adrress | 大阪市中央区心斎橋1−3−12 田毎プラザ2F | ||||
call | 06(6251)5077 | ||||
open/day | 11:30-14:30お昼 お弁当 ¥2500 ミニ懐石 ¥3500 | ||||
open/night | 17:00-22:00懐石 ¥6000 ¥9000 ¥12000(要予約) | ||||
off | 日曜日 | ||||
capacity | |||||
memo | お土産 ちりめん山椒 ¥1500、¥3000 宝梅(梅干し) ¥1000、¥3000 カウンター12席・座敷2から10名 | ||||
impression |
平成23(西暦2011)年4月11日 晩御飯は3年(!)振りの「心斎橋・桝田」。 「伯楽一顧」のカウンターの中央を空けておいてくれました。端には牡丹桜。今日入ったそうで、まだまだ咲き始め。 スタッフが相変わらずいっぱい。
まずお造りが出てきました。貝寄せの一皿と、もう一つ。貝のシーズンらしい一皿は菱形の青磁。茗荷が天盛の下に、赤貝、ミル貝、鳥貝。酢味噌がお勧め。あしらいにウルイ。もうひとつが、鯛、ウニ、いか。厚みもあってネットリしたイカ。北海道産というウニ。まだ淡路のは使わないとおっしゃってます。 花筏のお椀。程よい大きさのメバル半身が油通しで椀種。グリーンとホワイトのアスパラ。カツオの香る吸い地。 桜の錫のお皿は、ゆり工房さんの製品。。一本目の錫の徳利(千呂利(うずら))も同じ「ゆり工房製」。枡っさんが長方形のコンロで、目の前で炙ってくれてます。今日はお造りと焼き物の担当のようです。バチコで奥播磨を呑みながら、次の焼き物の様子を眺めてチビチビ。
続いて焼いてくれていたのが、貝塚・木積のタケノコ。細かく包丁を入れて醤油焼き。最後に木の芽を散らして、カウンターでガリガリと削ったカツオ節をトッピング。器もタケノコでした。 二本目は「黒龍・純米吟醸」。次は赤(錫引き)の徳利。京都は「スフェラ」さんの作だそうです。緑色の喫茶の上で買えるのかな? 八寸は、相変わらず華やか。桜の香合にオシドリ(これも香合?)二匹。金色の竹の皮。串打ちした竹串は自家製。懐かしいのもまだあるようです。プロセスチーズを使った黄身寿司みたいなんとか、紫花豆とか、パウンドケーキのような玉子焼き。二人分の盛り込み。
カウンターの上に置かれてる水槽から、掬い出した稚鮎を天ぷら。串に刺して挙げてるんではなくて、氷で弱らせて衣にくぐらせてるみたい。考えれば生きたままなので残酷。揚げたてを食べてもらおうと、一匹づつ挙げてくれます。塩とレモンが出てますが、おなかの苦味だけで十分旨い。胸鰭も開いてきれいに揚がって、ちゃんと座りがいい。美しいことは美味しい。三匹食べたあとに、掻き揚げ。白魚と空豆。上品に一匹づつ挙げるところがほとんどですが、衣の旨味も加わって、揚がり過ぎない白魚は旨かった。箸で裂くときのサクサクした音も味のうちかな。 ご飯は、桜海老のご飯を炊いてくれました。気になる人は気になるのは、海老のヒゲが入っていることかな? デザートは、苺にセトカ。アングレイズソース。空豆の蜜煮。 相変わらずの繁盛店。賑やかな心斎橋の場所柄か、ここのカウンターは、賑やかな。静かに料理を味わうには向かないかも知れないけど、女性同士でも楽しく食事という雰囲気は今まで通りでしたね。 平成20年6月10日 晩御飯は久し振りの「桝田」。今日という日は嫌われること2軒。ダメモトで電話したのが、運よくすっぽり空いていた。ラッキー。1年以上あいちゃった。手前にあった居酒屋がビストロに変わっている。 相変わらず、カウンターは一杯。内側もいっぱい。
涼しげにガラスをつかった先付けの酢の物。タコを吸盤と身に分けて、身の方には細かい包丁が入って絡み安くなっている。あわび美味しいし、肝は旨い。 キラキラと螺鈿が蛍を輝かせるお椀の蓋を取ると、鱧。でっかい梅にれんこん。葛打ち過ぎでニュルニュル。その代り、魚の匂いも微かに残って鱧の味たっぷり。デパートから近いこの店に来る間にも、汗が滲むようなお天気だが、せっかく冷えた体が温まっちまう。時々みかける青梅だけど、お椀にいれるのは、あんまり好きじゃない。単なる好み。 お造りには、鳥貝とアマテカレイ。貝殻付きで仕入れた鳥貝を捌きながら、なぜ鳥貝と呼ぶようになったかをお客さんに説明してはります。美味しいカレイに、旨い肝をのせて食べるというのはたまりまへんなぁ。 お凌ぎに、小さい丼。飯蒸しじゃなくてウニの寿司。わさびが乗ってるけど、藻塩を振ることを勧めてくれるので、したがう。淡路のアカウニ。 評判の八寸。酒の肴になるような珍味系はないけど、盛りだくさん。懐かしいものもあります。「大きすぎるやろ」と声をあげそうになった豆腐。ジュレにした醤油ダレには、辛子をいれてグチャグチャ。海老は黄身寿司かと思ったら、まるまるチーズだ。それでも卵黄で延ばしているというのだが、チーズ海老だ。トマトのワイン煮は、シナモン風味のお菓子そのもの。生食用のホウヅキ。
板前の中央に小さい水槽が置かれていて、直前に網ですくって焼いてくれる。換気扇が追いつかずに煙もうもう。まぁそれも鮎の味のうちと割り切ろう。つけあわせに諸味きゅうり。
カウンターに最後に入店したむちゃは、何が出てくるか分かっているのだが、見たとたんに、ひいたのが「鍋」。葛が出汁に混じってグツグツと泡立つ鍋。この蒸し暑いに日に出さんでもぉ・・・。とはいうものの、淡い出汁で味はいうことがない。アナゴも葛打ちのようだ。これも穴子らしさが楽しめる。夜も更けてくると、気温が下がってきたようで、汗だくで食べるということにはならなかった。 平成19年3月5日・月 「GRAZIA・4月号」の付録にある「食通が通い続ける店90」の「桝田」に久しぶりに食べに行く。無職になってから、初めてだったンだぁ。 入り口にオバサンがウロウロしているので、2回転目の時間待ちかと思ったら、喫煙に出ていたようだ。 カウンターの端っこ。白梅と小手毬。この席は、電球が片方から当たらないので、暗くなっちゃうんだ。それに電球食というのも、再現するのが厄介。
先付けと一緒に、折敷が出て、お内裏様とお雛様だ。お内裏様の腹の中に、長芋そうめん。若い子がやったんでしょうが、細くできてます。葉山葵の茎といっしょ。揚げたての白魚は、柿の種を粉にしたもので天ぷらになっております。取っても柔らかなアワビ。 顔が見えないと思っていたら、寺田君が煮方・椀方を勤めているようだ。言い訳していたけど、お椀に時間がかかっていた。蓋を取ると「梅に鶯」ホーホケキョ♪蛤の旨味が膨らむ真蒸だ。 六枡の青磁の平皿にお造り。トロ、海胆、カワハギ。海苔はトロ、海胆に巻いてと勧められる。辛み大根もトロ。カワハギは肝と一緒。
名物の八寸は、久しぶりだけに、載せておきましょう。梅の壺には、六方の器は雲子、丸皿はホタルイカの黄身酢、後は、厚焼き、ジャガイモチーズケーキ、紫花豆、粟麩の味噌焼き、菱餅、空豆、トマトの蜜煮、焼きつくね、のし梅。案外酒の肴になるのは少ない。
煮付けが、季節のメバル。半身ちゃん。あしらいが蕗。沢煮と言ってました。
最近、雑誌に載っている芦屋の「板垣」について、聞く。たぶん一回くらいは逢っているだろうな。「片山」君は、「桜会」の新しい店を任されていると言うし、皆さんご活躍の様子。 2005年8月31日 春以来の「鰻谷」で晩ご飯。 sumacoさんの蓮の版画が掛かる壁のそば。献立は
で「醸し人九平次」から始める。「醸し人」と頭につけないと「曽根崎心中」の敵役になってしまうのだよ。 天神祭りは「はも」を食うのだが、だんじりの頃は「わたりがに」が災難にあう。身をほぐしてガラスの器に盛ってズイキを並べて、オクラが彩り。ゼリーをたっぷりかける。ゼリー自体の加減は強く感じるけど、かにの甘みとでいい加減になる。「絡めて食べてください」とおっしゃる通り。 2つ目の先付けという感じの「酒肴」は銀杏とバチコ。銀杏には塩。 「黒龍」に替える。最初ひねた香りを感じたが、料理とともに消えた。 満開の朝顔の椀を取ると、蒸しアワビを取り囲むように松茸。肝も飾り。「松茸に鱧」の出会いは、はぐらかされた。「鱧は最後に出します」と言われる。 お造りが、3種盛り。かなり上物のスズキで旨味たっぷり。梅醤油と醤油が出て、「イカとスズキは梅醤油でも」ということだが、醤油の方が好きだ。 いまでも歓声があちこちから聞こえる八寸。目の前で盛りつけているので、じっくり観察する。なぜかお客さんによって数品、入ったり入らなかったりがある。むちゃに出なかったのは「明太子スイカ」「鋳込カボチャ」。 3本目は「磯自慢」 半身のキンキちゃんは付け焼き。摺ったヤマノイモに暖かい出汁でとろろにして乗せる。暖かい焼き魚を冷たくしない工夫のようだ。付け合わせがモロキュウ。こういう器は好き。 飛騨コンロが出てきて、鱧しゃぶ。鍋が中村一平太(?)の赤楽風の四方鍋。鱧の骨で出汁を取り、鍋には既にタマネギが煮えている。当然最後は煮詰まって、旨辛い。 最後は、たこ飯。一口だけで残りは折り詰め。 ジュースも目の前でミキサーにかける。岡山の水蜜桃をざくざく切って、水と氷をミキサーに入れてできあがり。うどん並の太さのところてん(?)が泳ぐ。
相変わらずの盛況で、今日も満席。なんとお昼は年内?満席。そんなある日、お昼5000円で予約の取れない祇園のお店の主人がやってきて、隣で食べてた3500円のミニ懐石を見て、いくらと訪ねたらしい。その予算を聞いた祇園Sの主人は「うちはぼったくりやなぁ!」と音を上げたらしい。 2005年4月6日 夕御飯は10ヶ月ぶりの「鰻谷」だ。 敬翁桜とかいう生け花が飾られた間近の席。寺田君がお相手してくれる。 献立は
先付けが2品。徳島は沼島のアワビ。これから旬のトリ貝。 フタを取った裏には桜の花の散る花筏の椀。帆立真蒸に新若布。塩漬け桜葉に桜にかたどった生麩と季節感あふれる華やかさ。 乾山写しの四方鉢に3種盛りのお造り。油目はポン酢、トロは辛み大根、赤貝は山葵醤油。 柳川の小鍋が出てきて、焼き胡麻豆腐。真ん中に木の芽味噌をおいて、ウニをちょこんと乗せて焼き目を付ける。京都ならここは湯葉を使うかもしれない。 桜で飾られた八寸。相変わらずの品々。季節めいているのは「葉山葵のお浸し」「鯛の白子」。 グツグツと沸き立つ鍋に白髪ネギがてんこ盛り。「のどくろ」に「春のなっぱ」の鍋。 酒の肴か焼き物か?新物のバチコは半生タイプの柔らかなん。タイラギは焼いて海苔で巻く。カウンター中央には(炭火じゃないけど)コンロが置いてあって、焼いている。唐辛子がダメのは分かってくれているけど、原了郭の黒七味。大丈夫ですよと答えたけど、掛けすぎ。氷水を貰って舌を冷やす。 最後のご飯は、桜エビの釜飯。味が出過ぎ。
カウンターの両端に桜が活けられ艶やかさと、活気が溢れるカウンター。相変わらずの人気ぶりもさもありなん。ところで、開店当初からのスタッフであった片山君が昨秋に上がってた。「榎里」時代の桝っさんのお弟子さんの「桜会」へ移ったそうだ。消息がてらに聞くと、ライアン君はNYの寿司屋(?)「MASA」で働いているそうだ。お任せ$500からというセレブなお客で溢れる店だそうで、イチローとか、ジャネットジャクソンとかの話をしていたそうだ。ご活躍なにより。 2004年6月12日 2ヶ月前に予約して押さえた週末の夕御飯は「鰻谷」。
涼しげなガラスに先付け。余りフォアグラの香りはしません。 今年新調したという蛍の椀。輪島の「尚古堂」さんと言う話。蛍の羽根や尻尾が螺鈿で光っております。料理によっては使わないんですが、出せば説明が話のネタになっている。蓋を取ると、鱧にエンドウ豆ののお豆腐。輪切りにした白瓜。ちょっと鱧には葛を打ちすぎ。淡路の沼島の鱧。 今日のカウンター席は、八寸を盛りつける真ん前。他に人の盛りつけの分まで愉快に眺められる。案外余分に作ってあるのが分かる。 焼き物は稚鮎だが、ここでは「蓼酢」はなし。替わりにスダチ。 口直しという「青梅」。大きいのが1個丸まると青々としたのがシャーベットに乗っかってでてくる。こういうモノを煮るときは、赤の鍋がとても良いというので、鍋の説明を聞く。10円銅価を入れて炊くところもあるとか。面白いものです。硫酸銅なんか使うところがあるそうだが、勘弁願いたいモノです。 炊き合わせも冷製で、ガラスの器。肝入り。 お釜のご飯は、新生姜。さっぱりとしたご飯のおかずが、鰻。一旦蒸して脂を落として、山椒で柔らかく煮てあって、旨い。白いごはんの上に並べて煮汁で丼にしたいぐらい。 一人三個までと説明があっても、いっぱい入れてとお願いする宮崎マンゴ。作ってくれている前というのは便利でええもんです。
7月から朝日放送の夕方のワイドショーの料理コーナーの月曜日を担当する事にきまったそうだ。夜の営業前の生放送で大変そうだ。見たいのだが、悲しい事に仕事だ。今でも、土曜の夜は2ヶ月、土曜の昼は3ヶ月、平日のお昼でも2ヶ月以上は予約が入っているというのに、困ってしまいますねぇ。イタリアンでは、パッパの松本シェフも登場のようである。 2004年3月23日 シカゴ帰りの友人の「おかえり会」と、予約を取っていたのは「鰻谷」だ。仕事終わりにデパートのミュージアムで時間を過ごしてからだと、早い目の時間に客を入れられて、2回転目の客になった。ちょっと時間をつぶして、席に着く。この店には珍しく男性3人組というのがいる。 日本料理には日本酒と「志太泉・千葉心一・純米大吟醸・仕込み33号・山田錦40%精米・9号酵母」を、持ってきた。 さて献立は
猪口を選ばせてもらったので、バカラのリキュール?用のショットグラス風のにした。「千葉心一」は「高橋貞実」より穏やかな酒だ。 突き出しが3品という感じで出てくるけど、椀までたどり着くのが長い。サヨリを締めた昆布が細切りにされて、木の芽と一緒に和えた感じ。見た目は、木とか茎とかで混じってバサバサな感じがするけど、やんわりとした昆布が昆布締めだけより強烈に味が濃い。湿られたサヨリもねっとり糸を引くかのような感じ。木の芽の香りもあって面白い。 太いアスパラ。目の前で茹で上げてアツアツを食べる。 精進の椀種。鹿児島の筍。椀が美しい。 お造りが2種類、ぽん酢のオコゼと、山葵醤油の油目と赤貝。油目はバーナーで焼き霜。 いつもながらの八寸。考えてみれば、焼き物が物足りない。 桝っさんお好きの醤油の効いた餡掛け。それだけだとちょっと辛いけど、匙でぐちゃぐちゃにする。 カウンター端には、今年辻調を卒業したらしい女性客がいる。料理が出るとデジカメの登場である。一部には、嫌われているデジカメであるがこういう客がどんどん増えてくると、むちゃも目立たなくて助かる。でもフラッシュはよくないねぇ。鰻谷は色温度が低いようなので、フラッシュを焚いた方がきれいだろうけど・・。・・座敷にいたオヤジもカメラで撮っていたそうだ。どんどんやってくれぃ! 2003年10月23日 夕御飯は近くの「鰻谷」だ。急遽決めた休みで「笠屋町」が満席ということで電話したが、空いているときは空いているようだ。というけど、むちゃが入ったときはきっちり満席にしてはりました。 「笠屋町」は電話で「生きてはりましたか?」と失敬であるが、「鰻谷」でも「どうしてはりました?」と・・・・。2月以来で8ヶ月ぶり。 北田君とか本村君とか、あがっちゃっていて、若い子が替わりに入っていたりする。ちょっと寂しい。ライアン君はがんばっているが、女性は店を変わったそうだ。セクハラ疑惑。
バカラのグラスに盛られた白子豆腐。濃厚な味と言っていいのか白子の臭さが残っている。ちょっと舌にあわん。ワサビがあってよかった。まだ白子を食べる季節じゃないような気がする。 今日の焼き松茸は岡山産。2個ほど二つ割りにして焼いてくれはります。はしたないけど石突きから手で裂いて食べる。大きく切った松茸から、甘みがにじんでくる。 入り口の手前に干してあるのが、季節恒例の唐墨。もう最後の唐墨になるそうだ。昨年は「とんど」で焼くために20kgも干したそうで、今年はその半分だそうである。これも、はしたないけど手で割って食べる。 椀にも松茸。 いつもながらの八寸。ちょっとずつ変わって、季節めいたものがあって、初めてのも少しある。 まだまだ名残なんでしょうか?の鮎。 白子も早いと思ったけど、もうカブラ。もっと寒くなるまでおいといてほしい品だ。 最後も松茸。「他の人より多いですよ」という一言がうれしい。量もあるので、お持ち帰りだ。たくさん松茸をいただきましたわ。 2003年2月20日 晩ご飯は「鰻谷」 にしました。食前酒は「菊姫のにごり」。片山君がなみなみと注いでくれる。さて献立は
2本目は、もって来ちゃいました「瀬川・大吟醸・中取り」です。 昆布と鰹の出汁もいいですが、旨味から言えば、貝(今ならやっぱり蛤)とマルとはまた格別。ごまの香りも押さえられていて、好き。コニシショウゴロウさんの蒔絵・螺鈿の「福良雀」の椀は、おなじみ。 20cmぐらいあろうかという細い長皿に、盛り合わされたお造り。ヒラメ、しらさ、さよりには、ポン酢が用意されて、2種類。 おやつみたいに甘いものが目立つ八寸。陶製の弁当箱をもした器に出てくる。蓋も重い。イイダコの頭がつまってないやん、と不満を言う。呪えそれのような季節の品が大好き。 田楽用の器は塗りに蒔絵で鮮やかに店名がかかれている。あんまり木の芽の香りがしなかった。 ナガスのさえずりは分厚いところがたっぷり。鯨はむちゃの好物。細かい包丁が入ってます。新種のほうれん草だそうだ。 細かく千切りにされたタケノコのご飯。ご飯とタケノコが同じくらい入っているのではないかと思うほどだ。大きいのが数個入っているより、この方がいっぱいあるように思えるんやろう。お焦げが多く、焚き加減に失敗したかな。 「とんど」では大盛況で「たこやき」、「おこげ」、「やきもの」でのべ1200食だったそうだ。翌日までも、山芋を丸に丸める動きがとまらなかった、と笑い話。で、来年の要項が決まったらしい。「笠屋町」が一席ぶったようで、来年は1品500円で頭を使うことになるようだ。値段と素材で勝負するのはお店でしましょう、ということらしい。屋台の店といえども回ると相当な金額になるし、大賛成だ。それに、神社の南側の公園まで店を出して、行列を分散させるように出店も倍にするようだ。なかでも「朝日放送」がテントを出すことになるようだ。確かどっかのデパートでもアナウンサーが料理を作っていたほどだから、・・・結局来年も、いっぱい集まるやろな。 ライアン君の日本語が上達しているし、また2名入るようだ。そういえば1名減っている。それで奥に煮方にはいっている北田君であるが、痩せているのだ。毎日味見を繰り返していると、食欲が無くなっていくそうだ。 残った瀬川は置いていく。 2002年11月16日 さて本日の晩ご飯は「鰻谷」だ。コートハンガーの架かる奥のスペースには、店の名前の大きく入った黒の法被が掛かっている。「とんど」仕様のユニフォームだそうだ。相当意気込んではります。さて献立は
いつもの「かわらけ」のような器に食前酒がでて、突き出し。瓶詰めの「生この子」だが、冷蔵庫で大量に買った1年モノ。聞くと、袋に入れて保存してある瓶をゴロゴロと見せてくれて、お分けしましょか?でも、いくらか教えてくれへんかった。 なんでここで飯蒸し?蒸籠で蒸されて出てくるのは、中華点心風。当たり前だけど、ほんの少し。 碗は、たっぷり具だくさん。カツオ出汁のきいた葛仕立てでした。アワビもカブラも厚揚げもでかい。 紅葉を形取った柿色の器が綺麗な、お向こう。始めて見ました。京焼作家のヘイアンカヘイさんと教えてもらう。 八寸で目新しいのは・・・ないかな。少し前まで店頭で干されて並べられていたという唐墨は、そのままと炙ったのと2通りで頂ける。いまいち熟成が不足しているような粒立ち。 酒飲み用の珍味で酒をちまちま呑んでいると、焼き上がってくる白甘鯛。ちょっと焼かれすぎているようで、食感が悪い。 まだちょっと牡蛎には、早いような気がしますな。振られた山椒がきつい。 他のお客さんには、カニは八寸の中で、カニ酢で提供していたが、むちゃはカニ飯。その代わり、カニ味噌が八寸に入れてくれた。しかし今年は「かわがに」「しゃんはいがに」に続いて3釜目。なんか嬉しいものです。カニ飯をよそってくれるところでカメラを向けると、この明るさがこの店の人気?そういえば、カウンターの端っこの親子3人組はデジタルビデオで映してはりましたなぁ。流石にそこまではできひんわ。 お昼に続いてマンゴを食するとは、思いも寄らなかった。
廻りを見ていると、ここでも客単価が上がっているのが分かる。お土産に「ちりめん山椒」も結構売れております。ここでは不景気は関係ないようです。 2002年9月9日 満席の「笠屋町」に嫌われて、夕食は「鰻谷」。席に着くなり、「中座」の話。朝から黒門は大騒ぎだったそうで、「法善寺」は全焼、高額な器もおじゃん。千日前デパートの「呪い」とか、考えたりもする。ライアン君の手首の包帯はとれていたが、新人の女性が連休前に事故しちゃって、傷口から化膿したしたとかで入院中。当の桝っさんも、連休中に上顎部を骨折する事故だそうで、顎を5針縫ったそうだ。しばらくは針金で歯を固定してしたらしい。「お払いしてもらわなくちゃ」。 さて、今日の献立は
蒸したアワビはちょっと歯切れが悪い。ばちこだけで、銚子が1本空いてしまいそうだ。 得意げだった、マッシュポテトには、ウニは無し。北海道のジャガイモは、黄色い肉の「インカのささやき」という銘柄だそうで、甘みが強い。自家製のマヨネーズで風味を整え、わずかにゼリーがかかっている。 黒塗りの椀をあけると、裏には大輪の菊が満開。椀の中にも菊の花びらが散らしてあって、とってもきれい。真蒸・千切りしたたっぷりのキクラゲ・真蒸と博多になった椀種に松茸。味がしっかりのキクラゲが真蒸の味わいをおもしろくしていた。懐石の店では、松茸は椀でいただきたいねぇ。 鯛の薄づくりには、松前屋(?)の塩昆布。まぁ、食べ方を指示されたら、そのように食べますが、鯛に造りは鯛として食べとうござる。もどり鰹旨し。って、旨い部分をいただいているのではあるが・・。 代わり映えがしない八寸の内容。中では、カマスが旨い。トコブシもいい。最初のアワビよりトコブシの方が良い出来だ。スズキさんは八寸にでてくるようだから、冷たくなって固まっている。 脂ののった穴子は1匹分。トロンとした穴子にぴりっとわさび。3本目の銚子は「黒龍」にチェンジ。 淡路や泉州は、鱧の漁場が近いこともあって、よく食う。夏でも鍋がでるような、暑い料理屋が多い。そんな鍋の特徴は、淡路や泉州で同じようにとれる「タマネギ」。「土産土法」というか、地の魚に地の菜。でも、おいしいとは感じなかったが、今日は格別。出汁の加減が違うんでしょうな。タマネギの下処理も違うのかもしれない。出汁を吸った厚揚げまでもが旨いすわぁ。もちろん一滴残らず賞味する。 最後は、松茸ご飯。今日も食べきれずにお持ち帰り。 透明な真っ赤なゼリーはところてん風だが、ゼリーを固めて包丁で切っているそうだ。 6月に心斎橋の老舗が閉店したので、それを借りないかという話があって、移転するという噂をむちゃも聞いていたので、真実を聞く。店の規模や内装を考えて、シビアに計算して断念されたようだ。今の店の家賃の5倍ほどだそうで、とても、今の料理がでないということだ。むしろ将来的に「鰻谷グループ(?)」として3店ぐらい考えているそうで、鰻谷の店はやはり看板店のようだ。一つは「和食」、一つは「さらにこだわったお店」という構想のようで、とっても真っ当な話しだった。「高月」みたいなかんじかな。 2002年8月2日 客よりも白い服の調理スタッフの方が多いように見える店内。板前に席を残しておいてくれる。電話予約の際に「何か用意しましょうか?」と言われて、ついつい「あこうを頭から・・」と言ってしまった今日の「鰻谷」での献立は
夏らしくガラスの器に花弁状にうす造り。注射器で梅肉を落としていかはります。真中に、胃袋と芽ネギ。ポン酢で食べる。 本来の先付けになるんが「アワビ」。 朝顔の椀には、もう「松茸」。他の席では、土瓶蒸し。まだ香りは乏しいようですわ。どーんと入った鱧が美味だ。暑い夏でも、冷蔵の効いたお店で、汗が引いたら、暖かい椀がよろしいなぁ。 「向」の皿は、トロの部分に、淡路産のウニ。口の中で溶けていくウニに甘みたっぷり。 「八寸」は、今日届いたという「石橋裕史」さんの青磁の器。氷を敷き詰めて、八寸を盛りつけます。ご自慢の一品は「マッシュポテト」にウニを乗せたんだ。マッシュポテトに絡めたマヨネーズ風味にウニがよく合うでしょうと。他のお客さんには、独立した一品のようでした。いつもある「だし巻き」とかは入らず、むちゃスペシャル?。昨年より辛みが減った感じがするが、西瓜は舌に合わない。 でっかいフトッパラガスは世良高原産。フルール・ド・セルで食べますが、荒い塩がじわっと溶け辛みが滲んでくるとアスパラの美味しさも引き出されてきます。 頭をどうしてくれるか、楽しみだったのですが、「骨蒸し」。奥で片山君が愛情込めてくれていたそうですが、1匹分の頭。思いがけず食した先週より、少しでかい。チリ酢で頂く。手をべたべたにしながら食べる口福。かましたもたっぷりだった。 あつあつのちりめんには、鷹峯の唐辛子が入っている。汁だくを嫌って、移し替えてもらいますが、美味しいちりめんで、辛くならない。 さて今日の目的の一つは、ジュエラーさんに作ってもらった猪口のお披露目だ。ミガキの綺麗さに桝さんも嬉しそう。最近、バカラ好きの桝さんは、アワビの器にバカラ、八寸のつぼつぼにもショットグラスを使うとか、好みが出てきてます。器に凝るのも、置き場所にお困りだそうです。 自転車で転けたライアン君は、右手首に包帯を巻いてのお仕事だけど、包帯姿で、うろちょろ出てきてはいけませんなぁ。でも人気者さんだ。 2002年6月8日 来週から再就職のA君の再就職祝いを兼ねての食事は、ここ数日話題にしていた「鰻谷」。板前で頂く。
普通なら、「とにかく日本酒」だが、お祝いには「とりあえずビール」で「生ビール」で乾杯だ。続いて梅酒。飲み干して、昼に預かって頂いていた「上喜元・純米吟醸・無濾過・生・出羽燦々太古米」に変えます。出羽燦々の発売当初は、すっきりした酒質と思っていたが、結構味の幅が出てます。流石、上喜元でしょうかね。くちこを肴にちびちびと、おっと今日は、お祝いだった。就職までの話などで、楽しむ。就職が決まっているから、話が弾む。 親指ほどの太さの20cmぐらいのアスパラ、ごまだれが日本料理ぽっくて素敵。 夏らしく螺鈿飾りの朝顔の蒔絵の椀につゆ打ちした、椀種は鱧。京野菜の田中唐辛子に柚。淡く取られた出汁が格別。 お造りは、6種盛りの青白磁の平皿で出てきます。さいきん、マグロに昆布が広がってきたように思いますな。ネギにカレイがむちゃの好みだ。他のお客さんのキレ端の焼き鱧をいただきます。液化ブタンのボンベで串に打った鱧を焼く桝さんの勇姿です。 八寸で新しいのは、正式には「フィサリス(?)」とかいう酸漿と、3cmぐらいもある乾物豆のむらさき花豆。骨董屋で見つけてきたという弓弧状の皿に直線に並べて、提供されます。描かれた文字が「春宵一刻・・・」というのが、時節はずれでした。 琵琶湖産の鮎は小振り。頭から食っちゃいます。 他のお客さんの炊き込みは「生姜ご飯」だったけど、むちゃは「アサリ入り」。たっぷりと大きなアサリが釜の中でご飯を隠すほど。アサリの味がたっぷりさんです。香の物の「キュウリ」と「キャベツ」は漬かりすぎで塩辛いわ。大阪の夏は「水なす」ですなぁ。ジューシー。
新しい顔は「ゆきちゃん」と「ライアン君」。以前にNYタイムズに掲載された話は聞いたが、それを読んだフレンチのスーシェフだったライアン君が、ライターを通じて留学(扱い)・修行中だ。なかなか面白い話なので、来店したとき教えてもらいましょう。日本語がまだまだだから、奥で追い回し君だ。日本料理にも女性が増えてきました。 2002年2月5日 夕御飯はニューヨークタイムズにも紹介された鰻谷に取っておいた。平日の今日も満席、予約のみ。一番奥の席に案内される。今宵のむちゃのおまかせコースは
一番奥でよくわからなかったが、いきなり出てきたのは、むちゃスペシャル(?)の「ふぐ」だ。dancyuへの呪いか?いや、どうも中央のお客さんが「ふぐ」の注文をしていたようで、「てっちり」の支度がしてある。カセットコンロというのが風情がないですが、余録にあずかる。アサツキを巻いて、あっさりしたポン酢で頂く。カウンターで鍋を頼むと主人が鍋奉行をして、具も取ってくれる丁寧さ。座敷よりカウンターです。 2品目もスペシャルかな?隣の女性の目線が変だった。酢を微妙に利かせた出汁のゼリーをかけて出てくる。百合根を花びらに見立てて散らしてあります。葉わさびが入っていて、アクセントになります。ほのピリ酢パで食欲が進みますわ。アワビも旨いし・・・ 無地の塗りの椀と思ったら、おなじみ小西さんの椀には、縁起物の「福良雀」がフタの裏と底とに描かれています。雀の羽根にはきらきらと螺鈿が輝いてます。吸い地には、わずかに葛が引いてあって舌に絡んできます。キノコの網に絡んでくるようです。椀種は焼き餅かと見間違ったけど、余録のふぐの「しらこ」。まいったしました。どうも隣の女性の目線が気になる。後で聞くと所によると、「吉兆」でバイトする調理師学校の生徒らしく、お勉強だそうだ。 お造りの3種盛りも、6種盛り用の青磁の平皿に出てきます。ちょっと酒肴が違って、それぞれの組合せで食べてみてくださいというので、試してみる。ウニと昆布との組合せは、疑問だった。 いつもながらの八寸に、ジャガイモのチーズなんか「本当に美味しい?」と疑問な品もありますが、「のれそれ」にかかってる「たれ(?)」はプロの仕事だ。肌色のタレの正体は「ウニを蒸して裏ごしして、醤油を合わせて」と、さすがな仕事。 早くも鮎が出てきます。苦い、苦い、で酒が呑める。本村君が揚げ加減を手で確かめながら、揚げてくれます。おおきに。なんでも本村君は「うかむ瀬」にいたらしく、職場結婚だそうだ。奥様は今も仲居さんをしているらしい。知り合う機会がないから職場結婚とは、照れながらの弁。4月から女性が厨房に入るらしい。 あまり美味しいと思ってなかったキンキだが、脂ものって、すり下ろした蕪と良く合ってます。いつもはむちゃには辛い出汁も程良い。冬の味覚に、菜の花・タケノコと春の素材が合わさって、脱帽です。タケノコは鹿児島産。 最後のご飯は、薄い土鍋でグツグツ煮込まれて登場。「まる」と思ったが「鴨」といわれる。家庭画報に出てたご飯ですな。 この店のウリが「思わず歓声の上がる八寸」であるはずが、振り返ってみれば悩み所。それほど他の料理が舌にも残るし、印象深い。ニューヨーク・タイムズに載ったのはUSJの大阪紹介の中に掲載されたらしいが、その記事を見て2組ほど来店したと聞く。日本語が出来ない観光客と英語が出来ないスタッフ、その場に居合わせると面白い体験が出来そうだ。フグって英語でなんて言うねん?白子って?あなご?のれそれ?鮎?べったら? 2001年11月9日 美味しい夕食を期待して、鰻谷の「懐石・枡田」に席を取っていた。平日にも関わらず満席。いつも、揚げ物を揚げている片山君が、奥の厨房に入って、残念そうだ。きっと客と喋りたいのだろう。11月から変わって米村君が奧からやってきた。お客さんの会話にさりげなく入ってくる呼吸がつかめていないぞ。隣に始めてきた女性の二人連れは、いろいろ料理の話をしているのだが、口を挟んでこない。 さてむちゃの献立は
渇いた喉に甘味のある梅酒が心地いい。付き出しに簡単なモノがでてくるが、お酒が進む。ゆっくりと味わい嗜む。他のお客も見ていると「穴子」は蒸し物に使ってはりますが、お凌ぎのように出てきます。これは、ぱっくり。 おかげで、椀が出るまで、少し間が空き、お酒が進む。秋らしく、蓋の裏には菊の花盛り。いつもの庄五郎さんの椀。鮑たって、一切れや二切れの寮ではありまへん。たっぷり酒の肴になります。上品にカツオの利いた葛仕立て、鮑に絡んで旨味をまします。今日はとろろ芋がふんだんで、とろろで海胆をくるんだ揚げ物が出てます。トロリとした熱々のとろろが美味しそうですが、むちゃにはなし。自家製の生麩にもとろろ入り。 薄造りの虎魚にちょこっと肝を載せて、ポン酢でパクっ。グニュとした皮の食感も面白い。まな板の前で食べていると、ばりばり剥かれる数多のエビ。可哀想とはちーとも思いません。ピクピク動くのも味の内。へへへ。 ご自慢の大皿の八寸盛りが、この日は余り見受けられません。青白磁の器に6種が盛られてます。新しい趣向でしょうか?最初にレーズンバターを食べたときの印象って「バターなんか、レーズン入れたって、脂ポクってえづくろしい」と思うのですが、でも食べると酒肴としてなかなかのもんなんです。干し柿にバターなんか、と思っちゃうけど、干しぶどうに合うんだから、当然面白い味なんですな。干し柿でバターをくるんで出てきます。いつもは、サーモンでチーズを巻いたりしてますが、他では、サーモンで酒粕を巻いていたりもしたようです。工夫されてますネェ。いつも感心します。 若狭地で焼いた甘鯛には、松茸の石突きを細打ちして添えられてます。松茸の香りは、感じませんね。上品な量。 蒸し物は、しばしば出てくる定番の一品。 冬になっても、鴨はほとんど使わないというのに、シャラン産とは、不思議。治部煮というと、煮物椀と思ってしまい、汁がヒタヒタたっぷりの金沢風の治部煮が懐かしく思い出される。青味の野菜はなんだっけかなぁ。 今日のご飯は「キノコご飯」。「しめじ」のお客もいるが「むちゃスペシャル」は「白マイタケ」。片山君が焚いてくれたが、ちょっと柔い。お代わりをしても、あまるので、詰めて貰う。いっぱい焚いてくれてありがとう。 黄色い果肉にぶどうの紫色の取り合わせが、麗しい。 銀ジュエリー作家さんに、猪口を作ってもらえるか聞いてもらう。赤ワイングラスほどのボウル形状の器を打ち出しで出来ないか、という注文をしたが、果たして・・・楽しみ。値段も怖いが。さて、2月号の家庭画報に登場のようだ。「京とみ」さんも一緒のようだ。 2001年8月7日 夕ご飯は、黒門の魚屋「のり善」で仕入れている「懐石・枡田」に席を取っていた。平日とはいえ、予約だけで空席なし。カウンターの一部は2回転だった。比較的すく可能性があるのは、昨年まで定休日だった「月曜」だそうだ。さて、立秋にはいった献立は
今年の2月に付け込んだイチゴ酒だが、炭酸で割っていても、えぐみが若干残っていた。一気に空けて、先付に端を付ける。今年始めて銀杏がむっちりと嬉しい。先付だけで1合が空く。 白味噌仕立てと思いこんだら、最後までそう思う。すり流しと聞くまで疑いもしなかった。白味噌にしてはとろみがあると思ったぐらい。トウモロコシの甘味が口当たりがいい。直径4cmぐらいの瓜とおもったら、間引きのメロンだった。そういえば、前にも頂いたかな。頭に残っていないのが、猫に小判ですわ。そうそう暖かい椀です。 土曜日に伺った店では、「魚屋さんにアワビが40杯ほどあって勧められたけど、予約も少ないし諦めた」ということで食べられなかったが、今日はたっぷり出てくる。噛んでプリン、口の中でむっちり。カレイも「美味しいでしょう」と、お薦めの味わい。ポン酢でおいしい。 八寸で初めてなのは、西瓜見立ての明太子。「ご飯の友」ならいざ知らず、八寸全ての味を打ち消して台無し。出色は、味噌漬けの豆腐だ。2日ほどの浅漬けだけど、酒にぴったり。トマト無用の味わいだった。「これで帳消し」と伝える。 電話では注文しなかったが、立秋と言うことで、期待していたのは「松茸」だ。香りは立っていないが、口の中では、もう「まつたけー」だ。貝柱の香りが強いが、口の中では「まつたけー」。飲み過ぎと分かっていても、4本目を注文。呑みすぎてしまう料理というのもくせ者ですわ。 凡庸な焼き肉屋のゴマダレと違って、呑めちゃう程さらさらのタレ、と言うよりシル。作り方を聞くのを忘れたのは、もう酔っぱらっているから。他のお客さんも減ってきて、枡さんとは「ゼリー問答」。どうやら「あまから手帖・10月号」は「お弁当」の特集のようで、「枡田」さんが登場するそうだ。どうもDancyuでの取り上げられ方に、慌てた門上先生がマスヒロとやってきて、やりたい放題の雑誌で取り上げるような気配だ。「料理人物語」に、付け焼き刃のような門上氏の「穴見秀夫氏の記事」が取り上げらえるのも、近いだろう。あぁ、敵を増やしてしまった。そんなことをヨッパレって喋っていたら、蒸し物の味が分からないウチに、海胆ご飯になっていた。蒸しあがった海胆の香りに、ペロリと平らげて、満腹です。 2001年7月14日
鰻谷の「懐石・枡田」へふらふらと。
甘味があるアペリティフが喉に心地よく、一息で呑める。炭酸で出てくることもあるそうだが、濃厚な方が良いと思う。香りが残って「田酒」が負ける。 豆の甘味の残る生湯葉に、卵や海胆の旨味が出会う。空豆の塩加減やさっぱりした酢の加減が味を膨らませる。湯葉やジュンサイの食感もたのしい。田酒は十分な薫り、ふくよかな旨味、さらりとした喉越し、華やかだが、微妙な料理を損なわうことなく、クイクイ。 大分豊後水道の生きた車エビ。ビチビチ剥いて軽く湯びく。ぶつ切りで出てくる。頭はベリッと剥いで、味噌がたっぷり。焼きあがってくると綺麗なオレンジ色に味噌がからまって旨い。こんがり焼かれた足もバリバリ食う。 スタッフの北田君は、いつものようにご自慢の大皿の八寸の盛りつけに忙しそうだが、今回は趣向を変えて酒肴盛り。枡っさん自ら盛りつけて貰った。お酒が呑めるように考えて頂いたようで、いつも以上に酒がすすみます。加茂ナスは身がしっかりしているから、味加減が丁度良いぐらいと思っても、そぼろには辛い。今度は鳥飼茄子を食べたくなる。 今日も「白ご飯」。隣の鮎飯がおいしそう。デザートもちょっと仕事がしてある。久しぶりに黒ゴマだ。お昼には出しているらしい。 先日、ハモ寿司を持ち帰った「むちゃの日記」の話をしてはったお客はんがいてはったそうどす。そうそう門上氏はまだ「枡田」デビューをしていないそうだが、山本益博をつれて、来週来るそうだ。
2001年6月30日 晩御飯は「鰻谷」こと「懐石・枡田」に行く。カウンターは既に満席。二日続けての持ち込みには、「義侠・純米生原酒、仕込み15号・山田錦精米歩合50%、総米750kg」とした。献立は
いつもながらの八寸。「めかぶ」と思いきや「海素麺」という海藻は始めて。間引きの南京も小さいウチは「瓜」の香りで、面白いものです。 出色の出合は、ゴマ豆腐のグラタン!素人のむちゃにも、ちゃんと説明してくれる丁寧なこと。まずは普通のゴマ豆腐の作り方を説明して貰う。固める直前のまま置いておいた葛入りのゴマ汁を蒸しあわびと揚げ茄子をいれた鮑の殻にドロリとかけて焼き上げる。ゴマをふって出てきますが、ゴマの香りと茄子、鮑の食感とゴマ豆腐の食感が、美味しいおました。 炊き合わせの餡もまた格別の味わい。みぞれのさっぱり感と葛のとろみが、アコウの身に絡んできますわ。 後は食事ですが、お酒が残っていると見ると、食事の前にでも「水茄子」を酒肴に出してくれます。心配りも流石です。最近は片山君がデザート係りから変わったようでもう「黒ゴマのアイス」は出ないようですな。食べられないと思うとちょっと残念。 月曜日に「辻調」で懐石の講義をされるらしい。年2回の特別講師をされてるようで、前の店のころから「クッキングスクール」の講師はされてたようで、道理で料理の説明によどみがない。枡っさんの「ハモ寿司」は始めてのお持ち帰り。お弁当用の箱に詰めていただく。最後に煮詰めたタレを塗って、実山椒で仕上げをして頂く。「懐石」について講義をするご主人の「正統」とは? 2001年5月26日 夕御飯は、鰻谷の「懐石・枡田」さんのカウンターを予約していた。本日は無理を言って、「琵琶の長寿・純米吟醸・蔵人・生・かすみ酒」を持ち込ませていただいた。香りは、思ったほど華やかでなく穏やかであるが、ほんのりと甘味があり、それでいて余韻はなく、料理を損なうことがないように思う。献立は
鮑を型どった器に酒蒸し。出汁を張って酒蒸しした鮑、崩したゴマ豆腐をかけて、海胆を天盛りする。すべての味が混然として旨い。肝も一切れ嬉しい。鮑が出ると顔が綻ぶのはなぜなんでしょう。お酒が進む。 この時期勝浦で上がり始めるクロマグロがまだ市場に出ないそうで、今日は海外からのマグロ。赤身に表面に火を通して、6時間ヅケにする。目の前で握ってくれる。美味しい部分は刺身で出てきて、マグロを満喫。 デジカメで椀を撮っていると、器も撮ってください、と言われる。ご自慢の特注品は1客10万円らしい。八代目に夏の柄として特注した朝顔の柄は、ラデンも入って、うっとり。10客単位の注文だそうで、この柄だけで・・・。開店以来2年、椀だけに使った費用だけで700万円とは、日本料理というのは恐ろしい世界です。他のお客は普通のですけどね。作家ものの土ものの大皿を始め、銀器に至るまで、器道楽です。椀の中身も器には負けていません。 人目を引く八寸の前に、ハモを出してくれた。最近は韓国産のハモが、淡路のものより高くて、イイらしい。少し残念な気もしますが、自然が消えている証拠でしょう。表面を炙っただけのハモを、2種類の味で楽しみます。柔らかに延ばされた梅肉、ポン酢も一興。他のお客さんには、焼き物で登場だ。次は、好物「ハモ寿司」をお願いしましょう。 八寸の中で始めてみたのは、トウモロコシを茹でて、実をこぼさないように表面だけ剥く。うすく1枚になったトウモロコシを棒にしたすり身に巻き付けて再び蒸した蒲鉾。トウモロコシの甘さと蒲鉾の味がおつ。トマトは、種ごと裏ごしして寒天・ゼリーを加えて流し缶で固めたもの。少し出汁が入っているようで、これもおつ。確かに妙な八寸もありますが、眼で楽しむと割り切って、肴にする。 この時期、琵琶湖産でも苦みは立派。柔らかい分、ばりばり食う。ちょっと換気が悪いようで、店内に煙が充満する。まるで鰻屋の煙のよう。 煮付けはちょっと辛い。酒飲みのむちゃに気を使っているのか知らないが、辛いものはさらに辛くなる。でも木の芽の香りが救いで、香りでなんとか美味しく頂ける。 たこの御飯は美味しく、全部食ってしまう。ちょっと固めであるが、たこの食感と御飯のぱさっとした粘りの無さが、むちゃの好みに合ってます。 デザートには「佐藤錦」を使って欲しいものだ。随分と酒がすすんでしまった。
本日も予約で満席のお店。今日は若い客が目立った。たぶん懐石デビューとおぼしきカップル。随分とチェックを入れる。もうちょっと食事を楽しむようにしなさい。横で聞いていると、きっとほとんどの料理について何を食べているのか、分からなかっただろう。 2001年4月28日 本日もまた、予約で満席は、鰻谷の「懐石・枡田」。昨日に電話を入れたのに、良く取れたなぁ。2週間前のキャンセルをわびて、カウンターに付く。既に、満席である。カウンターの男性はむちゃを含めて僅かに3名。どうなっているんや。
最後のデザートの器が、銀製の長皿。知り合いの作家さんの作らしく「枡田」の名入り。裏を見るとHAND・MADEの刻印があるから、こりゃ打ち出しだね。猪口を作ってくれるかなぁ?銀と錫、蕎麦猪口くらいの大きさが良いな。純銀の菜箸もある。重いぞぉ。 2000年11月4日 夕御飯は、心斎橋の「桝田」です。本日も予約だけで満席、来客お断りの看板が出ている。扉を開けると、オレンジ色のカラスミが干されてますな。大きさもさることながらたくさん作らはりますな。掘り炬燵の座敷で頂いた献立は
2000年9月29日 夕御飯は、心斎橋の「桝田」だ。とうとう桝田さんにも、注文を付けてしまった。「来月の『専門料理』の旬彩譜に載る料理を食べさせて!」だ。前回訪れた日時を言われて「ひさしぶりでしたね」とは、流石プロの仕事です。
桝田さんからミナミの料理屋さんの情報を得る。前に店にいた「辻本」君が店を任されている創作料理の店、吉兆の後輩(「吉兆」から「かが万」とは)が天王寺に開いた店とか、来月開店するお店を紹介してもらった。強く推薦してもらったのは「いし津」さんだ。「もめん」チャンのビルの地下ですが、一度満席で断られてから、まだいけてない。 2000年5月2日 お昼は始めてであるが、お弁当ではなくミニ懐石とした。カウンターはおばさんで占められている。空いている席に座る。
2000年3月11日 夕御飯は近くの「桝田」さんにお邪魔する。今日、桝田さんの正面カウンター席で頂いた献立は、
2000年2月6日 夕御飯は心斎橋「懐石・桝田」を取った。御料理は
2000年1月8日 晩御飯を予約していたのは、昨年、開店した心斎橋の「桝田」さん。武者小路千家の「官休庵」宗匠の揮毫による「伯楽一顧」の額がかかるカウンターで頂いた献立は、
厚かましくもいろいろミナミのお店を紹介してもらったが、既に馴染みの店が多い。結局「美味しい店なんてそんなに多くあるモノでない」ということを納得させられるし、今の馴染みの店は「青い鳥」みたいなものなんだねぇ。 紹介してもらった店は「本多」「藤久」「もめん」「本湖月」「作一」「中村」「梅市」などで、「みな都」は吉兆の後輩だそうだ。量も満足な量で、(昨年なら考えられないことだが)他にも寄らず、健康的なうちに帰る。 | ||||
map | −地図− 御堂筋 心斎橋筋 │ │ パルコ│ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ ──┘ └─────┘ └───┘└────┘└───┘ ──┐ ┌─────┐ ┌───┐┌────┐┌───┐ │ │ │ │マクド││ ││ │ │ │ │ │ ││ ││ │ │ │ │ │ ││ ││ │ │ │ │ │ ││ ││ │ │ │そごう │ │ \\ ││ │ │ │ │ │ ││◆ ││ │ │ │ │ │ ││ ││ │ │ │ │ │ ││ ││ │ ──┘ └─────┘ └────┘└───┘└───┘ 八幡筋 ──┐ ┌─────┐ ┌────┐┌───┐┌───┐ │ │ │ │ ││ ││ │ │ │ │ │ ││ ││ │ │ │大丸 │ │ ││ ││ │ │ │ │ │ ││ ││ │ │ │ │ │ ││ ││ │ │ │ │ │ ││ ││ │ │ │ │ │ ││ ││ │ │ │ │ │ ││ ││ │ ──┘ └─────┘ └────┘└───┘└───┘ ──┐ ┌─────┐ ┌────┐┌───┐┌───┐┌─── |