔵を作って、醸してはるようです。震災直後に、スーパーで見つけて買って飲んで以来です。
その時に比べ、味わいが柔らかく、繊細になったようです。ただし、ちょっと冷えると、糠や麹のような純米に感じるもっさい味が出てきますが、少し温度が上がれば消えます。とにかくバランスの取れた穏やかな味。

浪にチドリのお椀がタケノコ餅。物集女のタケノコを刻んで道明寺を合わせた桜餅風。湯葉。青味がカタクリ。吸い口が木の芽。うすい豌豆のすり流しですが、豆の香りは控えめの薄さで、出汁の香りをちゃんと残した塩梅。
淡路のウニのお寿司に、山芋乗せ。山葵。とろろは要らないなぁ。ウニの味がぼやけた。
物集女の焼きタケノコに、タラの芽の天ぷら。素揚げかもしれないな。芽の葉っぱがサクサクに上がって、音でも味わえる具合。空豆のピスタチオソース。

選べる焼き物の一品目は「ぐじ」にしました。まず身の部分と皮せんべい。おろし。カリカリパリパリのうろこ。身はしっとり。続いてグジの頭。お隣さんは頭に直接お酒を注いで蒸してもらってますが、ヒレ酒・骨酒の類ってお酒として美味しく思えないんです。というわけで、骨だらけにして出汁を注ぎたいと伝えます。食べ終わればすぐに急須が出てきて、かけまわして、美味しき最後まで食べたのです。
串焼きの焼きトマトです。シュガーというトマトらしい。皮をむいてトリュフ塩?

欲張って、肉も焼いてもらいましょう。金華豚というのもあるんだけど、入荷したてのキントア豚(バスク豚)があるというので、食べなくちゃ。キントア豚の肩ロース。魚を食っている時に、堀口君が、楽しそうに捌いております。カウンターならではの光景。豚さんとは分からないぐらいの旨味のある肉と甘い脂。アサツキ・行者ニンニク。ワイルドクレソンには金柑ピール。薬味に塩、あけがらし。塩で十分です。
定番長芋素麺は少な目で、ウルイに蕨、八朔。

白ごはん、おかずは二品つけてもらって、漬けマグロ・海苔、鰻の蒲焼。ですのでお替りします。海苔の小鉢の下にマグロです。愛知産の養殖ものだそうです。しらすが豊漁だというけど、まだウナギの価格自体には反映されてない様子。お揚げさんと水菜の焚いたん、香の物。
フルーツのグラス。もう西瓜が入ってました。ドライのブルーベリー。ドライトマト。
クランベリー・フランボワーズとココナッツアイスの最中。

一部、二回転もこなす繁盛ぶり。


平成26(西暦2014)年3月20日
小雨の中、晩御飯は「炭火割烹・いふき」。以前にいた女性がキッチンに戻ってきた。スポット復帰だそうだ。来月から、九州の新人女性が増えるようです。

  • 先付け、五品。ホタルイカの燻製・菜の花、毛ガニの酢の物・春菊、百合根の梅肉和え、イイダコのお寿司・アオサ・山葵、ドジョウの蒲焼・牛蒡・蕗、
  • 先付けの続き三種。焼きモロコ・空豆、エビイモチップのエビイモサンド・キャビア、炙りタコと菜の花・松の実
  • お造りには、赤貝、ヒモ。肝
  • 替えのお造りには、蒸しアワビ、肝だれ
  • もう一つ替えが、炙った関サバ
  • お椀がハマグリ、白バイ貝、よもぎ豆腐、うるい、若芽、木の芽
  • 炙りトロのお寿司、海苔
  • 焼きホワイトアスパラガス、ピスタチオと空豆のソース
  • 一品目の焼き物はナマズ、クレソン
  • 二品目の焼き物がすっぽん、四足・ネギ、ネック・胸・肝・子・山わさび
  • 長芋素麺、トマト、金時草
  • 鰻の錦糸丼、お揚げさんと水菜の焚いたん、香の物
  • 蜂蜜のジュレ、イチゴ・日向夏・せとか
  • ドライ・フランボワーズとココナッツアイスの最中

今夜のお酒は「日高見・純米吟醸・弥助・生・(芳醇辛口純米吟醸)精米歩合50%」にしました。封切りは、生らしい苦みが残ってましたが、すぐに消え、甘みが広がってくる。そんな甘みも丸みを帯びて、まとまって穏やかで優しい口当たり。生酒らしい甘みなので、火入れをすれば、「弥助」の名に相応しい、さらにお寿司・魚介に合うようになるんではないかと思えます。

先付け、五品。ホタルイカの燻製・菜の花、毛ガニの酢の物・春菊、百合根の梅肉和え、イイダコのお寿司・アオサ・山葵、ドジョウの蒲焼・牛蒡・蕗。大将の地元・舞鶴でお友達がドジョウの養殖を始められたというのです。

一皿目のお造りには、赤貝、ヒモ。肝。
替えのお造りには、蒸しアワビ、肝だれ。蒸しアワビだけど、直前に炙ってあり。ほどほどの噛みごたえ。山葵もつけてくれてるけど、肝だけで十分でした。
もう一つ替えが、軽く炙った関サバ。美味しい。

お椀がミルキーな色合いのハマグリ、白バイ貝。カツオは使ってないようです。貝の旨味を色合いからも感じられるお椀。よもぎ豆腐ウルイ、若芽、木の芽。
お寿司は、細かく包丁の入った炙りトロのお寿司。海苔巻きにして一口。
焼きホワイトアスパラガス。九州産。緑色のタレが、イラン産の「スーパーグリーン」というピスタチオと空豆からできております。これからウスイ豌豆が出てきて、いろいろの料理で出てくるけど、緑のピスタチオを合わせて使うというのは、いいアイデアだと思った。

選んで焼いてくれる焼き物ですが、珍しいのを選んじゃいます。まず、一品目の焼き物はナマズ。久しぶりのナマズ。でもイワトコナマズではないようです。皮も一緒に焼いてあるので見るのですが、違うような、そうでないような?淡泊で付ダレの香りが勝っちゃうような白身。臭みなんかない。クレソン。
二品目の焼き物がすっぽん。動き始めた初物のようです。寿命が延びます。まず四足の部分のモモ。二皿目に分けて出てくる、ネック・胸・肝・子。養殖のスッポンは天然に比べて肝が大きく育つそうです。とても旨い肝ですが、卵と絡ませるとさらに旨い。
定番の長芋素麺は小振りになった。ドライ・トマトに、金時草。金時草の色が酢に移っております。

ウニをおかずに白ごはんのところを、ウナギがあるというので、錦糸を乗せた丼を作ってもらった。今年初めてという、宍道湖の天然物。蒲焼のウナギには玉子とご飯が一番だと思う丼。白焼きなら日本酒ですけどね。お揚げさんと水菜の焚いたん、香の物。
お家に帰ってお風呂で「辞書から消えたことわざ」を読んでいると、出くわしたのが「蒲焼の後でスッポンを食う」という諺。やっちぃまったなぁ!?

デザートはイチゴ・日向夏・せとかに蜂蜜のジュレ。
続いてドライ・フランボワーズとココナッツアイスの最中


平成26(西暦2014)年1月30日
ごはんに伺ったのは「炭火割烹・いふき」。玄関には明日までという餅花。カウンターには空席がポつポつ。

  • 先付け、ハマグリの潮仕立て、若芽・昆布。木の芽
  • 先付けの続き三種。焼きモロコ・空豆、エビイモチップのエビイモサンド・キャビア、炙りタコと菜の花・松の実
  • お造りには、炙ったフグ、煮凝り、芽ねぎ
  • 替えのお造りには、赤貝、紅芯大根
  • もう一つ替えが、軽くあぶった豊後の生サバ
  • お椀が焼白子に白子のすり流し、蕎麦の実、黒七味
  • 蟹のお寿司、味噌を混ぜた寿司飯
  • 炊き合わせに、カブラ蒸し、生麩、百合根、椎茸、銀杏、人参
  • 岐阜産の小鴨、肝、心臓、山椒おろし、塩、あけがらし
  • いのししロース、ネギ、ホースラディッシュ、塩、
  • 長芋素麺、柿
  • フグ雑炊、白子入り、香の物
  • 白ごはん、目鯛の干物、水菜とお揚げさんの焚いたん
  • 蜂蜜のジュレ、マンゴ、イチゴ、洋ナシ、リンゴ
  • ココナッツアイスと小豆餡の最中、

昨年の夏に被害を受けた山口の澄川酒造場が、早くも復活のお酒を出さはりました。ここは味見して、蔵の将来を慮っておきましょう。「東洋美人・原点・25BY・奇跡の新酒・槽垂れ・無ろ過生原酒」というラベル。西瓜や梨、マスカットのようなフルーティな香りに、きれいな酸が爽やかなお酒に仕上がっております。新酒らしく麹の甘みも残っていますが、全体的にはさらりとした甘み。フレッシュでフルーティ。
東洋美人と言えばもう少し味に幅があった印象ですが、今後を呑み守りましょう。

先付けの一品目は、薄く濁ってよくわからないけどハマグリの潮仕立て。わんさか若芽に白板昆布1枚。木の芽。
先付けの続き三種が折敷に並びます。焼きモロコに早くも空豆。エビイモチップ2枚で揚げエビイモをサンドした一品。エビイモの塩っ家を足しているのはキャビアです。エビイモはチップスでも旨い。軽く炙って温かいタコと菜の花には松の実が散ってます。

東洋美人の後は「七本槍・平成24酒造年度全国新酒鑑評会出品酒・大吟醸・袋吊斗瓶囲い・山田錦精米歩合40%」を呑みます。秋を超えるとダレて甘くなっているかと危惧する蔵なんですが、この年は立派に深まっております。香りは落ち着いて、味はコクが出て、程よい熟成した厚みを感じます。品のいい熟成で主張をしない味わい。

お造りには、炙ってフグでチリチリした身。透明な鉄皮の煮凝り。ポンス醤油に芽ねぎ。塩も手塩で出てます。
替えのお造りには、赤貝、紅芯大根。醤油に山葵。ここでも塩が出ております。
もう一つ替えが、軽くあぶった豊後の生サバ。鮮度のいいサバはサバとは思えませんな。中りませんように。

お隣さんが懐かしい蔵元さん。平成20年5月1日に先斗町にあった「卯月」での「おいしいお酒と料理をたのしむ会」でお世話になった今西社長でした。限定品という新酒「春鹿・純米大吟醸原酒・しぼりたて生原酒・精米歩合50%」を味見させてもらいます。フレッシュで雑味のないすっきりした味。
後は七本鎗ですが、呑み過ぎました。

お椀は真っ白。白子のすり流しに焼白子が入っております。数年前に白子雑炊を頼んだ時に、すり流しにしなかったのに進歩したようです。お椀だけにシャブシャブ。蕎麦の実、黒七味。
今日のお寿司は蟹のお寿司。寿司飯にはカニみそ混ぜてあります。カニそのもののが焼きたてで、ほんのりと暖かく甘みが素晴らしい。
炊き合わせは精進のカブラ蒸し。確か生麩、百合根、椎茸、銀杏、人参。山葵に銀餡。

焼き物の一つが岐阜産のメニューにないけど小鴨があるというので注文。肝、心臓も一緒。柔らかくジュシーに焼かれております、山椒おろし、塩、あけがらし。
もう一つ追加注文でボタン。いのししのロースで、脂身の所を短冊状にカリッと焼いたんと、スライスしたロースを網焼き風の二種類。ネギ、ホースラディッシュ、塩。
定番の酢の物は長芋素麺、柿。ちょっと柿の千切りが粗くなっております。難しいでしょうけど頑張れ。
白いご飯とフグ雑炊(まる雑炊は売り切れ)が選べるので、まずフグです。白子入り、香の物。
お替りは雑炊を控えて白いごはんで干物、水菜とお揚げさんの焚いたん。

蜂蜜のジュレ、マンゴ、イチゴ、洋ナシ、リンゴ。
ココナッツアイスと小豆餡の最中。


平成25(西暦2013)年12月19日
フランスに遊び(研修?)に行ったり、ハイシーズンの予約に出遅れたりで三か月ぶりの「炭火割烹・いふき」で晩御飯。
女の子が辞めちゃって、男性が二人増員。

  • 先付け五品が、モロコのから揚げ・ヌタ和え、牡蠣の磯部煮、百合根・零余子の白和えと慈姑チップ、氷魚の酢の物、サバの燻製・ホウレンソウ
  • 新潟産松葉カニの焼足、味噌、生姜、土佐酢と塩
  • 替えのお造りには、炙ったフグ、煮凝り、辛味大根、紅芯大根
  • お椀は、香箱蟹、大根、軸菜、人参、柚子
  • 焼白子の寿司、あけがらし、海苔
  • 炊き合わせに、エビイモ、小カブラ、銀杏、菊菜、人参
  • 天然ウナギの付け焼き(肝、牛蒡)、白焼き、山椒おろし、山葵
  • 鴨(ロース。胸、肝)の炭火焼、白ネギ
  • 長芋素麺、柿、リンゴ、ゴマだれ
  • 白ごはん、ブリ大根、水菜とお揚げさんの焚いたん、香の物
  • 洋ナシのシャーベット、イチゴのソース、カットフルーツ
  • ココナッツアイスと小豆餡の最中、

三千盛・純米大吟醸・しぼりたて・生・精米歩合45%」を軽くいただきます。なんせ濁ったお酒は苦手なもので。シュワシュワ感の強い濁りで、結構苦み走ってます。好み紙のせいで「くどさ」はないんですが、苦過ぎ。ところが、食べ物と一緒だと不思議と苦にならなかったのです。

先付け五品が一緒にでてきます。温かい牡蠣の磯部煮、モロコのから揚げの下にはヌタ和え、百合根・零余子の白和えに慈姑チップ、氷魚の酢の物、サバの燻製とホウレンソウ。火の通りが抜群のぷりぷりの牡蠣。海苔の香りもいい。

今夜は「東洋美人 「生き残ってくれた酒たち」 限定品・10月ロット」を呑みます。熟したリンゴのような甘い香りと、加えてマスカットのような香りに、上品な甘み。時が経つにつれて、こなれて、まとまりが増しているようです。「生き残った」だけに「売れ残った」酒にしちゃいけません。

新潟産松葉カニの足を焼いてあります。味噌は蒸してあるので、二種類の調理方法。ほんのりと暖かい状態のカニ足で、旨みも膨らんでおります。わずかに生姜を加えるだけで、土佐酢は必要ないようです。
替えのお造りには、炙ったフグです。皮つきのふぐで、炙ってくるんと丸まっております。辛味大根が添えられているけど、フグには風味が強すぎるようですので、注意が必要だ。他にブリの炙ったんが出ているコースもあるようで、それには辛味大根が合うように思いますけどね。煮凝り。
お椀は、香箱蟹の真蒸(だと思います)。真蒸と呼ぶのはどうやら嫌なようで、それだけ混ぜ物が少ないんだろうなという味。いつもと違って鰹節が強いようです。

今月のお寿司は焼白子の寿司。「あけがらし」という味噌が乗っております。敷かれた海苔でくるんと巻いて一口。一口で終わるのが惜しい。
炊き合わせに、エビイモ、小カブラ、銀杏、菊菜、人参。粘りを感じないエビイモ。
洗濯できる焼き物は天然ウナギ。醤油の付け焼き(肝、牛蒡)と白焼きです。美味しいウナギを味わうには、蒲焼は次善の料理だと思えるのでした。山椒おろし、山葵。
もう一品は鴨(ロース。胸、肝)の炭火焼。聞いてないけど新潟の天然だろう。肝が抜群に新鮮で、むちっと旨い。いいぞ!肝臓!

定番の酢の物「長芋素麺」がバージョンアップで、ゴマだれ。ゴマ豆腐を固める前に流したでいいのかな?
白ごはんには、ブリ大根。フライパンのブリ大根だろうな。いつもの水菜とお揚げさんの焚いたん、香の物。
水菓子に、洋ナシのシャーベット、イチゴのソース、カットフルーツ
お菓子にはマカロンみたいなココナッツアイスと小豆餡の最中。


平成25(西暦2013)年9月9日
予約していた晩ご飯は「炭火割烹・いふき」。最後の入店になったようです。

  • 先付け三品が、ワタリガニ・藻屑カニ・オクラ・ミズの実、白ずいきのゴマ羽二重・枝豆、ボタンエビ・山葵
  • お造りは、あら。短冊長芋、スプラウト、山葵、ごま塩、醤油
  • 替えのお造りには、炙った(津軽産)マグロ、針かぼちゃ
  • お椀は、ハモ、松茸、柚子
  • ノドグロの温寿司、キャビア、山葵、甘酢茗荷
  • 焼いたアワビ、肝ソース、モロヘイヤ・そばの実
  • 牛タンの炭火焼、焼き栗、練からし
  • 鴨そぼろの肉詰め万願寺とししとう、炒り銀杏、衣かつぎ
  • きんきの塩焼き、酢橘、梅酢おろし
  • 松茸素麺
  • 白ごはん、牛肉の煮込み、水菜とお揚げさんの焚いたん、香の物、お替りに、イクラしょうゆ漬け
  • ココナッツアイスと小豆餡の最中、カットフルーツ(巨峰・シャインマスカット・桃)に桃のシャーベット

今夜はまず白い「喜楽長別撰大吟醸おり酒・「澱酉合」―杜氏の置き土産おりあわせ―「蔵元の隠し酒」 山田錦精米歩合40〜50% 限定70本」を呑んでみる。最初はできるだけ上澄みの部分を呑みますが、若いというか苦み走った微発砲。炭酸の苦みも加わっているイメージです。2杯ほど猪口で呑んで、瓶を振って呑むことにします。澱が絡んだ米の甘くて旨い味が苦みと混じって複雑で、きめが細かい味わいだけど濃厚なお酒に変わります。

先付け三品の奥が、ワタリガニ・藻屑カニ・オクラ・ミズの実の一品。オクラは叩いてあります。カニとカニでどちらの味も消えちゃった感。白ずいきにゴマ羽二重。ゴマダレに屑を引いてプルンプルンのタレに仕上がって「羽二重」というらしい。ボタンエビはほうじ茶の軽い燻製です。目の前の炭火で燻してます。
お造りは、あら。新潟って言っていたと思う。南の魚のイメージがあるんですけど・・・。ねっとりした旨味。
替えのお造りには、炙った(津軽産)マグロ。近海ものらしい香り。

続いても喜楽長を呑んじゃいましょう。「喜楽長・大吟醸・平成25年全国新酒鑑評会金賞受賞酒・山田錦精米歩合40%」です。このお酒の澱引きした残りカスを集めたものが、先のお酒の一部となっているわけです。綺麗な甘みがふっと立ち上って消えます。

お椀は、ハモに松茸。脂くっきり旨みガツンの韓国産のハモに、世界一幸せなブータンの松茸と国際色豊かなお椀。今まで見向きもしなかった物が売れると聞いて山で争いが起きて幸せでなくなったという笑い話を聞かされるのです。
定番のお寿司はノドグロの温寿司。口の中でトロと溶けるというか、ほどけるというか、柔らかなお寿司。ただキャビア多いね。
じっくり炭火で焼いていたアワビに肝ソースが敷かれております。モロヘイヤにはそばの実が散らされております。
ここで、なぜか牛タンの炭火焼。炭火の網焼きのむき栗。

ここで牛タンに合わせて、お友達の蔵元の「春鹿・純米・旨口四段仕込み・奈良県産ひのひかり精米歩合70%」を一杯いただきます。昔の四段仕込みというと「甘酒の四段」でしたが、印象が異なります。味に幅のあるけど雑味のないふっくらした味わい。でも牛タンに合うかは難しい。

鴨そぼろの肉詰め朱い万願寺と緑のししとう。肉が旨いのです。駕籠で炒ってた銀杏。ちと塩効きすぎの衣かつぎでした。
今日は焼き物を一種類だけで「きんきの塩焼き」。魚では「のどぐろ」「あまだい」とあるんですが、この時期にアマダイってのもなんだし、ノドグロはお寿司で食べたし・・・ということで決めたキンキ。何もなくてもいいけど、味に飽きると酢橘をギュっと。梅酢おろしもついてたけど、これも合うかは難しい。
幸せな素麺。松茸のお出汁の冷たい素麺です。素麺より素麺ツユが主役です。
白ごはんのおかずは、牛肉の煮込み(堀口君はビーフシチューとかいうてます)。いつものミズ菜とお揚げさんの焚いたん、香の物、白いご飯をお替りすれば、イクラしょうゆ漬けが、もみ海苔と一緒にでてきて、いくら丼です。

デザートは、ココナッツアイスと小豆餡の最中、カットフルーツ(巨峰・シャインマスカット・桃)に桃のシャーベット。


平成25(西暦2013)年7月8日
今晩のご飯は「炭火割烹・いふき」。カウンターにはまだお客さんがおりません。あれぇ?新人が消えちゃったぁ!

  • 先付け三品が、ウニの玉子豆腐・オクラ・山葵、鰌の蒲焼・山椒・胡瓜の酢の物、軽い燻製のビワマス・オリーブオイル
  • お造りは、皮霜のハモ、梅肉、山葵、ごま塩、醤油
  • 替えのお造りには、新潟の藁であぶったシビマグロ、スプラウト、針茗荷と針南京、山葵、ごま塩、醤油
  • お椀は、葛打ちのあこう、ジュンサイ、たたきオクラ、新レンコン
  • ハモ松のお寿司
  • 焼いた加茂茄子に柚子味噌田楽、アワビ・肝ソース
  • 鴨詰めの万願寺、赤万願寺、空豆、トウモロコシの素揚げ
  • ウナギの白焼き・牛蒡、蒲焼(肝)、山葵・山椒おろし・塩
  • スッポンのモモの塩焼き・白髪葱、ムネ・ネック・肝の付け焼き・山山葵
  • 長芋荘園・トマトシャーベット
  • 焼きハモ茶漬け、風干し子鮎の茶漬け、大葉・山葵・焼き海苔・梅、香の物
  • ココナッツアイスと小豆餡の最中、カットフルーツ(沖縄マンゴ・シャインマスカット・巨峰・白桃蜜煮)

今宵は「醸し人九平次・human・2012・純米大吟醸 山田錦精米歩合45%」を呑みます。 温度が高い(常温)では、芳醇な香りと味。濃醇な味ではあるが、キレる方だが少々重い。温度が下がっても基本的に味がしっかりドライな口当たり。

先付け三品が、暖めていたんだろうというドジョウの付け焼き。胡瓜の酢の物つき。どうやら他に人にはないスペシャリティのようです。軽い燻製(ほうじ茶かな)のビワマスにオリーブオイル。皮は炙ってパリパリが一枚。ウニの玉子豆腐・オクラ・山葵。美味しいお出汁。

お造りは、皮霜のハモ。皮の部分だけを炙ってあって、身の方はしっとりジューシーに蒸されたような常態。焼き霜のハモは両面炙る店が多いですが、脂の多い皮だけで十分で身の方は熱をまわすだけで十分だと思っちょります。
替えのお造りには、新潟の藁であぶったシビマグロ。暑い天気なので炙って冷やしてありますが、脂が溶けやすくなっているようです。しっかり脂の乗った腹身をブロックで焼いてありあす。見た目、表面コンガリ。しびの下に茗荷と南京、上にスプラウト。
お椀は、葛打ちのあこうに梅肉。レンコン、ジュンサイ、たたきオクラ。輪柚子。

海を渡ってきたという松茸の下にハモのお寿司。
焼いた鷹が峰の加茂茄子に柚子味噌田楽。そろそろ加茂茄子もお仕舞いだそうです。煮アワビの焼き。その下に肝ソース。アワビも身が厚いと蒲鉾に近い。
緑の万願寺は鴨詰め、赤万願寺はオイル焼き、空豆、トウモロコシの素揚げ。新しく出来た焼肉屋(?)に行って、ソーセージを造りたくなったそうです。

この夏に出したと言う超辛口の夏バージョン「春鹿・超辛口・純米吟醸生原酒・精米歩合58%」を一本追加。味わいは軽く、香りが残って余韻がしっかり。印象的にも夏向き。春鹿さんとは懇意なようで、人脈大切。平成20年の卯月の「床開き」の酒の会は「春鹿」さんだったけど、そのときの料理長は・・・?山本君は辞めていたはずだけど。

白焼きが一皿目のウナギ。牛蒡添え。岡山産のウナギ。
二皿目には、蒲焼。肝も。、山葵・山椒おろし・塩。
スッポンの一皿目はモモの塩焼き・白髪葱。天然だそうです。
ムネ・ネック・肝の付け焼き・山わさび。

定番酢の物は長芋荘園・トマトシャーベット。
サラサラとお茶漬けを提案してくれるので、一杯目は焼きハモ茶漬け
二杯目は風干し子鮎の茶漬け。
デザートが、ココナッツアイスと小豆餡の最中、カットフルーツ(沖縄マンゴ・シャインマスカット・巨峰・白桃蜜煮)。


平成25(西暦2013)年6月20日
晩ごはんの予約時間がくれば「炭火割烹・いふき」へ。先月新人が増えたけど、別の店に一人が移ったのでした。余裕のあるカウンター。

  • 先付け三品、モロッコ隠元のゴマソース和え、長芋たたきにキャビア、キスの塩焼き・山葵・おくら・胡瓜
  • お造りには、ハモ。エンガワ・白子・肝、かぼちゃ、ごま塩、おろしポン酢
  • 替えに、炙った境港のマグロ、長芋、山葵、防風、ごま塩、おろしポン酢
  • お椀が、一夜干の焼き鮎に小梅、カツオ昆布鮎出汁の吸い地
  • ハモのお寿司、実山椒、炙り海苔、甘酢生姜
  • 炙りアワビ・肝ソース、トウモロコシ、ししとう
  • 鷹が峰の加茂茄子、ウニ
  • キンキの幽餡焼き
  • 玉子豆腐
  • 天然ウナギの白焼き・皮、蒲焼・肝・牛蒡、山葵、塩
  • 酢の物で、長芋素麺・トマトシャーベット
  • 白ご飯、やきハモ、茄子煮びたし、小松菜とお揚げさんのお汁、止め椀、香の物
  • 白桃・黄桃・マンゴ・ココナッツのババロア、蕨餅・黄粉掛け

今日のお酒は「日高見・芳醇辛口純米吟醸・弥助・「宮城県産蔵の華」精米歩合50% 」です。寿司好きの蔵元が寿司に合う酒を目指して醸したお酒で、リスペクトする寿司屋「弥助」の名前をつけたという謂れ。いままで、寿司に合う日本酒がなかったと言いたいようです。
柑橘系を思わせる苦味が出るときもあるが、甘さと、フルーティーな酸味が程よいバランスで、穏やかで優しい口当たり。食中酒としてさらりと軽やか。お酒だけ呑んでいては、物足りないかもしれません。

いつものように先付け三品が並びます。枡にモロッコ隠元のゴマソース和え。呉須の染付には、長芋たたきに「とんぶり」と勘違いしたキャビア。キスの塩焼き・山葵・おくら・胡瓜。 お造りには、ハモ。珍しく「生」です。骨切しないでいい「エンガワ」に白子と肝とが添えられております。海が時化ているというので、今日は韓国産だそうです。小さいけど肝も白子も旨い。かぼちゃのツマの中には笛もまぎれていた。ごま塩、おろしポン酢どちらも旨い。
替えに、炙った境港のマグロ。大トロと中トロの二種類のようです。
お椀が、一夜干の焼き鮎に小梅。昨日入荷の美山の天然ものを一夜干ししたようです、今日は生鮎の入荷なしだからそうです。カツオ昆布に一夜干しの鮎出汁。

ハモのお寿司が目の前で、人数分だけ押してくれます。作り置きしないというのが信条ですかね。人数分の大きさの炭火で焼いた鱧に実山椒を乗せ、必要分の寿司飯を乗せ、布巾と簀の子で形をつくって出来立てほやほや。いつものように炙りたてのぱりぱりの海苔。今日は二口で味わえます。
炙りアワビ・肝ソース。下茹でしたアワビを再度炙って出てきます。トウモロコシ、ししとう。
鷹が峰の加茂茄子。ウニを乗せるのは古風な仕事らしい。でも、ナスとウニって、しっくりこない味。

堀口君がしばらく食べてないと注文を覚えてくれているようなので、しばらく食べてないはずの「キンキ」の幽餡焼き。やわらかしっとり。ここの魚は脂がのってますわ。 口直しに玉子豆腐。
天然ウナギを注文すれば、一皿目は白焼き・皮。なんだかぴんと来ない味、二皿目には蒲焼・肝・牛蒡。こちらの方はいい味に仕上がっていた。山葵、塩。

酢の物で、定番、長芋素麺・トマトシャーベット。
白ご飯に、やきハモを刻んだん。ご飯をお替りすれば、茄子煮びたし。いいおかずです。小松菜とお揚げさんのお汁、止め椀、香の物。
白桃・黄桃・マンゴ・ココナッツのババロア、蕨餅・黄粉掛け。

途中から(二回転目)にホテルの紹介でブラジリアンのカップル。最近ホテルからの紹介で外国人が多くなったそうです。だからと言って、英語はパーフェクトじゃないよ。クールジャパンの影響か?冷酒と日本語で注文して、伏見の「乾風」を美味しいと呑んではりました。ええこっちゃ。それに比べて、ワイン呑んでる・・・やめとこ。

お隣になったのは天神橋の☆の「韓国料理屋」さんでした。謙虚で気持ちのいい人という印象。


平成25(西暦2013)年5月16日
晩ごはんの予約時間がくれば「炭火割烹・いふき」へ。先月新人が増えたけど、別の店に一人が移ったのでした。余裕のあるカウンター。

  • 先付け三品、空豆・うすい豌豆の白和えに三度豆、タコの柔らか煮・山葵、毛蟹とオクラ
  • お造りに、炙った鳥貝(三重産と能登産)、胡瓜、モンゴルの塩、山葵
  • 替えに、炙った沖縄のマグロ、皮、山芋とろろ、長芋、山葵、海苔
  • お椀が、ハモ・抹茶葛、生姜豆腐、ジュンサイ、青柚子
  • アワビのお寿司、柚子胡椒
  • 琵琶湖産鮎のバケット揚げ、茗荷
  • 鷹が峰の加茂茄子、田楽味噌、降り柚子
  • ノドグロの塩焼き、梅おろし
  • 新モズク。加減酢
  • 宍道湖産ウナギ(白焼き、皮焼き、つけ焼き)、山葵、牛蒡、山椒おろし、塩
  • 唐津川島豆腐店のザル豆腐。オリーブオイル(ポルトガル;キンタ・ド・ビスパード・リザーブ)
  • 酢の物で、長芋。林檎の素麺・トマトシャーベット
  • 白ご飯、鯛の煮凝り、塩ウニ、タコ酢・若布・山葵、止め椀(あさり)、香の物
  • 美粧柑のゼリー・マンゴ、イチゴシャーベットの最中

今日のお酒は、利き酒会で味見した「松の司・大吟醸・出品酒・斗瓶囲い・東条町産山田錦精米歩合35%・自社保存株酵母・500ml限定110本」です。フルーティー香りと味がブワッと広がりますが、喉越しは切れます。きちっと冷えれば、さわやかな果実の香りに変わり喉越しのlキレイさは増します。

先付けで、お決まりの三品が出てくる。空豆・うすい豌豆の白和えに三度豆。タコの柔らか煮に山葵。毛蟹とたたきオクラ。美味しく仕上がっている。
お造りの最初の一皿には、炙った鳥貝で、少し小振りの三重産と能登産。今年は舞鶴はダメなんじゃないかということ。で、食べられる時期が短いんだとさ。炙って甘味が増した鳥貝には塩がいい。
替えに、炙った沖縄のマグロ。細かい包丁が入っているのは、脂が醤油を弾くからでしょう。脂がうっすらついた皮の部分は、炙って細切り。山芋とろろで山掛け風。海苔で巻いてもいい。

椀が、ハモです。緑色をしているのは葛打ちの粉にお茶を混ぜているそうで、古くからある仕事だそうです。ハモの上には生姜豆腐。ジュンサイ、青柚子。いふきでは「淡路」のだったと記憶。
先月もでたけど、アワビのお寿司です。肝を混ぜ込んだ寿司飯。アワビは二枚で、一枚はそのまま。柚子胡椒が効いてひりひりは困るところ。
琵琶湖産鮎はバケット揚げ?過去の職業柄、バケットと聞けば、電柱のアームの工事をする高所作業者の箱から、バケット車を思い出して、バケット上げ?と勘違い。古い記憶が蘇えってしまったけど、要はパン粉です。いい色に揚がってます。
コンロで緑色の物体が焼かれていたんですが、これが加茂茄子。ここでは最初から最後まで炭火で焼かれておるんです。アラカルトの注文では客を待たせて出来ないだろうけど、コース主体ですから、料理の進み具合さえ抑えておけば、じっくり焼けるというものです。山利のミソの田楽。

500mlの松の司が無くなれば「義侠 純米生原酒 750kg 兵庫特A地区東条町産山田錦精米歩合50% 特別栽培米」にします。旨味があって幅もある。単独で呑めばわずかに苦味が残るようですが、食べながらでは消えてくれます。
猪口で味見させてくれたのは「末広」ですが・・四合瓶の大吟醸クラス?・・・コクと巣神と落ち着きがあってよろしいなぁ。こっちの方が美味しかったな。

焼き物はノドグロの塩焼きが一品目。梅おろしでさっぱり。ノドグロの旬は冬のようですが、主人の好みを聞くと、冬は脂が乗りすぎて嫌いなんだそうで、その前後の方が味が分かりやすそうな口ぶり。過ぎたるは・・という意味と、人の好みは旬とは重ならないと言う意味。
「ノドグロのノドグロ」を取る。撮る。
細い新モズクは。淡い酢の物。
焼き物を二品頼むのも常のことになっちゃいましたが、宍道湖産ウナギ。最初に四方皿に白焼き、皮焼き。勿論関西風です。皮は剥いでこれも炭火焼。皮目のアウラで揚げた様にパリパリで、揚げた皮煎餅のようです。
別の皿で付け焼き。山葵、牛蒡。山椒おろし、塩が別。

でかくて重いザル豆腐が出てきて、真ん中が美味しいと掬ってくれます。今、高島屋で開催中の「大九州展」に出店中の唐津の川島豆腐店が、京都に来るたびに土産として差し入れてくれはるそうです。実際に売っているのは、もっともっと小さいけど。大きいものの真ん中が一番らしい。勧められたことはあっても、自分ではしないオリーブオイル掛け。ポルトガルの「キンタ・ド・ビスパード・リザーブ」というEXヴァージン。
定番長芋素麺。細い素麺は担当が変わっても健在。というより丁寧になったかな。
白いご飯で、お供に、鯛の煮凝り。煮凝りをそのままご飯に乗せれば、やがて溶け出し丼風。二杯目には、塩ウニがでてきます。山葵と海苔。タコ酢も追加。味噌仕立ての止め椀にはたっぷりの平浅利。
愛媛の美粧柑のゼリーとカットしたマンゴ。イチゴシャーベットの最中。

新しくできた焼肉屋(?)「ル・キャt−ズィエム」が炭火の店としては気になるようで、早速行ってきたそうで、ここでは余り注文しないけど、肉の焼き方を少し改めたそうです。
ここは料理がゆっくりで、帰れば日付が変わってしまいます。


平成25(西暦2013)年4月11日
晩ごはんの予約時間がくれば「炭火割烹・いふき」へ。広島出身の新人が増えております。
  • 先付け三品、鯛の真子と白子・蕗、平外の炙り・すり唐墨・山葵、毛蟹・菜の花の酢の物
  • 炙った鳥貝(大分産)、山葵、ごま塩
  • 炙ったシビマグロ、防風、山葵、ごま塩、焼き海苔
  • お椀が、ウニとうすい豌豆の葛豆腐、針生姜
  • 焼いた蒸しアワビとそのお寿司(肝まぶしのしゃり)
  • (海で獲れた)子鮎の焼き物、餡かけ、タラの芽と蕗の薹の天ぷら、茗荷
  • 塚原のタケノコの焼き斧、木の芽、若布
  • キンキの塩焼き、柴漬けおろし
  • 玉子豆腐、へぎ梅星
  • 手羽先の葱巻き、白髪葱、芥子菜
  • 長芋素麺・林檎・トマトのソルベ
  • 白ご飯。水菜とお揚げさんのお汁、香の物、焼肉、タケノコの炊いたん、じゃこと蕗の炊いたん
  • イチゴのシャーベットのココナッツミルク、百合根・小豆餡の葛饅頭

今宵は「松の司・2012(24BY)純米吟醸AZOLLA・生原酒・竜王町産特別栽培米山田錦(環境こだわり農産物認証栽培:期間中化学肥料&除草剤不使用)精米歩合50%・自社保存株酵母・限定436本(1.8L換算)2013.4」です。冷えすぎているとチョコレートのようなビターな味がでているようだけど、少し温度が上がれば、それもコクに変わるようで、原酒ならではの味のあるお酒。香りは複雑。

先付けには、三品。暖かいタイラギに摩り下ろした唐墨。山葵も一緒ですが、ちと余分。毛蟹には菜の花が添えられ、加減酢。鯛の子のペア。シットリとねっとり。
炭火で炙ったお造りはお決まり。まず大分産という鳥貝。小振りです。山葵とごま塩がでてます。
替わりの御造りが、炙ったシビ。山葵とごま塩はそのまま。焼き海苔がでてきます。少し残しておきます。

お椀は、うすい豌豆のお豆腐。ツルリンとした食感です。こうでなくちゃ。うにが乗って、針生姜。マグロ節だそうで、しっかりした吸い地。
定番のお寿司はアワビ。蒸したアワビをオリーブオイルを塗って炭火でしっとりジュシーに焼いてあります。シャリには肝をまぶしてあるので旨味満点のお寿司。崩れそうで怖いのが難点。アワビだけお添えられてますので、残した海苔を合わせて、また旨し。
能登の方で獲れたという海の鮎が二匹。蓼の香りの酢を使った餡かけで、煮浸し風(?)。天ぷらの蕗の薹とタラの芽が添え物。どこの川でも解禁されてないでしょうから、沖合いで網に掛かっちゃったんでしょう。負ったいない気分ですが、成仏させて上げなきゃ。
今日から、中央で取引が始まったとニュース(今年は冬に平年より冷え込んだためタケノコの出が遅れたが、大きさは平年並み。収穫量は昨年に比べて少ない見込みで、卸値(1ケース4キロ入り)の最高は27300円と昨年より高値)が伝えてましたが、塚原のタケノコです。話しぶりでは「未在」と同じ業者だそうです。タケノコでも根を切らないと、生きている状態らしく苦いが出ないらしい。でも、タケの根はちぎれそうだなぁ。塩だけで焼かれてます。若布の炊いたんが添えられて、お皿の上では「若竹」。

焼き物はまず(普通は一つですが)「キンキ」。ちょっと変わった大根おろしで、柴漬けが起案で混ぜられてます。三枚に下ろして骨が当らないようにしてあります。それはそれでちと残念ではあります。
魚と肉の焼き物の間に、玉子豆腐。浸した出汁に梅干一片。養殖で言うソルベ代わりですな。

手羽先にと女将が、宮古の「菱屋・純米吟醸・生原酒・兵庫県産山田錦精米歩合50%」を出してくれはります。ズンと旨味のある比べて太い味わい。

珍しい「手羽先」というのが焼き物メニューにあるので、どんなのが出てくるのか脅威本位で注文。葱に巻いて焼かれてました。巧いこと中まで火が通っておりました。ここでも手羽の骨が無いように外してあります。サラダ替わりにか、からし菜が生で別皿。
ご飯の前に定番、長芋素麺。混ざっているのが林檎素麺(そうは言わないだろうけど)とトマトのシャーベット。

他のお客さんが注文していたので、こちらにも白いご飯のお供に焼肉が出てきました。止め椀代わりの水菜と揚げ。ご飯のお替わりには、蕗の薹とじゃこの炊いたん、タケノコの炊いたんと、しっかり味のお供がつきます。
デザート二種。シャーベットのココナッツミルク。葛饅頭。


平成25(西暦2013)年3月14日
晩ごはんに、「炭火割烹・いふき」の席を予約してあります。ご繁盛の様子。
  • 前菜三品、焼きフグ白子・醤油だれ・あさつき、白魚の天ぷら・一寸豆、生このわた・長芋トロロr
  • 炙りボタンえび、赤貝のお造り、醤油、ごま塩
  • しびまぐろの蒸し寿司。紫辛味大根、長芋短冊、焼き海苔、醤油、ごま塩
  • 蛤の潮汁、ゴマ豆腐、軸菜。柚子
  • ノドグロの炙り寿司・キャビア
  • 焼きモロコ・酢味噌ダレ、蕗の薹の天ぷら・田楽味噌
  • アワビに肝ソース、ホワイトアスパラガス・春菊・ピスタチオ・カラスミ
  • のどぐろの塩焼き
  • 熟成但馬牛のランプ・ロースの焼きもの、山葵、ニンニク
  • 三宝柑に長芋素麺、林檎・干し柿の細切り
  • 焼きアナゴの丼、ミズナとお揚げさんの汁物、香の物
  • デザートは、イチゴのシャーベットにココナッツミルク。百合根餡の最中
今日のお酒は「松の司・2012(H24BY) 純米吟醸・生・竜王町産山田錦(環境こだわり農産物認証)精米歩合50%・自社保存株酵母」です。豊潤な果実の香りとふくよかな甘味。ぽっちゃりとした甘味が和食に合います。旨味に感じる甘さで嫌味がない。蔵で呑んだのより香りと甘味が開いた感じで切れ味は弱い。酸もほとんど感じないけどそれだけにふっくらとした印象。

前菜が三品並びます。炭火で炙った白子。アツアツフワトロ。一口で食べるのが惜しい白子。揚げたての白魚。このわたにトロロ。山葵の天盛り。

お造りは二皿ででてくるようです。一皿目が、番茶で炙った(スモークした)牡丹海老。その奥に赤貝、焼いた肝。山葵醤油にごま塩。
替わりには、しびまぐろです。短冊を串に刺して炙ってます。生がお嫌いで徹底してます。ほんのり暖かいお造りです。焼き海苔がついて、海苔巻きがおすすめ。紫色の辛味大根のおろし。
蛤の濃厚な潮です。大蛤にゴマ豆腐。濃厚な吸い地で、それを肴にお酒が呑めるくらい。花穂と柚子もキレイな色合いです。
いつも出てくるお寿司は蒸し寿司になってます。脂が溶けるノドグロにふんわり寿司飯。これも一口で食べるのが惜しい味わい。キャビアの上の赤いのは・・・なんでしょうね?聞くのを忘れるぐらい旨かったということです。

油物の蕗の薹。田楽風。モロコを二匹。酢味噌がかかってます。見えないけどモロコの奥に蕗の炊いたん。氷魚もそうなんだけど、今年はモロコも身近で見かけないのです。まだお腹に子は入ってないようですので、まだ少しの間食べられそうです。
ホワイトアスパラガスに、添えられているのが春菊とクラッシュしたピスタチオ、摺ったカラスミ。くたっとなった春菊がピュレのようです。蒸しアワビはサービスする直前に炙って、肝だれです。暖かいのも味。柔らかさも旨味もいいなぁ。

焼き物に「もろこ」があります。もう出てるじゃんと言いたいところだけど、じっと我慢して肴と肉。決めかねて焼き方の森口君にお任せすれば「のどぐろ」を焼いてくれます。他には「ぐじ」、「きんめ」、「すっぽん」などがあります。森口君曰く、余分な脂を落として、旨味のある脂だけを残すように焼くそうです。科学的にはどうかなと思うけど、あるかもしれないケミカルなネタですな。
但馬牛の業者さんが45日間、熟成させたと聞いた。日頃から牛さんに詳しくないので、豚に真珠ですけど、美味しい。摩り下ろしたニンニクに山葵。

三宝柑を器にした定番「長芋素麺」。今日は林檎に干し柿いり。三宝柑の蓋をお箸をツンツンして果汁をたっぷり搾りいれます。優しい果汁。器の果肉はデザートでゼリーに使ったりするそうです。
ご飯は白いご飯ですが、焼きアナゴを乗せて丼風。久しぶりのような気がするアナゴ。止め椀代わりの汁物がお揚げさんとミズナ。
デザートは、百合根餡の最中。暗には他に仕込んであるのだけど・・・。イチゴのシャーベットにココナッツミルク。上に乗っているのは、焼きイチゴ?ドライイチゴ?子供の頃にはイチゴに練乳をかけていたけど、ココナッツミルクも美味しそうだ。


平成25(西暦2013)年2月7日
晩ごはんは、今年初めての「炭火割烹・いふき」へ。相変わらず盛況。二階でも宴会のようです。
カウンターの後ろに成田屋の三つ枡の大紋・「暫」の鎌倉権五郎の陶人形です。亡くなった団十郎のお家芸ですな。手を合せておきます。

  • 先付けが、蛤の潮汁・若布、焼きもろこ・ウルイ、、煮カブラ・菜の花・柚子味噌
  • 焼き霜のフグ・三河の煮凝り・独活・葱・おろし、焼き霜のシビ・茗荷、ポン酢、ごま塩・大根
  • お椀は、ぐじ・蓮根餅・軸菜・柚子・山葵
  • 炙りノドグロのお寿司・キャビア
  • 野菜で、蕗の薹とタラの芽の天ぷら、こごみ・ゴマ汚しのわらび・ホワイトアスパラにピスタチオ・ソース
  • アワビの餡かけ、百合根、菊菜、ドライジンジャーパウダー
  • すっぽんの焼き物、首と肝
  • 仔鴨の胸肉の焼き物・手羽元・モモ、鴨の出汁で煮た大根にずり・きも・はつ・胡椒
  • 山芋素麺の酢の物、りんご、干し柿
  • 焼き白子入りフグ雑炊・香の物
  • イチゴのシャーベット・ココナッツソース、せとか、求肥入り最中

一本目は「菊勇・三十六人秀・純米大吟醸・斗びん採り・山田錦精米歩合40%」を頂きます。落ちつきのある、ミルキーなコクのある味わいで、喉越しは意外に軽くて美味しい。

先付け三品。暖かい汁は潮。おやおや塩分が強いようです。モロコ二匹。炊いたカブラに田楽。次の料理が出るのが遅いので、お酒が一本空いちゃいまいた。

二本目からは「美富久・三連星・純米大吟醸・限定番外編・無濾過生原酒しぼりたて・滋賀県産吟吹雪精米歩合50%」です。番外編と言う変なネーミングはwebにあるとおり。要は、「吟吹雪の三連星は精米歩合60%で作る予定だけど、50%にしてみました」ということ。番外と称する必要は余り感じないんですけどねぇ。最初はフルーティな香りが強いけど、すぐに落ち着いた味わい。なんだか一本目の三十六人衆に似ています。ちょっと苦いを感じる時もありますが、空気に触れさせると消えてしまうようです。

お造りには、天然フグの炙りです。脂のある魚なら、脂を溶かすのも納得ですが、フグにはどんな効果があるんでしょう?ちょっと味に理解できない焼き霜です。一方、シビマグロは脂が溶けて甘味が出てくるようです。忘れ物で「山葵」がない。塩でも美味しいですけどね。
このあたりで、いつもプリフィックスの焼き物を選ぶんですが、悩むところは、これからの料理と重ならないかと言うこと。
お椀は、グジに小さい蓮根餅。ぐじは「焼き物」で選択できる食材の一つ。他のお客さんには「白子」が出ていたけど、「ぐじ」と重ならない変更だったのかもしれない。だとしたら、大したものです。柚子と山葵。屋上屋を重ねる?

お凌ぎのお寿司は、ノドグロ、「のどぐろ」も選べる焼き物の食材の一つ。昨秋にはノドグロを蒸し寿司に仕上げて出てきたときも溶けるノドグロの身と旨味にビックリしましたが、今日も開けてない。口当たりを良くするタエか緩めの握り加減も食感の印象を高めているようです。上に乗っているのは「とんぶり」と聞けば、起こられちゃました。
陶函に入った野菜。蕗の薹とタラの芽の天ぷらにして、蕗の薹には田楽味噌。全然苦味がなくて、肩すかし。こごみに、ゴマをまぶしたわらび、ホワイトアスパラにはピスタチオを砕いて作った緑のソース。
暖かい餡かけにはアワビ。百合根と菊菜。アワビには自家製の生姜の粉。

選んだ焼き物の一つが、スッポン。スッポン屋でいっぱい食べた後だけど、焼き丸はなかなかお目にかかれないし、ついつい食っちゃいます。一皿目には三つ骨も入ってました。「すっぽんのしぐれ煮」という料理がありあすが、そういうお味に近い付け焼きです。
二皿目には、首の部分と肝。味は同じ付け焼き。首はちゃんと頚骨を外してあります。コラーゲンが味わえます。なにより、とにかく、やたらと、肝が旨い。生で食べるより旨いし、全く臭みがない。

今週の休みを利用して浅草の老舗鴨屋で食事をしていたと聞いていたので、勉強の成果を期待して「鴨(今日は仔鴨)」を焼いてもらいます。でも焼き方が違うようで、再現は出来ないようですな。血の滲むレア感のある胸肉。手羽元って食べるほどないのに、足だって細いのにモモの部分のチマチマした処を焼いて出てきます。ホースラデッシュ、山椒おろし、黒七味・・・。
さらに、チマチマした内臓三品。鴨の香りが味わえます。一緒に出てきたカブラは、鴨の骨からとったコンソメ(?)で炊いたもの。粒胡椒。

定番の長芋素麺の酢の物。林檎も干し柿も千切りで、グチャグチャすれば、トロンと絡んでくるので、ズルズルっと。
ご飯は「白ご飯」か「ふぐ雑炊」かが選べるというので、お椀で出てこなかった白子入りで「ふぐ雑炊」を頼みます。フグの骨の出汁でしっかりした雑炊にフグの身と焼き白子。もみ海苔。
デザートは、イチゴを煮詰めたものをシャーベットにしたものにココナッツミルク掛け。小さい最中には黒豆、求肥入り。

ここは3時間を越えるなぁ!


平成24(西暦2012)年12月27日
年末モードか?先斗町や花見小路の人出は少なめ。晩ごはんは「炭火割烹・いふき」へ。誰もいないカウンターにびっくりするけど、やがて満席。

今宵、お酒をヘレンドの「芙蓉緑彩」というパターン(絵柄)のティーボウルです。

  • 先付け三品は、ゴマ豆腐の白味噌仕立ての汁、牡蠣の冬至揚げ・大徳寺納豆・茗荷、焼きモロコの南蛮・ほうれん草・百合根
  • おつくりは、焼き霜のシビマグロとフグ、茗荷・浅葱・縒り人参、山葵・辛味大根+湯引きのフグ(三河)と煮凝り・酢味噌
  • お椀は、香箱蟹寄せ、蕪、針生姜、軸菜、黄柚子
  • 焼き白子の海苔巻き寿司、山葵
  • 揚げ物で、慈姑チップ、蓮根チップ、アピオス、ムカゴ、銀杏
  • 炊き合わせに、海老芋、アワビの唐揚げ、金時人参、菊菜
  • ノドグロ塩焼き
  • 本鴨胸肉の塩焼き、葱(塩・黒七味・山椒おろし)+付け焼きの肝・心臓・胸肉の丸・煮大根
  • 柚子釜に、長芋素麺・林檎・干し柿
  • 茶碗蒸し
  • 白ご飯、漬けしびまぐろ、壬生菜とお揚げさんのお汁、海苔、香の物(大根・日野菜・カブラ菜・すぐき・すぐき菜)
  • 洋梨とそのシャーベット、黒豆のスポンジケーキ

一本目は「早瀬浦・純米大吟醸・兵庫県産山田錦精米歩合40%」です。林檎のようなフルーティな香りと甘さを感じる好みの味。少々香りが強いようで、好き嫌いが出そうですが、大吟醸という馥郁な香りは大好きだ。サラリとした余韻。

先付けには、暖かいゴマ豆腐が白味噌に溶き芥子。鰹しっかり味の白味噌でした。牡蠣を湯葉でくるんで揚げた東寺揚げ。大徳寺納豆を味噌風に潰してあります。小振りのモロコ。
お造りは、炙るのが常になったようで、ブロックのシビマグロを串焼きで焼き霜。ふぐは上身をぶつ切りにしたようで、コリコリ感を残して湯霜。薬味は、山葵に辛味大根。食べてから、替わりに三河の湯引き。煮凝りを乗せて黄身酢。シビは青森、ふぐは三河って水揚げ。

二本目は「磯自慢・純米吟醸・多田信男・東条産山田錦精米歩合(麹;55%&掛・酒母:50%)・酒のやまもとPB」を選んでくれた。とにかく吟醸酒らしいバランスの取れた酒質。

お椀で出てきたのは甲箱蟹。(松葉は焼き物のプリフィックス)。真蒸ではなくて蟹だけのお団子です。
先着売り切れごめんで出ている感じの「フグの白子」の手巻き寿司。これも串焼きで炙ってあります。下子が大きくなってきたようです。

三本目は初めて見た会津若松の「儀兵衛・純米吟醸・兵庫県産山田錦50%・協会9号系酵母」です。味が抜けたような酸の少ない香り吟醸タイプのようです。痩せたイメージ。スルスルと呑めます。

油物は吹き寄せ風。ポリポリの蓮根と慈姑、うっちり銀杏。他にムカゴにアピオス。
炊き合わせには、海老芋とアワビ。アワビを唐揚げにするというのは珍しい。
プリフィックスの焼きものですが、最近は平気に二品注文しちゃってます。魚で注文したのが、ノドグロ。しっとりとジワッとジューシーな旨味。運よく「ノドグロのノドグロ」が取れました。

呑みすぎとは思いつつも四本目はマグナムボトルの「鳳凰美田・Phoenix2012・純米大吟醸原酒・無濾過本生・愛山精米歩合45%」にします。ミルクキャラメルやナッツのコクを感じる旨い味わい。喉越しも軽い。

焼き物の二つ目は、福井の本鴨で、網取りのようです。既に毛をむしった状態で来るようです。先ず、ロースの部分が焼かれて出てきます。柔らかくジュシーな焼き加減。鴨には葱。
続いて、肝・心臓・丸(がん)。それに顔の骨でとった出汁で炊いたという大根。鴨大根ですな。丸は、業者さんが作っているものらしく自家製ではないようです。骨は叩いてないマイルドな丸。肝は肝ならではの香り。
定番、口直しの酢の物の長芋素麺は柚子で出てきました。林檎と干し柿入り。
呑みすぎたので、もうちょっとお腹に入れておこうと(なんの根拠もない理由で)プレーンな茶碗蒸しを注文しちゃいました。梅が乗ってました。

白ご飯です。おかずにシビマグロの尻尾の漬け。漬けで一膳、漬物で二膳。
お菓子が冷たいのが、洋梨。和風ケーキ。薬臭い一保堂の炒り番茶もでてきます。


平成24(西暦2012)年11月1日
暗くなった祇園。晩ごはんは「炭火割烹・いふき」へ。ほぼ満席のカウンター。

  • 先付け三品、ズワイカニ、牡蠣のはくせん揚げ・八丁味噌・、天然ナメコの白味噌仕立ての汁
  • お造りが、皮霜のしびまぐろ、番茶で炙ったボタンエビ、鯛
  • お椀は、雲子、クエ、むき茸、鶯菜、柚子
  • 手巻き寿司は、アワビ、肝を混ぜ込んだ寿司飯、山葵
  • 吹き寄せ、アピオス、むかご、銀杏、蓮根チップス、衣かつぎ、新カラスミ
  • 炊き合わせには、小エビ芋、ウズラの丸、赤万願寺、降り柚子
  • 振りの塩焼、大根おろし(ポン酢)、スダチ、
  • ウズラの照り焼き、白髪葱、黒七味
  • 長芋素麺、細切りのリンゴ、柿
  • はぜのてんぷら
  • 白いご飯、白ネギの丸仕立ての汁(半助出汁)、香の物、おかず(マナカツオの西京焼き)
  • 水物が、巨峰・柿・すりおろした柿、栗の蒸しパン、

今晩は「磯自慢・中取り純米大吟醸・特A愛山精米歩合40% 」を呑みましょう。薄青色の透明なグラッパボトル。冷えていると、青リンゴやマスカットのようなフルーティな香りにスッキリした後口。慣れるとさらさらと滑る心地よい甘さ。温度が上がると豊潤な香りの旨い酒に変貌します。蟹や、魚・鶏の脂分との相性は引き立てるように寄り添うし、食材によっては洗い流すような綺麗さを味わうことができます。牡蠣の上に載っている緑色はイタリアンで見かける「・・・」なんだっけかなぁ?八丁味噌の香りで不思議と中華風の香りがした。吟醸ですから、時期やガラスの猪口が欲しいのですが、いかんせん土物が多くて、選びようがないのです。出してくれたのは浅い杯で、忙しない。なんとかしなくちゃね。

先付けは暖かいものから食べますので、ナメコ汁。ちょっと冷え込んでくると白味噌が旨くなってくる気分。秋田の農家さんから送ってきたという天然のナメコでした。牡蠣は米粉をまぶしてあげてあります。たぶん北陸のズワイカニ。

お造りには北海道(戸井?)のシビ。シビもボタンエビも串に刺して炙ってありますが、前回同様、ボタンエビは番茶炙りだと(見ていて)思います。ゴマ塩と山葵。シビには辛味大根。
お椀は、皮もしっかり付けたクエは葛打ち。雲子。秋田の農家さんが送ってきた、大将も初めてというムキ茸。キノコの傘の薄皮がムキムキ出来るそうだ。味そのものはほとんど感じないけど出汁を吸いやすそうな柔らかいキノコ。屑を打ったクエで、吸い地は吉野仕立て。
いつもの手巻き寿司は煮アワビ。ツメ醤油。見えないけど酢飯にアワビの肝が混ぜてあって、寿司らしくない色。

吹き寄せ?風。透き通る唐津の新カラスミ。
炊き合わせには、小エビちゃんと言うらしい、海老芋の間引きの子芋。まっすぐ。淡いクリーム色で、成熟したネットリした旨みはなく、サックリ・ホッコリ。ウズラの丸は、マイルドでした。臭みがない分、スパイスをいれないとこういう味なんだなぁと思えます。色合いは良いけど、まだ万願寺?
選べる焼き物は、ブリの塩焼。新潟?佐渡?辺りのブリなようです。包丁が入って皮までパリパリ。お腹の脂がいいですねぇ。
もう一つ選んで「うずら」。ももと棟。練り辛子。黒七味は手塩で。噛みしめるほどに旨い鳥。

定番の長芋素麺の酢の物。リンゴに柿。
ぽっと出てきた「はぜ」の天ぷら。和泉地方でよく見かける「松葉」状におろして揚げてあります。田尻町の町魚である「がっちょ(めごち)」は3本松葉で骨まで食べるのですが、ハゼは硬いそうです。ほとんど食べたことが無い「天種」。むちゃは天ぷら屋に行きませんからね。もうちょっとカラッと揚げるといいんではないかと・・・。

白いご飯。グループごとに微妙に違う「おかず」が出ます。(出ないこともあるかもしれない)。今日は西京漬けにしたマナガツオの端っこが出てきました。ご飯・椀・香の物の三点セットに、半端で言いからおかずが付くと嬉しくなるものです。

デザートには、水菓子と焼き菓子。巨峰の上に乗っているのは、小さいブルーベリーみたいなん。名前が思い出せない。それに栗の蒸しパン。渋皮煮が刻んで入っているようです。


平成24(西暦2012)年9月19日
温習会のアーチが掛かる祇園へ。晩ごはんは「炭火割烹・いふき」へ。ゆったり目のカウンター。

  • 先付け二品、渡り蟹・茗荷・タタキオクラ、子持ち鮎の炭火焼
  • お造りが、炙ったトロ、番茶で炙ったボタンエビと生鮨
  • お椀は、グジと松茸、冬瓜、インゲン、柚子
  • お寿司は、のどぐろの蒸し寿司
  • 摺ったカラスミに衣かつぎ、銀杏
  • 蒸しアワビの焼き物・肝ペースト・山葵、赤緑万願寺
  • 岡山産海鰻の源平焼き、牛蒡チップ、牛蒡の金平、山椒おろし、山葵、塩
  • キンメの焼き物、スダチおろし
  • 長芋素麺、細切りのリンゴ、柿
  • 白いご飯、鰻、小松菜とお揚げさんの炊いたん、香の物
  • 水物が、ピオーネ、黄金桃、幸水、洋梨のコンポート、焼き無花果、イチジクのシャーベット
久しぶりに「ガンバレ三陸」の気分で、会津若松の「写楽・純米大吟醸・しずく取り・一回火入・兵庫県産山田錦精米歩合40%・24.06」を呑みます。梨やリンゴのさっぱりした甘味と香りで、最初は酸味を感じます。次第に酸味は消えて、苦味に変わりますが、温度があがるとこの苦味も消えます。味が膨らんできてマスキングするのかもしれません。冷や(常温)では円やかで軽い口当たり。冷やし過ぎない方がよろしいお酒。

先付けは、子持ちなんだけどサイズは小鮎という焼き物。先付けに焼き物をジャストに出してくるということは、予約をしっかりして、時間をきっちり守るという事でできるわけです。じっくり焼かれしっとり。渡り蟹には蟹酢。

お造りは、火を通しますが徹底してきましたなぁ。トロは隠し包丁を入れ串に刺して炙ってます。ボタンエビと鯖のキズシとはそれぞれ串にさし、カマドで炙る直前に番茶をくべ、煙が上がったところで軽く燻製。気持だけ茶の香り。
お椀は、刻んだ松茸がうじゃうじゃ浮いたお椀。加えて四分一の松茸も炙ってあります
むちゃにハモを入れてくれないようでグジ。今年一番の香りの吸い地。 いつもは、海苔巻きのお寿司がでるんだけど、今日は笹巻き。思い出すのは穴子。皮をめくったら・・ノドグロでした。温い蒸し寿司は形が崩れないように笹で巻いているという。腹の脂の多い部分を蒸し上げ乗せたお寿司は、口に入れたとこたんにトロンと脂に変わってしまいました。口どけの柔らかさが、今までにないので、思はず目を見開いてしまった。してやったりという顔の大将だった。

皮つきで焼いていた子芋さんの衣をはぎ取っての「衣かつぎ」。カラスミの粉をまぶしてあります。添えられた銀杏は松葉に刺して。緑一色の銀杏じゃないんだけど、これは残暑の影響かなどと勘繰ってしまいます。
蒸したアワビも炙って出てきます。炙りまくってます。焼きながら塗っているのはオリーブオイル?肝ペーストを乗せて出てきました。ちょっと乗せた山葵が、思った以上の一味。
さてメインの焼き物は、岡山の河口で獲れたらしい海鰻。白焼きと蒲焼の二種類。ここは関西ですから、焼き方も関西風。皮はパリパリで、香ばしい。京都では焼いたグジの皮も揚げて煎餅で食べるのが通だというから、皮を食べさせたら五月蠅い。関東風ならグニャグニャの皮になるらしく、脂の多い部分だけにエヅクロシそうだ。海鰻は弾力感はいまいちですが柔らかく、皮の硬さといい対比になってます。蒲焼はタレの味が勝ってしまうという人がいますが、あながち否定はできないという立場。タレに関しては鰻屋の長年のタレがいいように思います。白焼きだけで十分でしたね。今度からそう言おう!牛蒡のスライスも、炙ったもの。徹底している。
もう一つ欲張ったのがキンメ。ここで使っているキンメは網走の猟師さんが釣ったものらしい。まだまだこれから脂が増えてくるんでしょう。スダチを絞った大根おろしが旨い。

定番となった長芋素麺に、リンゴも素麺風に細切り。柿が一片。
白いご飯。こそって出てくる焼いて刻んだ鰻。
果物とシャーベット。種ありのピオーネなら、種を取るくらいしてほしいものだと思う。無花果も皮をむく前に炙ったらしい。

なんでもかんでも炭火を使って、一仕事するのが徹底してきた様子。先斗町の時にだしていた小鍋が恋しい季節になってきたと一応伝えておきますが・・・。
座敷で食事をされてたご家族も、カウンターが空けば、引っ越してきはります。人気のカウンターであります。


平成24(西暦2012)年7月26日
晩ごはんは「炭火割烹・いふき」へ。煮貝の座敷が4月から使われているそうだが、そちらが一杯の時は、カウンターのお客さんを控えているというので、カウンターはゆったり。

  • 先付けが三品、玉子豆腐に枝豆、タコの酢の物・胡瓜・タコの子・海葡萄、毛蟹・タタキオクラ
  • 鱧の落とし、ポン酢、塩・ゴマ
  • 炙った鳥貝、肝、山葵
  • くじら汁、牛蒡、冬瓜、山椒
  • 鱧の握り寿司、山葵、振り柚子
  • 野菜の焼き物には、赤万願寺、鷹が峰唐辛子、新銀杏、衣かつぎ、トウモロコシのフライ
  • ぐじの塩焼、ウロコ煎餅
  • グジの頭の炭火焼、骨蒸し
  • 天然ウナギのタレ焼きと白焼、牛蒡、牛蒡チップ、山椒おろし、山葵、塩
  • 長芋素麺、茄子素麺、トマトのソルベ
  • 茄子の蒸し焼き、煮アワビ・肝のソース
  • ご飯にキスのフライ・辛子醤油、冷汁、香の物、二膳目に松茸の炊いたん、和牛炭火焼の端っこ
  • ココナッツアイス最中(ドライ山イチゴ入り)、白ゴマ豆腐・黒蜜、白桃のコンフィチュール・ブドウのグラッパ漬け
今宵は「松の司・2008Special・BLACK AZOLLA・純米大吟醸古酒・兵庫県産東条山田錦精米歩合40%(特A地区栽培期間中除草剤無使用栽培)・自社保存株酵母・850本/720ml」を開けてみましょう。コクのあって膨らむ味。華やかではないけど高い香り。少し温度が上がればマッタリ感も出てくる。先代の杜氏・瀬戸さんの作品です。

先付けにポンポポンと三品並びます。京割烹の倣いでしょうか?変形の「タコきゅう」で、胡瓜は千切り状態で酢に馴染んでおりました。タコの子を酢の物というのは珍しいかも?クリーミィーな毛蟹。厨房が丸見えですから、他の料理の進み具合を見ながら、食べるスピードを調整しつつ、酒を味わう時間帯です。

生々しいお造りは好きじゃないという大将が出してきたのは、「鱧の落とし」ですが、落としたマンマでヒタヒタの熱々で出てきました。もうこれでは「造り」ではないなぁ。先付けの変わりだな。山葵と梅肉がトッピング。ポン酢や塩が出ていますが、そのまま(鱧出汁だけ)でも十分旨みが感じられます。
で、造りらしいのは宮津だったかの、今年最後とう触れ込みの、大きな鳥貝を、炙って出てきます。添えられた肝は生のようだ。貝のシーズンも終わりかぁ!?
今年も鯨汁が出てきました。今年は脂臭さがすっかり無くなって、とろとろの皮下の脂身。牛蒡と山椒の香りも高くて、コラーゲン多そうです。
目の前では、座敷のお客さん用に鱧寿司が作られているを見て、食べたいなぁと思いながら見ておりますと、何やら生の鱧の縁側を削いで開いております。生鱧の握り寿司が目の前に出てくる頃には、棒寿司は頭から消えておりましたな。鱧の中でも一番脂の乗っていそうな部分ですから、美味しい。流石にもう一貫とは言えないなぁ。

焼き野菜が皿の上、緑は鷹が峰の唐辛子で、赤は万願寺の万願寺。衣かつぎにトウモロコシ。ホオズキの中には、新銀杏。こんなに暑いのに少し秋めいております。秋の「家庭画報」は毎年のように京都特集だそうで、今年も取材を受けて「銀杏」を探して使ったようです。まだまだグニュグニュの銀杏です。家庭画報では食通(?)さんが勧める三つの日本料理屋がメインになるようで「千花」「一よし」と並んで登場するそうです。ご立派!
今日選んだ焼き物の一品目は「ぐじ」。振りかってみれば魚は久しぶりかも。身から皮(ウロコ)をはいで塩焼。ウロコの部分は揚げてから焼いてあります。油気が落ちてパリパリのカリカリ。音をたてて食べるのははいたないですが、サクサクの音も美味しさの一つ。沢庵とかと一緒ですな。
ほんで頭の部分も別に焼いてくれておりました。(別料金になっているかどうか、細かいことは考えずに注文しちゃっております)。食べ終われば昆布出汁を掛けて、じっくり旨みを引き出してズルズル。
もう一品は、緑川の天然ウナギ。見分けにくいけど「タレ焼き」と「白焼き」。普段、蒲焼が並んでいても興味を引かない食材なんだけど、料理屋では、注文したくなる食材。天然に弱いのです。口の中にしっとりと脂が残る感じが、いかにも「鰻ぃい」という味わい。薬味では、シンプルな山葵と、実山椒を混ぜたおろしが好みです。スライスした牛蒡のドライチップの塩加減が素晴らしい。

コースの山場が過ぎて、定番の(見えないけど)長芋素麺です。トマト長芋素麺ですけど、茄子も素麺にしているそうです。
炊き合わせには、茄子とアワビ。格別美味しいのは肝のソース。ポルトガルのビスパード農園というポルトガルのEVオリーブオイル「キンタ・ド・ビスパード」を使っているそうだ。ハーブや青草のような香りのするフレッシュ感のあるオイル。煮アワビを串に刺して焼いている途中でも、塗ってましたねぇ。肝の勝ちという料理。
白いご飯に、キスのフライ・辛子醤油、冷汁。氷を浮かした冷汁ですが、食べるのは初めて。ご飯にぶっかけてもといけど、「味噌汁をご飯にかける猫飯」はむちゃ家ではしてはいけない食べ方のひとつ。お代りすれば、松茸の炊いたん、和牛炭火焼の端っこ。
デザート三品。


平成24(西暦2012)年6月4日
今晩はお友達と待ち合わせて「炭火割烹・いふき」へ。まだ空いていいたけど、やがてきっちり満席になります。

  • 先付け三品、つるぎ貝、茄子とモロッコ隠元のゴマダレ、菱蟹の酢の物
  • お造りが、鳥貝、鳥貝の肝の胡瓜巻き、骨のない鱧と肝、防風、茗荷、山葵、塩
  • お椀が、煮アワビ、岩ノリ、ウスイエンドウの豆腐、ジュンサイ、柚子皮
  • 炙りマグロの手巻き寿司
  • 賀茂ナスに柚子味噌と山葵、ししとう、衣かつぎ、空豆
  • 鮎の塩焼き、蓼酢
  • 近江軍鶏の焼き物、ムネ、せせり、心臓、肝、ぼんじり、ささみの皮巻き、白髪葱
  • まるの醤油焼き・肝
  • 長芋素麺の酢の物、トマトのソルベ、糸モズク
  • 蓮根とオクラを巻いた鱧の揚げもの、甘酢餡、トウモロコシのかき揚げ、万願寺
  • 白ごはん、トキシラズのカマ、水菜とお揚げさんの汁、香の物
  • グレープフルーツ・甘夏のゼリー、マンゴ、アイス最中

今晩のお酒は「田酒・純米大吟醸・山田穂精米歩合40%」と「田酒・純米大吟醸・短稈渡船精米歩合40%」を呑み比べましょう。酒米の王と言われる「山田錦」の母親が「山田穂」で、父親が「短稈渡船」です。 山田穂がフルーティでふくよかな甘さなのに比べて、短稈渡船がシャープな口当たり。共に綺麗な喉越しです。

先付けが三品、一度に出てきます。つるぎ貝は巻貝だそうで、鎌のような小さい足(ひれ?)が付いてます。初めてです。ゴマ和えに、百合の器には渡り蟹。

お造りは、二人分。柿の葉皆敷に、能登産の鳥貝、鱧の骨のない部分(縁側って言ってました)には、肝付き。宮津や舞鶴の鳥貝は高くなり過ぎちゃったのか、違うところを探してきたと想像。だからといって、劣っている味ではなく、鳥貝の甘味たっぷりの肉厚なもの。軽く炙ってあります。肝が大きかったようで胡瓜巻きにしてあります。鱧の縁側は綺麗な乳白色。脂の多い部分だけに、普通の鱧に比べると旨みがあります。
お椀は、アワビに岩ノリ。吸い口に柚子のカケラが乗ってますが、岩ノリの香りが強い強い。吸い地はカツオとアワビのダブルスープ。もうジュンサイは秋田産。
今日の手巻き寿司は、マグロの炙り。
賀茂ナスが二種類出て、柚子味噌と山葵。衣かつぎだという子芋は揚げたものらしい。かなり薄味に仕上げた芋でした。

焼き物は、まかされちゃったので、なんだかんだと3種類。鮎は木曽川の支流・付知川の天然ものらしい。骨が抜いてありません。焼かれた鮎の骨を抜くのは久しぶり。ほとんどの料理屋では手が汚れないように、失敗しないように抜いてあったりしますが、美しい姿でやかれているのはいいもの。すっぽり抜けきれないけど、骨は綺麗に残ったので、骨せんべいに揚げてもらいます。蓼酢。鮎に添えられたのも蓼でしたが、食べ忘れ。
次に近江軍鶏。そうだ昨日も近江軍鶏だったと思ったんですが、いろんな部分があるというので、頼んじゃいました。一皿目には、ムネ、せせり、心臓。黒七味、ゴマ塩。
軍鶏の二皿目には、肝、ぼんじり、ささみの皮巻き。堅田の川中さんだ。
定番の焼き物以外では、「まる」があるというので、ついで。醤油でしっかり焼き鶏風。足一本分?えんぺらは有りませんが肝つき。まるの肝も美味しい。

酢の物は定番・長芋素麺。糸モズクにシャキシャキ氷のトマト。
変わり揚げに、鱧。新蓮根にオクラを巻いた鱧を揚げてあります。甘酢あんかけで仕上げてます。トウモロコシのかき揚げ。
ご飯は白ごはんに、トキシラズのカマ。汁物に香の物。ムナビレをひっこ抜けば「トキシラズのトキシラズ」。先月食べた「マスノスケのマスノスケ」にそっくり(当たり前か?その時はちょっと掛けちゃったみたいで、今回の方がパーフェクトかな?)
デザートには、グレープフルーと甘夏のゼリーにマンゴ。マカロンみたいな、小豆入りのアイス最中。


平成24(西暦2012)年5月1日
晩ご飯は、「炭火割烹・いふき」へ。

  • 先付け三品、ウニ豆腐、タコ・磯つぶ貝・三つ葉、毛蟹・茗荷・蕗・防風
  • お造りは、炙った鳥貝とボタンエビ、長芋短冊、茗荷
  • お椀が、ハモ、ウスイエンドウの豆腐、田芹、若芽、木の芽
  • 煮アワビの手巻き寿司、肝、長芋、山葵
  • ホワイトアスパラの炭火焼、空豆、黄身の味噌漬け、摺りカラスミ、松の実とクルミのペースト
  • ビワマスの炭火焼、塩、林檎入りおろし
  • 熊本産天然ウナギの炭火焼、塩、山葵、黒七味
  • 秋田産熊肉の炭火焼、野生のアサツキ、山ワサビ、実山椒入りおろし
  • 新もずく・長芋素麺・すり林檎・ぎしぎし
  • 油物は、海育ちの小鮎、あまどころ、こしあぶら、こごみ、タラの芽、雪塩
  • 葉ごぼうの炊き込みご飯、香の物、壬生菜とお揚げさんの炊いたん
  • ゼリー、ビワ、まんご、ココナッツアイスと小豆の最中

今夜のお酒は「田酒・純米大吟醸・山田錦精米歩合40%」にしました。優しい甘味でスーッと消えていく酒。

先付けに三品。ウニ豆腐は二層になっていて、ウニ豆腐とウニがゴロゴロ混じった二層です。お出汁が貼られていて、微かにカボスの風味。
タコの桜煮、巻貝の磯つぶは殻から丁寧に外してあって二個。青味は三つ葉と聞いたと思う。
百合の器に毛蟹。加減酢に茗荷・蕗・防風。

お造りは、適度に炙って旨みを出したもの。初めて聞いたけど、大将が生魚を好んでいないのだそうだ。先週解禁された舞鶴の鳥貝も炙ってありますし、ボタンエビも人肌程度。旨みが増しているのは確かですけど、慣れないと不思議な感覚。最近は刺し身を氷に乗せて冷やして出すところが多いだけに、こういう温度で出すのは難しいように思うけど・・・。むちゃは嫌いじゃないよ。
五月で鱧が出てきました。淡路の。豆の香りたっぷりのトロリとした豆腐。青味は田芹だそうだ
いつもの手巻き海苔巻きは、アワビでした。肝のソースとアワビ、長芋。
香川のホワイトアスパラガスを炭火で焼いて、松の実とクルミのタレが掛かってます。空豆に黄身の味噌漬け。カラスミ。アスパラと黄身が合います。

いくらでも選択できる焼き物は、ビワマス、うなぎ、熊を選んじゃいました。
脂がしっとり滲んだビワマス。マスって焼けばパサパサになっちゃうこともあるのに、巧い事焼いてます。何か工夫があるのか聞けば、あるようです。神戸のスペイン料理「カ・セント」のシェフから手ほどき(?)を受けた下拵えを応用したら、巧くいったということです。ビワマスの入荷も最近のようだし、どうやら今日がデビューの料理のようです。塩もいいけど、リンゴの甘いが加わった下ろしも合います。
天然のウナギもそろそろ動き始めたんでしょう。熊本産。まだ細い魚体のようで、焼き上がりにプックラ感は無いけど、硬い筋肉質のウナギで、そこそこ脂もあって、美味しいと思いますよ。山葵もいいけど、黒七味もよろしい。錦糸を山盛り乗せたウナ丼が食べたくなってくる。
もう一つ、秋田のツキノワグマの子供。これは網焼き。あまり薄くスライスすると、硬くなる感じですから、厚めに切ってレアな方がしっとりと旨いようです。乗っている野生のアサツキも熊撃ち猟師さんの採ったもの。かなり香りのいいアサツキです。山ワサビも、実山椒入りおろしでも熊に合います。

定番の長芋素麺の酢の物に、もずくと「ギシギシ」という山菜。秋田の猟師さん(マタギ?)と縁ができたと言うので、その猟師さんが採ってきた山菜を送ってきてくれているということです。初めて聞く山菜。ちょびっとぬめりがあります。

猟師さんの山菜の天ぷらと小鮎。海(近く)で獲れた海の鮎だそうで、この季節ありがちな琵琶湖の稚鮎じゃありません。というか、逆にそれが本当の鮎なんでしょう。味は、そうと聞けば味が濃いかなと思う程度でよく分からないけど、もう苦み走っていた。琵琶湖生まれの稚鮎よりワイルドかな?体色が黒いそうです。初めて(と思う)山菜は「あまどころ」。甘いと言われれば甘いし、苦味があると思えば苦味もある微妙な味。雪塩が出てますが、あまり辛味を必要としないので、雪塩がいいですわ。

ご飯は、葉牛蒡を炊きこんであります。止め椀ではなく汁が出ます。壬生菜とお揚げさんのオバンザイ。
たぶん「あまなつ」のゼリー、フルーツにはビワ、マンゴ、ココナッツアイスと小豆の最中。


平成24(西暦2012)年3月15日
晩ご飯は、今発売中の「和楽・4月号」に載っている「炭火割烹・いふき」へ。カウンターには若干の空席。その分ゆったり。

  • 先付け三品は、飯ダコと餅米・菜の花・ワサビ、鳥貝に茗荷・菜の花、津居山の蟹・若芽・加減酢
  • お造りが、炙ったボタンエビ、炙ったシビマグロ。赤辛味大根、塩ごま、醤油
  • お椀は、アワビ、肝豆腐、青菜、市松の大根と人参
  • 北海道産ウニのとろろを乗せた海苔巻き寿司
  • 香川産ホワイトアスパラ、空豆と菊菜の白和え、摺りおろしたカラスミ
  • モロコ(生姜醤油)
  • モロコ(からし酢味噌、木の芽醤油)
  • うずら、ネギ、山椒おろし
  • 蕗と長芋素麺、摺り林檎、酢の物
  • 油物が、たいらぎ、蕗の薹、行者ニンニク、塩
  • 鯛ご飯・錦糸、水菜とお揚げさん、漬けまぐろ・数の子、香の物
  • 三宝柑ゼリー、マンゴジュース・ココナッツミルク・イチゴソース
一本目は、「十四代・角新純米吟醸・本生・麹米(東条産山田錦精米歩合50%)・掛米(太古活性農法出羽燦々精米歩合50%)」を呑んでみましょう。パッと甘い香りと味が口いっぱいに広がって、優しいけれどジワーっと余韻が残ります。掛け米の味でしょうかねぇ?

先付けが一度に三品。飯ダコに餅米。流石にもし米とタコの飯とは似ているようで似ていない。タコはコリコリで米はモチモチ。本当は餅米を鋳込んでタコ飯風にしたかったそうだが、入らななかったそうだ、でも、菜の花は鋳込んだみたいだ。
まだ寒いようで丹後の鳥貝は入荷しても痩せているようです。これは愛媛らしい、菜の花がかぶってます。
もう名残の松葉蟹は津居山港。

お造りは、シビマグロの皮目を炙ったんと、ボタンエビを炙ったん。殻付きで焼いたボタンエビは身が暖まったレア状態で旨み爆発です。赤い辛味大根は、近くのスーパーで見かけたことがあります。案の定滋賀県産のようです。薬味で買うには一本は多いので、初めてでした。
お椀には、アワビ。今日はアワビ出汁ではないようです。肝は豆腐にして椀種になってます。

ここから「がんばれ日本」のシール付き「上喜元・純米吟醸・無濾過生原種・仕込第三十八号・麹米(山田錦55%)・掛米(しらたま精米歩合55%)・自社酵母」です。蜂蜜やハーブのニュアンスも微かに感じる白米や麹の香りの華やかな無濾過。原酒のアルコールも舌に残るのも新酒らしい。「しらたま」ってのは幻の酒米だとか?今宵は山形の酒ばかり。

定番の海苔巻きはウニにトロロ。
炭火で炙った香川産のホワイトアスパラに菊菜の白和え。白和えまで甘く感じるアスパラの甘さです。

選べる焼きものですが、いつも出てくるのはほとんど決まっておりますので、季節物があればそれを選ぶことになっちゃいます。今年はあまりお目にかかれない「もろこ」ですので、ダブルサイズ。実は「ありったけ食べたい」くらいの気分でした。まぁ、暖かくなるにつれ・・・・。一つのの皿に並んだ六匹。食べ方はいろいろですが、最初は「生姜醤油」。小さいけど、子持ちもいたりします。網で焼くより串で焼くと姿が綺麗です。
二皿目は、「辛子酢味噌」と「木の芽醤油」。少し醤油も混ぜた酢味噌で、酒の肴になりそうなくらい旨い。醤油が無くても木の芽だけでもモロコが美味しいことに気付いた。

焼き物は一品ですが、まぁ追加に追加を重ねてもいいわけで、「うずら」。ちっちゃ!ムネ・くび・モモだったかな。おろしに実山椒を混ぜたん。

定番の酢の物・長芋素麺には、山菜の蕗、摺り林檎。
油物は、たいらぎの貝柱、蕗の薹、行者ニンニク。塩で食べます。
ごはんは、鯛めし。錦糸が散らされて、見た目春めく感じ。止め椀風に食べる汁物。漬けの刺し身もご飯のおかず。
デザートは、マンゴ。三宝柑のゼリー。

もう京都のゴールデンウィークの予約取りは始まっているようで、特に休日はもう埋まっているんだとか。早いねぇ。


平成24(西暦2012)年2月9日
晩ご飯は、「炭火割烹・いふき」へ。キャンセルができたようで、カウンターにはポッカリ空席があります。

  • 先付けとして三品。ホワイトアスパラのあられ揚げ、毛蟹・菜の花、真タラの子・淀大根
  • お造りが、しびまぐろ・辛味大根、ヒラメ・縁側、わさび、塩ゴマ
  • お椀が、ふくの白子、カブラ、人参、花穂・柚子
  • 羅臼のウニの飯蒸し、餡かけ、青海苔、わさび
  • 焼き玄琢ねぎ、こごみの天ぷら、一寸豆の天ぷら、焼きよもぎ麩田楽味噌、慈姑チップス
  • のどぐろの塩焼、おろしカブラ・スダチ風味
  • 丹波いのししロースの塩焼、寄せ干し柿、山椒おろし、塩、黒七味、牛蒡、ネギ、山ワサビ
  • 酢の物に、干し柿と長芋の素麺
  • 油物には、アワビ・肝ソース、白魚、蕗の薹
  • 白ごはん、煮イワシ、鯛と九条ネギの潮汁風、香の物(お代りには、シビの山掛け)
  • セトカのゼリー寄せ、最中
お任せした一本目は「磯自慢・大吟醸・特A地区東条秋津産特上米山田錦(精米歩合麹45%&掛45%)」です。優しい旨みが広がるお酒。後を引かない味。

先付けは三品。暖かいホワイトアスパラから頂きます。ジューシーです。北海道の毛ガニが酢の物。煮物がたらこと大根。箸で摘めるんだけど、口に入れた途端にたらこの粒粒がブワーッとバラバラに砕けます。口の中でプチプチ、爆発したような」楽しさ。
お造りは、マグロの子供「しび」。綺麗なピンク色。マグロの脂の香りがちゃんとしております。辛味大根が乗っております。梅肉ののったヒラメも旨い。縁側は言わずもがな。塩でもワサビでもよろしい。

二本目もおまかせし、出てきたのは「黒龍・純米吟醸・純吟三十三号・山田錦(精米歩合麹50%&掛55%)」。素直な味わい。一本目に比べると、弱い印象ですけど。
お椀は、焼いたフグの白子。キンと冴える吸い地。マグロ節。カブラ・人参。
最近、海苔巻きのお寿司でしたが、今日(今月?)は飯蒸しが出ました。羅臼の味の濃いウニ。酢飯の方が生ウニには合うかも?少し生臭さがあるみたいな印象を受けた。
冬の野菜と春の野菜の一皿。甘い玄琢ねぎ。春めく山菜。

三本目は「十四代・純米吟醸・生・槽垂れ・精米歩合50%」が出てきました。流石に新酒で、香りが華やか。林檎風の甘酸っぱいフルーツの香りだけど、酸味はほとんど感じないするっと滑るお酒。

きんき、ぐじ、のどぐろ、から選んだ焼き物は「のどぐろ」。ここではすべて串打ち。脂で艶々に焼き上がってます。四方皿の底に流れ出た脂が溜まって、オイル漬けみたいになって甘味も感じる豊潤な味わい。カブのおろしも、大根より合っているようです。
かしわ、牛、鴨の他に、冷蔵庫をチェックしてくれて、で、残っていた名残の「いのしし」にしました。ロース肉をスライスして網焼き。最後の最後で当たりのイノシシだたっという。ゆっくり咀嚼していると脂が溶けてグングン旨みが滲みだしてきます。山椒のおろしも合いますし、牛蒡の千切りも意外と合うと言う新しい体験。後から山ワサビの削ったのも出てくる。肉に会うワサビ。付け合わせが干し柿をゼリーで固めたユルイ羊羹みたいなのん。

定番の長芋素麺に、干し柿。陰陽模様ですな。誰が作ったか問いませんが、太さと長さが・・・「頑張ろう」という評価です。
油物がでてきます。アワビの天ぷらには肝ソース。蕗の薹に、白魚。
ご飯は白ごはんに、いつも付いてくる汁物は、玄琢ネギと鯛の頭の潮汁。香の物。節分の残り(?)のイワシの炊いたん。もう一杯ご飯をお代りしたら、シビの端っこを山掛けにして出してくれたので、ご飯に乗っけてズルズル。おいちかった。
セトカと最中。


平成23(西暦2011)年12月29日
晩ご飯は、「炭火割烹・いふき」へ。移転以来なかなかwebが更新されてないので、施工業者さんの紹介ページを貼りつけておきました。

おまかせのコースですが、細かいところが、他のお客さんと違うようです。

  • 先付け三品、アワビと蛤の丸仕立ての小吸い物、牡蠣の米粉揚げ・せりのおろし和え・金柑、カラスミ大根
  • お造りが、能登ぶりの砂ずりの焼き霜、辛味大根、ワサビ、塩
  • 替わりが、白イカ、落石のウニ
  • お椀が、鴨のつくね、得体のしれない焼き松茸、金時、軸菜、黄柚子
  • こっぺ蟹のお寿司
  • 野菜の焼き物で、ほど芋・玄琢ねぎ。揚げ銀杏、揚げ海老芋の田楽、くわいチップス
  • ぶりの塩焼、金柑
  • 本鴨の焼き物・柿に蕎麦のはちみつ、肝・ずり・はつ・つくね、せせり、黒七味、塩、ねぎ
  • 長芋素麺に干し柿
  • フグの白子のフライ、醤油漬けタスマニアペッパー、海苔巻き
  • 白いご飯、ブリの味噌漬けの焼き物、汁物に自家製ヒロウス、大根・椎茸・揚げ、香の物
  • 暖かい最中・栗・黒豆・小豆、洋梨のコンポート・洋梨のシャーベット

呑めるかなと思っていたのは、既に売り切っていて、「黒龍・大吟醸・しずく・東条産山田錦精米歩合35%(10.11)」をのみましょう。

先付けの一番目は、温かい汁が出てきます。アワビと蛤が丸仕立てで、お酒の香りもホンワカと香ってます。どうやらスペシャルな具材のようです。
二番目は、牡蠣の米粉を使った衣のてんぷら。その下に芹のおろし和え。牡蠣やセリには金柑風味。
唐津のカラスミだそうです。ちょびっとでさびしい。

お造りは二皿に分かれて出てきます。最初は能登のぶりの腹の部分で「砂ずり」にあたるところ。焼き霜にしてあります。乗っているのは、辛味大根とワサビ。別に手塩に塩ゴマも出てます。
替わりのお皿は、イカとウニ。おろしポン酢(一味)とゴマ塩が出てます。ウニはおっちし(落石)で根室。
お椀は、鴨です。これもスペシャルのようです。ツクネ(丸)にどこから来たのか得体のしれない松茸が香りを添えてます。癖のない鴨の丸です。
先月も出たお寿司ですが、今月は貴重な蟹になってます。獲らない・獲れない・漁師さんの年末休みで不足してます。直ぐに崩れる恐れがあるお寿司です。

メニューの中には、好みのお酒が浮かばないので、二本目は「フルーティ」なのをとおまかせ。出てきたのは「十四代・本丸・秘伝玉返し(角新?)・精米歩合55%」でした。新酒と言うていたから「角新」でしょう。まぁ注文通りの味には違いない。

野菜のお皿には、ほど芋、海老芋。海老芋の田楽風にこってりした味。ほど芋はシンプルに焼いてある。田楽味噌の香りに海老芋の旨みが負けてるな。ネギさんが甘い。おせちを作らないから慈姑なんか使わなくてもいいに、慈姑がチップス。
選べる焼き物に「ぐじ」「のどぐろ」がありましたが、「ぶり」があるというので、それにしてもらいましょう。カマという訳にはいきませんが、その近くの大ぶり。お造りで出てくるのが分かっていたとしても(お造りの前に焼き物をチョイスしてるんだけど)、注文しちゃうな。脂の乗った腹身の部分がいいな。一味を振ったおろしポン酢。皮まで美味しい。
もう一品、追加で、肉も焼いて貰います。「かしわ」、「牛」、「鴨」から「青首」。
鴨さんはロースの部分が最初にでます。付け合わせが、柿。蕎麦の花を集めた蜂蜜がかけられている。とってもジューシーでいい香り。日本料理屋で出てくるの日本の鴨が、一番美味しいと思います。新鮮さがポイントかな?
二つ目に更には、お椀に入っていた鴨のツクネ(お椀の前に焼き物をチョイスしてるんだけどね)と、内臓3つ。、好きなのは心臓。ズリもいい。
もうひと皿は、ネック。

定番の長芋素麺には、干し柿の細打ち。酢の物。
海苔巻きも定番の〆で、フグの白子をフライにして、タスマニアペッパーを醤油で練ったのが天盛り。熱々の白子だけにパクつくとやけどしちゃうかも。しかもノリが口にへばりつくと・・危険な食べ物だ。

ご飯には、ブリの味噌漬けを焼いたんに、止め椀としてヒロウスとネギ。厚めに切った大根と椎茸とお揚げさんの一品。ご飯に香の物以外にちょっとでもおかずが出るのはいいですねぇ。
デザートは洋梨に最中。最中も炭火で炙ってくれてます。

今日が最後の外食。年が明ければ、イノシシがやってくると言うので、焼き方を考え中だそうだ。国鳥も楽しみだし、冬の焼き物は楽しみなこった。
昔、雑誌の表紙を飾った鍋料理は最近封印しているそうだ。予約の注文しだいっていうところ。


平成23(西暦2011)年12月1日
晩ご飯は、「炭火割烹・いふき」へ。すっかり人気店。

  • 先付け三品、白味噌仕立てのゴマ豆腐の汁物・菊菜、牡蠣の天ぷら・ワケギ酢味噌和え、諸子の炊いたん・百合根
  • お造りは、マグロ、グジの昆布〆、白イカ細作り、ワサビ、辛味大根、ゴマ塩
  • お椀は、松茸、鴨丸、小カブ
  • せこ蟹のお寿司
  • 野菜の焼き物には、銀杏、赤万願寺、鷹が峰唐辛子、玄琢ネギの鴨鋳込み、サトイモ田楽、蓮根チップス
  • クエのクチビル、カマ
  • 本鴨のロース、もも、せせり、心臓、肝、柿・蕎麦ハニー
  • 柿長芋素麺
  • フグの下子フライの海苔巻き・タスマニアマスタード
  • 白ごはん、蟹玉、ネギとお揚げさんの炊いたん、きんぴら
  • ラフランスとそのシャーベット、栗入り小豆の蒸し菓子
猪口で福島・会津の 「天明・純米大吟醸 生酒 瓶囲い 槽しぼり 美郷錦精米歩合47% 協会9号を頂く。もう最後の濃い所だったせいもあるかもしれないけど、ガツンと甘味が襲ってくる。味の幅も太くってどっしり。ちょっと舌が慣れるのに時間がかかった。少し長い目に甘さが残る。 先ず、温かい汁椀がでる。鰹しっかりの白味噌仕立て。中は芥子を乗せたゴマ豆腐。寒い季節に暖かい先付けは、嬉しいもの。続いて二皿同時に出ますが、揚げたての柿の天ぷら。焦って食べるといけません。モロコはあっさり目。最近は昔ほど貴重さが薄らいできた様子。

直ぐに呑んじゃうので、今宵は「善知鳥・吟醸・華吹雪・精米歩合40%」をメインに呑みます。デラウェアや青リンゴのような香り。淡い甘味で優しい。

偶然・・・またもお会いしたお馴染みさんから、シャンペンローズ・ド・ジャンヌ レ・ユルシュールを頂く。パンチのある柑橘系の酸味と炭酸の苦味が気持ちいいけど・・料理の味を暴力的に打ち消されるような感じ。

お造りは、津軽半島・大間さんらしい。昆布〆したグジと、白イカの細作り。津軽の魚には、津軽のお酒が、気分的に合うよう。土地のイメージが湧いてくるのも地酒のいいところだ。
お椀は、まだ・・・といいたくなる名残の山口産の松茸に、鴨の丸を、そして甘い株が椀種。
箸休めに、津居山のせこ蟹のお寿司。今日は海苔巻きではありません。もう一個欲しいところ。
野菜の盛り合わせ。鴨ネギは肴になりますな。サトイモに乗った田楽味噌が美味しい。

申し訳なくも、二杯目のシャンペンアンリ・ビリオ キュヴェ・レティシア を頂きます。ありがと。こちらの方が柔らかな口当たりで、香りの奥に甘味をほんのり感じます。どちらかと言えば、こちらの方が好のみ。貴重なテイスティングありがとうございました。

選べる焼き物は先ず「くえ」をお願いする。「くちびる」に「かま」と指定しちゃいます。煮たり、蒸したりは食べてますが、焼いたのは記憶にない。まずクチビルから出てきます。厚いゼラチンの皮は、ムッチリ。今まで、なんで炭火割烹に拘っているのか、正直分からなかったが、これはまさしく炭火で焼く価値のある食材と思いましたわ。こういう食べ方をさせたかったのかな、って思ったわけ。おろしポン酢も合いますな。塩加減・火加減共に申し分ないです。
続いてカマ!10キロのクエの半身だそうです。ムッチリとほっこり。美味しい美味しい!刺し身でも食べたかったねぇ。二種類のシャンパンをチビチビ試しているのですが、これはまぁまぁ悪くないかな。それでも日本酒の方が相性がいい。しっかり「クエのクエ」も取れたので機嫌が宜しい。

二種類目の(追加の)焼き物は「鴨」。まずロースが柿を添えて出てきました。塩と黒七味。続いて、もも、せせり、心臓。ワイルドに筋肉質のモモがコリコリで味がジワジワ滲んできます。心臓旨し。シャンパンは合いそうだけど、醤油が邪魔してるかな?いわば、ソコソコ。

定番の長芋素麺。
ご飯かと思ったら、海苔巻きがでる。もうフグに白子が入っているようです。タスマニアマスタードは面白い。
白ごはんに、出汁巻き。贅沢に新潟の松葉蟹入り。暖かい汁もいつも通り、少し葛を曳いているのかな。山椒も効いてぽかぽかする。
お菓子は二種。フレッシュな洋梨に、そのシャーベットを乗せてます。和菓子は村雨風ですが、そこまでぼそっとはしていない。

ここでの食事はスローだ。だから電車が・・・帰れば日が変わってもた。


平成23(西暦2011)年10月27日
晩ご飯は、「炭火割烹・いふき」へ。カウンターいっぱい。一部二回転。
斜め向かいの「おかだ」さんの紹介で九州から出てきた女性が増えてます。21歳だそうだ。

  • ワケギと的矢の牡蠣・黄身酢、子持ちアユの旨煮に生姜・焼きナス、新潟の香箱蟹・若芽の酢の物
  • お造りは、生ミンククジラ、小鯛の昆布〆、やりイカの糸作り、ワサビ・塩ゴマ
  • お椀が、クエとカブラ、カブのみぞれ仕立て
  • 穴子の海苔巻き、茗荷、ワサビ
  • 銀杏、下仁田ネギの鴨ツクネ鋳込み、蓮根チップ、鷹が峰唐辛子、子芋のカラスミまぶし
  • 熊本産鰻の白焼き、胡椒、ワサビ、塩
  • うずらのつけ焼き、松茸、イチジク、山椒、からし
  • 長芋と柿の酢の物、黄菊
  • クエの頭の部分の酒蒸し、おろしポン酢
  • クエの小腸の塩焼、レモン
  • (黒豆)ご飯、白菜とお揚げさんの炊いたん、本シシャモの焼いたん、ハモのほぐし身。香の物
  • 柿と洋梨のシャーベット、洋梨のコンポート、栗と小豆餡の茶巾

最初はヘンテコナ「美丈夫・米とぶどうのリキュール・美丈夫純米吟醸+ワイン(勝沼醸造の甲州ワイン)」というのを味わってみます。日本酒6対ワイン4らしく、ロゼが薄く曇ったようなピンク色。微かに葡萄酒の渋みを伴った果実の香りが残ってますが、思ったより立派な日本酒でした。ベースの美丈夫のすっきりした呑み心地がケンカしないようです。華やかな色合いを生かせば面白いお酒になるかも。大将は、どういう料理が合うか面白がっていました。

先付け三品同時に出る。お気に入りは気仙沼のだそうだが、今年は諦めて、今日のところは的矢の牡蠣。北海道は大き過ぎると言うのが使わない理由のようです。
大きな声では言えない子持ちの鮎だそうだ。
新潟の香箱蟹が酢の物。北の方は漁期が早いんだ。知らなんだ。赤ワインの果汁味が酢のものではマスキングされるようです。

お造りには、生ミンククジラ、小鯛、やりいか。ヤリイカは糸作り。ネットリ絡まってます。小鯛は昆布で〆てあるそうだがほとんど昆布を感じない味。これは潮がいい。クジラには生姜が乗ってます。
同時に二種類目のお酒、松の司・2010(22BY)・大吟醸・斗瓶囲い出品酒・東条町山田錦(特A地区)山田錦35%精米・自社保存酵母を出して貰いましょう。お馴染みの味。どの料理にも、違和感がありません。

お椀はみぞれ仕立てに白濁。カブラの甘味が吸い地に加わっていいお味。それにクエの脂も加わるのですから濃くが出てます。クエは腹身のところ。
定番の海苔巻きには、穴子。こういうのは一口で食べないとね。
吹き寄せ風の野菜で、蓮根チップ、赤と緑の鷹が峰唐辛子、子芋のカラスミまぶし。紅葉に隠れてますが、下仁田ネギの芯を抜いて鴨ツクネを鋳込んで炭火焼。鴨ネギという訳ですな。

選べる焼き物の中から、九州熊本・緑川産の天然ウナギの白焼き。蒸さないので皮はパリパリ。煎餅のようだ。こうして天然ウナギを日本料理屋でちょこちょこ食べているので、鰻屋から足が遠のいている昨今です。
もう一品欲張って焼いてもらったのが鶉。流石に日本料理店だと思うのは、骨が外してあることです。桃と胸。松茸に、イチジクが添えてあります。鶉には黒胡蝶を振ってあります。むね肉なんか、淡白で味わいはヘルシー。こういう脂の多い料理にも「米とぶどう」は違和感がありません。
定番の長芋素麺の酢の物。柿を組み合わせてます。菊の花も。
クエの頭の一部が酒蒸しで出てきました。頬の部分とか、ちょっとだけですが、好き。いい出汁出てます。菊菜が添えられてます。
そんなクエは8キロほどの小振りだったそうですが、半身を仕入れたそうです。それに臓物を引き取らされたということで、余った小腸を塩焼きしてくれました。魚の調とは思えなく、牛や豚のホルモンと言っても通じそうです。塩だけで十分。

ご飯は黒豆の枝豆のご飯。大将の田舎のんらしいですが、まだまだ青い色してます。ご飯の友にはハモの身をそぼろにしたのん。まだアラカルトのメニューには鱧が乗ってまして、松茸がある間は使うそうだ。それにシシャモ。小さいけど子持ち。
水菓子は、柿と洋梨のシャーベット。聞けば、洋梨はオーロラって言ってマス。近頃は、果物は種類でなく品種で売られることが多いんですから、ちゃんと説明した方がいいよなぁ、とふと思ったのでした。和菓子は栗(粒入り)と粒餡の茶巾絞り。もっと甘くてもいい。


平成23(西暦2011)年8月25日
晩ご飯は、あまから手帖の表紙を飾った「炭火割烹・いふき」へ。カウンターいっぱい。
  • 先付け三品、玉子豆腐に丸のお出汁、昆布森の毛蟹・もずく、天然ウナギと胡瓜
  • お造りは、マグロ(二種)、長芋の生はも巻き、いか、ワサビ醤油、ゴマ塩
  • お椀は、もちくじらとナス、牛蒡、粉山椒
  • ハモの手巻き寿司、茗荷、実山椒
  • 焼き物三種、ホオズキの中に銀杏、衣かつぎ、万願寺の鴨ミンチ詰め
  • イチジクのゴマだれ掛け、枝豆
  • 鮎の炭火焼、骨せんべい、タデ酢
  • すっぽん(胸・腿)の醤油焼、白髪葱
  • 長芋素麺、葛素麺、モロヘイヤのたたき
  • アワビと白ズイキの餡かけ
  • 松茸ごはん、水菜とお揚げさんの炊いたん、香の物
  • 小豆・抹茶氷、白桃のゼリー寄せ
  • 唐板、金平糖
一本目のお酒は「十四代・吟醸・吟撰・生詰・精米歩合50%」にします。柔らかい甘味を感じます。15度の低アルコールだけに、さらさらと呑みやすい。十四代の中では、昔から一番の好み。

玉子豆腐には、すっぽんから取った出汁が張られてます。丸の身や内卵が使われない玉子豆腐というのが、シンプルで京都らしい。
毛蟹、かに味噌、もずく、毛蟹と重ねた一品。やっぱり味噌が一番美味しい。
いふき流のうなきゅう。脂が美味しい天然鰻。宍道湖産。

お造りには、和歌山のマグロ、部位が二種類。骨なしの生ハモで長芋を巻いたん。ハモの中でも脂の豊富な部分だけに、旨みの濃いハモです。骨なしを取ると、役に立たない部分が出来ちゃうんだけど、「そぼろ」とかにしちゃうそうだ。塩でもいける。

二本目からは松の司・2010(22BY)・大吟醸・斗瓶囲い出品酒・東条町山田錦(特A地区)山田錦35%精米・自社保存酵母です。傾向は吟撰と重なるけど、甘味にコクが加わって深みがあります。広口の浅い杯を出してくれたので、香りは、弱く感じます。器も大事。先日、松の司の石田杜氏が来られたそうだ。手ぶらだったそうだけど・・・。

お椀は、なぜか今年はお目にかかる機会の多い、クジラ汁。一旦餅粉で炊いたナガス鯨の脂身を使っているので「もちくじら」というらしい。白味噌仕立て。ナスと牛蒡が入って、辛子ではなくて粉山椒。どうしても脂の匂いが完全には消えませんねぇ。この癖は好き嫌いが出そうです。夏の栄養補給に食べられていたということを知って、献立に採用したらしいですが、若いくせに古い料理をせんでもいいんじゃない?
定番となった手巻きの寿司はハモ。棒寿司を作って切っている訳だはなく、その都度、焼きあげてくれてます。海苔があるから、ハモは白焼きでも良いくらいだと思いますわ。
焼き物三種が盛り込み。ホオズキの中の銀杏は走りの九州。衣かつぎ、万願寺の赤&緑の万願寺には、鴨ミンチ詰め。ジューシーです。

イチジクに掛けられたゴマは、プルンプルンのタレで味わいはまさしくゴマ豆腐。いわば液体のゴマ豆腐です。シンプルな直球。
今日の焼き物は、いつもの脂滴る魚が並んでおりますが、ここしばらく鮎を食べていないなぁと、鮎。大きくなってきた感じ。焼いている途中で骨を抜いてくれて、揚げてます。どこのか効くのは忘れた。柔らかくて骨と一緒に食べられるサイズが主流だたけど、骨のない鮎というのもまた新鮮な味。自分で骨を抜くのとは違って、骨抜きしてからも火が入ってます。ほとんど苦味がなくて、身はしっとり。
もう一品、むちゃ向けに用意したと言われれば、頂きます。天然のすっぽんの焼き物。醤油ベースのつけ焼き。最初に出たのが「胸」。次に「腿」。違いが表現できないけど、黙って出されれば鶏さんと間違うかもしれない。

定番となった酢の物の長芋素麺には、葛素麺と緑の濃いモロヘイヤのタタキ、梅肉。
暖かい餡かけは、アワビと白ズイキ。
今日のご飯は、お釜で炊いた松茸ごはん。グループごとに炊かれているわけではないけど、程よい暖かさ。お代りしましょう。
デザートは、抹茶を溶かした氷をクラッシュしたような「かき氷」に小豆の粒餡。フルーツとして白桃をゼリーで固めてあります。
おまけに「唐板」と緑寿庵清水の「パイナップルの金平糖」。

途中で松本君が、出汁巻きを巻いていた。「奥から手前へ」巻いてますがな。修業先の店の習いではなく、タイワ学園では手前から巻いて、ツジは奥から巻く、ということらしい。信憑性があるなぁと納得。主人は、どっちからでも焼けるそうです。焼いているところを見ると身きなってしまうものです。
そんな一番の若手・松本君が8月に「利き酒師」に合格したということ。むちゃは資格に興味ないし、資格ビジネスは大嫌いだけど、おめでとう。


平成23(西暦2011)年6月9日
晩飯は、「炭火割烹・いふき」さんへ。
  • 先付けに三品、毛蟹・たたきオクラ、アジの生鮨の胡瓜巻き・独活・辛子酢味噌・花穂、ビワマスの自家製燻製・タスマニアマスタード
  • お造りは、舞鶴の鳥貝、甘手カレイ・紫蘇入り柚子胡椒、ワサビ、塩
  • お椀は、アワビ、ジュンサイ、モロヘイヤのゼリー、針生姜、柚子
  • 手巻き寿司には鰻、茗荷
  • 賀茂ナス・田楽味噌、衣かつぎに空豆
  • 鴨肉・赤万願寺鋳込みの万願寺シシトウ焼き、削り節
  • 矢田川の天然鮎塩焼、うるか
  • 時鮭の塩焼
  • もずく・長芋素麺
  • 鱧の揚げ出し、赤・青万願寺。白髪葱
  • 白ごはん、止め椀(シジミ)、香の物
  • 林檎のシャーベットとマンゴ、夏ミカンのはちみつ(タスマニア・レザーウッド・ハニー)ゼリー寄せ
一本目は「鳳凰美田・平成22酒造年度醸造純米吟醸原酒・荒押合併・本生・兵庫県産愛山精米歩合45%・仕込み52号」を頂きます。甘い口当たりに、甘いフルーティーな香りが馥郁と口の中に広がる。喉越しも軽い。

カウンターの上に三品が並んで、毛蟹、ビワマス、アジ。柔らかい酢の加減に、しっとりした毛蟹。ビワマスは燻製にしたら勿体ないなぁ。〆たアジを桂向きにした胡瓜で巻いてありました。

先付けだけで一合空いてしまったので、二本目からは「松の司・2010(22BY)・Part2・生もと仕込み・純米酒・無濾過生原酒・木桶仕込・ふゆみずたんぼ米・竜王山田錦(『冬期湛水不耕起栽培』:環境こだわり農産物認証:期間中無農薬無化学肥料栽培米)精米歩合65%・酵母無添加・限定750本/720ml 」にします。

お造りは、舞鶴の鳥貝を軽く炙ってあります。小降りだけど美味し。甘手カレイの添えられた柚子胡椒が、ピリピリ効いてます。効きすぎてカレイの旨みがあまり伝わってこない。赤いトウガラシの辛味じゃないので、嫌いじゃないんだけど、ピリピリピリピリ・・・後を引く。
お椀は、アワビ。アワビの出汁で僅かに白く濁った吸い地。そこに緑色のグニャグニャの塊のモロヘイヤが隠れてます。生姜の香りがいいアクセントでした。
手巻き寿司は、鰻だったと思う。海苔巻きは定番になったようですね。ちょっと大きいけど、一口で食べちゃう。

二品が同時に出てきて、一口サイズの賀茂ナスに、衣かつぎと空豆。今年初めての賀茂ナスだ。衣かつぎの上に載っているのは・・・記憶にない!
舞鶴産の本物の万願寺ししとうに、鴨肉を鋳込んで焼きあげたもの。赤万願寺が刻んで鴨に混ざっているようです。ヘタも食べるか迷ったけど、鴨が入っていたので食っちゃう。削りたての鰹節。

三品ほど、記憶が曖昧なのは、お隣さんから話しかけられたから。人の顔が覚えられないのは損ですなぁ。先月もお知り合いに気付かなかったし・・・。そんなお隣さんから「BOLLINGER SPECIAL CUVEE]を頂いてしまいます。65%の純米酒と差し上げたからですが、お安い「松の司」で申し訳ない。

選択した最初の焼き物は、矢田川の鮎。一匹ずつ暖かい状態で出してくれます。食べたい数をいえば、焼いてくれるようですが、三匹で押さえました。背びれや尾ヒレに化粧塩がないのが、よろしいなぁ。もちろん頭から食べられるサイズ。いい顔してます。鮎に合わせてウルカがちょっと出ました。塩辛いマックス。塩の粒粒が残っているのではないかというほど、こなれていない辛さ。でも2年熟成させてあるという。ウルカが熟れてないのは、写真で分かると思う。
いつもの魚のほかに「時鮭」があるというので、それを選んでしまう性格。これは塩が少々強くて、優しい時鮭の香りが損なわれているみたい。
定番の長芋素麺には、もずく入り。
鱧が出ないのは不思議だったけど、最後に、揚げびたし風に出てきました。ここにも万願寺。

白いご飯に、徳島のシジミを使った味噌汁が止め椀。
林檎のシャーベットとマンゴが鈴の冷やした猪口に。夏ミカン(というけど本物かどうかは効かないことにした)のはちみつゼリー寄せ。はちみつは「タスマニア・レザーウッド・ハニー」だといわれるので、フンフンと聞いたけど、どんな花なのか全くわからない。


平成23(西暦2011)年4月27日
降り続く雨に中、今晩のご飯は、祇園へ移転した「炭火割烹・いふき」さんへ。
玄関には、お祝の胡蝶蘭いっぱい。カウンターとは扉で分けられているけど、香りは高い。床暖房の椅子席は9席?途中に柱があって、ちょっと邪魔になってしまうな。奥につの庭があって、座敷。二階の座敷は、まだ準備中。
カウンター満席。奥の座敷(定員4名)も詰まってます。まだ開店一カ月ですからねぇ。詰まってないと、困りますな。

  • スモークしたサクラマスに浜防風・おろし、木の芽
  • 鯛の煮凝り、鯛の白子・鯛の子入り、うど
  • 蒸しアワビ、アワビ汁、花穂、木の芽、ワサビ
  • お造りには、鯛の昆布押し、能登の天然鳥貝、ワサビ、塩・ゴマ
  • 煮アナゴの手巻き海苔巻き、茗荷
  • 鶏筍の山椒煮
  • ホワイトアスパラの焼いたん、カラスミ、一寸豆、藻塩
  • 熊本緑川の天然ウナギの焼き物、海苔、ワサビ
  • キンキの塩焼
  • 能登産もずくと長芋素麺
  • 油物が、福井三方産の小鮎、こごみ、木の芽
  • 鳥貝のヒモ、胡瓜の海苔巻き
  • 白ごはん、ヒロウスの炊いたん、キンキの幽庵焼き(かま)、香の物、きゃらぶき、春キャベツの浅漬け
  • イチゴのシャーベット、八朔のゼリー

まず一本目は「東洋美人・純米吟醸・611・山田錦精米歩合50%」を選んでみた。昨年6月出荷の分。華やかさが落ち着いて、ほんのり甘味のある優しい味。

先付け三品が続いて出てきました。ほんのり暖かいスモークしたサクラマスに炊いた浜防風が添えられたおろし和えの一品。
透き通った煮凝りの中に鯛の白子と鯛の子で、人工授精煮凝りですな。いいお味。シャキシャキの独活。
柔らかい蒸しアワビを、アワビを煮た煮汁に漬けて出てきた暖かい汁物。アワビからの美味しい出汁で食べるアワビは旨いですわ。

お造りには、能登産の天然の鳥貝。来月解禁になる舞鶴のでかい鳥貝には及ばないけど、けっこういい形。愛媛、三重と続いてでてくる天然ものらしい。それに軽めの昆布〆した鯛。ねっとりと熟れてます。
ほぼ定番化してきた海苔巻き。今日は煮アナゴ。アクセントに茗荷。一口には大きいけど、一口で食べないとね。

いつもメニューに乗ってない酒があるので聞いてみると「八海山・特別純米原酒・生詰・2010年製造限定貯蔵品・精米歩合55%」があるそうで、頂いちゃいます。八海山の純米というのもあまり出回ってないし、原酒で寝かしているというのも珍しいや。ひと口目は甘味を微かに感じたけど、温度がぬるくなってくるとだんだんキリッと切れた味に変わるようだ。

筍と牛肉を合わせるのは最近のはやりかもしれないけど、京都風には鶏さんと筍やと思います。それにこの時期は花山椒をこれでもかと入れて欲しいところなんだけど、花の部分はちょびっと。替わりに芽が目立つ。香りはいいんだけど、盛り上がるのは花山椒だなぁ。残念。これだけは時が合わないとね。運次第。大江産の筍らしい。コリコリの茹で加減。
野菜の焼き物がホワイトアスパラ。カラスミを添えて、一寸豆。藻塩が付いているけど、カラスミを一緒に食べれば塩分は十分です。今の時期、焼くのに良い野菜がないというので、一杯盛り込んだ焼き物の八寸は、見送ったそうです。夏野菜が出てくれば、復活するという口ぶりでした。

むちゃの冷蔵庫にない酒類の「松の司・生もと純米酒・2010(H22BY)・竜王産山田錦(環境こだわり農産物認証)精米歩合65%・自社保存株」を最期の一本にします。

焼き物は、きんき、きんめ、ぐじ、うなぎ、但馬牛・・とか言うてくれはるので、「きんめ」と「うなぎ」にしてみます。魚は種類は定番で他にはのどぐろがあったりするけど、だいたい決まってるね。いつでも食べらると思うとやっぱり「鰻」を選んじゃいますね。(明日が春の土用の丑の日)。熊本の緑川というところの天然物で、分厚い。ふっくら焼けてます。漬けダレ(醤油)で焼いてくれましたが、白焼きでよかったのにね。ワサビと海苔。今年初めての鰻かな?滋賀県人にとっては「ウナギは琵琶湖に限る」と言ってしまいますね。
牛さんは昨日食べたので、魚からもう一品焼いてもらいました。

定番の酢の物は長芋素麺。今日は能登産の細いもずく。梅肉。
油物がでて、福井の三方の方の汽水に棲む小鮎だそうだ。確かに鮎は川を下って海に出るんだろうけど、そういう鮎は食べたことがないなぁ。差は分かりませんが、まだ苦味は無い。汽水の淡水の餌の違いかな?こごみの天ぷら。木の芽を揚げたのは面白い、サクサク感があって、ピリピリ感はあまり感じなくなっている。歯触りがいい。
酒肴に、海苔巻きを出してくれたけど、もう呑み切った後。胡瓜はカツラ剥きして細切りしてた。
白ごはんと稲庭が選べるけど、ご飯。ご飯の友に、幽庵漬けのキンキの尻尾。味の乗った焼き物はご飯を美味しくする。お代わりもする。止め椀にヒロウスの炊いたん。青菜はほうれん草だったかな。
デザートにはシャーベットに、ゼリー。最近、八朔を食べなくなったなぁ。


平成23(西暦2011)年4月朔日
祇園へ移転。



平成23(西暦2011)年2月10日
晩ご飯は、先斗町の「炭火割烹・いふき」へ急ぎます。
  • 焼きモロコの木の芽餡かけ、ブロッコリー
  • 小鯛の加減酢、山菜、野蒜
  • お椀は、蒸しアワビ・蛤、蕪。蕪のすり流し、摘み菜(水菜)、ワサビ
  • お造りが、〆鯖、鮃、防風、ワサビ、塩、ゴマ
  • 羅臼の馬糞ウニの海苔手巻き寿司、とろろ、ワサビ
  • 焼き野菜に、玄琢ネギ・諸味、海老芋の煎餅揚げ、蕗の薹の天ぷら・諸味・餅銀杏の松葉刺し、ホワイトアスパラガス・雪の下の天ぷら、菜の花の湯葉巻きゴマダレ・よもぎ麩田楽、ウスイ豌豆・一寸豆の白和え・レーズン
  • キンキの幽庵焼き、大根おろし、
  • イノシシロース、山わさび、ネギ、サイコロ林檎の酢漬け、黒七味・塩
  • 酢の物の長芋素麺
  • フグの白子天ぷら・豆腐・ネギの炊いたん、黒七味
  • ふぐ雑炊、白子、香の物、菜っ葉とお揚げさんの辛子和え
  • セトカ他のゼリー寄せ、百合根餡・ドライ苺の柿巻き
朝絞りとかいって今日届いた「松の司・純米吟醸生原種・2010(22BY)・竜王町産山田錦(精米歩合麹米60%:掛米55%)・自社保存株酵母・限定528本・酒のヤマモトPB」というのんを頂きましょう。最初は渋さが喉に残る感じがするが、次第に酸化して、温度が上がると、二十世紀やマスカットのような香りと味が渋みをマスキングするようになる。一週間ぶりの日本酒は美味しいねぇ。(追記:自社保存酵母という表記だけどお得意の金沢ではなく熊本九号酵母らしい)
先付けには、焼いて頭を落とした諸子の木の芽餡かけ。焼きびたし風。
二品目の先付け(?)に酢〆めの小鯛。刻んだ山菜で酢のものに仕上げてあります。香りのアクセントに野蒜。

お椀は、アワビと蛤。蛤の旨みで白く濁った吸い地。とっても旨い蛤はアワビより旨いかも。。蕪のすり流しと聞こえたけど、みぞれ風にはなってない。でも甘味は残ってます。蕪も椀種として入ってました。青味には水菜の間引き。
お造りが、能登半島からやってきた鯖。ほとんど〆たと分からない〆加減。とはいえ、お造りに鯖が出てきてもあまり嬉しくないのも正直なところです。塩、ごま、ワサビと並びます。
手巻きのお寿司も最近の定番になりつつあるようです。ウニたっぷりを乗せてとろろ。一口で食べ切ろうとすると微妙に大きいサイズ。女性には苦しいサイズかも?パリっとした海苔だけが最後に口の中に残っちゃう。
野菜の焼き物のお皿。諸味味噌に合う甘い白ネギ。薄味に仕込んだ海老芋を煎餅を衣にして揚げてあります。煎餅にも一工夫してある。蕗の薹のてんぷら。天ぷらも直前に炭火で炙ってくれてます。(揚げたての方が美味しいと思う)。きっと大将の実家・舞鶴の天然ものだと予想されるフキノトウはもういい苦味。小さいけど雪の下の天ぷら。(これもカラッと揚げたてがいいと思うけど・・・)。ゴマだれを乗せた菜の花を湯葉で巻いたのとよもぎ麩の田楽はいい味。春めくお豆さんの白和え。

半端に売れ残っている「十四代・生・槽垂れ」を頂く。たま〜に味見したくなる銘柄。ツンとマスカット風の香りが立つ。香りと味が少々荒っぽいツンツンしたイメージ。そういう酒だけど。
ここでは魚は塩焼きがほとんどで、幽庵に付けた魚は初めて。塩焼では、キンメ・のどぐろ・ぐじがあったと記憶しているけど、初めてのんにします。ふっくら・しっとりして、箸でほぐれる身は柔らか。降り柚子の香りもいい。
ついつい肉料理を追加してしまう。鹿児島の和牛、丹波のイノシシ、?の青首からイノシシ。予想と違ってスライスしたロース肉を焼いてくれてます。生肉かと思ったらこれも違うようで、塩猪にしたようです。脂や香りなどのイノシシらしさがちょっと欠けてしまったかもしれませんねぇ。コンロの炭の直火だと脂の多い肉は日野入り方に難があるというような話。ゆっくりゆっくり焼いてくれるところもありますけどね。薬味のネギのほんのりした甘味が良く合います。ピリッとした山ワサビもいい。他には黒七味と塩が出るけど、必要ないでしょう。付け合わせに林檎を(あっさり)酢漬けにしたのンをサイコロに切ったの。

口直し(?)。定番の長芋素麺の酢の物。合わせる果物は季節に寄るようです。伊予柑だったかなぁ?

もうご飯が出ると思ったけど、煮物。フグの白子の揚げ物に豆腐とネギの炊いたん。お出汁美味しい。でも、白子の天ぷらの衣が厚くて口当たりがあまり良くないと思います。唐揚げとか、焼き目だけの方がベター。
白いご飯、雑炊、稲庭うどんの選択肢の中から選べるようです。雑炊が「ふぐ」だというので、「白子」がまだあるならと注文して作って貰います。大阪のふぐ屋では著名なフグの白子雑炊も、京都ではいまいち知られてないようで、思ったより上品な白子のボリュームでした。香の物に、菜っ葉の辛子和えが付いてきました。いい塩梅。

今年初めて食べる「セトカ」がゼリー寄せ。ドライ苺って観た記憶がない。

先斗町での営業は3月15日まで、祇園での営業は4月からということらしい。新しい店でも同じような料理で、値段は変えない方針のようです。(でもカードの手数料を摂れちゃうようになった)。夜に近くを歩くときにチラ見しますが、まったく進展が分からない。あの辺りは5時以降は工事してはいけない決まりがあるそうだ。
靴を脱いで上がって、椅子席のカウンター9席。
ここの場所は焼き方の堀口君の兄ちゃんが5月ごろに移ってくる予定。居抜き。詳細は決まってないけど、釜飯をウリにした割烹?居酒屋?


平成22(西暦2010)年12月23日
晩ご飯は、先斗町を下った「炭火割烹・いふき」へ急ぎます。
ほぼ満席。

  • ワケギと炙ったタイラギのヌタ和え、鯨ベーコン
  • 香箱蟹の加減酢、若芽
  • お椀は、フグの焼き白子、蓮根饅頭、金時ニンジン、白味噌仕立て
  • お造りは、シビマグロ、鯛、いかの細作り、ワサビ、辛味大根、塩とゴマ
  • 焼き鯖寿司、酢取り茗荷、海苔巻き
  • 金柑の器に銀杏、衣かつぎ、醪味噌を巻いた焼き玄琢ネギ、慈姑チップ、白和え、道明寺鋳込みの焼き蓮根、焼き栗
  • ブリカマの塩焼
  • ウズラの醤油焼き、ネギ
  • 柿と長芋の素麺
  • なめこ、シメジ、海老芋、菊菜の炊いたん
  • 白ごはん、ネギ・お揚げさん・餅の味噌仕立て、香の物。煮いのししの炙り焼き
  • 洋梨の蜜煮、干し柿の餡巻き
最初は軽く(財布には重たいけど、しずくや石田屋よりは軽い)「黒龍・大吟醸・八十八号・山田錦精米歩合35%」を呑んでみましょう。穏やかな旨みと甘味があって、滑るような喉越し。そうか出品規格なのかぁ。
先付けに、ヌタ和え。タイラギの貝柱は炙ってあるそうだ。鯨ベーコンの獲り合わせも珍しい。少し濃い目の味のヌタ衣。
香箱蟹の酢の物。当初値段が下がっていた蟹も最近は高騰しているそうである。酢の加減がいい。

お椀は、山利の白味噌仕立て。困ったことに旨いフグの白子に焼き目が付いてます。蓮根饅頭。当然、辛子風味。出汁も加わって甘くはないけど濃い目の味。
お造りは裏白を懐敷にして、しびマグロ、鯛、細作りのイカ。辛味大根はマグロやね。塩とゴマもでる。これは鯛やね。
年末大出血飲酒で、高い「十四代・龍月・純米大吟醸斗瓶取り」を呑みましょう。これも出品規格かぁ。フルーティとは違う香りだが、言葉で伝えられない。ミネラル感のある硬質な味の膨らみに、喉の奥で甘味を感じるトロリとした喉越し。
箸休めに鯖寿司。三日ほど熟成させたという鯖を炭火で炙って、お寿司にしてあります。大きな海苔で手巻き寿司。
ザルを模した器に、野菜。

選べる焼き物は、根掘り葉掘り聞いてブリカマ。どのくらい食べます?とか聞いてくるので、言えば丸っぽ焼いてくれそうな雰囲気。常識的にお任せ。じっくりじっくり焼いてくれて皮はパリパリ、カマの骨のうちはしっとり。巧い旨い。スダチか、おろし。おろしは山盛りほしいくらいだ。
調子に乗って三本目は「義侠・特別純米・別誂(酒のやまもと)」優しい味だけど旨みがパァーと広がる。一口含んで旨いと唸ってしまった。義侠のイメージを払しょくする味わい。
鳥さんも欲しくなって「うずら」。日本料理らしく、食べやすく切ってくれてあります。胸・桃・ネック。あっさりした焼き鳥。今年は鴨が旨くないとか・・・。夏の暑さのせいでしょうか?
「いふき」の定番の長芋素麺の酢の物。柿も細くスライスして入ってます。
キノコの炊いたん。丹波しめじ、丹波なめこに海老芋。粘りの少ない海老芋はいまいち。
白ごはんに、具たくさんの味噌汁がおかず代わりの止め椀。プラス一品に「いのしし」。煮豚(角煮)ならぬ煮イノシシを炭火で炙って出してくれます。辛子のせ。肩バラかな?

デザートには、洋梨と餡巻きの干し柿。

美味しい酒でも、三合は限界をこえてしまった。肝臓も加齢とともに弱ってきますなぁ。
さて、来年の3月中旬でこの店を、スーシェフ堀口君の兄さんに譲るそうだ。で、祇園のお店は4月1日を目指しているらしい。それまでには、1回くらいは・・・。


平成22(西暦2010)年9月16日
芝居がはねて、家庭画報で見開き2ページで紹介されてる先斗町の「炭火割烹・いふき」へ急ぎます。
カウンターは二組を残すだけのようです。
  • ナスのゴマ餡かけ、枝豆
  • 松茸の水菜のお浸し
  • 昆布森の毛蟹・蟹味噌、若芽、胡瓜、茗荷、酢の物
  • お椀が、アワビ、葛生姜餅、軸菜、蓮芋茎、青柚子、ワサビ、吉野仕立て
  • お造りが、ミンククジラの赤身・かのこ、鱧の縁側、わさび、生姜、醤油
  • 天然ウナギの手巻き寿司
  • 八寸には、ズッキーニの諸味挟み・赤万願寺、オクラ、イチジク・味噌餡、トウモロコシの揚げ物、赤・青万願寺、衣かつぎ、丸十、柚子釜に銀杏
  • のどぐろの塩焼、おろし・振り柚子
  • すっぽんの塩焼・肝焼き、スダチ
  • 山芋素麺、タタキオクラに梅肉、加減酢
  • すっぽんの玉締め、焼きネギ風味
  • 白ごはん、止め椀(湯葉)、香の物
  • 水菓子に、黄金桃、桃のシャーベット、巨峰、ドライフィグ

メニューには載ってないけど、他にも二本用意してあるというのを、出して来てくれたのでその一本「正雪・大吟醸・斗瓶取・山田錦精米歩合35%」を選ぶ。華やかで軽やかな口当たり。
お椀の前に三品が出てきたけど、一品目は焼きナスを向いてゴマ庵。トロリとしたゴマには葛であんかけ風に絡みやすくなっております。
同時にもう一品。お浸し。
二品を食べ終えてから、毛蟹の加減酢。昆布森は毛蟹もブランド化しているようです。

お椀は、葛を引いた吉野仕立てで、アワビの味と香りの高い吸い地。面白いのは生姜風味の葛饅頭。結構効いてました。
お造りは、久しぶり(?)に食べた(ミンク)鯨。尾の身に近いところの赤身とサエズリの根元にあるカノコという部分だそうです。冷凍ものじゃありまえん。筋がないので口の中で蕩ける赤身。歯触りの面白い鹿の子。鱧は縁側だけ。噛みしめると甘味がジワジワ出てきます。
二本目は「出雲富士・純米・ひやおろし・秋雲(AKIMO)・島根県産山田錦精米歩合70%」はどっしりした落ち着いた味。『秋の夕焼けに照らされた雲のように哀愁深くしっとりと』いうコンセプトらしい。裏ラベルだが、そんなこと書く蔵も珍しい。
お凌ぎに、手巻きすし。天然のウナギを焼いてくれていました。寿司飯も暖かいし、茗荷が香るし、旨い。
基本的に焼いた野菜の八寸。ずーっとこまめに堀口君がコンロの前に張り付いて焼いてくれてました。夏と秋がまぜこぜ。最近人気の京野菜。またそれを売り物にする和食店。天候で高くなったと言え野菜は野菜、鮮魚に比べればしれたものですから、野菜料理をウリにする店はボロ儲けでしょうなぁ。

焼き物は事前に選んでいた(選んでもらった)のが「のどぐろ」。だいたい年中用意している魚ではあります。脂の乗りは冬には劣るようですが、皿の上にはしっかり脂が溜まっております。塩はうす塩で、添えられたおろしが良く合います。
もう一品焼き物は、すっぽんの塩焼。お任せのコースには入ってなかったような口いぶりだけど、「食べますか?」と効かれて、断るはずもない。他には食べたがる人はいないとか言われちゃうと・・・食べたくなります。手羽元と呼んでいいのか分からないけど、その部分2個。亀さんの脂肪というのは、面白くて、塊になってます、思った以上に亀とは思えない淡白さです。肝も焼いてくれました。亀の骨は面白い形。
季節のない定番の山芋の素麺。酢の物。ズルズルッと頂きましょう。
蒸し缶から暖かい蓋椀がでてきた。すっぽんの玉締め。柔らかな玉締めは、スープ感覚に近い。いい香り。

腹具合を聞かれて、ご飯。
デザートは、桃と巨峰、干しイチジクにシャーベット。

先斗町で5年しかたってないけど、来春頃には、祇園の南側へお引っ越しするそうだ。少しキャパも増えるそうで、堀口君の兄さんが加わるという話。また話題になるねぇ。


平成22(西暦2010)年3月13日
芝居がはねて、晩御飯の先斗町の「炭火割烹・いふき」へ案内します。同じように芝居帰りのお客さんもおられます。考えることは同じ?
  • 蛤の旨煮、菜の花、木の芽
  • イイダコの炊いたん、ワケギ、辛子味噌、花穂紫蘇
  • お椀が、蒸しアワビ、車エビの真蒸、蛤の潮仕立て、三つ葉、甘草、金時、木の芽
  • お造りが、サヨリ、鯛、しび、防風、ワサビ、塩・ごま
  • 煮アナゴの海苔巻き寿司、松葉に刺した蕪・金時
  • 八寸が、梅百合根、こごみ、雪の下の天ぷら、蕗の人参巻き、ほうれん草の白和え、干瓢の木の芽味噌和え、炙ったホワイトアスパラ。空豆の素揚げ、蓮根黄身寿司鋳込み、蕗の薹の醪和え
  • ぐじの塩焼、スダチ、柚子おろし
  • かしわの塩焼、白髪ねぎ、練り辛子、林檎サラダ・クレソン、黒一味、塩
  • 稚アユの天ぷら、塩
  • 長芋素麺の酢の物、茗荷
  • 白いご飯、出汁巻き・おろし添え、お揚げさんと水菜の清汁、香の物、伊勢ひじき
  • いちご、セトカと八朔のゼリー寄せ、サツマイモ入りの小豆餡
一本目は華やかな新酒を頂きましょう。黒龍・吟醸・生・垂れ口・福井県産五百万五区精米歩合55%
ホタテの器に盛られた、蛤の旨煮。菜の花が敷かれて、木の芽が散らされてます。香りがいいですねぇ。
もう一つ先付けが出て、イイダコ。飯を別に炊いたようです。確かにイイダコは火を通すのに♪バランバラン♪にした方がいいと思っておりました。白い花のように開いた蛸の卵がきれいです。辛子味噌あじも程よい辛さ。

白く濁った蛤の吸い地。椀種は、海老さんの真蒸に蒸しアワビ。伸びた甘草を青味に使ってあります。一品目もそうですが貝の味に木の芽の香りがいい組み合わせ。
明日のスケジュールに合わせて予習(?)と喜楽長・大吟醸・山田錦精米歩合50%・酒のヤマモトオリジナルを頼みましょう。喜楽長らしい口当たりの甘さ。
お造りには、三品。しびまぐろのトロの部分が、ピンク色の艶やかないい色をしてます。春らしくサヨリ、鯛。
箸休めに海苔巻きが出てきました。昼もたっぷり食べた穴子でした。

続いて八寸。(座りの悪い、個性的な)長〜い皿。右端から梅百合根。こごみは何の和えものか分からんかった。啓蟄も過ぎたら春の苦味の野菜がと、お昼のお店は力説されていたけど、旨く苦味が遺してあります。天ぷらで山菜の「雪の下」、炊いた蕗は人参のかつら剥きしたので巻いてあります。ほうれん草の白和え。干瓢は濃緑の木の芽味噌で和えてあります。目の前の炭火で炙ったホワイトアスパラ。空豆の素揚げ。蓮根の穴に黄身寿司を鋳込んだのん。蕗の薹の醪和え。
春野菜の話などしながら、大将の実家から送られてきた正体不明の葉っぱを試しに生でパリパリ食べます。酸っぱい味でたぶん「酸葉」だと想像するんですが、一年のこの時期に1度くらいしか食べない菜っ葉だけに、言い切る自信が無い。結局カウンターのお客さんも含めて、断言できる人がいなかったわけで、みんな都会の大人でした。
続いて、もう一本。喜楽長・純米吟醸・極 辛口・精米歩合55%。比べると、辛口といわれる味の薄さは否めないけど、すっきりでこれはこれ。

虚のメインの炭焼きは、魚と肉。まずは「ぐじ」。当然のように頭の部分がいいですよねぇ。いつみても「すっとぼけた顔つき」で愛嬌がある。柚子を絞った大根おろしが小皿で出てきます。お決まりの「あまだいのタイ」。
今日は、京都産のお値段の張る「かしわ」(鶏肉とか言わない)があるというので、注文してみました。もも肉の部分。濃厚そうな黄色い脂身が厚くついてます。そういう部分を選んで焼いてくれたんだとさ。肉料理には、後口のさっぱりする林檎のサラダ。京都産の野生のクレソン。
最後になると思い限定酒と書かれた黒龍・大吟醸・しずく・山田錦(フロンティア東条)精米歩合35%・19BY。円やかに落ち着いた味に仕上がってます。上品な旨みがふわっと広がる。
もう稚アユが出ているようで、天ぷら。

定番となりつつある、長芋素麺の酢の物。
最後は白ごはん。おかずに松本君が慎重に「出汁巻き」を焼いてくれていました。あの店の出汁巻きとは、当然ですが風味が違います。その主人から紹介されたお客さんが来たようで、いふきの大将も一度行きたいと、この頃、来るたびに聞かされております。おろしが添えられてました。


平成22(西暦2010)年2月18日
晩御飯は先斗町の「炭火割烹・いふき」。満席。府外のお客さんも多いようだ。
  • 焼きモロコの木の芽おろし和え、菜の花
  • キスの昆布〆のトロロ和え、花穂
  • お椀が、蛤の潮仕立て、蒸し鮑、蓮根餅、軸菜、金時人参、木の芽
  • お造りには、しびまぐろ、ヒラメ、炙った縁側、タコ、ゴマ塩、ワサビ醤油
  • 煮アナゴのお寿司、松葉に刺した生姜
  • 珍味には、百合根・梅肉、雪の下の天ぷら、金時ニンジン、揚げ空豆、辛子蓮根、蕗の薹の天ぷら、銀杏、よもぎ麩の玉味噌田楽、菜の花の湯葉巻き・湯葉和え、焼きアスパラ、こごみの白和え
  • イワトコナマズの生醤油つけ焼き、牛蒡のきんぴら、わさび
  • 蕪の炊いたん、蕪菜、からし
  • 酢の物に、細切りの山芋・おろし柿
  • 白い御飯、玄琢ネギの吸い物、ミニ鯨カツ、香の物、割蕪
  • 瀬戸香と日向夏のセリー寄せ、イチゴ、小豆鋳込みの干し柿

一本目は「五凛・石川門・純米生酒」。ナシやデラウェアのような香りで、少し酸が残り感じで、爽やか。食中では口当たりとのど越しが和らぐ。「石川門」という新開発の酒米らしいけど、綺麗に仕上がりそうなお米に思いますな。
ちょっと小さいモロコだけど、すべてのお客さんに出ているところをみると豊漁なんでしょうか?久しぶりに入ったとは、焼き物担当のホリグチ君です。おろしで食べさせるとは料理屋らしい。
トロロの和え物はキスの昆布〆。キスの身二枚で長芋をまいてあります。

お椀が、蛤の潮仕立て。国内産で千葉県産の江戸前の蛤と九州のを使って、蛤だけで取った青白い吸い地。椀の中は千葉県産だけ。苦味が無いということです。これからの季節、出てくればうれしい蛤のお椀ですが、この色合いが気分を高めてくれます。
松の司の新酒をお願いしたので、たぶん「松の司・2009(21BY)純米生原酒・あらばしり」でしょう。封切直後だけど、狙い通りに旨み。開封直後でも痩せたイメージはないようです。
お造りが壱岐のしびまぐろ。ヒラメは三重だったかな。タコは明石。脂の乗った「しび」。厚みのあるエンガワは炙って脂が浮いてトロンとぽってり。
箸休めに、お寿司。やわやわで、持つだけで溶けるような穴子。
喜楽長の社長もやってきたという話を聞いているので、「喜楽長・大吟醸」を頂きましょう。新酒じゃないだけに、落ち着いた味わい。やんわりとした円やかな口当たり。季節がら生酒が多い季節だけど、やっぱり日本酒は落ち着いた方がいいですわ。
珍味たくさん。ヤマモト君の実家からも山菜が送られてきているようです。いくつかは、炭火のコンロがレンジ代わりになって温め直されているようです。

焼き物は、選択できるのですが、キンメとかノドクロとか・・・悩んでいて、珍しいのを聞けば「ナマズ」というじゃないですか?めったに味わえるものじゃないだけに、乗ってしまいます。他に誰が食べるのでしょう?頭付きで焼いてもらいましょう。奥琵琶湖の「いわとこなまず」は、ほぼ1年ぶり。先斗町に来ているとは予想外です。ヤマモト君は一時、修学院の駅近にあった「十一屋」を手伝っていたらしく、お得意のようです。
淡白で癖のない身で、プクっとしてコリっとした食感。焼いているのを見て、つられたお客さんもおりました。合わせて仕入れられるものじゃないけど、今晩食べに来て、うれしい一品。ナマズのタイが分からなかった!

あっさり蕪の炊いたん。蕪の菜っ葉も捨てずに添えられてます。鷹が峰。
酢の物は、旧年から変わらないなぁ。柿があまってるのかな?
白いご飯。面白いのは鯨のミニカツ。ほとんどパン粉のような気もします。吸い物には、玄琢ネギ。アマダイで取った出汁?黒七味。ご飯をお代わりしたら「割蕪」が出てきました。「切干大根」より大きく切られた蕪を干したものだそうだ。
デザートには、珍しい酒類の柑橘のゼリー。


平成21(西暦2009)年12月24日
晩御飯は先斗町の「羽田美智子私のみつけた京都あるき」に紹介されている「炭火割烹・いふき」。スタイリストさんが連れてきたそうだが、フジワラノリカとかカタヒラナギサとかも連れて来ているそうである。そういう業界の人多し。カウンター満席。
  • 焼きフグ白子入りの白味噌汁
  • ふぐのたたき、てっぴの煮凝り、白子和え
  • お造りには、舞鶴のこしびマグロ、明石の鯛、辛味大根、ワサビ
  • 蕪蒸し、甘鯛、百合根、餅、人参、木耳、かぶら、ワサビ
  • 勢子がにのお寿司、松葉に刺した酢取り生姜
  • 八寸には、焼いた下仁田ネギにもろみ味噌、柚子釜にシメジの白和え・銀杏、慈姑チップス、もち米射込みのレンコン餅の醤油焼き・辛子、焼き慈姑、焼き栗
  • 炭火焼のモロコ塩焼き、ワサビのトッピング、醤油、辛子酢味噌
  • 雉の胸肉のたたき、しょうが、山ワサビ醤油
  • 雉のモモ肉の塩焼き、心臓、きも、白髪ねぎ、山ワサビ、煉り辛子
  • 長イモ素麺と柿素麺の酢の物
  • 白ご飯、香の物、おぼろ豆腐と玄琢葱の雉がらスープ仕立ての止め椀
  • オレンジ、グレープフルーツ、洋ナシのゼリー寄せ・干しブドウ、干し柿・小豆・おこわ射込みの干し柿
世間的にもいろんな意味で、めでたい日なので、たまには、晴れやかに、お高いお酒でも呑んでみましょうかと、「十四代・大吟醸・龍泉」を頂くことにしました。少し苦味が感じることもあって黒糖のような甘味でポテっとした味わい。値段ほどの価値は見出せないあなぁ。大層な瓶に入っておりました。
先づけに温かい汁物は白味噌仕立て。中には焼き目のついたふぐの白子。煉り辛子も入っているようです。
先付け二品目には、ふぐの白子を裏ごしして、フグに合えた一品。まったりこってりの白子そのままのようです。ポン酢醤油に白子とフグの身が絡んで旨い。共和えですかね。

お造りは二種。脂の乗った「こしび」。こしびに辛味大根が乗っております。背の部分の鯛。鯛にはゴマ塩が手塩に出てきます。塩はともかく炒りゴマは強いな。
二杯目は「黒龍・純吟三十八号」。味に幅があるというか、キレが悪い。好みとは違う。
お椀に、蕪蒸し。ワサビたっぷり。蓋を開けて、香りを嗅ぐと、むせちゃいます。
前回も出た、勢子蟹のお寿司。
八寸には、炭火焼の下仁田、栗、慈姑、蓮根餅と温かいものが並んでおります。焼き方の堀口君は大忙しですな。子供の時には美味しいと思えなかった慈姑も焼けばほっこりとして、ほのかに甘い。レンコンの穴にもち米を詰めてあるから蓮根餅というらしい。醤油を塗り塗り丁寧に焼いてくれてます。

三杯目は「磯自慢・純米吟醸・多田信男」。知った味なので安心注文。20BYの磯自慢は外れがないようです。
魚の焼き物には、諸子は事前注文。塩焼き。「何匹たべますか?」というので、(意味ないけど)7匹にしてもらいます。大きさを揃えて仕入れると高くなるというので、大小はあります。ここしばらく出回っていなかたそうだが、運がいい。串に刺して焼くというのは、珍しい。まだまだ小さいけど、子持ちの諸子でした。親しんだ食べ方では、ワサビはいらねぇすっ。他のお客さんの焼き物をみていると、ブリがとってもいい。腹身の部分を肉厚に切って、じっくり焼き上げてはります。みてるだけでも美味しそうだ。
今宵も雉を焼いてもらいましょう。京都の南のほうで雉を育てているらしく、いわば畜養雉らしい。飼育期間をきっちり守って出荷するらしく、注文があるからといって出さないらしい。一皿目の焼き物は、胸肉のたたき。皿には生姜が添えられて、手塩には山ワサビが醤油に入っております。こうして食べるとあっさりタンパク。鶏より味が深い。
二皿目の雉は、モモ肉の塩焼き。肝よりは心臓の方が好みの味。今年はいのししが良くない・入手先との関係が良くない・などの理由で雉を押しているそうだ。コースの中では牛肉がデフォルトのようだが、一品メニューには、青首や雉が書かれているので、差し替えて組み込んでくれるんでしょう。そのあたりは、カウンターで相談だね。

酢の物は、前回と同じ。
白いご飯。止め椀には、キジがらのスープ仕立てのおぼろ豆腐と玄琢葱。このスープで雑炊とか、釜飯とか・・・旨いでしょう。
フルーツのゼリーに干しブドウを赤ワインで煮たものをトッピング。干し柿の種を抜いた後に、詰め物をした干し柿。


平成21年11月30日
晩御飯は先斗町の「炭火割烹・いふき」。目が悪いせいで、路地を間違えていきすぎるという、ミスはあったが、無事到着。今日はカウンターはゆったり。
先日、日本橋で出会った、「空堀の居酒屋の☆」や「畳屋筋の取材拒否の☆☆」も「いふき詣」していたのです。

  • 三陸の牡蠣とほうれん草、レモン風味の山かけ、茗荷
  • 炙った若狭カレイ、春菊、マイタケ、シメジのお浸し
  • お椀は、白味噌仕立てで、雲子、蕪、金時人参
  • お造りは、能登産のブリ、静岡のテッサ(おろし)、フグ皮の煮凝り、辛味大根、ワサビ、ポン酢醤油
  • 津居山産勢子がにのお寿司、生姜を刺した松葉
  • 八寸には、素揚子芋の田楽、赤万願寺、もち米射込みのレンコンの揚げもの、スダチ釜に丹波の黒豆・ムカゴの白和え、栗の黄身焼き、蓮根チップ、銀杏
  • 炭火焼は青首のロース、ずり、はつ、れば、玄琢ねぎ、山ワサビ、塩、山椒、煉り辛子、黄スダチ、千切りリンゴのサラダ
  • 柿、長イモの酢の物、黄スダチ
  • 鴨・丸・ネギの旨煮、豆腐入り
  • 白ご飯、止め椀にブリ大根風、香の物、よこわ(?)の山かけ、赤カブ漬物
  • ラ・フランスのゼリー寄せ、干し柿に餡子
一本目は「磯自慢・大吟醸」とします。
三陸の柿を蒸して(いたと思う)にトロロ掛け。牡蠣の下にほうれん草。一風変わった風味がするのはレモンだそうだ。紅紫のトッピングは茗荷の甘酢。
もう一つ先付けめいたお皿は、若狭カレイを焼いたもの。ちょうど卵をもった縁側の部分。焼き浸し。

お椀は、白味噌仕立ての、雲子・蕪。山利のお味噌。タラの子だけど、味だけみればフグと変わらないや。丁寧に綺麗に一つずつに捌いてあります。
お造りは、能登のブリ、静岡のフグ。煮凝り。ここんところ西のフグは外れ続きだそうだ。いいのは大阪で食っちゃってるのか?鮮度のいいブリは脂がたっぷりでも、脂濃く感じない。ワサビたっぷりでも大丈夫。辛味大根でも美味しい。
お寿司が出ました。こっぺ蟹。津居山産。てんこ盛りだ。一口で食べるしかないけど、ジャスト・マウス・サイズ。流石に寿司好きだけのことある。「畳屋筋の取材拒否の☆☆」は「小松・弥助」さんの紹介だし・・。
八寸は、白和え以外は、すべて目の前のカウンターでの作りたての、熱々。嬉しいですねぇ。先日テレビで「はすね餅」という大阪のお菓子を紹介していたけど、同じ作り方。もち米を射込んで、蒸して揚げなおしたもの。はすね餅は、蒸して餡子を乗せて食べていたなぁ。珍しく海老芋じゃなく子芋を使った揚げ芋の田楽。実家から送られてきたという、黄色く熟したスダチ。黄色くなるんですなぁ。丁寧に温かいものが並んで嬉しい八寸。
二本目は「松の司・(楽かな?)」にします。

産地は聞き忘れたけど、青首を塩焼きにしてもらいます。内臓もしっかり。血の滲みでる焼き加減。堀口君ありがとう。肝・砂肝・新蔵もブロックで丁寧に焼いてくれてます。切ってから約より、焼いてから切った方が断然旨いですなぁ。血が全然臭くないのでございました。山ワサビのすりおろしたんが皿の上。手塩に塩と山椒もでる。口直しにでた、千切り林檎のサラダもさっぱり。今年は「雉」を使うと言う方針だそうである。
魚の焼き物も勧められたけど自粛。クエもあるそうで、「円山公園内の☆☆☆」らとワケワケしたらしい。眺めていると、滴り落ちる脂のクエでした。
酢の物は、柿ナマス風に柿と長イモ。糸を引く。
鴨のロースを半分だけ残してくれて、旨煮にしてくれます。丸も入っております。肉肉しい旨みのつみれ。極々シンプルなお出汁ですけど、美味しい。
白い御飯に、香の物。おかずにもなるブリ大根。ブリは、もう少し厚い方がブリの香りが残っていいと思うし、大根に苦味が残っているけどね。微々たることでした。

水菓子はラ・フランス、干し柿をスライスして小倉庵。面白い食べ方。

主人の山本君とは「粟田口卯菴」の頃からだし、もう11年になります。てな話で始まって、料理の話やお店の話をだらだら過ごすカウンター。


平成21年4月1日
晩御飯は先斗町の「炭火割烹・いふき」。
満席。カウンターの中央のコンロの前が空いておりました。目の前で(他人が食べる食材でも)見ているのは、楽しいもの。
  • タイラギ・アワビ(肝ソース)・蕨の酢の物、青のり、長イモ素麺、わさび、花穂紫蘇
  • お造りが、マグロ、トリ貝、たこ、さより、
  • お椀が、よもぎ麩、あぶらめの葛たたき、梅肉、花びらうど、木の芽ちらし
  • アスパラの炭火焼・摺ったカラスミ、わけぎの黄身酢和え、酢取り茗荷、湯葉で巻いた蕗、鯛の子、アブラメの骨せんべい、こごみの白和え、ゴマを振った蒸し芋
  • 諸子の焼いたん、二杯酢
  • タケノコのホイル焼き、木の芽
  • ノドグロの焼き物、ワサビの麹和え
  • 岩手牛のフィレの焼き物、おろしポン酢、辛子。刻み山ワサビ、塩、リンゴの千切りサラダ
  • タコのおろし和え、うるい
  • ごはん、ヒロウスの味噌汁、香の物、マグロの山かけ
  • 水菓子は、せとか、イチゴ、シャーベット
10種類ほどあるメニューから、ついつい味の分かっている「黒龍・純米吟醸」を頼んでしまう。
先付けには、酢のもの。タイラギは軽くあぶって、食感を工夫してある。

お造りは、まぐろ、たこ、トリ貝、さより。トリ貝も軽く炙ってあります。愛媛産だけど旨くてジューシーに仕上がっております。
以前は、椀物をメニューに入れていなかったのだが・・・。葛がうってあるのかどうかも分からないほどの葛たたき。シンプルな椀種になっております。
酒肴の盛り合わせ。アスパラも炭火のコンロでしっかり焼いてくれてます。丸十じゃないサツマイモ。由良川あたりで自生するワサビを一杯積んできたというので、葉っぱを添えてありました。
2本目は「醸し人九平次・純米吟醸」。

今日も諸子。大きさはバラツイテいるけど4匹ともメスの子持ち。ここも串打ちで焼いてくれてます。
。 コンロの中に、ホイルにくるんで蒸し焼きにしてくれていた筍。木の芽を振って出てきます。醤油、塩。
三本目は「松の司・純米吟醸」。
今日も、魚と肉の両方を食べます。魚は脂ののったノドグロ(九州産)にしますが、キンキやグジも負けないようだ。焼き目の色に似た四方皿の底には、脂がたまっております。目の前で見ているとジワジワと脂が出てくるのでよくわかる。沢山積んできたワサビを菊姫の酒粕で合えた付け合わせ。酒の香りが立つ。
お肉は、脂の少ないフィレ。爺さん向け?薬味たくさん。子供の握り拳くらいの大きさ。柔らか。

ノドグロの鯛が見つかったので、記録に残しておきましょう。

ご飯の前に、さっぱりしたおろし和え。
お釜で炊いた白ご飯。自家製のヒロウスの止め椀。香の物。お変わりすると、マグロの山かけを出してくれました。
フルーツは、セトカとイチゴ。

隣にいたお客さんの顔と声に見覚え・きき覚えがあるなぁと思っていたら、今出川のお店で一緒したお酢屋さんだった。食品を扱うだけに、マメな営業努力(?)だと感心します。


平成20年10月09日
晩御飯は先斗町の「炭火割烹・いふき」。ひさしぶり。3月に一人調理スタッフが増えている。堀口君とは和久傳時代に一緒だったらしい。それに女将がマタニティ。おめでとうさん。
先月にはwebも出来ている。
  • 菱蟹・焼きナスの酢の物・たたきオクラ・いくら・黄菊・紫菊
  • お造りが、マグロ、かのこ、さより
  • ぐじの大根巻き寿司
  • 衣かつぎ。鷹が峰トウガラシの焼いたん、サーモンのレンコン巻きにタスマニア・マスタード、焼栗、菊菜・シメジ・胡桃の白和え、ホオズキの中に、ハモのせんべい揚げ・煎り銀杏
  • ハモ・蒸しアワビ・松茸の煮物椀
  • キンキの塩焼き、茗荷、スダチ、スダチおろし大根
  • 鹿児島牛のいちぼ・さんかくの炭火焼、ホースラディシュ、黒七味、塩、針リンゴの切りゴマ汚し
  • イチジクと柿のゴマがけ
  • ご飯、赤だし、香の物
  • 豊水、巨峰、洋ナシのゼリー・干しブドウ入り
呑んだことのない玉川・大吟醸は、イギリス人杜氏ハーパー氏の醸すお酒。あんずのような甘味を強く感じたけど、すっきりした味わい。食事でも違和感がない。
先付けが、渡蟹の酢の物。たたきオクラとの組み合わせが面白い触感。

お造りが、3点。北海道産のマグロというから戸井かな?綺麗なクジラの鹿の子模様。サヨリとは意外。春の魚と思っておりました。
お凌ぎ風の一品が、ぐじを酢取りした桂剥きの大根で巻いたお寿司。もっとぐじの身が厚いか、寿司飯が少ないかのほうが、もっといいようにも思うけど。この一品の前に焼き物の食材を聞いてくれる。魚は「ぐじ」「のどぐろ」「きんき」の中から選ぶが、焼き物で「ぐじ」を選ぶと「焼き鯖寿司」になるようだ。どっちにしろ、目の前で作ってくれます。
未開封の十四代・純米吟醸・備前雄町を頂く。開封直後だからかもしれないが、以前のより軽快な味と余韻。
八寸風の酒肯。カウンター中央の炭火のコンロで堀口君がせっせと焼いてくれます。八寸とはいえ、料理の進み方に合わせて、温かいものは温かく出してくれます。
珍しくお椀の料理。丹波産のマツタケ。大きな蒸しアワビ、名残のハモ。いい香りしてます。吸い口の柚子皮は入っていないけど、ユズの香りをつけてある。

焼き物1品のところ、せっかくなので、魚と肉と両方頼んでしまいがち。魚は「きんき」を選ぶ。だいたい同じくらいにコンロが大賑わいになるので、眺めるのも楽しいカウンター。北海道のキンキ。手塩皿にスダチを絞った大根おろしが付いてくる。旨い脂。上品な日本料理屋では望めないサイズで出てくる。
知れ先は「ヤマモト」なので、銘柄的には買ったものとバッテングしがちだけど、龍神・大吟醸と一ランク上の龍神を呑んでみる。確かに香りがいい。これも口当たりが軽く好きだ。
お肉は2種類が出てきて、「いちぼ」と「さんかく」。ブロックで焼いてくれて、スライスして出てくる。横にホースラディシュが付いてくる。初めての食べ方だけど、それだけで十分な薬味。ほかに「黒七味」「塩」もでる。

フルーツの一品がでる。イチジクはフルーツ扱いされてないのかもしれないと思うほど、最近よく出てくる。その下に千切りにした柿。加減酢。
ご飯は新米の白ご飯。自家製豆腐の赤出汁。
デザートは水菓子とゼリー。二層になったゼリーの下に洋ナシ、上に干しブドウを浮かしたゼリー。


平成20年2月5日
晩御飯は先斗町の「炭火割烹・いふき」。今日はゆったりのカウンター。どこでもと言われて真中。
  • 先付け三品、雲子の温かいすり流し、本もろこの焼きびたし・菜の花、このわた
  • おつくりが、淡路のタイ、舞鶴のしび、辛味大根、わさび
  • 蒸しアナゴのお寿司
  • かぶら蒸し、ぐじ、ぎんなん、百合根、きくらげ、わさび
  • タラの芽のテンプラ・田楽味噌、小芋・黄柚子
  • ノドグロの塩焼き
  • 鹿児島産和牛の三角の炭火焼
  • 氷魚の酢の物、長芋、大根おろし・・・
  • 白ごはん、粕汁、香の物
  • イチゴ、ゼリー寄せ、ドライブルーベリー
城陽酒造の「徳次郎・特別純米・無ろ過生」というのんで始める。口当たりの甘い酒でまあまあ。
先付けに三品。カウンターの後ろで、作っていたアツアツの汁物が、雲子汁。ブブあられが散っているけど、黒七味の香りが心地よくあったまる。やわらかいモロコ。
お造り三種。腹身の「しび」には辛み大根、鯛にはわさび。
蒸しアナゴのお寿司。流石に柴漬けは使ってないし、笹でも巻いていない。修業先のオリジナルを出したりはしないという義理だと思っておきましょう。ふっくらとして口の中で溶ける蒸しアナゴで、むちゃは焼いたアナゴより、煮たアナゴが好きだし、蒸すのが一番好き。
駿・待取好美・大吟醸・袋吊り斗瓶取り」ってのがあるので、いただく。好きだぁ。良心的な値付け。
冬の定番「かぶら蒸し」。赤絵をつかった磁器だそうだが、椀のような趣。でもずっしりした重み。かぶら蒸しの具材も定番中の定番。
同じ作家さんの豆皿に、天ぷらと小芋。奇麗なお皿だから、写したようなもんです。
焼き物をえらべるのだけど、今日も欲張る。魚は「ぐじ」「きんき」「のどぐろ」とあるが、もうお任せした。目の前で見えるのがまた楽しいカウンター。選んでくれたのは「のどぐろ」。ぐじはかぶら蒸しに入ってますからね。じっくり炭火で焼いてくれるので、大きなのは無理だけど、バリバリと食べられるし、なによりにじみ出る脂が美味しい。スダチも付いてくるが、わさび入りの酢大根が手塩皿。こういう焼き物を選ぶスタイルは、島之内の「太庵」も同じなんだが、奇しくも近々予約を入れているそうである。先月行ったばかりなので、不思議なご縁。同じようなお年だし、夫婦で営業している点もよく似ている。
昨日に続いて、一杯「立春朝搾り純米吟醸・旭精米歩合50%」を振る舞っていただく。
3本目に「十四代・純米吟醸・八反錦」をいただく。
お肉が、鹿児島の和牛の三角。肩ロースの一部だそうだ。ブロックを串刺しにして炭火で焼いてくれます。レアにあぶって、切り分けてでてくる。黒七味・塩・辛み大根。

さっぱり酢のもの。氷魚はアユの稚魚。資源確保の点から見れば、ノレソレのように、悩むところ。
大和郡山の無農薬米だそうで、釜で炊いてくれたふっくらごはん。吟醸粕の粕汁が美味しくてお変わり。アブラゲ(油揚ですな)と水菜なんだけど、欲を言えばもう少し脂分が欲しいところ。年に一頭ほど捕れる「赤猪」というのはめっちゃ美味しいという。そういうのん好きです。お目にかかれる日を楽しみに長生きしなくちゃ。赤いトウガラシを振って、これが粕とよく合う。辛いのは嫌いだけど、粕と会うと辛さ以外の香りが出て好き。(おうちでは黒コショウも使います。)粕汁の器は、白金の釉薬だそうだ。銀のように錆びたりしないという。
京都産のいちご。


平成19年9月15日・土
食べに向かったのは、先斗町の炭火割烹「いふき」。
座敷も満席の中、カウンターの中央に席を残しておいてくれてはりました。
おまかせ。
  • たこ、連子鯛、赤万願寺、長芋そうめんの酢の物
  • お造りが、マグロ、平目、縁側、短冊の長芋、花穂、撚りキュウリ
  • 焼き鱧のお寿司、実山椒
  • 鯛のちり蒸し、豆腐
  • ノドグロの炭火焼き、茗荷、スダチ
  • 佐賀牛イチボの炭火焼き、茗荷、スダチ、タスマニアマスタード、おろし、塩、黒七味
  • 岩もずくと山芋のとろろ、おくら
  • 貝汁は、蛤、アワビ、肝
  • 稲庭饂飩に、薬味は茗荷・大葉・生姜・スダチ
  • 水菓子が、幸水、甲斐路
十四代・純米吟醸・竜の落とし子」。久しぶり。酒だけ呑むと甘さを感じる。「酒のやまもと」は月々キチンと十四代を納めているという。
さっぱりした一品から始まる。白磁の器に盛られた酢の物が、長芋そうめん。その上に蛸、連子鯛。赤万願寺が色合いを高めている。

お造り2種。塩釜の生マグロ、淡路の平目。旨いよ。黒の器は立杭(?)かな。コントラストがいいんだけど、(長芋を下に敷いているとはいえ)土モノに生を盛りつけるのは、なんだかなぁ?大葉の方がいい。
加糖委さんの妙な器に、焼き鱧の寿司。味わいは「棒ずし」そのもの。ハモには山椒が欠かせない。
カウンターでは、炭火のカンテキで串に打たれたハモが焼き上がるのがしっかり見られる。甘鯛とか、ノドグロとかイチボとかミスジとか、銀杏・衣かつぎまで、賑やかである。
妙な器のエッジは手が切れそうで怖い。窯元まで出かけて買っているそうで、割れてしまった磁胎に釉薬を掛けたのではなく、こういう形にするのだそうだ。色合いは綺麗なんだが、飲食店用だな。

見ていると、ちょこちょこ料理が異なる。山科茄子なんか出ているようだが、むちゃに出てきたのは「鯛のカマを使ったちり蒸し」(そう勝手に名前を付けた)。骨蒸し風の蒸し物に、ポン酢醤油を使って香りを出した地をはって出てきた。別皿でポン酢醤油が出るよりも淡くていい味。まぁ、あっても使うことはないだろうけど。いつものように骨だけにしてあげた。豆腐はざる豆腐?
2本目は「楯の川・大吟醸」。1本目に比べて、すっきりドライ。
次も目の前で焼かれていた珍味。駕籠の中で炙られていた銀杏。むっちり。蒸してから、皮から火を通した衣かつぎ。出始めの丹波栗は小さいけど身はしっかり。伊賀の作家の皿は、信楽風でもあり、伊賀風の釉薬がまだらにかかって、きらきら。

炭火焼き割烹のメインは焼き物で、肉や魚が選べる。甘鯛、ノドグロ、佐賀牛の選択を迫られ、迷っていると、魚と肉の両方でもいいというのである。実はそういってくれるのを待っていたりするわけです。山本君はいい「ぐじ」を使うのは分かっているけど、「のどぐろ」と「佐賀牛」。
ノドグロは頭を焼いてくれた。たっぷり。あしらいが茗荷。おろし、スダチ。緑釉薬が鮮やかな器で映える。
佐賀牛は「いちぼ」。これも加糖委さんの妙な器。横に添えられているのがタスマニアのマスタードでプリプリ・コリコリ。向こうにも醤油風の調味料があるとか。それで合わせたマスタード。他に豆皿に、おろし、塩、黒七味がでるが、そろぞれに美味しく頂ける。
さっぱり酢の物がでてくる。岩もずく。白い磁器は釉薬が掛かっているのかいないのか微妙な艶。もずくの濃い緑に白いトロロの色彩がいいなぁ。
熊本の地蛤とアワビで貝汁。肝いり。蛤の出汁が濃厚で、大好きな味。漆のような色をしているが、磁器。黒釉を塗って、柿右衛門風の赤釉薬を塗ったという。旨く赤がはげると、根来風になるというのだが、どうも白い部分まではげてしまうようです。
最後はご飯にするか、聞いてくれるんだけど、薦めてくれる冷たい稲庭が嬉しい腹具合。それにやっぱり「今日は蒸し暑い」という気分も手伝って、稲庭饂飩だ。薬味4種。
水菓子。

お馴染みさんもいる中、京都観光のグループがいたり、賑やか。ほとんど食事も終わりになってからもお客さんが入る、遅くなっても便利なお店。


平成19年5月25日・金
食べに向かったのは、卯菴にいた「山本君のお店・いふき」。後輩の堀口君も移籍した事だし、紫明のめぐみちゃんからは「行ってないんですかぁ?!」などと言われていただけに、伺いました。
先斗町の21番路地は暗くて狭い。奥行きがないから暖簾もちゃんと撮れないし・・・フラッシュ焚けば、露地行灯の文字も読めたかも知れない。
ヒノキの1枚カウンターを良く入れたなぁ!
  • 海胆豆腐にジュンサイ、花穂紫蘇、山葵、振り柚子
  • お造りが、鯨、マグロ、あまてカレイ
  • 白海老のお寿司、とろろかけ、生海苔、山葵
  • アワビ、丸茄子、空豆、白ズイキのあんかけ、生姜風味
  • 焼いた子鮎の南蛮漬け、伏見とうがらし
  • 金目鯛の塩焼き、茗荷、すだち
  • トリ貝と長芋そうめんの酢の物、おくら
  • 鱧の淡路風鍋、牛蒡、玉葱
  • 白ご飯、留椀、香の物
  • グレープフルーツと蜂蜜のゼリー
珍しく「クラシック・ラガー」。なりゆきというやつ。
玉子豆腐に海胆を忍ばせた一品に出汁を張って、ジュンサイを浮かべた先付け。白釉の器に淡い出汁と淡い黄色の豆腐と緑のジュンサイが涼しげな色合い。
久しぶりに「十四代・純米無濾過生」を見つける。たまにはミーハーに呑んでみましょう。
お造り3種。鯨とは珍しい。
箸休め(?)にお寿司。手毬寿司程度の大きさのお寿司に白海老が載って、トロロがトロロ〜ン。トロロがトロロ〜ンとしてぱくっと食べると白海老が分かりませんでしたぁ。トロロは出汁で延ばしているんでしょう。旨い。白磁の器が、重いけど、綺麗だ。
炊き合わせは、アワビと丸茄子のあんかけ。

2本目には「醴泉・特別純米」。他には「磯自慢」、「黒龍」、「大黒正宗」、「東一」、「五凛」、「越乃寒梅」など、思ったより充実。
カウンター前のカンテキ、炭火で焼いてくれていたのが、子鮎と伏見。南蛮風。素焼きの陶器を使っているのだが、直に焼き物を置くのは、使い方としてはどうかな?

最初に焼き物を何にするかを聞いてくれているので、お願いしたのが「キンメ」。他には「佐賀牛」と「ぐじ」があった。嬉しいことに頭を用意してくれていた。食べられる骨はバリバリ、皮もムシャムシャ。
デンと用意していたのは、鱧鍋。玉葱たっぷりの淡路島ローカル風。柳川風でもある玉締め。鱧の子もたっぷりでした。
ご飯は白いのん。釜で炊いてあります。
黄こうちの器にデザート。

カウンター8席、カウンター後ろにテーブル、店頭奥に座敷。
一品料理も用意しているのだが、お奨めのコース料理を勧めてきはるので、始めてのことだし、お任せする。一品の料理を拝見すると、コースの献立と重なるので、まぁお任せするのがええようです。
料理自体は美味しいのだからええねんけど、折角の炭火割烹というだけに、わがままな注文に即妙に応じてくれるような店であって欲しいと思うのだけどなぁ。
椀物と八寸を抜いた懐石のようなコース。プリフィックスも含めて炭火で焼く料理2品。料理の献立でイメージ的に思い起こすのは、「椀と八寸と炊き込みご飯のないお手軽な太庵」というところかな。
最後は、(最近多くなったけど)土鍋でご飯を炊いている。「今晩なに食べたい」という料理番組で、料理研究家の奥村彪生が「オコゲを食べる男は出世しない」といっていたのを思い出した。
器は奇妙と言うか、妙なのもある。古いモノはないようだけど、楽しめました。

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