大神

adrress東山区末吉町通り縄手通り東入る サカタビル1F
call075(533)1611
open/day11:30-
昼 3500円。 5000円
open/night17:00-20:00(LO)
夜 8000円。10000円
off
capacityカウンター9席
impression 平成22(西暦2010)年12月21日
晩ご飯は1999年以来、11年ぶりに祇園にある「大神」に席を取った。なぜ11年も行かなかったかは、三人で初めて訪れた時に「一人のお客は断っている」旨聞いたので、足が遠のいていたのだ。今日火曜日は思いつくお店が休みだったりしたので、ダメもとで電話すれば、すんなり。とはいえ、一人客はむちゃだけ。(帰りに、そんなこと言ってる状況じゃないと笑ってました)
カウンターの一番端で、控えめに頂くことにします。

  • 柚子釜にはタラ・ほたて・柚子胡椒風味のおろし和え・カイワレ・紫芽・雲子添え、サワラのふろふき白味噌田楽・隠元、高杯にはナマコ・このわた・おろし和え、お椀にはアマダイの蕪蒸し
  • お造りには、扇面に鯛・皮・とろ、海苔佃煮、ワサビ。角皿にはブリのタタキ風・山掛け・ワサビ・葛を引いた醤油。丸皿にヒラメの煮凝り風・湯煮・一味おろし
  • お椀は、焼きクエ、ゴマ豆腐、薄い大根、人参・人参菜
  • 丸皿には、白和え(干し柿・シメジ・蓮根チップ)、魚皿にはワケギ・お揚げさんのヌタ、蒸し海老、モロコの甘露煮、松葉に金時ニンジン・黒豆
  • 焼きカニ、蟹味噌ソース、二杯酢
  • すっぽんの玉締め、キンメ鯛、豆腐、切り湯葉、壬生菜、振り柚子
  • てっさ、てっぴ・三河・遠江には唐辛子の利いたポン醤油、フグアラの唐揚げ・ポン酢醤油、おろし、柚子
  • 牡蠣ご飯、鯛から取った出汁の味噌汁・辛子、香の物
  • パイナップルとココナッツのシャーべット、イチゴゼリー
まず、「生姜湯」が出ます。かなり濃い味でピリピリきます。
高足のお膳がでて、まず「玉の光」を一献頂いて始まり。冷酒の一本目は「小鼓・純米」から。純米酒らしい香りを抑えた男っぽい味。むしろ燗酒の方が味が膨らみそうだ。
先付けには、柚子釜にタラの親子?食べたことがありそうで思いだせない親子物。柚子胡椒の風味が変わってる。中央の高杯(馬上杯というてた)には、ナマコ・海鼠腸の共和え?。説明ではサワラの「ふろふき」って言っていたけど、そう呼ぶのかぁと初耳。焼いたサワラに玉子の白身の宝楽焼きみたいな感じに田楽味噌をポッテリ。お椀には、蕪蒸し。海苔にワサビで食材はいたってシンプル。

お造りはお盆に乗って出てくるので、カウンターで受け取ります。ここでは中居さんがいないし、カウンターが高いので、お盆や高足に乗せた方が提供しやすいのでしょう。食べ終われば、カウンターの台(そういうのかどうか知らないけど)に置けば、食べ終わったのサインにもなる(ということかな)。鯛とトロがひとつの皿。海苔の佃煮(いそじまんみたいな海苔)があるので、醤油替わりに使うってことでしょう。ネギ、紫芽、防風。鯛がいい熟れ具合。ブリは炙ってタタキ風。山掛けにしてありますが、ブリの甘味がイマイチ感じられないなぁ。生のままの方が好きだなぁ。ヒラメはしょうゆ味の煮凝りになっていて、この煮凝りが醤油替わりなんでしょう。これにはカイワレ・紅タデ。いろいろ工夫して、手を変え品を変えというお造りでした。
お椀は、焼いたクエにゴマ豆腐。吸い地は、薄味に慣れていると思っているけど、それでも相当に薄い。椀種から旨みが出てくるかと思ったけど、そうでもない。だけど、焼きクエは出汁を含むことで旨くなったし、ゴマ豆腐は素朴にゴマの香りが高いもの。吸い地を味わうというより、椀種を味わう煮物椀と考えてはるのかな?振り柚子。

真澄・純米」冷酒は、三種類のようで、一番香りにいいと思える真澄を最後にした次第。いかにも真澄らしい香り。
八寸めいた季節の珍味には、簡単にいえば、白和えとヌタ和え。ともに、和え衣がボテっと乗せたタイプで、食べる時にグリグリします。和えものは食べる直斬に混ぜるのが一番いいので、理にかなっていると言えば叶ってる。白和えの和え衣はゴマの風味を感じるのだけど、肌理のこまかさはマヨネーズのような舌触り。巧く作ってあるなぁ。ワケギとお揚げさんのヌタ衣も同じように乗せられてます。モロコの甘露煮が入っているけど、味わいは醤油煮。もうちょっと砂糖に絡めてくれないと「甘」が足りない。

写真を忘れたけど「焼きカニ」。蟹足一本に爪。甲羅に蟹味噌を出汁で溶いたソースの餡が入っているし、二杯酢が手塩に出てくる。生の蟹がプレゼンされてましたから、生の蟹を、カウンタ0-の橋で御主人が焼いてくれてます。蟹はちょっと水っぽかった。甲羅の餡でお酒が呑めちゃう。蟹味噌で甲羅酒を作ってくれるようだが、別料金のような口ぶりだったことと、もうこれ以上のお酒が欲しい気分でなかったので遠慮。でも、蟹味噌をちょっと出して、自分でお酒を加える程度でもいいんだけどねぇ。甲羅一杯の酒は、多いよねぇ。というのが正直かな。

熱々の鍋が出てきて「すっぽんの玉締め」。あっさりと言うことですが、本当にあっさりでした。キンメの身を足してあります。
フグの皿が出てきました。珍しい縦長の面白い皿。包丁が冴える薄造り。あるのかないのかよく見ないと分からないぐらい(言い過ぎか?)薄い。テッピなど。赤い色のポン酢醤油が猪口に入っている。結構辛い。効いてます。料理のところどころに一味とか柚子胡椒とか唐辛子がアクセントになっているけど、ちょっと舌がピリピリです。ほとんど一見の客のデメリットですな。しょうがない。蕪蒸しのワサビや、後の止め椀の辛子などは、出てきたときに御主人が注意・説明してくれてるけど、唐辛子はいうてくれません。不公平やね。今年はなんだか」唐揚げめいてます。

あなご、ゆりね、鯛、栗などの炊き込みご飯が用意しているそうですが、牡蠣にしました。ちゃんと一人分を炊いてくれるようです。一人客を取らない理由が、土鍋で炊く「ご飯が二人前から」だというのが前世紀の説明だったんだけど、できますやん!?しっかりお焦げを作ったご飯です。お焦げを作らないとふっくら炊けないという若い子の説明でしたが、そんなことはないでしょう?長けたご飯は、チョイ固め。柔らかいより好きだけど、工夫できるんじゃない?御主人がご飯のカマを管理されてはるけど・・・。
デザートはシャーベット、ゼリーにしたイチゴ。正月に出てくる「のし梅」のような食感で懐かしいゼリー味。

開店早々か、びっくりしたけど、以前の御主人の印象が随分と違うんです。常連さんがいたせいかもしれないけど、ハイトーンで饒舌に話をするし、笑い声が絶えない。もっと強面の難し顔してカウンターに立ってた印象があるんdなけど、10年ひと昔やね。その分料理も優しくなったようにも感じるから不思議。
夜はワンコース、11500円だそうで、コースを絞った分、料理はお得感がある。高額な食材はそれほど使われてないようですが、この値段でなら満足度は十分高い。ボリュームもある。
たまには個性の違ったお店で食べるのも楽しめますなぁ。


1999年9月26日(日)

祇園末吉町の「大神」さんで夕食を取る。(料理は極めて記憶が怪しい)

  • 梨の口すすぎ(果汁)
  • トウモロコシのスリ流し、オクラのスリ流し、海胆、キャビア、子芋の丸
  • 鯛の造り
  • 車エビのポン酢
  • 焼き目ハモの椀、松茸、冬瓜、芋茎、玉子豆腐、鶴菜
  • ぼうぜの塩焼き、付け合わせは黒豆の枝豆など、
  • 八寸には、菊菜の白和え、ゴマ和え、車エビの頭の焼き物など
  • お凌ぎには、子芋に湯葉を出汁で戻したもの
  • 鍋仕立ての炊き合わせは、鮎の塩焼き、松茸、豆腐、など
  • 酢の物は、野菜の揚げ物に胡瓜のみぞれ酢
  • ご飯は蛸の炊き込みご飯(飴釉の陶器の鍋で来店後に注文を受けて炊いてくれる)、
    みそ汁、香の物
  • 洋梨と木イチゴのシャーベットと梨のゼリー寄せ
だと思う。(昼からの分もでお腹はいっぱい)。お酒は種類は多くないが「幻の瀧」「蔵ロマン」「吉乃川」とした。アンティークバカラのグラスで頂ける。その他の器も門前の骨董屋さんから探したもののようで、器も楽しめる。久しぶりに見た目に仕事がしてあって、盛りだくさんの素材を盛り込んだ料理を頂いた気がする。ご主人の「大神淳」さんは若手で、話すと豪快であるが、それぞれの料理に盛り込んだ素材の数からして、京料理の基本を守って繊細である。
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 縄手筋                    〜〜
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                        新橋       
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 │ │    白川南通/ /〜〜   /   ┌─
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 │ │    / /〜〜   / /   花見小路
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 大和
  大路


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