adrress | 大津市萱野浦25−1 コンフォール萱野浦1F | ||||||||||||||||||||||||||||||
call | 077(545)6335 | ||||||||||||||||||||||||||||||
open/day | 12:00-13:30(LO) \3600,\5000 | ||||||||||||||||||||||||||||||
open/night | 18:00-21:00(LO) \8000,\10000,\13000,\15000 | ||||||||||||||||||||||||||||||
off | ? | ||||||||||||||||||||||||||||||
capacity | 3table/2room | ||||||||||||||||||||||||||||||
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平成28(西暦2016)年1月1日 「おせち」は三段のお重の上に、水引。稲穂に五円玉。風呂敷で包んだその上に焼いた鯛がラップに包まれております。持って帰って来た時はまだ、ほんのり暖かいのです。 黒豆が小瓶で。お品書きから漏れているのがあるので、修正。
平成27(西暦2015)年4月8日 急な電話で、お客さんを迎えて、食事でもということになり、お店で食べるのは久しぶりの日本料理屋「行楽庵」(3.62/25)に席を取ります。頼りになります。座敷に通されました。
折敷とともに、先付二品が同時に出てきます。のぞきに氷魚、ぼんぼりに鯛の白子・おろしポン酢。朱盃で一献出ます。
蓋椀に若竹・木の芽です。草津の方で採れたものらしい。たっぷりの若芽に木の芽。 平成23(西暦2011)年11月27日 石山寺での狂言が終わって、急いで、晩ご飯の予約をしている瀬田河畔の「行楽庵」へタクシーを飛ばして貰います。 なんとか予約時間に滑りこむことができました。瀬田川を望めるテーブル席。
最初は「向」という構成で始まった。が、言われなきゃ、とんぶりが目立つだけで、見ただけじゃ先付け風。中には「トロ」と「ホタテの貝柱」が入っております。とんぶりは山芋で伸ばしてワサビの風味。 二本目(二合とっくりで頂いてますが)は、石部の「香の泉」の竹内酒造の「明尽・純米吟醸・兵庫県産特A地区山田錦精米歩合55%」です。聞いたことないお酒だったので、頼んでみました。竹内酒造の特約店のみの販売でしょうか?グレードは聞くのを忘れたけど、純米吟醸(純米大吟醸かも?)。ガツンとした男っぽい味が広がりますが、味のベースには甘味を感じます。辛口という説明でしたが、辛口の定義は難しいものです。パンチはあるけど、キレるお酒なので、むちゃには「辛い」という印象は残りません。
この季節、蟹が出なきゃ話にならないですよねぇ、と思うのですが、ここでは「金沢港」からやってきます。勿論浜茹です。山伏や強力が食べられなかった肴を有難く、頂戴します。ついているのは、土佐酢だったかな。むちゃは何も浸けずに食べるので関係ありません。一本の脚も半分にすれば、倍に増えちゃう良い作戦ですね。ゆっくり味わい人にも有難いことです。化けて出ないでね。 相変わらず、レベル高いねぇ。 平成23(西暦2011)年1月1日 おせち 一段目は 玉子焼、擬製豆腐、海老黄身寿司、栗焼目付、イクラ・キャビア(竹筒)、このわた(竹筒)、子持若布、塩子、田作、鯔子(カラスミ)慈姑餅、諸子山椒焼、金箔蛤(海胆)巻寿留目(するめ)、熨斗梅 、 きずし(鯖、鮃、さごし)、あん肝、酢蓮根、鮑、芽甘草、アチャラ(蕪、人参)、龍飛巻、蟹蕪巻、サーモン、味噌漬(鰆、マナガツオ、鱈)、鯛蒲鉾、ぐじ酒塩焼、帆立幽庵焼、どんこ椎茸、八幡巻、蟹おやき、煮金柑、生薑、千代呂木(松葉) 三段目は 鶴子芋、人参梅型、長芋梅型、筍、八幡(赤)蒟蒻、才巻海老、鶉丸、松笠慈姑、棒鱈、昆布巻、国師牛蒡、昆布蓮根、木の芽 平成22(西暦2010)年3月14日 晩ご飯には、家庭画報4月号に大原千鶴さんが紹介している瀬田河畔の「行楽庵」に連れて行きます。 瀬田川を望めるテーブル席でいただきます。
まずお造りから出してきはった。いろいろ盛り込んでくれはりました。渦巻の大根の包丁に芽がいってしまます。鯛の切り口も綺麗だ。見た目に美味しく見えるということは、大切だともえますね。会を器にして赤貝、鳥貝、ミル貝、ホタテと貝がたくさん。鯛は貝じゃないから、貝には盛り込まれてないんでしょうな。
お椀には、若竹。どうやら徳島産らしい。お椀にも貝の香り。ホタテが入ってます。穂先のタケノコに切れ目を入れて、ホタテが挟まれているのもあります。一緒に食べろということですな。ホタテの吸い地。
八寸には、二人分を盛り込んで、見た目もうるわしく、ひな祭りの景色。レンゲの上には、ミル貝の肝だそうだ。生麩のように仕上げてあります。その下に莫大海で、上には生姜。久しぶりの食材。六角のボンボリには、氷魚。菱形の器に子持ち昆布だが、これはちょっと味が濃い目。
春野菜だけの煮もの。大鉢で出てきて、女将さんが取り分けてくれます。野菜の香りと、椎茸の旨みと、サクサクのウドなどの食感が一体。がっちりと肉料理が出たので、脂分はゴマだけ。煮汁は甘いけど、旨い。春野菜をたべると、冬に溜まった毒素がデトックスできるようなヘルシーさがあります。そんなことはないんだけどねぇ。
ご飯は鯛ご飯。やたらと旨い。きっと骨から出汁を取ってくれたんでしょう。お腹一杯で、一膳で自粛。残った分は、ゲストの朝食に譲ります。きっと冷めても美味しいだろうな。生姜の風味も鯛の風味を殺してないし・・・・。 久しぶりの晩ご飯でしたが、料理の美味しさもさることながら、食材や献立など、気を使っていただいて、嬉しゅうございます。ゲストが喜んでくれれば、ホストの顔もたって、案内し甲斐があったというものです。御馳走さま。 平成22年1月1日・元日 三段のおせち。「睨み鯛」は変わり映えしないので、横に置いて、「寅」の文字の書かれた包みをほどき、記録に残しておきましょう。
平成21年8月29日 七回忌のお膳をよういしてもらっている「行楽庵」で、車で向かいます。先客がおられるけど、テーブル席。
見事な蒔絵の蓋を取ると、法事に合わせて、精進もので盛りつけてくれました。
朝顔のお椀には、ハモと冬瓜。綺麗な骨切りで、噛みしめることもなくホロホロと口の中でほぐれて行きます。
大きな魚籠に笹で飾って(懐かしい)、鮎の焼き物を盛り込んで運ばれてきます。女将が取わけてくれます。一夜干しの鮎の中骨は骨せんべい。
おひとり様の予約をお断りしている(?)ということで、しばらく伺ってなかったのですが、相変わらず美味しいお店。 平成21年1月1日・元日 おせちの封を解きます。少々入れ替わりがあるようです。 風呂敷を解くと、「睨み鯛」が乗っていて、おせちのお重。「福銭」が添えられている。
ガラスの器で出てきた小豆を乗せた三角の寒天の先付け。大振りプルプルの立派なジュンサイ。出汁に漬かっているので、グチャグチャと崩してズルズルと頂くように言われる。なるほど。 水無月祓の御幣の刺さった八寸。柚子の風味の白ウルカ。日本料理の珍味というのは日本酒が欲しくなるように出来ている。「とんぶり」と思ってしまう程の大胆な量の「キャビア」は最高級品をおごったと言う。ごちそうさん。残念なのは、八幡巻きの穴子の小骨が口の中に刺さったこと。怖々食べるのでは、美味しさも糞もなくなってしまうと言うことです。とっても小さな鱧寿司は、可愛い。 器を一周するハモの薄造り。韓国産で脂も乗って甘くて美味しい。肝、皮、笛の沢山。チリ酢と梅肉。 お椀が出ずに、半田素麺。氷の上に綺麗に並べられて、温泉卵など綺麗に並ぶ一品。後でハモ鍋が出るので「お椀」は無いと、種明かし。 密かにパイナップルと呼んでいる鮎の塩焼きのデコレーション。(本当は魚籠なんですけど、始めて見たときは生のパイナップルと見間違えたもので・・)。ちゃんと焼いた鮎を保温できるようになっている工夫もの。鮎二匹。 カセットコンロが出てきて、ハモシャブ。いろんな所で小鍋仕立てで出てくる2倍以上のハモの量は、食べ応え十分。中サイズの三島の鍋。野菜が珍しいクレソン。しかも山盛り。鍋の具材にクレソンは始めてだ。それにしても多い。むちゃは玉葱を使う淡路・泉州風のハモ鍋は、玉葱の甘味がハモの甘味を損なっているように思うのですが・・・。 鍋に出汁で、雑炊。ネギの香り一杯。水茄子と茗荷の香の物。ご飯は普通と言ったら、3杯だった。粉山椒と黒七味とを貰って完食!。温かい料理が続いて、収まっていた汗が噴き出してくる感じ。 グレープフルーツが丸々出てきて、中はくり抜いてあって、黄色のゼリー。真ん中に苺が鮮やか。小瓶でコアントロー。心地よい冷たさで、汗が引く。 平成19年5月27日・日 晩ご飯には瀬田河畔の「行楽庵」に行く。 GW連休中に伺うか迷ったあげくに、5月中なら同じだろうと思っていたけど、もう献立が変わっているようだ。残念でもある。
銀の器にコリを敷き詰め、盛りつけた煮凝り。涼やか。 続いて、蛍駕籠に盛り込まれた八寸。葉っぱの下にはリキュールグラスがあって、アワビと蛸の酢の物。皿に隠れて小鉢に鱧の子と空豆。暖かいゴリの佃煮。夕方の外光の差し込むテーブル席で刻々と色温度が変化して、写真の色がちぐはぐ。
鱧のお椀は定番の組み合わせ。オクラが一工夫で椀に散っている。ジュンサイと合わさった緑が鱧の白色を浮き上がらせる。また鱧が噛む必要もなく溶けていく。当たり前を言えば当たり前だが、骨など舌に触ることがない。鱧出汁は穏やかで、ジュンサイの香りがそのまま。 デザートがゼリー。 平成19年4月14日・土 晩ご飯には瀬田河畔の「行楽庵」に行く。 今日もまず、桜湯。
マグロは出ているけど、お造り2種。鯛はちょっと痩せてる感じで、ねっとり感が劣る。痩せてきた? 田楽3本、全部木の芽の味噌。 目鍋が運ばれてきた。花山椒がてんこ盛りのすき焼き。底の方にアスパラと蕗が隠れていたけど、竹の子なんかあったりすると、もっと嬉しいのだけれど。花山椒好きだけに、とっても嬉しい。 炊き合わせにようやく、竹の子。たくさんの若布。バチコはほんとにお飾りで1片入っているだけの店のに比べると、てんこ盛り。思わず♪飾りじゃないのよバチコはぁ〜♪と思うのだった。 ご飯は蓋を開ける前から海苔の香りが高い茶漬け。スモークサーモンのフィレがドンと載っている。 お茶漬けが終わって、「竹の子ご飯も・・」と勧めてくれるので、遠慮無く頂く。入っているのか、いないのか分からないほどの油揚げだが、油が旨味を増して、好みの固めのご飯ということもあって、やたらと旨く感じた。 バカラの平べったいシャンペングラスに、まっ黄々のゼリー。 期待通りの食事ができる店に通っているつもりなのだが、ここは期待以上の満足感が得られる貴重なお店ですな。 平成19年3月18日・日 晩ご飯には瀬田河畔の「行楽庵」に行っちゃう。 まず、桜湯。花2輪。麗しい。
で、お酒は「松の司」。
先付けが、氷魚。
箸休めでしょうか?湯葉蒸し。海苔の香りが立つ。濃い味のように見える醤油餡だが、湯葉と合わさると旨い。湯葉の中にムチッとした蓮根の団子が2個。揚げて香ばしくなっている。末の実入り。
焼きあわせは野菜。お節にも出てくるけど、昆布蓮根は炊き合わせでは当然暖かかく、噛みしめると昆布の香りが広がる。旨い一品だったんですなぁ。作るときの昆布の巻き加減に上手下手が出るそうである。 次はご飯だというので、お酒を飲み干したが、まだ出てきたのが、山菜の旨煮。醤油で焚いたん。胡麻タップリ。 ご飯は鯛茶漬け。もみ海苔いっぱいでご飯が見えないほど。鯛の身ちょっと。わさび。 アップルマンゴ半分。スライスれもん、ミント 平成19年1月27日・土 晩ご飯は瀬田河畔の「行楽庵」に行っちゃう。 ゆったり。テーブル席。
子持昆布に添えられた短冊の野菜の綺麗な事。添えられた昆布の細切りも丁寧に結んである。木の芽の香りが春めく。正月らしい酒肴もたくさん。コクのある唐墨。旨いサーモンにはチーズかな?。壺壺にはヌタ。緑のワケギと少し甘めの黄色い合衣と赤い粒胡椒がアクセントになって彩りも見事。 酒瓶を空けた後は「松の司」。 ミゾレに仕立てた椀は、フグの白子タップリ。カツオの香る出汁。それにもまして格別の旨味の白子。摺った柚子。 モダンな器にテッサ。ネギと紅葉おろし、チリ酢。チリ酢も旨味が加えられている。なんだか、「ごちそうさま」といって帰ってもいいほどの満足さだ。それでも、ここまでの料理から、まだフグ出てきそうだ。 温かい蒸しものが、胡麻豆腐。生取り。むっちり。田楽味噌とからんで、これも旨い。 鉢に盛られて出てきたのが「フグの唐揚げ」。スダチ、ポン酢と出てくるけど、漬け込んでいるので十分な味。 今シーズン最初の若竹。椀の蓋を取ると、若布で筍が見えない。筍はもう十分な香り。コリッと噛むと春の香りがフワっと広がる。 予想通りの「フグの雑炊」だが、大鍋で出てきたのがサプライズ!!。身も白子もテッピまで入っている。満腹になる。 デザートはパパイヤの真ん中にゼリーを鋳込んだもの、苺は砂糖を固めたのがちょこんと乗っている。ヘタが付いているけど包丁が入っているという丁寧さ。 平成19年1月1日・月・元日 睨み鯛が上に乗って、「亥」の文字。 お品書きの順に・・52品
2006年12月24日・日 晩ご飯は瀬田河畔の「行楽庵」に行っちゃう。
時間がかかると思っていてら、出てきたのはびっくり石焼きの先付け。柚子釜の蓋からトロンと流れる胡麻豆腐。熱々の胡麻豆腐に海胆という旨い組み合わせだ。コッペカニの方は、カニ酢をジュレにして、こんもり。蟹に絡み合って上手い仕事。先付けだけで、1本開いてしまった。 お馴染みの雑煮。蕪の水分が絞ってあるので、見た目は真蒸のよう。喉の奥から薫ってくる鰹の風味が素晴らしい。 久しぶりの、トロ昆布。 びっくり大皿で折敷に乗らない八寸は、クリスマス仕様?でも中身はお節の前哨戦みたいなん。真ん中のリトファニーはリモージュのベルナール。こんなところで、お目にかかれるとは・・・。 焼き物はしっかり漬かった幽庵焼き。 あんかけの蒸し物。自家製の鴨のスモークは黒胡椒風味。赤や緑の柴漬けが混じったあんかけにケイパー。酸味も加わって美味。利用方法がいっぱい有るもんです。 ご飯は丸雑炊。玉子タップリ。ネギの香りが高くて、丸の香りが負けちゃうくらい。 完熟マンゴ半分。 2006年10月15・日 晩ご飯は瀬田河畔の「行楽庵」に行っちゃう。
檸檬をくり抜いたんを器に5種盛りの八寸。アワビは酢の物、肝入り。とんぶりが美味しい仕事。山芋とグチャグチャに練って車海老と食べると美味しい。今シーズン始めての柿。千切りの野菜とともに胡麻ペーストとグチャグチャにして食べる。 定番の椀種。香りのいい松茸。国産かな? お造りが・・サプライズ。氷の上に薄造りにした鯛とトロ。順番通りに鯛トロ鯛トロ鯛トロ・・と食うのですが、トロの脂が立派なので酒で油を流す。鯛トロ酒鯛トロ酒鯛トロ酒・・。鯛はネギを巻いてポン酢というのがいけます。トロは茗荷を巻いても結構いけます。ここ最近「とろ昆布」を食べてないなぁ。 一言では言えない面白い土もののコンロに炭を入れ、朴葉をしいて出てきたのが、焼き物で松茸・大黒シメジ・・。スダチとパウダーソルトが出てくる。フワフワの塩。松茸より大黒シメジの方が嬉しい。旨いのが蓮餅。素揚げにしてホウバの上で焼き目が付いたホクホクの蓮餅は、甘くて香ばしくて美味しい。不思議と土臭さがない。皮付きの焼き栗。 二つ目の焼き物が、子持鮎が贅沢にも2匹。お腹に切れ目は入ってません。ホクホクの腹子。 ススキと萩の飾りの小鉢に紫ずきん。お出汁で炊いた、いわばさや付きの煮豆。悪くはないんだけど、塩茹でした枝豆より美味しい料理かどうかが、疑問の残る点。豆の旨味が消えているようでもあり、煮すぎたようで豆も柔らかい。 炊き合わせに、ヒロウス。お得意の品。ピンク色の海老がゴロゴロと食べなくても旨いことがよく分かる。 ご飯が丼仕立て。くみ上げ湯葉をドーンとご飯に載せ、醤油味のあんかけ。刻み海苔と山葵。餡が旨い。 デザートが、バカラのグラスにコンポート。トロトロのイチジクだが、しっかりイチジクの香りが残っている。
金沢辺りに出かけようと考えていて(考えているだけになるかもしれないけど)、女将にお勧めの店はないかと聞く。ご主人が料理長で勤めていたお店のお弟子さんに「銭屋」の方がおられたと聞く。 2006年9月14日 晩ご飯は瀬田河畔の「行楽庵」に行っちゃう。 先月の食事の時に、記念日に併せて予約していたのだが、さて・・。とにかく今回は特別に予算をアップして、京都価格である。いつもはそれよりもお手軽な予算なのであるが、決して京料理屋さんに劣っているわけではない。今回はスペシャルかもしれないけど、ワクワクだ。 まず「菊酒」が出る。
折敷の上には、先付けでヒロウスが出てくる。でも同時に高台の八寸が既に出て、目を奪われる。ところが、このヒロウス、ただモノではなかった。海老ミソの餡というべきだろうが、ソースと呼ぶべき出来映え。反則業と思うがワインとか・・使っているらしい。 3Dな八寸には、中央に「猫じゃらし」や「萩」。とにかく見た目で満腹。左手奥の六方に剥かれたのがイチジク。箸を入れるまで芋かと思っておりました。日本料理だと水じゃなくお茶が出てきて、それはそれでいいんだろうけど、日本酒が美味しいですわ。 お椀は、鱧に松茸。口の中で松茸が薫る大きさ。昆布とか鰹とか材料が主張しない、まさに出汁としか言いようがないバランスの取れた吸い地。なかなか出会える味わいではありません。 お造りも3D。伊勢エビの殻ちゃんが大根の台に乗っかっております。足も大根に突き刺さっております。スダチの上にも海老の身が乗っていて、一つには岩塩。味噌醤油もよろしいなぁ。妻は大根だが、かつらむきして渦潮風に巻かれたケンは糸のように長い。あしらいまで愉しませてくれはります。 おめでとうと「赤飯」。器も「松に鶴の絵付け」とめでたくしてくれはります。恥ずかしながら「赤飯」がこんなに美味しいものとは思ってもいなかった。香ばしい鯛の塩梅とが飯蒸しに相応しい。 笹で覆われたパイナップルもどきが今日も出てきました。今日の焼き物の鮎は「風干し」。2匹。骨せんべいの塩加減が強いのが、今日唯一のブレだった。今日は立体感でいっぱい。 でたぁ!と唸っちゃったのは冬瓜。蒸した冬瓜を器にして盛り込まれております。冬瓜も一緒に削ってよそってくれはります。この料理は2年ぶりかな。なぜ唸ったかは、先日の祇園での会話があったからです。話題のなったのは「上賀茂・秋山」の賀茂瓜の料理が理に適っているorいない、ということだったのです。まぁ興味ある人はサライを見て、自分で考えてチョ。 ご飯は「麦とろろ」。タップリ掛かったとろろが旨そうな色。のり、青海苔、うずら玉子、山葵。ズルズル食べちゃうので、消化に悪いだろうな?もう少し麦が多くてもいいだろうな。 白桃が水菓子。ほのかに別の香りがするのだが、この店ではそのまま出てくるほど、甘くない。 新栗を使ったお菓子。珍しくお薄。 陳腐な文章に出来ないほど、今日も美味しゅうございました。 2006年8月13日 今宵のご飯は最寄りの「日本料理屋」にした。夕立の様子もないので、歩いていこう。 座敷に一組、帰省して家族揃ってのご飯のようだ。今日のメニューは
いきなりデーンと岩牡蛎が一個。酢の物という扱いかな?最近は火を通して食べていただけに、美味しさが甦る。岩牡蛎の上におろしが載っているけど、なくてもいいかな。 思いがけないところで、鱧寿司。出てくると思っていなかっただけに嬉しいけど、ここで出るの?まだ暖かい鱧、実山椒の香り。 朝顔の椀には鱧。潮仕立てで、鱧の骨と塩で出汁を取った椀は、まろやかな鱧の旨味が出た一品。 生のお造りは、鰻の白焼きに替わる。サプライズな献立。この休みの間に「鰻」でも食べに行こうかという気分が消えた。もちろん店で捌いてアツアツの白焼き。 この季節に出てくる蓮の葉にくるまれた八寸。大きな葉っぱを串で閉じた状態でサービス。葉を広げると鮮やかや酸漿が際だつ。キレイ。 蓋付きの器にアツアツの蒸し物。蓋を開けてみるとフカヒレがマルッポ。その下にトロトロの湯葉が隠れてました。湯葉が多いのでもう少し餡掛けの味が濃い方が旨味が増すような気がしましたが、見た目がそんなことを打ち消しちゃいますな。 焼いた石の上に保温された状態で出てくる塩焼き。いろんな見せ方をしてくれます。このための器かどうか分からないけど、炭入れの器の上に焼いた石が乗っている。濃い緑色の蓼酢。 暖かいモノが続く。炊き合わせも蓋付きの器。鱧の子は玉子豆腐という雰囲気。一手間掛ける丁寧さ。 これでもかと言うほどの献立の最後は、あっさり白がゆ。サプライズだ。できたてヌクヌクのチリメンはシシトウの微塵入りである。漬け物の梅を入れたり、チリメンを入れたりで、白がゆも 2006年6月10日・土 今宵のご飯は「行楽庵」にした。
丸形の蒸籠とステムグラスが出てきた。グラスはプリプリのジュンサイ。酢の加減が絶妙の好み。気持ちよく呑んでいたら、最後はジュンサイだけになった。ほんまジュンサイというのは味がない。蒸籠の上段には揚げ物。春雨(?)を絡めたエビがサクサク。トウモロコシも枝豆もええ塩梅。下の衣かつぎも好みの塩加減。 青柚の香りが素晴らしい椀。淡い吉野仕立て。 珍しいお造りがコチの洗い。洗わなくてもいいと思うけど・・。噛みしめるウチに旨味が出てくるんだけど、表面から旨味や香りが抜けちゃって、面白みがない。梅肉も良いけど、山葵もいい。マグロは中トロ、山葵も良いけど梅肉を混ぜてもいける。 季節めいた蛍かごの八寸。器が5つ。蛍かごに因んで蛍の灯りが一つ。といっても松葉に刺した黄身寿司の団子がいくらの上に載っている。今日は笹がふんだんにつかってあります。 小振りだけど鮑。柔らかだけど、グニャグニャではない。ここでも笹。 女将が持ってきた時、パイナップルかと思ったのは鮎の焼き物。そうと気付くまで時間がかかったけど、笹だらけ。鮎の解禁に合わせて息子さんが釣りに行って、100匹ほど釣ってきたという。そう聞けば、この飾りは魚籠の中の釣りたてという趣向なんでしょう。笹を分けてみれば二匹。中にはコンロが隠れていて、保温できるようになっている。こういうのん大好き。 暖かい炊き合わせが、冬瓜、穴子。口の中で溶けるほどの冬瓜の柔らかさ。穴子の旨味がでた出汁に山葵が重なって、飲み干してしまう。 ご飯は定番(?)のモズクの雑炊。あっさり。 今シーズン初めてのデラウェアをここで頂くとは・・・。 美味しい、旨いの連続で、今日も期待通りのお食事。 2006年2月18日 慌てて、予約をしていた「行楽庵」にチャリンコを飛ばす。寒いや。 座敷かテーブルかと聞かれるのでテーブルにする。これがラッキーな選択になるのだった。
先付けにあわび。オクラと生姜で酢の物に仕上げられている。ぬたは壺壺の器。器の蓋には福の字。ぬた一つに、貝がふんだん。 暖かいお寿司。鯖のキズシを握り寿司にして千枚漬け?で巻いたお寿司。 お椀は「あいなめ」。細かく骨切りして、吉野仕立て。 今日は、座敷もテーブルもいっぱいである。テーブル席は息子の高校合格という家族のお祝いの席のようで、弟の小学生もいる。(なんて事情に詳しいのだ!)。そんな中、突然出てきた「煮込みのハンバーグ」。慣れないバイトの子の「これ何」と聞いてみるけど、堂々と置いていくので、こんな日もあるのかな?と食べる。旨いじゃないですか? 女将にも「これ何?」と聞くと、「あの子間違えたんやわ!」・・・。いやぁ、珍しいモノを頂きました。もう二度と食べることはできないでしょう。ご主人がハンバーグを作ることはないのだそうだが、子供向けのメニューとして女将がつくって出すそうである。子供向けとはいえ、きっと近江牛100%なんでしょう。ありがたや、ありがたや。 「承鐵懇祈・立春大吉」の文字で封じた八寸。お節のような数々。ハンバーグでペースが乱れたので、お酒がすすまない。今日は2本だけ。どこのか聞くのを忘れてしまった。満席だと忙しいようで、珍しく料理も遅れがちだったりする。子供向けのメニューが挟まれたりすることも原因でしょう。 遅くなったが、ここでお造り。平目には別にポン酢醤油が出る。七味とかも入って出汁で割ってあるんでしょう。綺麗な平目にトロ。 もう山菜。 炊き合わせは「若竹にうずら」。お節の鶉丸と同じ味わい。骨も叩いて胡椒で香り。 最後が蟹雑炊。ポン酢が入っているそうで、酢の香りがする。カニ酢ならともかく、蟹の香りが台無しじゃん。むちゃは鍋の後の雑炊にポン酢を入れるのは嫌いなタチで、余り好きじゃないのだ。黄身が雑炊に埋まって半熟状態。ここもプロの火の通し加減だ。 思いがけないサプライズがあって、嬉しい食事だった。裏メニューで、お昼に「ハンバーグ定食」とかしたらエエのにと思っちゃう。ハンバーグ食いに行こうかな?
2006年 お節 玉子焼、海老黄身寿司、黒豆(セロファン)、田作り、(青竹)このわた、(青竹)酒盗、金柑イクラ、栗甘煮、(金紙包み)鯛カマ、(銀紙包み)あん肝、鯔子、塩子、子持若布、千社塔、蒸鮑、オランダ牛蒡 平目生すし、さごし生すし、鯖生すし、蕪寿司、龍飛巻、小角蕪、八幡巻、金箔蛤(ウニ)、千代呂木、生薑、のし梅、鶴子芋、筍、松笠慈姑、梅人参、梅長芋、八幡(赤)蒟蒻、衝羽根、柚べし 昆布蓮根、鶉丸、棒鱈、どんこ椎茸、フォアグラライム、木の芽、鴨ロース、芽甘草、車海老旨煮、サーモン大へぎ、紅白膾、昆布巻、ひろうす、ぐじ味噌漬、まな味噌漬、鱈味噌漬、帆立幽庵 2005年12月7日 本当ならご機嫌で行こうと思っていたけど、気晴らし、弦直しになってしまったが、食べに出る。瀬田川畔を北へ、馴染みの「行楽庵」。 おばさんばかりのテーブル席を避けてくれたようで座敷に・・・掛け軸は「一日不作一日不食」。嫌がらせ?当てつけかいな?しかし、どんな客が来るか分からないのに「食べるな」とは、配慮がないですなぁ。
お酒は琵琶湖の北のお蔵の「花嵐」。 先付けの一つは、帆立を入れ山葵の風味のとんぶり。とんぶりの量がたっぷり。蕪鮨かぁ。鮨とはいえ漬け物だよな。カブを漬けるんだ(意味深)。金沢から。 椀は吉野仕立て。お餅を摺った蕪でくるんだ蕪蒸しのような雑煮。結びが撮っても綺麗。 お造りが、トロによこわ。腹の脂の多い部分を盛り込んでくれはりました。ありがと。ポン酢と醤油がでてくるが、脂の乗ったよこわはポン酢でさっぱりでもいけるもんだ。 2本目は「琵琶の長寿」。これも琵琶湖の北の方のお酒。 お見事な八寸。蟹も金沢から。金柑のほのかな香りがついたイクラ。そろそろ「お節」を飾る品が並びますな。 淡い飴色に焼かれたタラ。味噌に漬け込むと旨味がアップ。京芋は煮含めてから焼き目を付けたもので、旨味がたっぷり。漬けると旨味が増すとは「意味深」。 炊き合わせは、とろとろに炊き込まれた蕪。口の中で溶けていく。サラダでも食べられるというほうれん草。海老がたっぷりのヒロウス。出汁も満点。 蟹が出たら「蟹雑炊」というのが嬉しいところ。温卵が真ん中。生姜の香りがちょっと強い。暖まりますな。 平たいシャンペングラスに黄色いゼリー。中には苺。ぷるるん。
テーブル席は、おばさんのグループ2組で、賑やか。座席まで聞こえる賑やかさ。女性だけだと騒がしいもんです。それにしてもおばさんばっかりとは・・・オヤジに負けずに忘年会でしょうかね? 2005年10月22日 夕ご飯に、気安い「行楽庵」に行く。夕方雨がぱらついたが、何とか星も見えているので決まってチャリンコ。
お酒は「松の司」。特注の清課堂の蓋付きチロリ。 お椀は名残の鱧に松茸の定番。味の濃い玉子を使った豆腐。八寸の最後に酒盗を食べた後では、とっても甘味を感じる出汁。これはイイ。 中トロ、鯛、イカの3種盛り。鯛はちり酢でさっぱり。イカはねっとり。マグロにワサビが足りないよぉ
飯蒸しとして出てきた穴子。ふっくら。穴子や鰻は暖かいのがよろしいなぁ。見た目は穴子のお寿司。実山椒が忍ばせてある。むちゃ好みだ。付け合わせの茄子も良い塩梅だ。 途中コンロを眺めていると何故か癒される気分。炭のいこるオレンジ色が心地良い。と思っていると、財布を忘れたことに気が付いた。とほほ。食べに行くというのに気が抜けているという、気安い店だったのだ。財布の持ち合わせもないのに、今年も「おせち」る。 2005年8月12 晩ご飯に「行楽庵」へ行く。
先付けにリキュールグラスに「檸檬酒」。お酒は「松の司」でずーっと。 朝顔のお椀。鱧に松茸のお椀の季節がやってきた。お得意の玉子豆腐も。出汁を含んだ鱧は口に入れると溶ける。腕が凄いのか韓国産でしょうか?「腕です」と女将なら言うだろうから、問わない。出汁も葛が薄くひかれて食感でも濃厚だ。とても旨い椀。 向が2種類。まず、鱧。別の更に梅肉がちゃんと出る。続いて、氷の器に鮎。3匹分くらいはあるかな。頭と尻尾は愛嬌だけど、尻尾は何とか食べる。さすがに尾びれは食えん。ちゃんと3枚におろした刺身も付いてます。焼いた鮎の腸は食べてますが、そして塩辛のウルカも食べているけど、生では腸は始めて。特に苦玉! 島原の特産らしい黒ごま入りのそうめん。混ぜ物入りだけに太い。 旧暦では6月ということらしい。で「夏越祓」の笹が付いている。角の枡に氷を敷き詰めた氷室飾り。じゃこと唐辛子を炒めるのは京都のおばんさいだけど、ジャコの代わりに琵琶湖のうろりをつかったん。あっさりめ。山桃にお酒の香りがプンプン。途中で骨せんべいが揚がってくる。瀬越も揚げてある。少し塩がきつい。 真っ黒の焼き物は鮑。紅花油でソティしているらしい。たっぷりの肝ソースが旨い。器を気遣って木のフォーク、木のスプーン。ステーキになったのは、「変わった食べ方もいいでしょう?」ということらしい。 煮物が鰻に冬瓜。ワサビにネギがアクセント。 ここでは定番になっているのか「もずく雑炊」。金沢からの細い細い「糸もずく」。生姜が盛られて、暖まる。 ブドウ盛りだくさんのデザート。ゼリーにもお酒の風味プンプン。緩いとろとろのゼリーだ。 2005年5月29日 法事の後に用意した食事は、いつもの「行楽庵」。車に分乗して貰って移動。膝や腰が悪いお年寄りも多くなってきているので、テーブル席を使う。お座敷の方も、法事あけのお客さんだったそうで、大入り。
母方のおじさんおばさん達は、お酒を飲まないので、挨拶などは省かしてもらって、施主としては手を抜く。 料理は、5月という事で、先付けに菖蒲の飾り。お皿に盛り込んだ八寸に、目立つカクテルグラスに蛸オクラ。目を引く演出。今日はカメラなし。 お椀にはたっぷりの椀種。 ピンク色が鮮やかな鰹。貝割れとか大根を薄く切ってサラダ風に盛りつけ、少し七味が振ってある。 焼き物が茄子。白みその田楽。 炊き合わせはとろとろに炊きあげた大根にうなぎ。わさび少々。 御飯は、時々出る「もずく雑炊」。 今回は、法事を遇わせて行ったので親戚に集まって貰ったけど、さて次からはどうしようかと迷っている。ということもあり、秋の料理に比べて、予算を上げて、ちょっとがんばって貰ったんだけど、お昼の内容が悪いわけではないのだが、夜に通っているむちゃとしては、「やっぱり夜の方が良いな」という感想。 2005年5月5日 いつもならチャリンコの処だが、雨の中歩くのには不便な中途半端な食事処へ、やむなく車で出かける。店のご主人の車の横に止める。新しそうな車だ。 行楽庵」の玄関をくぐる。
控えめに「松の司」を、勧められるまま呑む。 八つ橋に菖蒲の輪島の椀。皮を載せた油目。梅の赤が綺麗。淡い胡麻豆腐が出汁と絡むとまた格別。 気が付けば、このGWに粽を食べていなかった。太刀に見立てた菖蒲の飾りはおきまり。珍しい品は無いけど、あっさり一夜漬けのような塩辛は。びっくりするほどオレンジ色の濃い厚焼き。 お造りは、油目。普通のお刺身とタタキ風に炙ったのと。蒸し肝付き。 宝楽鍋に焼いた石を置いて、焼き上がった鮎を載せて出てくる。だんだんと日増しに大きくなる鮎だ。 さっぱり茄子。生薑の効いたお出汁。 炊き合わせの出汁にうっすら脂が浮く。タケノコはオランダ煮だそうだ。赤こんにゃくが綺麗。赤こんにゃくというのは近江八幡あたりで製造される郷土色豊かな歴史的食物だけど、色づけにベンガラ(つまり酸化鉄、簡単にいうと赤銹)を混ぜて色を出している。鉄分補給には良いかしれない(そんなことはない)けど、化学的には気持ち悪い。たいがい味が濃く煮付けられていたりするのだが、今日は旨い。 最後の御飯に飛騨コンロが運ばれてくる。グツグツするのは、すき焼きだ。しかも花山椒がてんこ盛りだ。ここでも鮮やかなオレンジ色の黄身が1個。黒楽のお釜でたかれた御飯が釜毎と出てくる。当然、近江牛。勝手に御飯をよそってぱくぱく食う。最後のお出汁を御飯に掛ける人もいるそうだけど、それは遠慮する。ちょっとだけ残念なのは御飯の具合。釜で出てくる時は、いつも好みの炊き加減ではない。今日は蒸らし不足。炊き始めるタイミングだな。 マンゴ1個、イチゴ2個。お得意のオランディーズ。 「あまから手帖」掲載後、毎日一組程度は来店があるそうだ。一方「おいしい滋賀」はまるで効果がないそうだ。まぁ対象となる客層が違いますわなぁ。 2005年3月26日 夜の晩ご飯は、今年始めての瀬田の「椀向八寸」にチャリンコを走らす。酒が抜けずに良い気分でチャリンコを漕ぐが、ちと寒い。1月2月は寒くてチャリンコではいけないからお休みだ。 今日は先客ありの賑やかな店内だ。献立は
いきなりお造りでびっくり。鯛は薄造り、赤貝は細作り。もちろん旨味たっぷりの鯛だ。「椀向八寸」を掲げるだけのことはある盛りつけ。 椀は潮仕立ての帆立真蒸。少し濁った貝の味と香り。「椀向八寸」を掲げるだけのことはある味わい。 八寸は、3月という事で「雛飾り」。女びなと男びなが可愛い。「椀向八寸」を掲げるだけのことはある鮮やかさ。 桜柄の磁器に盛られたキングーサーモンは脂の乗ったもので、幽庵が味をふくらませて、木の芽が香りを足す。 春らしい天ぷらだけど、ありふれた一品と思えるほど、他のインパクトが強い。塩。 大鉢が運ばれてきて、びっくらこいたのは、白魚がうじゃうじゃ。網ですくってウズラ玉子の椀に移す。氷で冷やされているので、おとなしい。ぽん酢を加えて、ずるずると・・・ずるずると・・・こんなに沢山食べたのはもちろん始めてだ。食べていて、「ろくな死に方は出来ない」と罪悪感を感じる料理だ。 煮物椀は若竹。タケノコがワカメで隠れるほどたっぷり。色は薄いがしっかり味が染み込んだタケノコは、それなのに食感がしっかり残る。むちゃは「ワカメはしっかり煮込んで、いっそずるズルズルでも良い」タイプなのだが、さすがプロとうなってしまう煮込み加減。舌を巻く。 ご飯の「鯛茶」も海苔がたっぷり。 デザートは口に入れてびっくり暖かい。最後までびっくりサプライズだ。まぁそれが美味しいかどうかは、言い難いけど、感心する。 最後まで飽きない食事であった。昨年も季節がゆるむこのころに来ているのだが、引き出しのいっぱいあるご主人に感服。 2005年1月1日 お節 「酉」の文字が書かれた包みを解く。 お品書きでは 玉子焼、海老黄身寿司、黒豆(セロファン)、このわた(青竹)、田作り、金柑イクラ、栗渋皮、(金紙包み)鯛、(銀紙包み)あんきも、鴨燻し、鯔子、千社塔、塩子、叩き午房、蒸鮑、巻寿留女、昆布〆、鯖生寿司、さごし、龍皮巻、サーモン、花丸胡瓜、芽甘草 ぐじ塩焼、菊蕪、鱈味噌漬、鰆幽庵、帆立幽庵、金箔蛤、八幡巻、生薑、、千代呂木、柚べし、熨斗梅 鶴小芋、筍、松笠慈姑、梅人参、梅長芋、近江蒟蒻、昆布蓮根、鶉丸、車海老、国師牛蒡、棒鱈、昆布巻、どんこ椎茸、木の芽、衝羽根 「お酢」に「煎り酒」に「たれ」付きと、いたれりつくせり。絶対これは5人前だ。昨年と詰めているのが少し違って、同じでないのが素晴らしい。 2004年12月11日 夕ご飯は馴染みの「瀬田」に行く。風もなく、季節外れに暖かくて、チャリンコで湖岸を走っていても気持ちいいくらい。住宅地の方からクリスマス仕様の明かりがここかしこに灯っているので、ついついふらふらと、チャリンコを流すのであった。 お気軽なテーブルだが、今日は静かである。
目を引く八寸。カニはタグ付きで金沢から来たモノ。水揚げされたカニの中で良いものから浜茹ですると言うことで、ここでは、生は仕入れない。あそこでも言っていたけど、茹で方でカニは決まってしまう。 外れのない八寸でもう「大七・生もと」だ。 八寸が食べ切らないうちに、桐の模様の塗りの椀。「唐墨雑煮」というけど・・・カブラ蒸しで一般的な甘鯛の代わりに「餅」だから「雑煮」ということだ。卸した蕪で餅がくるまれている。吉野仕立ての出汁も格別。塩気がない分を「唐墨」で補うということでしょう。考えられてます。久しぶりに感動する「椀」だった。 八寸が食べきらないうちに、お造り。ぽん酢で出る。今日はワサビなしだ。甘いホタテがぽん酢でさらに引き立つ。 お酒は「高砂」に変わる。今日は女将にお任せで、徐々に辛くしていくという進め方。 八寸が食べきらないうちに、鱈の味噌漬けの焼いたん。味噌からの旨味たっぷり。蛤の中に挟み込んで蒸したウニ。赤いチョロギ。 エビの入ったちょっと贅沢な「ひろうす」。 最後は「まる雑炊」。匂い立つ独特の香りがない。少し出汁に苦みを感じるし、一部のまるに臭みもあった。でも食べるにつれ、まるが効いてくる。完璧でない分残念。
ここでも「おせち」は値上げ。台風の影響か、温暖な天候のせいか、材料が集まらないそうだ。出来合いの総菜を集めただけのおせちを堂々と売ってる、とお嘆きの女将。まだまだ数に余裕があるようだ。
2004年10月16日 夕ご飯は、「瀬田河畔」へチャリンコで向かう。ゆっくり15分。最近、予約の時に予算を伝えない店が多くなっているのだが、この店もそんな一つ。献立は
厚めの短冊の柿、薄い薄い短冊の大根とにんじん。器には木の葉。 1本足の塗りの高台に載せられた八寸は盛りだくさん。ここでも葉っぱがたくさん。 続くお酒は「ひろき(漢字知らん)」が出てくる。 名残の鱧と松茸という定番の椀に、揚げ豆腐。素揚げで衣はない。4つ割の松茸が2つ。 向の器が2つ。大明嘉靖年製の四方鉢には「とろ」に煮染めた昆布、お得意。銹絵の笹の器に鯛の細造り。 ざんぐりと砕いた銀杏を混ぜ込んだお餅。揚げて出汁をはる。大根おろしが乗る。 2合で収めようと思うが、呑んでしまって「琵琶の長寿」がでる。 「まだ鮎が出ますか?」とか、つい口から出てしまいます。飛騨コンロに朴葉を敷いて松葉を散らす。焼いた鮎が二匹。 蓋付きの器も大明嘉靖年製。江戸時代の写しという骨董。割れても、高価なようで金継ぎしてあります。「ニシン茄子」はこの前もいただきましたな。 酢の物が出る。 黒楽のお釜が出てくるので、こりゃ「松茸ご飯」かなと思ったけど、まだまだ素人でした。サプライズなご飯は網焼き定食だ。トロにも負けない美事なサシ。松茸は美味しく、牛肉は旨い。ご飯は焦げすぎで、過ぎたるは及ばざるがごとし。余ったご飯は「梅おむすび」。お店に煙を充満させてしまった。 2004年9月4日 予約をしていた瀬田の料理屋さんへ車で移動する。マイクロバスなんか当然あるわけではない。高田好胤師の「和敬」(天台では「わきょう」と読むらしい)のかかる座敷2つを使っての食事は
先付けが2品。トマトにイチジク。トマトは、加減酢でしょう。パセリとかタマネギとか・・・・ お昼の食事は、懐石のコースというより、「お昼のご飯」という扱いで、あえて懐石に拘っていない。で、揚げ出し。おろしが添えられている。 柳川というけど、出汁で煮たというというのではなく、熱々の茶碗蒸しのように玉子がしっかり。鰻とか、かしわとか、鴨とか、鯛とか・・・盛りだくさんの具入りだった。 夏の出会いの「ニシン茄子」には、すりショウガ。子供の頃は嫌いだったものでも、大人にになると食べられるようになるという食べ物があるが、むちゃにとっては「ニシン」もその一つ。だから京都の「ニシン蕎麦」なんかどこが美味しいノン?と未だに思っている。でも、料理屋さんで食べると、美味しいと思ったりするから、料理というのはすごいものだ。 一旦焼いたホタテ。オクラの叩きとキュウリが添え物。 半熟玉子の「にゅうめん」が、止め椀替わりかな。煮物椀の蓋の裏にご飯を軽く持ってサービス。 2004年8月13日 夜のご飯に「瀬田川畔」にチャリンコを漕ぐ。河畔にはいくつかの店が並ぶが、盆休みの家族連れの客が多いのか、鰻屋は玄関で席が空く待つ客であふれていたり、洋食屋も混んでいる。でも、フレンチだった店が閉店しているようだ。 今日は玄関脇のテーブル席。
お酒は「香住鶴」。ちょっとカビくさいような香りが好きじゃナイ。 真っ赤の豆腐よう。嫌いじゃないけどちょっとでいいのに、多いよ。珍しいのはブリの薫製「いなだ」。しっとり「酒浸し」ででた。八幡巻きも暖かい一品。なかなか熱いのを出すというのはできないことです。 お酒が変わって「近江の純米酒」。 朝顔の椀は、定番の鱧に松茸。鱧の出汁の甘みたっぷりの出汁。旨すぎ。出汁を含んでふっくら鱧。薄くスライスした松茸ではなく、半割。 今日のトロには、ちょこんと芥子。芥子も悪くない。 続いて、皮付きの鯛のお刺身が別の器で出てくる。ワサビで梅かポン酢醤油。 炊き合わせは、鱧の子、鱧の子を煮こごりで固めたり、鱧の子を溶き玉子で炊いたり、するのはよくあるけど。その中間。玉子で蒸し固めたもので、玉子の香りもいいし、食べやすい。「成化年製」と蓋に書いてあって、古いものですと言うけど、釉薬は古びていない。成化というのは明の時代かな?青の染め付け。マグロの器の染め付けの方が古そうだった。 中途半端に酒をのみきってしまったので、グラスで「高砂」。 定番の鮎は、2匹。 「量が多いかもしれませんけど・・・」と出てきたのは、冬瓜が半分。冬瓜の実はスプーンで削いで、詰め物と一緒に食う。刻んだ鰻の味が餡にしみこんで美味しい。とろとろになって透き通る冬瓜も好き。 食べている途中で「とろろ」が食べたいなぁ、と思っていたんだけど、「食いしん坊虫の知らせ」というか、びっくら感激。ワサビにノリの香りに、箸が止まらない。で、もう一杯グラスを追加したのだった。 マンゴは半分。見た目の色合いからして国産のマンゴ。まるまるほじくって食うのは2年ぶり。 「かき氷」を食べますかというので、頂いたけど、クラッシュしたアイス。残念。 この店もよく聞けば、(詳しくはないが)数寄屋だ。嵐山に住まいする職人さんがお造りになったとか。そんな内玄関でお出迎えしてくれるのは「お地蔵さん」。 2004年7月18日 何もしないから食べに行く。「瀬田のいつものお店」へ、チャリンコで向かう。途中バラバラと降るが数秒であった。前回にお借りしたベネトンをお返しする。 3連休の間の日曜日のせいか湖岸沿いの店もにぎわっている。この店も忙しいようである。たまにはと、座敷に案内される。「好胤」なる揮毫の「和敬」の掛け軸がかかっている。
ガラスの器に「小芋」と「鱧の肝」、その他は目を奪われる色鮮やかな酸漿に偲ばせてある。皮を剥かれて出汁に浸されて振り柚子の小芋がとりわけ美味しい。いつもなら2個もあれば十分と思ってしまうのだが、山盛りでもいいな。 「お酒ですね」と言うことで出てきたのが「香住鶴」。少し熟成したような香りがする。 煮物椀の代わりが「鍋」!飛騨コンロに目鍋がでる。鱧出汁である。すでにゴマ豆腐が入っている。椀種としてゴマ豆腐が入っていることがあるのだから、鍋の具材にもなるんだと気が付かされた。ゴマ豆腐の湯豆腐なんかもヨカ。生でもokという鱧は、クルンと丸まった頃合いで食べる。ほのかに甘い味。やっぱり出汁も呑む。 「近江米で作った純米(香の泉)」 生の鱧も出ます。薄造りすぎて目の悪いむちゃには器と間違ってしまった。ふぐは「てっぴ」だがら、これは・・「はもっぴ」。かわいい。 鱧のハラミの部分を唐揚げ、細切りのキュウリを合わせた揚げ物。ここではよく使われる粒マスタードがたっぷりである。天ぷらもいいけど、カリカリとした鱧もいい。 鱧ばっかりで箸休めめいた羮。葛まんじゅうのような半球状のプルンとした中にウニが鋳込んである。グラスに張った出汁にはほのかに酢の香りがして、ジュンサイが浮かしてある。涼やか。 次にはまた鱧。ゴボウ・三つ葉の香りも豊か。もうお腹いっぱいだ。 最後のご飯にも「鱧」かと思ったけど「もずくの雑炊」と「そうめん」というので、そうめんにした。 2004年6月19日 晩ご飯は「瀬田」に行く。雨も大丈夫だろうと、チャリンコでエッチラオッチラ。 湖岸沿いの洋食屋は、満席のようだ。 今日の献立は
冷酒というだけで「松の司」が出てくる。 八寸もガラスで四方鉢。氷は氷室を表しているんでしょうか「水無月祓」の笹飾りが添えられている。日本料理のこういう趣向が大好き。煮付けた赤こんにゃくの唐辛子が困ったちゃんだ。 蓋の上に朝顔の絵柄の椀。内側まで蔓が伸びている。鱧の白に、鮮やかなナスのミドリ。ナスのミドリに一工夫というが、女将は教えてくれない。椀の大きさ似合わせたナスのサイズが大きくて食べにくいけど、箸でさくさく切れる。でも、やっぱり長い。 鱧ばっかりの造り。生の鱧は骨きりの間隔で細(糸)作りにしているんでしょう。 かわいい小降りの鱧寿司。コースの真ん中で出てくるお寿司というのは、おなかをふくらませる料理でないので、酢飯が少ない分楽しめる。でもたっぷりの棒ずしも大好き。持ち帰りたかったが、さすがに当日ではだめだった。 焼きものは鮎2匹。笹を敷いた飛騨コンロで出てくるけど、取り皿にとってすぐ下げる。ここは座敷とテーブル席だけなので、運ぶまでにさめないようにの配慮なんでしょう。 変わって石が乗せられて再び登場。酒盗をきかした付けダレに漬けられていた車とアワビを、石で焼く。生のアワビを焼くんだけど、全然堅くない。不思議不思議と思っても、女将は教えてくれない。 実は3本目に「琵琶の長寿」。 熱々の出汁たっぷりの炊き合わせは、ウナギ。穴子かと思った。お椀にでた「鱧にナス」、炊き合わせの「ウナギに冬瓜」となんか組み合わせが逆のような気もするけど、納得できちゃう。よく煮られた冬瓜が美味しい。中華料理で出されても美味しい思ったことなんかないのにだ。 出汁付けのような雑炊。いいもずく。 デラウェアの皮を剥いて、カクテルグラスにたっぷり盛りつけ、隠し味たっぷりの自家製のシロップ。
途中から、雨が降ってしまった。使い古しのベネトンの傘をお借りしてチャリンコで帰る。 2004年3月27日 さて、夕ご飯は、チャリンコこぎこぎ「瀬田河畔」のお店。 ちょっと暖かくなって、湖岸を走っていても、涼しい程度だし、花粉さえなければ・・・いいんだけど。 さてお任せの内容は
生姜と一緒に焚いた鯛の子、ピリッと美味しい。 菱餅を象った紙に八寸が並ぶ。きれい。舌にピリッと感じる芥子が心地の良い「てっぱい」。トロンとした甘みのある「スッポンの内子の味噌漬け」。ホクっとした蒸し雲丹。とりわけ美味しゅうございました。金柑が生だったので、残すと食べてみてくださいといわれたので、残さず食べる。 口当たりの穏やかな酒をお願いすると「ヒロキ(漢字忘れた)」が出てくる。女将は「美味しいでしょう」というけど、「呑みやすい」けど「美味しい」のとはちょっと違うんじゃないかな? 漆黒の椀に白い丸い椀種がゴロンと二つ。ネギと生姜と餅と言えば「まる」。ただ、マルの香りがしない。シナイというのは無理があるが、個性のあるマルの香りが主張しない。プルンとした胡麻豆腐を割ると、スッポンが顔を出してくる。後で、スッポンの出汁を見せてくれた。酒と水で煮られ、エキスで黄色くなって、ゼラチンが固まり始めた出汁は、澄みきっている。滋味だけがにじみ出たような出汁。ご主人も、こんな出汁は滅多に出来ないとご自慢なのだ。彩りが乏しいのか、金箔を使うという大胆さ。 お造りが五種盛り。ご自慢のマグロを中心にもられる。 山菜の天ぷら。どうも無難に揚げ物で出てくるけど、これが一番なんでしょう。 びっくりした焼き物。粒マスタードがごっそり載った「ほたて」と「雲子」だ。ご丁寧に赤い粒まで乗っている。とっても苦手だ。苦手な事を伝えると、ご主人がお詫びに来られたけど、言ってないんだからしょうがありませんわな。だいたいこういう焼き物なんか想像してまへんからね。趣向が変わって喜ぶお客さんが大部分でしょうが、むちゃは辛いモノがダメ。 一転オーソドックスな若竹。能勢のタケノコらしい。たっぷりのワカメ。これでもかというワカメ。混ぜものなしの若竹だ。 たっぷりの「のれそれ」。 「鯛まぶし」?そうだ「鰻のまぶし」にそっくりなんだ。どこに鯛があるのと思うけど、特製のタレでまぶした「ごはん」に錦糸、その上に「ごはん」が隠れて見えないほどの「ちぎった海苔」。一気に食べちゃいました。 最後は、トロントロンのゼリーだ。甘みがほとんどない「さっぱり」ゼリーでした。 2004年1月1日【おせち】 おせちのお重 は「結び柳」が乗った紅白の水引で結ばれ、「寿」の文字の紙にくるまれた3段のお重。 墨による手書きの「おしながき」に書かれていたのは
2003年12月6日 ちょうど休憩で外に出ようとしたところに、行楽庵の女将が車にお弁当を積み込んでご到着だ。計算間違いで1個余分に頼んでしまった。あれぇ〜?紙製とは思えない立派な折りに詰められたお弁当は、評判ようございました。
紙製の折は、使い捨てのようだが、もったいない。何に使うのか分からないけど、持ってかえるおばさん。どう使うのか分からないけど、話のネタにお坊さんもお持ち帰りだ。捨てるのがもったいないほどなのだ。 2003年11月23日 冷え込んではいるが、刺すほどではない。チャリンコで夕ご飯は、湖岸沿いの「行楽庵」。この連休は、盛況のようだ。テーブル席に付く。
朱塗りの椀の柿は、酢の物ではなく、ゴマのクリームにクラッシュしたピスタチオだ。イチジクの時もそうだが、お得意のゴマのクリーム。 お造りは3品に酢の物が、函にそれぞれ盛られて出てくる。それぞれが違う趣向になる。おなじみお得意の、トロコブ。変わったのは鯛の食べ方。立て塩した短冊の鯛の身に、梅を加えた煎り酒に浸してある。長芋も短冊。ワサビが盛られているので、グチャグチャにして頂く。 お造りの途中で「椀」がでる。もっちりレンコンのお餅。炙ってあるので香ばしさも加わる。紅葉に映える真っ白のプルンとしたゴマ豆腐は口に入れるとゴマの香りが広がる。吉野仕立てで、暖まります。 お酒を「松の司」に変える。 「吹き寄せ」の八寸。丹後のカニではなく、金沢直送のカニで、これもブランドタグつきらしい。 また、八寸を食べきらないうちに出てくる、マナガツオ。暖かいうちに食べる。 またまた八寸が食べきらないうちに出てくる、炊き合わせ。暖かいうちに食べる。えび、キクラゲ、銀杏、百合根を混ぜた「ひろうす」。 またまたまた八寸が残る折敷に、暖かいあんきもが並ぶ。たっぷり。酒蒸しで出てくる事が多いけど、煮つけても旨いんだけど、結構たくさんでる。肝から出る脂で、煮付けの出汁もとろんと旨味たっぷり。満喫。 少し時間をおいてもらって、ご飯にする。たっぷりの「とんぶり」を擦った山芋でつないで、ワサビの香りを付けて、ご飯にこんもり丼仕立て。「とろろとんぶり」ですな。 完熟の柿は半分でてくる。スプーンでしか食べられないほどとろとろん。奈良の方の柿らしい。草津には、柿の木一本に柿一個しか作らない農家がおられるそうだ。道楽やね。 あんきもの量は過ぎたが、いつもながら不満のない料理が続く。素材もいい、工夫もしてある。 ほんで、無理を言って、来月の百ヶ日のお弁当を頼んだ。もう料理屋さんにまで足を運ぶほどたいそうな法事ではないという判断から、お気軽にお弁当をお願いした。が、お値段はそれほどお気軽でもない。 50種類あまりの詰まった「おせち」は限定20食だそうだ。 2003年10月17日 チャンリンコで向かった夕ご飯は「行楽庵」だ。女将さんが留守で主人のお出迎えだ。テーブルでいただいた献立は
朱塗りの重箱にくりぬいたレモンに盛られた八寸。蓋はレモンを菊の形に切った手の込みようだ。女将がいないので、ご主人がテーブルの横でお相手してくださる。 突然信楽の器に焼かれた石が運ばれてくる。何を焼くのかと運ばれてきた器には、エビ、烏賊、ホタテ・・・。汁に浸っている。酒盗のエキスを酒でのばして煮きった汁だそうだ。そのまま肴のあえ衣になりそうだ。 お酒を「松の司」に変える。 大明嘉清年製の三彩の器には、お得意の「トロに昆布」。昆布は醤油と味山椒で焚いた煮昆布を細切りにしたもの。不思議と悪くないのです。 椀は、黄金コンビだ。黄柚の吸い口。丹波の松茸だ。 柳川に使う器に塩を敷き詰め松葉を置いてホイルを載せて運ばれてくる。スダチ、割醤油、塩と3種類の味で食べるようになっているが、そのままでも十分だ。塩もいい。 生のイチジクにゴマペーストがたっぷり。イチジクよりゴマが美味しくて、そんなんで酒が進んじゃう。 どんと出てきたのが、鯛の頭。こういうのが出てくると、嬉しく笑っちゃいます。器いっぱいの昆布を枕に横たわっております。シャブリ尽くします。胸びれのところまで出てきて、お腹いっぱいだ。 最後は土鍋で炊きたての白ご飯。ショウガ、にんじん、だいこん、キュウリ、いぶりがっこ、が香の物。朱塗りの椀に出てきたのが、だし巻き。おろしが付き添い。ご飯が余れば、御握りにしてもらって、お持ち帰りだ。 2003年9月27日 日も暮れて、チャリンコちゃりちゃり湖岸を走って、「行楽庵」へ向かう。数分で着くと思っていたが。案外遠くて10分ぐらいゆっくりかかってしまった。玄関脇の通用口の横にチャリンコを横付け。料亭にタクシーで乗り付けるより、チャリンコで通う事って、粋じゃありませんか?と粋がる。 テーブル席に1組がいただけで、もっと繁盛してもおかしくない店なのに寂しいかぎり。 もったいなくも座敷に案内される。遠州流の「宗通師」の揮毫による「忍」の掛け軸。
さて今日の料理は
九月が重陽にあたるため、まず菊酒が先付けと一緒にでる。黒塗りの杯に菊の花弁が広がる。で、お酒はお任せすると「綿屋・純米」が出てくる。 月の形に流し込んで作ったごま豆腐は、普通にわさびに醤油で頂くが、美味しゅうございます。 イチジクにかけられたゴマソースはピーナッツバターのようにコクがある。 椀のふたを少し開けると、柚と松茸の香りが立ち上る。ざくっと切られた松茸は1本分。香りだけでなく食感も楽しめるように大降り。なじみの食材屋さんは箕面にあって、日本中から選りすぐりの松茸を集めてくるそうです。溶けるようなハモ。 お得意の「とろこぶ」ではなく、鯛と烏賊。「琵琶の長寿」に酒が変わる。 華やかな八寸は、お家で摘んできたという「はぎ」の花が飾られた賑やかな皿。彩りがきれいだ。酒盗は辛すぎる。黒豆の枝豆は塩茹ででなく、出汁で茹でているらしい。八幡巻きでゴボウの香りがあまり感じられないが、ゴボウの皮を巻いているらしく、たっぷりの山椒の香りと穴子がすばらしい。 陶器の器にいこった炭を入れて朴葉を置き、松葉を敷いて、焼いた鮎を置く。子持ちの鮎だが小さくて骨まで食べられる。女将の話だと、「子持ちの大降りの鮎は骨が硬くて食べにくいから、子持ちでも小降りで骨まで食べられるように育てるように指導したのはうちの主人」で、それが今では広がったと自慢する。養殖ではなく「畜養」だとおっしゃる。すり鉢ですった蓼酢がよろしい。再び「綿屋・純米」を呑む。 大明嘉清年製とかかれた器は、古い伊万里の品らしい。ふたを取ると、トロトロに味を含んだ冬瓜の上にウナギが載っている。 酢の物でさっぱりした後、ご飯は「もずくとろろ」か「松茸雑炊」のどちらかと聞かれるが、「もずく」はいただいているような気がするので雑炊にする。刻まれた松茸に卵の雑炊だが、出汁の旨さがすばらしい。 すべての料理が気を抜かない仕事なのだが、気が張ることもなく和らぐような気持ちで、ゆったりと食事がいただける。名残と夏と走りの秋が楽しめるいい季節です。残念なのは、ご主人が挨拶に出てこない事だ。
2003年8月31日 今日は、お気軽な昼飯でもしようと思ったが、思っていた店の駐車場が空いてないので、ちょっと予算は高く付くが、いっそ昨日話題に出た「行楽庵」に行く事に決めた。まぁ電話も入れないで良いでしょうと高をくくって「差込」で入る。貸し切りで営業させてしまった。昨年秋のオヤジの退院の時以来の訪問になるが、覚えてくれてはりました。 お昼のコースは2種類。内容を聞いて品数の多い方を注文する。少しでも美味しい思いをしようと考えると、ついつい頑張ってしまう。
涼しげな碧の前菜には、ガラスの器に梶の葉を蓋にした冬瓜の煮物。出汁を張って、冬瓜にはごまだれ、ふり柚の香り。久しぶりに美味しい出汁がしみこんでいきます。むちゃはやっぱり日本料理が好き。冬瓜にしゅんだ出汁、ゴマだれの加減も、柚の香りも、溜まりません。一口食べる毎に、左手が猪口を探して空を舞います。 ムチムチのイカ。さっぱりと生姜でいう趣向です。 今日は夜のご予約の加減でラッキーでした、と女将がいうのは「トロ」。近海の生マグロの「カマ下」だそうです。料亭時代のおつきあいで大阪中央から特別なモノを仕入れてるそうです。お得意の昆布と煮た椎茸をトッピングしてお寿司になって出てきます。刺身で出たときは、それほどの組み合わせとは思わなかったけど、すし飯ととても良く合う。増田さんご夫婦は栗東に住んでおられるので、栗東の鮨屋のトロの話をすると、そこでもこれほどのモノは出ない、と女将さんが力説だ。話に出た鮨屋は市役所近くの「奴」というお店。ハモには梅が乗っているが、梅醤油も出る。 揚げ茄子には田楽味噌、エリンギは素揚げ、海老はあられ。 稲庭ではないけど、細く冷たいおうどん。饂飩の白、卵の黄色、オクラの緑、椎茸の黒と色合いも涼しげで綺麗だ。これまたゴマのつゆが美味しいのだ。赤い色をした粉の唐辛子が仄かに辛く、ゴマとバランスを保っている。呑みきってしまう。 冷たい後には、熱々の柳川。たっぷりとハモが敷き詰めてある。また出汁が美味しいわ。粉山椒がアクセント。 サービスといって出てきたのが「鴨」。嬉しい嬉しい。 最後のご飯が、とろろにメカブを混ぜたをたっぷり掛けた白ご飯。刻んだ海苔に山葵のトッピング。だらしなく崩れる事のないトロロの柔らかさが、やっぱり日本料理店である。 デザートがシャーベットだけど、サービスがゼリーとカステラ。ごっちゃんです。 とにかく全ての料理で、納得がいくのです。この素材のこの料理なら、これ以上の味や香りを足す必要がないと思える料理なんです。夜の懐石なら、押したり引いたりの流れがあるんでしょうが、終始押され放しだった。お酒も呑まずに、お昼なのに2時間、ゆったり食事であります。 さて、この店開店して6年になるそうだが、滋賀の外食状況は相当落ち込んでいるとお嘆きだ。帰る際に、うちの価格はいかがですかと、相談されても、参考には出来ないでしょうね。むちゃの嫌いな単語であるコストパフォーマンス(CP)という指数を使えば、凡庸な和食店よる格段にいいと思えるのだけどねぇ。 2002年11月1日 お昼ごはんは、退院祝いではないけれど、久しぶりに瀬田の「行楽庵」に向かった。オヤジは「軽くうどんでイイ」とか言っていたが、それでは世間がゆるさんわな。というより、退院を口実にしているわけだ。平日のお昼は、貸し切り状態。お線香の香りプンプンの限界を抜け、内戸をあけて、入店。テーブル席でお任せをいただく。
甘いイチジクは漆の汁碗に、味のたっぷり染み込んだお麩、香りの高い和え物も漆の小皿で出てきます。 暖かい磁器の器の蓋を取ると、隠し味は教えてくれなかったが美味しい八丁味噌のタレが、純白のむっちりゴマ豆腐にかかってます。タレは少し辛めだが、酒が欲しいところだ。暖かいゴマ豆腐もオツ。 椀とも箸休めともいわくいい難い、うどん。出汁の加減は「椀」やね。お好みで黒粉胡椒がでるが、むちゃは要らない。汗がうっすら滲んだ。オヤジも稲庭だけど「うどん」が出て、満足でしょう。 しっかり暖められた大明嘉靖年製と裏書きされた三彩の器に、幽庵焼き。脂の乗ったホロホロの柔らかい「鱈」。もう冬やね。 ますます冬の気分は「蕪」。美味しい出汁にしっかり味のしゅんだ蕪。旨味を添える鰻に、香りを足す柚胡椒。冬の野菜は「蕪」やねぇ。 ここ数週間実はずーっと、麦とろろが食べたかったのだ。スーパで「山の芋」は見かけても麦飯はなかなか炊けない。そこで蕎麦屋で・・とか考えていたが、結局食べずじまい。願っていると思いがけなく叶うものです。麦麦もせず、芋芋もせず、出汁出汁もせず、それが美味しい。 お昼もお任せのコースだけ。お昼らしい値段で、十分なお食事でした。 2001年5月3日 今日から連休の後半。裏の瀬田川では「朝日レガッタ」の初日。いつもなら聞こえてくる喧噪感も、なぜか静か。漕艇場は湖岸沿いにあり、瀬田川東岸の著名なリゾートホテル周辺は「夕映の道」と称してショッピングセンターも併せて混雑している。その中の1軒の日本料理店・「椀・向・八寸」を標榜する「行楽庵」に予約をしていた。マンションの1階の角を占める店であるが、外観は期待度を高めてくれる。ちょっと不便な場所で車で行ったものだから、何処に止めるかで、あたふたした。パーキングは3台確保しているそうだが。中にはいると、足の不自由な客がいる(むちゃのことやないけぇ)ということで、テーブル席は譲って、相国寺貫首アリマユウテイ師の揮毫による「一味真」の掛け軸が掛かる座敷へ通される。この座敷は2部屋を一つに出来て、風炉が切ってある。献立は
この「夕映の道」というのは、かの「料理の鉄人」に「ハーブの魔術師」として挑戦者となったフィリップ・オブロンが店を構えていたりで、結構グルメなストリートでもあるが、頑張ってね。瀬田というのは、瀬田の船遊びの料理屋とか、川魚料理屋しかない場所で、日本料理屋というのは貴重ですからね。なにより、むちゃの実家の隣町さんです。 ご主人は、大阪の裁判症近く(西天満)で料亭「芝苑」の料理長だった増田広行氏。名刺の裏には「古式四条流包丁道師範」とか・・・いかめしいぞ。辻調の特別講師もか。さて、座敷は3室あるが、別の部屋には、利休の手紙を装幀した掛け軸に、金沢水引工芸・伊豆梅の武者人形が節句らしく飾ってある。むちゃとしてはカウンターがあればネェ・・・。 map |
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