- 煮物に、大根・生麩・菊菜
- 白和え・出汁巻き・赤コンニャク・かまぼこ、蓮根天ぷら、海老のアーモンド揚げ、鶏の醤油焼き、牛肉の幽庵焼き、鯛の天ぷら、柚子の甘煮
- カブラの田楽、蒸し海老、菜の花
- ホタテの鯛のサラダ仕立てのお造り、ワサビ、ゴマダレ
- 鮭西京焼、エリンギ、焼き穴子、辛子蓮根
- こっぺ蟹飯、錦糸、イクラ
ちゃんと聞き直してないので、不正確ですけど、だいたいお店で出てきた覚えのあるのがほとんどです。コッペですけど出てくると嬉しい。
平成23(西暦2011)年12月8日
予約の時間が来たので、歩いて直ぐの「祇園・山玄茶」へ。 ちょっと余裕のあるカウンター。
- カラスミを挟んだヒラメの昆布〆、菜の花、水前寺海苔、黄菊
- お椀は、カブラの吹雪仕立て、グジ、下仁田ネギ、東寺湯葉、青味大根、振り柚子
- 最初のお湯栗の更には、ふぐ、赤貝、いか、中トロ、ワサビ、塩、おろしポン酢
- 替わりのお造りには、たこ、イセエビ、梅肉、塩
- 甘塩イクラの飯蒸し、柚子まぶし
- マナガツオの西京焼き、山クラゲのきんぴら、桜の葉
- 風干しシシャモの焼き物
- 八寸には、フグの白子・ポン酢・芽ネギ、汲み上げ湯葉にウニ、割り山椒に切った柚子釜にミスジの幽庵焼き・エリンギ・柿ナマス・もってのほか
- ホタテの貝焼き、割り醤油
- 津居山の蟹
- 焼き柚子釜に、大ちゃんナメコ、ウニ、白味噌仕立て
- 白ご飯、うすたれの止め椀、香の物、釜揚げしらす
- 紅マドンナ、あまおう、ジュレ
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今晩のお酒は「明尽・純米大吟醸・兵庫県産特A地区山田錦精米歩合40%」にしました。開封直後は荒っぽく、渋みも残るんだけど、徐々にそういった点は解消して、キゥイや林檎のような爽やかな香りと甘さ。渋みが消えてしまうと、サラサラと喉を滑るようになる。美味しい。
先付けは、昆布〆のヒラメとカラスミ。昆布〆のヒラメをカラスミの塩分で食べるといった感じかな。カラスミ残りは微か。もう菜の花が出てきた。
お得意のカブラのみぞれ仕立ての椀。カブラの甘味が吸い地に移って旨い。
お造りには、ふぐ、中トロ、赤貝、いか。フグは、藻塩・ワサビ・すだちでと言われるが、シンプルに塩だけがいいようです。ポン酢は次善。旨みの出たフグです。中トロと言ってたけど脂十分。
次のお造りに、タコとイセエビ。欠かさずに出るタコは梅肉ワサビが定番。海老は塩がいいな。
箸休めに、北海道のすし屋さんに作ってもらってる甘塩仕立てのイクラを使った飯蒸し。イクラの鮮度が大切ということで、作ってもらっているそうです。プリプリのイクラではなく、口の中で溶けるようなイクラです。柚子の香りがオツ。
焼き物は、まなかつお。腹の部分は脂が乗って味噌と合わさって美味しい焼き物。季節外れというけど、桜で巻いて食べるとエエ塩梅です。
八寸が、出来あがる前に、酒肴にシシャモが焼いて出てきます、風干したオス。
萩すだれで隠れてますが、フグの白子がポン酢、汲み上げ湯葉にウニ、ミスジの幽庵焼きがメイン。
ホタテが貝焼き、ヒモも付いてますが、写真は食べた後でした。八寸の所で「レンコンパン」そしてここで「ブリオッシュ」が出るけど、この貝の煮汁に浸してパクパク。
津居山の蟹が出てきました。白いタグが付いていないそうだ。あれぇ?噂では、境港に揚がった蟹を津居山に陸送して茹でて出荷しているということがチラホラ。その為に、白いタグが付いているんだとも聞きます。困った話ですな。
柚子釜焼き。蒸し料理ではなく、ちゃんとコンロで焼かれております。白味噌仕立てで、でっかいナメコにウニ。ナメコだけでいい味が出ていて、ウニは余分。山玄茶はウニを使いすぎだと思いますな。ナメコでトロンする白味噌の餡が美味しいです。
ご飯は、白いご飯。カラカラになった梅干し、釜揚げシラスで軽く二膳。鰻茶漬けやカルボナーラを食べると過ぎてしまうので、残りはお持ち帰り。
水菓子は、紅マドンナにあまおう。一気にイチゴづいてしまった。
和菓子は、栗金団。粗目の裏ごしのようで、ざらつく感じ。
平成23(西暦2011)年9月21日
予約の時間が来たので、「祇園・山玄茶」へ。 昼は台風の影響で、キャンセルが多かったようだが、夜は一組さんが新幹線が止まってこられず。カウンターはちょっと余裕の広さ。
- 蒸しアワビ・ウニ・岩ノリ・オクラ、割り醤油
- 日月椀には、焼き霜のハモ、東寺湯葉、松茸、青菜、人参、柚子
- お造りには、よこわ、ヒラメの昆布〆、ボタンエビ、イカ、ワサビ醤油と塩、
- 替わりのお造りには、タコ、焼き霜のハモ(ひとつは梅干しワサビ)
- 酒塩焼きのカマスの飯蒸し、栗・銀杏入り
- 酒肴に梅干し・イカのゲソカリカリ揚げ
- イセエビの焼き物
- 虫駕籠の八寸には、ほうれん草・ホタテ貝柱と松茸のお浸し、葉皿に柴漬けを巻いた鴨ロース・大徳寺納豆鋳込みの衣かつぎ・クリームチースを挟んだ庄内麩・揚げ銀杏、割スダチにはワタリガニと新イクラ、ガラスの器には鯖の生寿司・九条ネギ・黄身酢、蓮根パンが別皿
- 酒肴に豆しまあじの味醂干し
- 子持ちアユの唐揚げ、揚げ蓮餅、アスパラガスの天ぷら、レモン
- イチジクのゴマ和え。松の実
- もずく酢、クラゲ、とろろ、木の芽
- 若狭グジの酒蒸し、豆腐、ポン酢醤油
- あきたこまちの白いご飯、香の物、止め椀(うすたれ)、カルボナーラご飯
- グレープフルーツゼリー、シャインマスカット
- 栗金団
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今宵は滋賀の湖西・高島の「萩の露・大吟醸・平成23年度新酒鑑評会斗瓶取り出品酒・精米歩合35%」。呑みかけでは、酸味を感じる酒だが落ちつくと、林檎の香りが立つ。フルーティな香りが味わいを濃厚にしているけど、くどくは無くキレイにさばける喉越し。徐々に冷えるとマスカットの香りも開き始めて、甘味も感じるようになる。「吟醸の香りが、飽きるという人がいて最初は良いけど・・」という不埒な人間もいるけど、むちゃは大好き。飽きないし、喉を滑るように酒量が増える。食事の最後まで、時間による味が変化がなく、美味しい。(瓶の写真は近そうなエヅラの写真をwebから拝借。正確なのは後日・・・)
高台に香合が乗せられてできます。アワビ・岩ノリ。後ろにウニが隠れてます。もう一つ材料があったような記憶ですが・・・材料を重ねて旨さを出そうとする特徴を感じます。しかもウニは頻繁ですね。
日月椀には、はも松。ここでも東寺湯葉が加わってます。長野産の松茸。だんだん香りが強くなってきてるようです。
お造りは、二皿出るスタイルになりましたね。昨日は定休日だし、台風の影響もあって魚は心配してましたが、数はそろっているようです。北海道のよこわ。ヒラメは〆ておいておいたのかな?ちょっと昆布の香りが強いようだけど、塩と柚子とで消されて旨かった。ムチーとしたボタンエビ。
二皿目には、梅肉がたっぷり出てくる。タコと焼き霜のハモ。一切れのハモの上には何時漬けたのか分からない皺皺の梅ぼしをちぎって乗せ、皮目にワサビが塗ってありありました。
飯蒸しには酒塩焼きのカマス。飯には銀杏と栗。〆のご飯はシンプルに白いけど、飯蒸しにはいろいろ混ぜ込むのはこの店の流儀?。
酒のつまみに、先ほど鱧に乗っていた梅干しがちぎって出てきます。塩が吹いているので、ほんとにチビチビで十分塩っぱ〜!定番となったイカゲソのカリカリ揚げも出てきます。
今日は、目の前にコンロが出てこないんですが、イセエビが焼かれて出てきました。(後で他のお客さんにはコンロが出てきてた)。長崎産と聞こえてきた。一匹。
虫駕籠の八寸には竜胆が添えられて出てきました。独特の遊びの品は、庄内麩の中のクリームチーズ、賀茂と柴漬け、でしょうか?そんなに悪くない味。蓮根パンが出てきましたが、どれに合わせていいやら?
能登半島の小さいシマアジの味醂干しが酒のつまみ。
そういえば玄関脇の水槽に泳いでいました。安曇川の子持ちアユを唐揚げ。比●山荘と同じ半天然もの。小降りに育ててあります。アスパラガスと蓮餅が油物。
イチジクの定番の組み合わせ。
もずく酢。珍味めいたのが続きます。
むちゃ用のスペシャリテは、若狭グジの酒蒸し嬉しいけど、外れも多いグジの頭の料理ですが。今日は食べられます。少し出汁に酒が残っているんだけど、魚の方は美味しい。残った酒が苦味になっているのだと思うけど、飲み干せない。魚を食べるのが下手な輩は、橋で突けるところだ食べてあとは残す人が多いですけど、それがマナーと思ってるんでしょうかね?食べ残った皿の上はかえって見苦しいのですが、イカが出なものか。骨の周りの部分ならではの美味しさを無駄にするのは惜しい話だし、お魚さんの大事な命は綺麗に食べてあげなきゃ、成仏できませんよ。
一人でも釜で炊いてくれるご飯です。メインディッシュはご飯と説明してますが、それはどうかなぁ?キヌヒカリだったり、コシヒカリだったり、説明がそれぞれのグループで違っているように聞こえるのですが・・・むちゃには「あきたこまち」だそうだ。まぁ大将がそういうんだから、そうなんでしょう。キヌヒカリもあきたこまちもコシヒカリ系ですから、たぶん食べ比べても分からないだろうな。いつもたどり着けない「ライスカルボナーラ」を二杯目に作ってもらって、残りは持ち帰り。「ライスカルボナーラ」は作り方を喋りながら、積み上げていきます。ご飯、醤油を注いだ卵黄(半個)、ぶぶ鰻(刻み)、ご飯、卵黄(残り半個)、鰻、じゃこ、揉み海苔の順番で完成。グリグリかき回してガシガシ食う。
デザートは、グレープフルーツのゼリーに、シャインマスカット。
お菓子は、ユルユルの水羊羹と栗金団とが用意されているけど、栗金団だ。舌にじゃりじゃりとした食感が残る程度に裏ごしした栗金団。
平成23(西暦2011)年8月18日
予約の時間が来たので、歩いて直ぐの「祇園・山玄茶」へ。雨は上がったけど、相変わらずムンムン。ちょっと歩いただけでじわっと汗が浮く。カウンター一杯。滋賀県からのお客さんが今日もお知り合いを連れて来てはります。
- 先付けは、ウニ豆腐、ウニ、オクラ
- お椀、ウナギ、冬瓜、黄ニラ、芽青梗菜、芽ネギ
- 一つ目のお造りには、中トロ、やりいか、あこう、チコリ、マスカルポーネを溶かした醤油、おろしポン酢醤油
- 二つ目のお造りには、タコ、ハモの一枚下ろし、後で、焼き霜のハモが、ポンとおまけ、ワサビを梅肉に溶かして
- 道産さんまのお寿司、甘酢生姜
- 若狭グジの焼き物、からし蓮根、油焼き、割り醤油、スダチ
- 八寸には、菊の葉皿にセロリに金山寺味噌・玉子しんじょう・風干しのキスの一味焼き・茄子のコンフィのオコゼ巻、壺壺にもずく酢・クラゲ・生姜、ホオズキにハモの子玉子とじ・子芋と茗荷、グラスにいちじくのコンポート、手塩に蓮根パン
- 酒肴の珍味に、白身魚のポン酢和え、イカゲソのカリカリ揚げ
- 進肴にゴマ豆腐、エビ、ウニ、蒸しアワビ、赤万願寺、カラシ風味の割り醤油
- 毛蟹と白ズイキ、生姜風味
- 鱧松鍋、スダチ
- 鱧雑炊、香の物
- 水菓子には瀬戸ジャイアンツ、黄桃のコンポート、レモンのシャーベット、白ワインのゼリー
- 白小豆の水羊羹・黒蜜
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冷たい麦茶が出てきました。
今日のお酒は香の泉・大吟醸造酒・全国新酒鑑評会出品用仕込22号・三木市山田錦(精米歩合40%)という鈴鹿の石部のお酒。10℃前後(?)では、マンゴのような甘い香りと味が最初にやってくるが、キレはいい。次第に温度が下がると、デラウェアのジュースのような甘い口当たり。余韻はフルーティだけど、嫌味がなくゆっくりと消えていく。
先付けは、オレンジ色のウニ豆腐と色が一緒の海胆。青味はオクラ。味は濃いけど甘味はイマイチの海胆でした。
お椀は、鰻。タレを付けて焼いた鰻を蒸し缶で蒸しあげてあります。出汁の繊細さは感じられないけど、鰻の旨みがいっぱい。旨みを吸った冬瓜。お得意の黄ニラ。鰻の上には生姜が持ってありますので、丸仕立て風の味わい。一色産でした。
一つ目のお造りは、近頃押しているマスカルポーネ醤油とおろしポン酢が出てきます。中トロ、やりいか、あこう。面白いけど、まだ慣れないマスカルポーネ。
二つ目のお造りは、梅肉で食べるというパターンが出来あがったようだ。イカも入れていいと思うのだけど、お馴染みのタコに、今日は鱧。「一枚おろし」というのは、この店で聞く名前ですが、既にお馴染み。食べてる途中で、焼き霜がポンと置かれました。お客さんに出した後の余りものですけど、嬉しいものです。
秋刀魚のお寿司。口の中で溶けるような秋刀魚。
焼き物は、ぐじ。いてる途中で皮目に油を塗っているらしく、皮目は揚げたようにパリパリ。全然辛くない辛子蓮根。魚好きには、骨の甥食べにくい部分ほど「食ってやるぅ」とテンションが上がるんですが、最近骨が喉に触ることが多くなってきたようで、気を付けないと。喉が狭くなってきているかもと思うと、睡眠時無・・症とかも疑わしくなってくるしぃ。
八寸。菊の葉更に、今年も田辺市の「丸六」の金山時味噌が乗ってます。セロリに合います。蓮根パンに会うと教えてくれたのが、鱧の子の玉締め。ここでは茗荷に子芋を混ぜて煎り卵風。もずく酢に食感を足すのがクラゲ。ふと気付いたんですが、クラゲってどんなクラゲなんでしょう?気になるなぁ。イチジクにはシナモンパウダー。
お酒を呑むお客さんには、料理が空いた時の為に珍味が用意されてます。いろんな魚(白身だけど)の端っこの部分を集めてポン酢で和えたものと、ゲソをカリカリに揚げたん。揚げたてなら美味しいだろうなと、いつも思います。
勧肴はゴマ豆腐。シンプルなゴマ豆腐が多いですが、ここではいっぱい盛り込んであります。四角いバットに薄く流し込んで固めたゴマ豆腐を、切り取って皿へ。その上にエビとウニ。覆いかぶせるようにもう一枚のゴマ豆腐で覆いこんで、エビとウニを埋めます。更に蒸しアワビを乗せて、赤万願寺を添えます。最後に辛子を溶かしこんだわし醤油を周りに流して出来あがり。辛子がいいアクセントで旨しゴマ豆腐。やり過ぎ感はありますな。
生姜の風味が効いた毛蟹の酢の物。不思議とコクがあります。
カウンターの後ろにズーッと置かれていた松茸は、むちゃの為だったようです。まだ韓国産とのことですが一本分を使いきって鍋の中。鱧はしゃぶしゃぶ風に火を通して、鱧と松茸を一緒に口に運ぶように岩はります。タマネギも菊菜も豆腐も全くなく、混じりけなしの鱧松。いい味の出た鍋出汁を使って、雑炊にしてくれるというので、飲み干さずに残して置きます。
いつものお自慢の実家・日野町の「きぬひかり」がお釜で炊かれて出てきます。軽く一膳取り分けて、雑炊をご主人が作ってくれます。鱧一切れが追加。薄味の雑炊ですが美味しい。残った白ごはんは、詰めてもらいます。塩を吹いた梅ぼしと一緒。「きぬひかり」はお友達の著作「酒米ハンドブック」には「こしひかり」に負けない食味だったかな。お家でも炊いております。
他のお客さんには、パッションフルーツのゼリーが出てるけど、残念。違うところは、レモンのシャーベットに、黄桃のコンポート。白ワインのゼリー。
お菓子には、小豆餡のかき氷とユルユル水羊羹が選べます。水羊羹は高価な白小豆を使っているというので、迷わず「白小豆の水羊羹」を選択。柔らかさはいつもと同じ。初めてのお客さんはみんな驚かはりますな。
草津のイタリアンで「日野町の夏鹿」がでたよ、という話をしたんですが、日野町の鹿による食害は酷いものだそうだ。山を囲う様にフェンスをしたせいで、人が山に入れなくなって、山は荒れる一方で、人の気配が無くなったことで鹿は更に傍若無人。キノコも山菜も消えちゃったそうだし、採りにも行かれないということ。で害獣駆除をしているそうだが、需要の開拓も出来ていなくて、供給ばかりが増えてしまって、ハンターさんは知り合いのところへ配っているという。現地では価値がないようです。日本の林業問題が料理屋で浮き彫りになっているかのようです。
平成23(西暦2011)年7月7日
予約の時間が来たので、歩いて2分ほどの「祇園・山玄茶」へ。少しだけゆったり目のカウンターは、珍しく女性客が少ない。板前を空けてくれてました。
- 蒸しあわび、鱧、青ズイキ、ジュンサイ、オクラ、花穂、梅肉、冷やし餡
- お椀には葛打ちアコウ、焼きナス、花丸胡瓜、柚子
- お造りには、中トロ、甘エビ、甘手カレイ、針茗荷、マスカルポーネ醤油、ポン酢醤油、ワサビ
- 二つ目のお造りいは、タコ、剣先イカ、淡路の海胆、防風、藻塩、醤油
- キスの一夜干しの飯蒸し
- 由良川の鮎の生姜醤油焼き
- 安曇川の鮎の塩焼き
- 八寸には、鱧の子の塩辛と白海老、毛蟹・タタキオクラ、ホウズキにいちじくの胡麻だれ、ちまき寿司、フォアグラ入りの琥珀羹、塩ウニ鋳込みの小芋、山桃、とうもろこしのかき揚げ、れんこんパン
- ゲソのカリカリ揚げ
- 車エビの炭火焼
- 岩牡蠣、おろし、レモン
- 甘鯛・冬瓜・煮茗荷の茶碗蒸し、振り柚子
- 白ご飯、ちりめん山椒、香の物、止め椀、自家製五年物の梅星。
- 宮崎産マンゴ、佐藤錦
- 水ようかん
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今宵は、大将のご近所・水口の「美富久・大吟極醸・袋吊り斗瓶囲い大吟醸・Lot No.65・兵庫県酸山田錦精米歩合45%」を、全国新酒鑑評会入賞ご祝儀に呑んでみましょう。最初はまだまだ渋み・苦味が喉に残って、痩せた酒だったんですが、まず梨やマスカットのようなフルーティさが出てきます。それと同時に渋みが減ってきて、更に甘味が開くようになると、すっかり苦味が消えて、優しい円やかさを感じるようになります。生きものですなぁ。苦味が無くなってからは、すべての料理に合いますが、提供の仕方は難しい。今日は広口の片口に入れて出してくれましたが、トックリのような器なら、味や香りが開く時間が変わってくるだろうな。冷蔵していても味に変化がするので、開栓後はお早めに・・・。食事の終わる頃に清々しい酸味が出てきた。45%の精米歩合でこの味が出て、このプライスなら、お買い得なお酒だと思います。
先付けは、蒸しアワビと皮霜の鱧。鱧・ズイキ・鱧・ズイキと重ねた上から梅肉がトロン掛けられてます。ジュンサイが散らされて旨出汁が貼られてます。
椀種はシンプルだと言わはりますが、派手なお椀の柄。夏の魚は、鱧とアコウ(キジハタ)がツートップやねぇ。
一つ目のお造りは、中トロ、甘エビ、甘手カレイ。面白いのはマスカルポーネを溶かしこんだ醤油。肝醤油の本家取り。コクは出てますが、チーズの香りも僅かに感じるところで、許容できるかできないか個人のした次第やね。嫌だったら、普通の醤油も出してくれるでしょう。
二つ目のお造りは、タコイカにウニ。ウニをトッピングしているので、いつもの梅肉ワサビではなく醤油、塩。
キスの一夜干しを乗せた飯蒸し。ほんの一口。
鮎が一匹出てきました。生姜醤油のつけ焼きで、魚籠に笹。大き目の鮎で、ちょっと不安がありました、頭から食べられました。スタッフが「大丈夫です」と言ってくれればいいんですけど、「大丈夫だと思います」という返事は困りもの。
一匹だけかぁと思っていたら、安曇川の小振りの鮎が塩焼で出てきました。大きく育っている方が鮎の香り(鮎の加齢臭)と苦味があるようで、物足りなく感じるサイズでした。塩焼にはタデ酢。トロミのあるタイプ。
お祭りらしい粽を盛り込んだ八寸ですが・・・蘇民将来の子孫じゃないよ!手に入らなかったとは、笑っちゃった。塩辛とは思えない塩梅の鱧の子。白エビが効いているとは思えないほどで浅漬けやね。甘いものが目立つ中、首をひねったのはフォアグラの琥珀羹。琥珀の部分が美味しくないし、フォアグラとは合ってないね。蓮根パンが出てきて、藻塩が添えられてますが、ここにもマスカルポーネを乗せてくれます。八寸をパンに乗せてもいいんだろうけど、チーズ乗せただけが一番しっくりきます。
料理の合間に酒肴でゲソ。
炭火のコンロが目の前に置かれて、くし刺しの車エビ。スダチをギュッとね。頭の部分は外してくれますので、ミソと足とは一緒にバリバリ。
島根の岩ガキ。小降りですが、暑くなってくると小ぶりでも旨みが増してきます。
炊き合わせは茶碗蒸し。出汁たっぷりで、冬瓜や茗荷も出汁に浮いております。甘鯛はちょっぴり。
お釜の白いご飯。ちょっと柔らかめね。止め椀はシジミの薄たれ。食べ切れないご飯は、詰めてもらいます。
水物は、マンゴニサクランボ。溶ける水羊羹も続いて出てきます。かき氷も勧めてくれるけど、そこまでは要りません。
平成23(西暦2011)年5月3日
漁師さんも連休で、食べに伺うのも避けたい気分だけど、「祇園・山玄茶」で晩ご飯。
- 蒸しワサビと本ミル貝の加減酢、わらび、干しコノコ、独活、木の芽
- お椀が、鱧・梅肉、丸ナス、黄ニラ、牛蒡、花柚子
- お造りが、中とろ、車エビ、鯛、シマアジ、金魚草、ワサビ、スダチ、藻塩、醤油
- 二つ目が、下津井の蛸、愛媛の鳥貝、あおりいか、ワサビ、梅肉
- アナゴの飯蒸し、茗荷風味、揉み海苔
- 蓮根パン
- 鱧の子・長芋、鯛の粽寿司、鯛の白子の酒蒸し・おろし和え、バイ貝、鰻の八幡、ミズジの焼き肉・煮た花山椒、フルーツトマトにマスカルポーねチーズ
- 安曇川の鮎の塩焼き、タデ酢
- 焼き物は、舞鶴の鳥貝、塚原の筍・醤油焼き(木の芽とウニ)、スダチ
- 毛蟹、蟹酢
- 鯛の酒蒸し、ほうれん草、筍
- 炊き込みご飯は、筍・ホタテ、パプリカ、止め椀、香の物
- 宮崎マンゴ、信州産香夏錦
- ヨモギ金団、水羊羹
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今日のお酒は、頑張れ岩手の「南部美人・純米大吟醸・山田錦精米歩合40%・9号酵母」にします。すっきりとした甘味が口の中に広がるんだけど、喉越しは軽やかで、甘味が残らない。甘味があるということは糖分があるんだろうと思うのだが、べたつく甘味が全くなく、余韻がいい。砂糖を磨いて蜜を取り除いた和三盆のような爽やかな甘味。甘露だ。日本料理には、甘み成分が多少とも含まれるので、適度な甘味をもったお酒は間違いなく合うと思います。
先付けには、アワビとミル貝。本ミルは旨いなぁ。干しコノコ(ばちこ)は炙らずに出てきたけど、塩分としては無くてもいいかな。甘い酢の加減が好みだ。
お椀は、もう鱧!どこのか聞きませんでした。やっぱりちょっと早いかなって印象。賀茂ナスを使いたんだろうが、まだ丸ナス。早い農家は出荷しているだろうな。油通ししているので油が浮きます。黄ニラを椀種につかうのもここが早かったね。花柚子が出てきて華やかなお椀。
屋形船の向には、中トロ、車エビ、鯛、シマアジ。中トロ以外は塩とワサビ醤油で頂いてみる。どちらも結構な味。お椀に続いて花が添えられていると華やか。葉懐敷はワサビの葉っぱ。食べられないものは海老の尻尾とスダチ。
二つ目の向こうは、ワサビ梅肉のお造り。生タコ、あおりいか、生トリ。
煮た穴子を炙って焼き目を付け、蒸し缶で蒸しあげた飯蒸し。もち米には茗荷を混ぜている(らしい。香りが飛んじゃった?)
吉田というパン屋さんで焼いてもらっている蓮根パンが、でてくる。蓮根は山玄茶で用意しているという。食べ方は自由ということで、何をトッピングしてもええみたい。バターたっぷりのブリオッシュは白味噌ポタージュに合わせて出てくるのだけど、これはパンは出来たが食べ方が決まってないという意味でしょう。柔らかくてむっちり。
八寸は舟形の器に、菖蒲とヨモギの飾り。季節らしく粽のお寿司は鯛。鱧の子・鯛の白子はいつでもどこでも美味しい食材。珍しいのはお凌ぎでお寿司に使うミスジを焼いてあります。ヨモギで見えないけどチョビット花山椒を甘く炊いたのが載ってます。けったいなのはトマトにマスカルポーネ。
魚籠に焼かれた鮎が二匹。滋賀県安曇川産。タデ酢。
さらにコンロが出てきて、焼き物。先月末に解禁になった、舞鶴産の鳥貝。大きい。生もいいけど焼いてもね。塩か、スダチか・・・どちらもいい。ミル貝が出て、鳥貝がでて、二大好物の貝が出てきて言うことなし。その後で塚原のタケノコ。醤油焼き。半分は木の芽、半分は海胆。蓮根パンにも海胆。
毛蟹がでました。なんだか意外な食材の酢の物。
珍しく、スペシャルな(他のお客には出さないという意味の)酒蒸し。頭半分、カマは二個。鯛は錦の「まるやた」の明石の桜鯛。美味しい鯛なのだが、蒸し汁が・・・苦い。酒が十分煮切られてないんだろうなぁ。本当なら飲み干すところなんだが、無理。チリ酢で食べるので、そんなんでも鯛は食べられます。蒸し物を出してくれてうれしいのだが、外れも多い。頑張ってくれたまえ。
ご飯は、パエリア風?タケノコご飯なんだけど、ホタテの貝柱。派手な色のパプリカ!タケノコが霞みますなぁ。二膳いただいても詰めてもらいます。
宮崎のマンゴに長野のサクランボ。
お菓子、ヨモギを使った百合根の金団。餡入り。もう一つユルユルの水羊羹。口に入れた瞬間に崩れる柔らかさ。
連休中で魚屋さんもお休みの中、特別に回して貰わなくてはいけないそうだ。という状況で、お昼も夜もキャンセルがあるそう。ここもキャンセル待ちのお客さんがおられるようだが、今晩のキャンセルは、予約時間の30分前だったそうで、材料が無駄になったと、笑いながらも機嫌が悪い。材料代だけは請求するとおっしゃっていた。どこの店でも同じだけど、キャンセルはお早めに。
平成23(西暦2011)年3月17日
芝居が跳ねて、「祇園・山玄茶」で晩ご飯。もう帰られたのか、キャンセルなのか分かりませんが、カウンターは二組がもうご飯も済んでいた。座敷は埋まっているようです。キャンセルが出ても、埋まるそうだけど・・・。
- 先付けが高杯に、ミル貝・独活・バチコの加減酢、菜の花と焼きウニ
- お椀が、イセエビ真蒸、タケノコ、若芽、鶯菜、木の芽
- お造りには、マグロ、鯛、ボタンエビ、イカ、サヨリ、サザエ、防風、醤油、塩、梅煎り酒、スダチ
- 赤貝のお寿司、ヒモ
- 煮アナゴの炙りのお寿司
- キンメ鯛の酒塩焼、?
- 蕾の桜の枝の八寸は、六角のぼんぼりに、鯛の酒盗に白海老・刻み長芋、花びらの器にホタルイカ・ワケギ・イカ・酢味噌和え・土筆、海老の昆布〆・大根と蛸の旨煮・ウルイの黄身酢和え
- 油物が、ホワイトアスパラガス・アブラメ・空豆の餡かけ、白髪葱、生姜風味
- 茶蕎麦・温玉・トロロ。揉み海苔
- アワビと花ワサビの鍋・汲み上げ湯葉
- ホタテ・タケノコの炊き込みご飯・振り柚子、上澄みの味噌汁・しじみ、香の物
- ももいちごに三宝柑ゼリー
- 玉子餡の金団・粒餡
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桜湯が一杯出ます。
今日のお酒は、芝居にも登場する水口の「美富久・三連星・純米吟醸無濾過生原酒渡船六號精米歩合55%・(酵母)協会1801+kkk9
」。ぱっと味が広がるが、最初は苦み走って、口辺りはピリピリ、喉はカリカリと落ちて行く。料理は進むにつれて、苦味は料理の味にマスキングされるのか甘味が勝ってきて、ぽってりと膨らみが出てくる。最初から感じる幅のある深みは変わらないけど、くどい味ではない。旨みのあるお酒やね。
先付け二品。美味しいミル貝。菜の花のお親しの出汁を餡かけ風に仕上げてあります。ウニは軽く炙ってあります。
お椀は、海老の身が入った真蒸。真蒸自体には海老が入っていないらしい。徳島のタケノコ。暖かい料理は心が和む一瞬です。
お造りは・・今日はシンプル。沖縄の近海マグロ、牡丹海老は外子乗せ。藻塩はスダチを振って・・・鯛によろしいようで。梅を酒で煎って煮詰めた煎り酒は海老に合うようです。
箸休めに赤貝のお寿司が出ました。手毬寿司風の大きさ。
続いて、煮アナゴをさっと炙ったアナゴのお寿司も出てきた。
焼き物はキンメ。お得意の酒塩に漬けたもの。ふっくらしっとりした食感。油の滴る旨さではないけど旨い仕事。漬け合わせは・・・山くらげだったかなぁ?
八寸には、三皿。鯛の酒盗というのがあるそうです。いわば塩辛と甘い海老の組み合わせに、シャキシャキした刻んだ長芋。海老さんは蒸した後に昆布〆にしているそうだ。ホタルイカは品竿うなサイズでした。
油物は、アブラメとアスパラ(見た目タケノコみたい)の天ぷら。すり生姜を添えた餡かけになってます。
冷やし物で茶そば。最近食べてないなぁと気付く。ウズラの温玉、とろろ。
コンロが出てきて、タジン鍋みたいな信楽の土鍋。中は花ワサビにアワビ、汲み上げ湯葉が入ってます。花ワサビの香味が鍋出汁に移っていい出汁になってます。スダチをギュッと絞ると更に味が広がって旨い鍋でした。最後はちょっと煮詰まって呑むのには濃くなったら、お酒を入れるんだとさ。
今日のご飯は、炊き込み。ホタテにタケノコ。柚子のいい香り。一膳いただいて、折詰にしてもらいます。
くりぬいた三宝柑の中に、ももいちごとゼリー。
もうひとつお菓子。ユルユル水羊羹も選べますが、冬には気分的に欲しくないので、金団。菜の花です。
平成23(西暦2011)年2月3日
祇園・山玄茶」で晩ご飯。今日も滋賀からのお客さんが多いようで・・・。大事なことです。
- 昆布茶がでて、先付けに、津居山の蟹、蟹味噌、ウルイに黄身酢、蟹酢
- お椀は、オコゼの素揚げの吉野仕立て、ゴマ豆腐、菜の花、ワラビ、白髪葱
- お造りは、かわはぎ、オコゼの縁側の湯引き、車エビ、赤貝、醤油、ポン周醤油、肝醤油・オコゼの浮き袋・すだち、防風
- 蛤の治部煮の飯蒸し、芽ネギ
- マナガツオの酒塩焼き、スダチ、熨斗梅と海老のおろし和え
- 蕾の梅の小枝の八寸に、イセエビの天ぷら、蕗の薹の天ぷら・金山時味噌・カラスミを挟んだサヨリの昆布〆、柿ナマス・黄身寿司と数の子の団子の松葉差し、湯葉イクラ、鳥貝・ホッキ貝・ワケギのヌタ
- 節分の、巻き寿司にイワシの丸干し
- 炭火で焼いたアワビの酒焼き、蕪の焼いたん、すだち、割り醤油
- 海胆入りとろろ、花ワサビ
- フグの焼き白子・木耳・百合根の柚子釜焼き
- 釜で炊いたご飯、塩、シラス、香の物、止め椀
- 日向夏のゼリー・ももいちご・ワインのジュレ
- 百合根金豚・小豆餡
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今日は「醴泉・酒無垢・純米吟醸・生原種・富山県砺波産雄山錦精米歩合55%・熊本九号酵母」にしましょう。発売されたのは9BYだったと思うけど、その時は好きでしたなぁ。最初は渋みも感じたけど、食べる時にはふっくらした甘味を感じる雑味のない酒に代わる。和食に感じる旨みのある料理には、よく合う。滋賀のお酒では「鈴正宗」「松の司」「大治郎」の純米クラスがあります。
松葉は、まだまだ高値の蟹のようです。これから天候が回復すれば供給量が増えて、食べやすくなるかも。蟹の甘さにお酒が合います。蟹味噌のような味の濃い料理より蟹の身の方が酒無垢がお似合い。もう明日は立春で、春らしいウルイが添えられてきた。黄身酢とのコントラストもいいなぁ。
お椀は、オコゼを揚げたものが椀種。吸い地は吉野仕立て。それに丸仕立て風に生姜も効いているようです。一気に体が温まります。ちょうど座った席が蒸し缶とコンロの前だったので、よく見られるのですが、他のお客さんはお得意の(蕪の)みぞれ仕立てのようです。それはそれでもいんねぇ。香ばしく美味しいオコゼ。暖かくても溶けないゴマ豆腐。もう明日は立春で、青味に春らしい菜の花やワラビが添えられてきた。菜の花の下味が旨い。
お造りには、珍しく梅肉ワサビの出番がなし。カワハギのお造り。大葉が一枚敷いてあるとはいえ、信楽の陶器に盛り付けるのは好きじゃないなぁ。カワハギは肝がたっぷり入った醤油でいただきます。すでにワサビが入ってますが、肝は醤油に溶かさずペロンと身に合わせた方が醤油皿が最後まで綺麗。コリっとしたオコゼの胃袋もはいてます。車エビ・赤貝({肝・ヒモも)。ちょっとだけオコゼの鰭の付け根か縁側かよくわからないけど湯引きも海老の陰に盛り込まれてましたな。
箸休めに飯蒸し。妙はミスジはお休みのよう。蒸し缶で蒸された飯に目の前で煮た(醤油に絡めたという方が近いかな)蛤を載せて、芽ネギ。煮付けたツケ汁を小さじで上から。
焼き物は、マナカツオ。酒塩に漬けこんでふっくらと焼き上がってます。小鉢に熨斗梅と海老の刻んだおろし和え。
まだ蕾の梅の枝。貝合わせの更に油物と昆布〆のサヨリ・柿ナマス。説明してくれるけどよくわからないのが松葉に刺した黄色い団子。黄身寿司に使う玉子に数の子を混ぜて固めたとか・・・苦労の割に微妙な味。天ぷらはあまりいい(揚げ方が)出来じゃなかったなぁ。昆布〆のサヨリは昆布〆らしい粘りで・・・も、カラスミと合うかなぁ。湯葉とイクラ、ヌタ和えは美味しい。鳥貝にホッキ貝にワケギに土筆の穂。
続きも八寸扱いかな。節分のイワシと恵方巻きに、柊。イワシは丸干しの塩分を酒塩に付けて抜いたもの。丸干しにしては柔らかく焼き上がってます。きゅうり・穴子・厚焼き、干瓢、ほうれん草(三つ葉?)の巻き寿司を一口。
お得意の丸い大きなコンロの焼きものですが、他のお客さんはイセエビ。奇数のむちゃは、アワビのようです。貝の上で酒焼き。一緒に蕪も焼いてます。割り醤油はオプション。アワビのひとつを寿司飯の上に乗せて更に盛り付けて出てきました。後から、肝も焼かれて皿の上。
冷やし物には、ウニにトロロ。花ワサビを炊いた煮汁の絡みをトロロに混ぜているようです。微かにアクセントになっている。上に乗った花ワサビもちゃんと絡みが残ってました。
冬の定番の柚子釜焼き。焼きフグ白子の入った出汁に蕪の摺ったのを載せて、蒸し缶で温めて起き、食べる直前でコンロで焼いて沸騰させはります。柚子釜の蕪蒸しのアレンジですな。最後にワサビ。ここでは、懐かしい料理。
ご飯は白いご飯。今日はお焦げを造らずお上手。若い子が釜で炊いたご飯は美味しさが違うというのですが、半信半疑で聞いておきました。「鰻茶漬け」や「ライス・カルボナーラ」とか用意してはるけど、シラス(ちりめん山椒)で頂いて、詰めてもらいます。講談社現代新書「日本料理の贅沢」には、著者・神田裕行の「かんだ」でも「カルボナーラご飯」という卵かけご飯が登場してます。考えることは誰でも一緒ってことかな。
お菓子は日向夏のゼリーに続いて、百合根金団。
平成22(西暦2010)年11月28日
ケーキ屋から歩いてすぐの「祇園・山玄茶」。相変わらず満員。たまたま一席空いていたのであって、ここも予約が取りにくくなってきました。
- 先付けは、割山椒に、昆布〆の鯛とカラスミの博多、車エビと子持ち昆布の博多、柿膾・ゴマ風味
- お椀は、素揚げの蟹真蒸に餅、平茸、青味大根。紅葉にんじん、柚子
- お造りは、ふぐの薄造りにウニ・芽ネギ、シマアジ、ボタンエビ、スダチ、おろしポン酢醤油、ワサビ
- 二つ目のお造りは、梅肉ワサビで、下津井の蛸、淡路のケンイカ
- 素揚げアマダイの飯蒸し、餡かけ
- 焼き物がマナカツオ、大藤の柴漬け、焼き赤カブ、スダチ、割り醤油
- 八寸の萩すだれを取ると、菊の黄交趾にサーモンの千枚漬け巻き・タラの子の煮付け・シメジとほうれん草のお浸し・黄菊、葉皿に丁子麩にクリームチーズ・渡り蟹にアンチョビ風味の揚げ春巻き・栗チップ・むかご・銀杏、六角の小鉢に大徳寺麩と春菊の胡麻和え
- イセエビの素揚げ、白味噌タレ、揚げ海老芋、赤万願寺、アスパラガス、トーストしたブリオッシュ
- 津居山の浜茹での蟹、壺壺に蟹みそ、生姜醤油
- 焼き柚子釜に、蒸しアワビ、なめこ、雲子
- 白ごはん(塩ご飯、日野菜醤油ご飯、ちりめん山椒ご飯)、香の物、赤出汁の上澄み・シジミ
- 林檎氷、洋梨・ブランデーゼリー、クリスタルイチゴ
- 栗金団
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今晩は「七本鑓・大吟醸・斗瓶取り・平成21年酒造年度全国新酒鑑評会出品酒・山田錦精米歩合40%」を呑みましょう。ここでは、滋賀のお酒を選んじゃう傾向にあります。柔らかい甘味が喉をさらさらと流れていくイメージ。ただし白味噌とは合わないように思いました。それ以外は文句はないのですから、日本酒と言うのは(むちゃの経験によるとたぶん洋食にも)食中酒に最適だと思います。
先付けは、三品を盛り込んだ割り山椒が出てきます。思いがけない組み合わせですが、汁気の多い柿ナマスは別皿の方がよろしいようで・・・。
お椀は、平茸で隠れて見えないけど、蟹真蒸。津居山だそうです。一工夫の真蒸は素揚げでお椀にコクが出てます。素揚げした真蒸に餅を載せて蒸し缶の中に入っているので、餅と真蒸とが合体してますわ。円やかな吸い地と言うか・・・。
お造りは、フグにウニという組み合わせ。フグはフグ、ウニはウニでも食べたいところだけど、全部にウニが乗っているので、「あ〜ぁ」って感じ。食べ方は二種類。ワサビをおろしポン酢に溶いて食べる方法と、ワサビを載せて醤油で食べる方法。以前出してくれた「カワハギに肝」のアレンジで、「ふぐに肝」は危ないからなんだろうけど、疑問の残る旨さ。以前から思うのはウニを使いすぐのようです。シマアジも旨い。
お得意の梅肉ワサビにお造りは別皿。他のお客さんも別皿になってきてるように見かけるけど、盛り込みだ時のプレゼンが長くて面倒くさいので、別にした方がすっきり。
箸休めに飯蒸しは餡かけ風。グジは素揚げだったと思う。
焼き物はマナカツオ。柴漬け、赤カブ。
すだれに日野町の実家で集めてきたという紅葉を散らしてあります。スダレを取ると小皿三つ。菊皿、葉皿、六角はボンボリ風に紅葉狩りの風景でしょうか?面白いのは葉皿の揚げ春巻きで、具剤はアンチョビで塩味を加えたワタリガニ。松葉が出るころに渡りというのも日本料理屋では珍しいように思いますねぇ。丁子麩にクリームチースはほぼ定番。八寸ならこの程度の遊びは、許されるんじゃないかと思いますね。
派手なイセエビが出てきました。久しぶり。揚げて白味噌御のソースをからめて頂きます。一人のむちゃに申し訳ない半身。海老芋旨し。今日届いたという吉田パンのブリオッシュ付き。
例え蟹の足一本でも出さないと様にならない季節です。津居山の浜茹で。爪の処と、足の下には甲羅の一部。それに蟹味噌。生姜醤油。
蒸し缶で温めていた柚子釜を、出す前にコンロで火にかけグツグツの状態で出てきます。ナメコ・アワビ・雲子。あっさり。
白ごはん。最近の流行りはライス・カルボナーラという卵かけご飯だそうだ。茶漬け鰻、刻み海苔、残っていればちりめん山椒を持って、卵黄を溶き上から掛けてはります。カルボナーラって「黒コショウ」だよねぇと思っているんだけど、茶漬け鰻やちりめん山椒の山椒がその代わりにになっているということらしい。むちゃは、名乗るんであれば玉子と黒七味あたりで十分じゃないかとも思いますけど・・・と、考えながら、卵かけご飯を遠慮して、ご飯の残りは持ち帰り。実はあんまり好きではない。
デザートは洋梨にイチゴ。洋梨にかけられたブランディゼリーがいい味。
平成22(西暦2010)年10月28日
晩御飯の予約は、ケーキ屋から100mぐらいの「祇園・山玄茶」。
- 湯葉とウニ・海老、なめこ、岩茸、黄菊、長芋、花穂、ワサビ
- お椀は、ホタテ団子(梅肉)、松茸、軸菜・黄柚子
- ヒラメの薄造り・肝、縁側、ボタンエビ、北寄貝、ルッコラ・水菜、スダチ、白菜、ミニトマト、ワサビ醤油・おろしポン酢醤油
- 蛸とイカのお造り、ワサビ梅肉、防風
- アナゴの飯の苞蒸し、銀杏・栗入り
- 珍味に、イカの蟹子塩辛、ゲソ唐揚げ
- 焼き物が、白アマダイのつけ焼き・柴漬け、雲子の幽庵焼き・木の芽、蓮根黄身寿司鋳込み
- 八寸には、黄菊の花皿に蛸の軟らか煮・クリームチーズのスモークサーモン巻き・赤コンニャク・銀杏・栗チップ、葉皿に松茸とほうれん草の柑橘酢、鯖の生鮨にタマネギ・パプリカ・人参
- 炭火焼にアワビの酒焼き、肝、ワサビ、割り醤油、スダチ
- 松茸フライ、ぐじの唐揚げ、白髪葱、生姜の餡かけ
- 冷やし物に、しめじ・百合根の茶碗蒸し・白味噌、トーストしたブリオッシュ
- 鯨ベーコンのハリハリ、水菜・ゴマ豆腐、スダチ、割り醤油
- 鯛ご飯。止め椀(しじみ・赤出汁上済み仕立て)、香の物
- フルーツは、代白柿、瀬戸ジャイアンツ、ピオーネ、ブランディのジュレ
- 栗きんとん
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最初に「昆布茶」。
今日は「醴泉・純米・ひやおろし・兵庫県東条町産山田錦(麹米精米歩合50%&掛米精米歩合60%)・9号酵母」。酸味は少なく落ち着いた香りの梨や林檎のニュアンス。喉越しも柔らか。
先付けは、汲み上げ湯葉とウニ。キノコとかも一緒に吸い地でお浸し。
お椀は、ほぼホタテだけという真蒸に松茸。すり身が入っているというけど、まぁ団子です。優しい気分になれる吸い地。
一皿目のお造りは薄造りにしたヒラメ。それぞれに肝が乗っております。旨みの熟したヒラメに肝のコク。ヒラメだけならポン酢醤油がいいと思うけど、肝が絡むとワサビ醤油の方が引き立つような気がしますな。器の中央には(勿体ない気がするけど)縁側を刻んであります。ボタンエビに北寄貝。あまり美味しい印象がない北寄貝です。
お造りの替わり皿は、イカと蛸。ワサビ梅肉で食べるものが出てきます。今まですべてを盛り込んで、食べ方の説明が長々しかったけど、この方がこの店の提案に慣れてない人には、分かりやすいだろう。
お凌ぎは飯蒸し。本物の藁苞を使った苞蒸しで出てきました。量箸を持って中央に寄せると真ん中が広がりますので、取りやすくなります。一口。栗と銀杏入りだそうです。(というのも銀杏が口の中で判別できなかっただけ)
食事の時間が空く時には、ドランカーには珍味がさりげなく用意されている。イカに蟹子が入っているオレンジ色の塩辛。お造りで余ったゲソを利用した唐揚げ。カリカリ。
焼き物が二つで、シロアマのつけ焼きと雲子の幽庵焼き。今シーズン初めての雲子カナ?
一期一会の文字が焼かれた板でカバーされた縁折りの八寸。花皿、葉皿、ガラス皿。最初は変だと思っていたチーズとサーモンもだんだんと馴染んでくる。サーモンにチーズ、カットした野菜をサンドにして食べるんだから、日本料理とは言えないけど、旨い事には違いない。生鮨をサラダ風にするのも、馴染んでくるかなぁ?
板前に駕籠が運ばれてきて小振りだけど生のアワビがグニグニと動いています。他のお客さんはイセエビにチャダーチーズを載せて焼いたんが出ているようです。カウンターに大きな炭の入ったコンロを置いて酒を振りかけ焼いてくれます。焼き上がってから肝を取り外して切り分け、肝を刻んで盛り込んで出てきました。
冬らしいと言うか「餡かけ」で、松茸とぐじのフライ。生姜風味。今年は松茸をフライにするのが流行っているんでしょうかねぇ。フライにでもしてみようかなというぐらい豊作とい事かなぁ。
冷たい茶碗蒸しに、パン。冷たいと白味噌の香りが活きないと思います。それにパンは暖かい料理の方が合う。とはいうもののコースの流れから冷たいものを挟んでくれたんでしょう。
飛騨コンロに仔鍋が出てきて、出てきた名場の材料は鯨のベーコンです。茶巾に搾った白ごま豆腐が出汁の中で泳いでおります。ハリハリ。ベーコンで水菜を巻いてしゃぶっとしたくらいがいいようです。鍋出汁に味が付いているしベーコンの塩気で、何もつけずに食べてもいいし、スダチも合います。最後は当然スダチを絞ったお出汁を飲み干します。臭みのないベーコンでした。
お釜で炊きあがったのは、一般客とは異なって鯛ご飯。松茸ごはんは外してくれはったやだけど、思い出してみれば、今シーズン松茸ごはんを食べていないような・・・・。
フルーツには、ブランディのジュレ。
栗金団が、ゆるゆる水羊羹かの選択で、しっとり栗金団を選びました。
平成22(西暦2010)年9月30日
晩御飯には、お弁当のお礼も兼ねて「祇園・山玄茶」を予約。相変わらず人気店。カウンターのお国は「着せ綿」の飾り。
- アワビの酒煮、淡路の海胆、うど、おくら、岩茸、振り柚子
- 土瓶蒸し、鱧・松茸・海老真蒸、三つ葉、百合根、銀杏、スダチ
- お造りには、鯛、しまあじ、車エビ、イカ、ワサビ、梅肉、塩、醤油、スダチ
- のどぐろの炙り寿司、スダチ・塩・ワサビ
- ぶりの酒塩焼、タマネギ・水菜のサラダ仕立て、チリ酢
- 虫駕籠の八寸には、ホタテとほうれん草、秋刀魚の生寿司・九条ネギ・黄身酢・レモン、イクラ・?、銀杏・湯葉の有馬煮・クリームチーズ入り庄内麩・エリンギの炊いたん、珍味でイカの唐揚げ
- 焼き物が、車エビ、松茸、スダチ、塩。割り醤油
- アサリの冷やし白みそ汁、食パン
- 油物が、子持ち鮎とウルカ・アンチョビの春巻き、赤万願寺、イチジク、れもん、珍味でゴリの炊いたん
- 鯛の酒蒸し、豆腐、小松菜、チリ酢
- しろごはん、塩、しらす、香の物、赤出汁の上澄み
- ピオーネ、柿、キウイ、レモンのシャーベット、白ワインジュレ
- 白小豆の水ようかん
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紫蘇香煎茶で潤い。
今宵のお酒は、「松の司・2009(21BY)選別純米吟醸・ひやおろし・竜王山田錦精米歩合(麹米50%&掛米55%)・環境こだわり農産物認証・金沢(自社保存)酵母・限定300本/720ml&700本/1800ml」にしました。きりっと冷えると、二十世紀やマスカット、パイナップルのような香りが混じり合って爽やか。でも食事の邪魔にならない綺麗さ。温度があがると甘味が増して旨みと幅が出ますが、それでもキレはいい。
先付けは、アワビの酒煮。淡路の海胆と一緒。アワビもウニも旨いけど、張った出汁も旨い。
具だくさんの土瓶蒸しでした。松茸いっぱい。いっぱい入っていて文句言う人はおりませんわなぁ。海老に鱧と旨みもいっぱいで、お出汁も旨みたっぷり。
お造りは、いつもより控えめな盛り付け。オリジナルな組み合わせもなし。
お凌ぎのお寿司には、初めての「のどぐろ」。のどぐろの生を握って、目の前で炙って見せてくれます。バチバチと脂がはじけてますな。滲みだした脂を落とすことがないだけにしっかり味わえます。脂ぽくなりそうなところを、塩とスダチで〆てます。流石に脂が多いので、てんこ盛りのワサビが効きません。
北海道のブリのノリが良かったというので、焼き物で出てきました。酒塩焼き。一口はそのままで味わって、その後は、チリ酢をドボっと掛けてサラダ風に食べるようです。思ったほどの脂っぽさはなく、あっさりいただける。
虫駕籠の中に八寸。それとは別に銀の葉皿にゲソの唐揚げ。
大きな丸型の卓上火鉢が出てきて、はみ出しそうな車エビが串刺し。ピクピクの生殺しで焼かれちゃいます、松茸も一緒に蒸し焼き風に待ちます。熱々の車エビの皮を御主人が、向いてくれはって、取り皿に取ってくれはります。ぷりぷり。頭も焼き上がって、ガリガリと食べちゃう。
汁物が一品挟まれて、白味噌仕立ての冷製。僅かに味噌を合わせているらしい。アサリ入り。特別注文の食パンが付いてますが、そのまま食べたほうがいいように感じる。
油物のメインは、春巻き。まだ玄関の水槽には子持ちの鮎が泳いでおりますが、それを焼いて刻んで、アンチョビとウルカで塩分・苦味を調整した春巻き。割り醤油が付いてますけど、無用です。甘い万願寺。焼き上がるまでに別皿で、ゴリの炊いたん。今年は入荷がまだ二回しかないんだとか。
大鉢で出てきたのが鯛の酒蒸し。うーん?苦い。思うに酒の使い過ぎ。アルコールが飛びきっていないのかなぁ。お酒に弱い人なら、むせるかもしれない。残念。むちゃの好みを知ってくれてるので時々頭を料理してくれるんだけど、見た目の豪華さの割に当たり外れがあります。「タイノタイ」は綺麗に取れます。取りやすいということも「タイノタイ」が喜ばれる一因でしょうな。
今月の中旬から新米に変わったそうです。ご実家のキヌヒカリ。ちょっとユルく炊きあがってました。一膳で断念、お持ち帰り。今日のカウンターはお茶漬け鰻入りの卵かけご飯が人気者でした。玉子掛けは黄身だけなので、白身の部分は勿体ない事になっているようです。
デザートはフルーツと和菓子。高価で希少な白小豆がユルユルの水ようかんに仕上がってます。
平成22(西暦2010)年9月18日
九月大歌舞伎 訪欧凱旋公演・通し狂言 義経千本桜・市川海老蔵 忠信・知盛・権太三役相勤め申し候・昼の部の25分の幕間にお弁当。少々記憶が怪しいし、なんだこりゃというのもある。
- 上段には、ほうれん草のおひたし、からし蓮根、秋鮭の焼き物、海老のアーモンド揚げ、出汁巻き、ワカサギの焼き物、鮭(びわます?)フライ、揚げ麩、ウナギ蒲焼、お造りで鯛にクリームチーズ・ホタテ・焼き霜の鱧、胡瓜と丁子麩の和え物、赤コンニャク
- 下段には、ヒロウス・冬瓜・マイタケの炊き合わせ、じゃこご飯、香の門
美味しいのですが、難点は、座席で食べるお弁当としての工夫が欲しかったところ。お浸しのお出汁や、炊き合わせの煮汁が、多すぎます。不安定な膝の上に置くことを考えれば、汁は控えてほしいものです。
平成22(西暦2010)年8月12日
晩御飯には、「祇園・山玄茶」を予約していた。今日も満席。
- 蒸しアワビ、白ズイキ・湯葉・ウニ、オクラ、振り柚子
- お椀が、はす真蒸、アマダイ、炙ったバチコ、隠元、人参、柚子
- 一つ目のお造りには、油引きした、鱧・あこう・車エビ、ポン酢醤油
- 二つ目のお造りは、焼き霜の薄造りの鱧、鳥貝、蛸、ワサビ、梅肉
- 炙り鱧の寿司、ワサビ、スダチ汁、甘酢生姜
- 鮎の醤油焼き、刻み蓼
- 八寸には、鱧の子の塩辛と白エビ、イチジクの白ワイン煮・シナモン風味、煮バイ貝・胡瓜・黄身酢和え、ホオズキに無きナスと生ハム、キスの風干し・一味風味、ウニ鋳込みの衣かつぎ、クリームチーズ入りの玉子真蒸、セロリ金山時味噌乗せ
- 油通しのナスに霜降った肉のサンド、ゴマペースト、サラダ仕立て、ポン酢醤油
- モロコの唐揚げ・抹茶塩
- 冷やし物に、冷麦、叩きオクラ、じゅんさい、ジュレ
- 岩ガキの田楽味噌鍋、白髪葱、タマネギ・・・焼きおにぎり雑炊・粉山椒
- 白ごはん、塩、しらす、止め椀、香の物・・・お茶漬けうなぎ・揉み海苔、ワサビ
- 桃のピーチリキュール煮、レモンのシャーベット、巨峰、ジュレ
- 練乳小豆餡氷
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自家製梅酒が出る。1年物。
「ようやく出た。旨いっす」と書かれていたと思うけど「大治郎・純米よび酒・2010山廃純米生酒・協会7号酵母・吟吹雪精米歩合60%」が今夜のお酒。今年(平成21醸造年度)から杜氏になった大治郎君が、初めて挑んだ「山廃」だそうだ。でも酵母添加のようです。大治郎らしい幅のある男性的な骨太な味わい。フルーティな香りは控えめ。だけどアルコールが熟れてない荒削りなお酒。利き酒でジュルジュルと香りを吸いこむと、咳き込んでしまうほど。料理によっては、アルコールのピリピリ感も出てくるし、若い酒です。好きな人もいるだろうけど、よく出したなぁ。料理を引きたてることはなく、料理にあうという印象は無かった。(火曜日の「千花」に比べると1/4のプライスだしねぇ・・・)
先付けは、出汁を張った一品で、ボリューム感はないけど蒸しアワビと、白ズイキ・湯葉・ウニを重ねてある。出汁も頂けるが、振り柚子の香りが清々しい先付け。
お造りが、二つに分かれて出てきました。最初が、湯引きではなく油を使ったと言ってましたが、はも、あこう、車エビ。サッと表面に熱が入る程度なので、全然わかんない。ポン酢醤油でいただく。
二つ目が、鱧の薄造り。ここの薄造りは、霜降りにした鱧の身を骨切りしてますが、微妙に骨が残っているのを歯で楽しむという趣向らしい。無い方がいいんだけどねぇ。不思議とネットリ感がある鱧です。鳥貝、蛸と並んでまして、梅肉とワサビ。蛸はワサビ梅肉でも美味しいし、ハモも気にならないけど、鳥貝は醤油の方がいいと思いますなぁ。
定番の名物「ミスジの治部煮のお寿司」が出ない代わりに、鱧のお寿司。骨切りしたばかりの鱧の身を寿司飯に巻き、炙ってます。端っこを切って形を整えて出てきました。もう少し火が通った方が・・・好みです。
魚籠に笹を入れての鮎の醤油焼き。香ばしい醤油の香り、蓼は刻んでパラパラ。
盛りだくさんの八寸。クリームチーズの入った真蒸は、塩気のあるチーズケーキ風。衣かつぎにウニは要らないなぁ。自家製の鱧の子の塩辛は、この季節いろんなものに合わせて出てきます。程よい塩分で旨い。自家製じゃから褒めてもしょうがないけど金山時味噌はいい。欲しい顔をしたわけではないけど、過分にいただいちゃいました。おおきに。
サラダ風の一品は、ゴマ和えのナス。ナスの間には牛肉です。ミスジのようだ。軽く脂をしゃぶしゃぶして落としてあるそうです。サラダにはポン酢を使うようで、ゴマペーストとも絡んで旨い味。水菜、パプリカ、アスパラ・・・
今日市場に行った時に見つけたというサプライズな大きさのモロコ。唐揚げにして出てきました。季節外れのモロコですが、なかなか。冬から春なら焼きますが、そのほかのシーズンは飴煮が多いので、サプライズです。素の唐揚げで、抹茶塩。
鍋が出てきました。中をプレゼンしてくれると、岩牡蠣に田楽味噌が乗ってます。コンロで仕上げです。牡蠣の底にはタマネギ、上には白髪葱。割り下で煮ます。取り皿でたべると、味が合わさって「土手鍋」です。ナルホド。最後トロミの出てきた味噌だれに、焼きおにぎりを入れて、グリグリ。リゾットのように「おじや」。薬味に粉山椒が出てきて、これでもかと入れてやると、あら不思議・・・カレーのような風味になった。これは面白い鍋だった。
で、ご飯は、釜で炊かれた白ごはん。もう説明はいりませんよ。二膳で、残りは詰めてもらいます。
デザートは、桃、巨峰、シャーべット。続いて氷。
KBS京都のアナウンサーで、同局のラジオ編成・制作局長が来られていた。賑やかである。
平成22(西暦2010)年6月27日
晩御飯には、「祇園・山玄茶」を予約していた。今日も満席。一部2回転。
- アワビ・焼きナス・焼きウニ、旨出汁、振り柚子
- お椀が、冬瓜、鱧の葛饅頭・梅肉、蔓菜、黄にら、白髪葱、丸仕立て
- サラダ(カルパッチョ)風お造りには、オコゼ(+肝、胃袋)、こち、シマアジ、車エビ、アンディーブ、パプリカ、ベビーリーフ、トマト、茗荷、クリームチーズ、ポン酢醤油、ワサビ
- 梅肉を使ったお造りには、皮を炙った鱧、いか、たこ、わさび梅肉
- 焼き鱧の蒸し寿司、花山椒、海苔
- 若鮎の生姜醤油焼き
- 八寸には、バイ貝・ホワイトアスパラ・シュガートマトの生ハム巻き、毛蟹とタタキオクラ・生姜風味、鱧の落としとほうれん草・青ズイキのお浸し・海苔、湯葉とウニ、遅れて、白エビとウニ
- コンロで焼いてくれたのが、鳥貝、アワビ、万願寺、スダチ・塩・割り醤油
- 生岩牡蠣、おろし、レモン
- 蓮餅(木耳、百合根)、フカヒレの餡かけ、梅肉、ワサビ
- オコゼの唐揚げ
- 白ごはん、しらす、止め椀、香の物
- トマトの蜜煮・レモンシャーベット・白ワインジュレ掛け、水ようかん
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「黒龍・純米吟醸・吟十八号・福井県産五百万石精米歩合55%」です。春に出たお酒ですが、程よい甘さを伴ったフルーティーさ。あまり冷えすぎない方が甘さと香りとが目立つ。
桔梗の器に冷えた先付け。汗が引く思いです。
銀椀の煮物椀。蒸した鱧に葛をこんもり乗せてあります。上から梅肉で色づけ。工夫は分かるけど、葛が勝っちゃうのはどうもいただけない。お得意の黄ニラ。吸い地もお得意の生姜の入った丸仕立て。
お造りはサラダ風に一皿目。おろしポン酢醤油をぶっかけ。刻んだ肝が旨みを足しているんですが、刻んだクリームチーズもお造りにコクを加えます。新しい旨みが加わることで、魚本来の旨みは味わいにくいですが、たまにはこういうのんも許容しましょう。たぶん初めてのお客さんには出していないお皿。オコゼの皮や骨の部分の揚げ物は、最後に出てきました。
二つ目のお造りには、ワサビ梅肉を使うものをまとめて出してくれはったようです。下津井の蛸はお得意の食材。鱧は皮霜にしてあります。カウンター下の冷蔵庫から出てきたけど、炙りたてのようでほのかに暖かで、運よくいい旨さ。熱を加えたものは暖かい内に食べたいものです。
お凌ぎには、鱧寿司のアレンジ。寿司飯を使った蒸し寿司ですな。寿司飯の中に一切れを混ぜた上から花山椒とつけ焼きの鱧の身。
小さな魚籠に笹を飾って、鮎の焼き物。塩焼きに飽きたでしょうという趣向の生姜醤油焼き。とはいえ、強い醤油の香りはしないので自然な香り。
八寸には、四つの小皿。後から一つ追加。鱧のオトシをほうれん草と食べるというのは面白い。トマトと生ハムはビミョウ。
コンロが出てきて、まずでかい鳥貝を乗せてくれはります。眼前で焼き上がるのを待つ。焼き上がれば、食べやすいように切り分けてくれます。舞鶴産。スダチを絞って、塩も振る。柑橘の香りも消えちゃうほどの甘味。蒸しアワビも焼いてくれます。割り醤油で食べるのがいいようです。野菜は万願寺。
カウンターの楽しみは、次に何が出てくるのかワクワクできることが一つ。岩牡蠣が二つ出てきて、これはお隣さんのご夫婦のだなと思っていたら、どうもお嫌いなようで、一個はこちらの分だったようです。どんどん岩牡蠣が旨くなってきてます。
餡かけが出てきました。醤油餡。フカヒレ入り。蕪蒸しの蕪の代わりに蓮根を用いた蓮蒸し。蕪蒸しと同様に、木耳・百合根・アマダイという組み合わせ。
ほぼ同時に、忘れていたかのように、オコゼの唐揚げ。
ご飯は、白ごはん。お腹いっぱいなので、軽く二膳いただいて、おにぎりにしてくれました。シジミのみそ汁はお得意の赤出汁の上澄み。
餡かけの前に「湖東富貴の古酒」を入れてくれたんだけど、好きじゃない古酒の香りに、料理に合うとも思えないので、デザート酒にしました。レモンシャーベットにワインジュレ。ちょっとお酒を加えてもエエです。ゆるゆるの水ようかん。
平成22(西暦2010)年5月27日
晩御飯には、「祇園・山玄茶」を予約していた。きっちり埋まるカウンター。
- 蒸しアワビ、ズイキにウニ、一寸豆、水前寺海苔、振り柚子
- お椀は、葛うちの鱧・梅肉、賀茂ナス、じゅんさい、黄にら、蔓菜、ばちこ、木の芽
- 舟形に盛られたお造りは、焼き霜の鱧、まごち、いか、たこ。桜草、防風、スダチ、ワサビ、梅肉、塩、醤油
- 笹の器に盛られたお造りは、しまあじ、サザエ、ワサビ、タデ酢、梅肉、醤油
- 鮎の塩焼き、魚籠に笹盛り
- 焼きアナゴの谷中(生姜)飯蒸し、海苔
- 近江牛ミズジのお寿司
- 八寸は、鱧の子の玉子とじ・子芋、鯛のちまき寿司、鯛の白子おろし和え、八幡巻き、生寿司・胡瓜の黄身酢け、シュガートマトにマスカルポーネ、万願寺のお浸し、玉子真蒸、ばい貝
- 宮津産鳥貝の焼き物、スダチ、塩、割醤油
- 毛蟹にオクラたたき、はじかみ
- 茶碗蒸しには、ふかひれ、蓮餅、なす、茗荷、振り柚子
- 白ごはん、油物で、ホワイトアスパラガス・トウモロコシかき揚げ・桜エビのかき揚げ、おろしポン酢、赤出汁の清汁、香の物
- マンゴ、サクランボ、パッションフルーツのゼリー、水ようかん
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先付けは、金杯に蒸しアワビとズイキとウニ、水前寺海苔(寿海苔ともいうらしい)。
今宵は「北島・純米吟醸・中取り・滋賀県産吟吹雪精米歩合55%・小川酵母」を呑みます。派手さは感じないけど、甘味のあるバランスのいい味。穏やかな喉越し。以前の記憶よりは随分と美味しく感じる。むちゃが聞いたところでは、小川酵母は、鑑定官の小川さんが青森の「八鶴」(先日「龍や」でのんだ「はちつる」の蔵)の酵母から分離したらしいということ。吟醸酒には使われずに主に純米クラスの酵母ときいてます。でも、あまり表示にも書かれておりません。
お椀は、鱧に賀茂ナス。もう賀茂ナス出ちゃいました。冬ならお椀の黄色は「黄柚子」が使えますが、この季節は少ないですから、味だけでなく彩りからも、「黄にら」を用いているのだと思います。梅肉の色も鮮やか。
船の屋根を取ったところで、デジカメ。屋根には穴が空いていて、青楓の葉が刺さっております。焼き霜の鱧、まごち、いか、たこ。いつものように、ここでは、タコ・イカは(オリジナルな食べ方で)お勧めのワサビ梅肉で頂きます。この皿では「こち」が美味しい。桜草もエディブル。
二つの向を用意してくれはって、屋形船に盛り込めなかった、しまあじ、さざえ。この皿では「しまあじ」の旨みが濃い。室温でテカテカと光る脂ののりは「はまち」のようだ。次の料理のためのタデ酢でも、サザエはいけますというので食べるけど、それなりでした。
実際には、鮎の焼き上がりが早かったので、笹のお造りより早く出てきたわけです。昨日が解禁だったようですが、これは「釣りもの」ではないそうです。トロリとさせたタデ酢はお米の粘りを利用したもの。青寄せはしてないそうだ。
おしのぎは、飯蒸し。飯蒸しに生姜を刻んでいるので「谷中蒸し」とかとも言ってます。初めて聞く言葉。どうやらアナゴは煮つけてから焼き目をつけているようです。ひと手間かかってます。刻み海苔が乗ってます。底に笹の葉とか敷くもんですけど・・・ないので、ひっついてますよ。蓋をして返すんですけど、食べた後の景色が良くない。
もうひとつ、お得意のミスジの治部煮のお寿司。今日のミスジは特によかったということで出してくれはります。日本料理のコースの中で、こういう肉の脂が出てくると、とっても馬無感じるものです。むちゃ的には、鍋からお肉を出してきて置いた直後より、ちょっと冷めたあたりで、口の中で溶けるような肉の脂を味わうのがいいと思います。
また舟形の皿に八寸。鱧の子には子芋が刻まれていて、食感はムチムチ。鯛の白子とか、魚の内臓は酒を勧めます。考えればまだ五月なので粽もあり。湯むきしたシュガートマトにマスカルポーネだけど、とにかくトマトが甘い。ここでは玉子真蒸には二種類あるそうで、これはクリームチーズを混ぜているそうである。
大きい宮津の鳥貝。焼いてから切り分けてくれます。そうじゃないと食べられない大きさ。塩・すだちが割醤油より、甘味を引き出して美味しい。
酢の物は、毛蟹とオクラ。ほぐしたカニの身はオクラの下。
茶碗蒸しいは、フカヒレ。器に入る大きさのフカヒレ1枚。
今日も大将のご実家の「きぬひかり」。ご飯のおかずに天ぷらを用意してくれはります。ホワイトアスパラとトウモロコシ。桜浴びのかき揚げは、出汁茶漬けにしてくれます。ずるずる頂いて、残った分は、じゃこをまぶしてオムスビにしてもらって、お持ち帰り。
デザートは、マンゴにサクランボ。宮崎のようです。
お隣に出ていた、パッションフルーツのゼリーに興味があったので、無心。おばちゃんやね。
ユルユルの水ようかんも出てきます。
カウンターにいた元気者のヨシカワ君がGW連休前にあがっていた。
平成22(西暦2010)年4月8日
花見の後の晩ご飯は、「祇園・山玄茶」を予約していた。
- ウニ豆腐・ウニ乗せ、水前寺海苔、車エビ、サクラの花びら
- お椀は、アブラメ・梅肉、焼きタケノコ、ワラビの湯葉巻き、人参、片栗、花びらウド、木の芽
- お造りが、鯛昆布〆、シマアジ昆布〆、鳥貝、中トロの海苔巻き、白バイ貝・炙り肝、蛸、イカ、鯨の生姜ゴマ醤油漬け、桜草、防風、スダチ
- アワビの桜飯蒸し
- 鱒の花山椒焼き、きゃらぶき。桜の葉、スダチ
- 八寸は、串にトコブシ・赤コンニャク・蒸し海老・スナップ豌豆、貝の器にタマネギとクリームチーズのサーモン巻き・シュガートマト・ホタルイカの黄身酢和え、ぼんぼりにノレソレの玉締め、壺々に鯛の白子のおろし和え
- 葉皿に、鯖の生ずし・黄身酢掛け、島らっきょう
- 箸休めに、茶そば・ウズラの温玉・揉み海苔
- 焼き物は、タケノコ(醤油・ウニ・チェダーチーズ・白味噌田楽木の芽乗せ)、イセエビ
- 鯛の酒蒸し、サクラの葉っぱ
- タケノコご飯・お揚げさん、蛤の清汁、香の物
- 小夏のゼリー・イチゴ・白ワインゼリー
- 桜餅
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最初に「桜湯」が出ます。
今宵のお酒は「権座・純米吟醸・生酒・滋賀渡舟六号精米歩合55%(喜多酒造醸)」です。最初(常温)の内は、どうも苦味が甘味に勝って、どうもひと癖あるお酒。冷えてくると苦味は薄らぐが、秋まで寝かすか、火入れした方がいいように思います。喜楽長らしい味は出ているようです。
ウニにウニ豆腐で濃厚な先付け。淡路産。
お椀には、アブラメ。ワラビの湯葉巻き。どちらも蒸しの時間が長かったようで、柔らか。風味が飛んじゃった?。契約(?)している城陽のタケノコだそうだ。片面を炙って焼き目をつけてあります。優しい吸い地。
お造りが、いつも通り、わさび梅肉・ワサビ醤油・塩と出してくれます。昆布〆の鯛とシマアジは塩ワサビスダチ醤油を勧めてくれますが、普通にワサビ醤油で十分と思います。昆布〆はジャストな塩梅。熟成感があってネットリした旨みがあるものの昆布の味が分からないほど。お勧め通りに、わさび梅肉は蛸とイカに限った方がいいですね。珍しい白バイ貝。肝は喩が浮かばないけど面白い味。
おこわの飯蒸しは桜蒸し。道明寺も使うそうですが、今日はもち米。上にアワビと塩漬けの桜葉。
焼き物は、函館の鱒だそうです。花山椒を添えて出てきました。もうちょっと乗せてほしいところ。いい脂の乗りでした。
八寸では、サクラの花びらを散らすという演出。使われている黄身酢はポッテリと濃度の高いもので、よく絡む。ホタルイカ一匹は寂しいなぁ。って思うけど、みんな一口だった。白子は旨いねぇ。
八寸に追加のきずし。これも黄身酢。これはお造りと違って、出す直前に切ってはります。島らっきょう添え。
箸休めに、茶そば。温泉卵と海苔が入って、グチャグチャにして一気にずるっとな。
コンロが出てくる前に、イセエビがプレゼン。久しぶり。それにタケノコ。イセエビは厨房で仕上げてきてコンロに乗る。スダチでシンプルに。タケノコは茹でたものを、コンロで焼いてくれます。ウニさんを乗せてウニ焼き風。でもトロトロになったてんこ盛りのウニ。白みそを田楽風に乗せたもの。チェダーチースも面白く、ピザちっくな趣向。もちろん、普通に醤油でつけ焼きするのは美味しいですが、飽きてきますからねぇ。
鯛の頭を酒蒸しにしてくれます。桜蒸しというべきかも。カマを二個使ってくれてますので「タイノタイ」も二個。もうプロですわ。今日は塩加減もばっちり。
白ごはんではなく、タケノコご飯にしてくれます。料理屋さんは、タケノコだけというのが多いですが、お揚げさんを混ぜ込んであります。止め椀が上品。一膳いただいて、折詰。
ゼリーがでて、桜餅。
平成22(西暦2010)年3月11日
晩御飯には、「祇園・山玄茶」を予約していた。
祇園へ移転してもう三周年だそうだ。今日もカウンターを含めて相変わらず満席。
新しい子が入っていた。若いとはいえ37歳で、料亭から移ってきたそうだ。
- 白酒、蛤の器に海老の湯引き・ウルイ・わらび、黄身酢・花穂紫蘇、ミル貝とうどの酒煮・ウニ・木の芽
- 煮物椀が、蛤の真蒸、タケノコ、若芽、鶯菜、木の芽
- お造りが、カワハギ、タコ、イカ、鳥貝、ボタンエビ、中トロの炙り、肝醤油、梅肉ワサビ、ポン酢おろし、ネギ、防風、さくら草、鯨の赤身・すり生姜・ごま
- 焼きアナゴのお寿司、甘酢生姜、しば漬け
- 鰆のつけ焼き、熨斗梅のおろし和え・金柑鋳込み、桜の葉
- 八寸には、桜の枝、あわび・蛸と大根の炊いたん・菜の花とバチコ・甘酢パプリカ、ぼんぼりにウニ・湯葉・醤油の煮凝り、ワケギ・蛸・青柳のヌタ・つくし・玉味噌、炙ったカラスミ、焼いた甘エビの頭
- ホタテの貝焼きは、ホタテ・ヒモ・イセエビ・花ワサビ、食パン、
- シシャモ
- とろろ茶そば、ウズラ温玉、揉み海苔
- アマダイの酒蒸し、タケノコ、湯葉、小松菜、桜の葉
- ヒラメと煮昆布、塩
- 白ごはん、香の物、止め椀が赤出汁の上澄み、しらす
- 三宝柑ゼリー、イチゴ
- 桜餅
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甘酒を酒でフォーティファイドした山玄茶ブレンドの白酒。
高杯に先付け二品。ウルイのお浸しに海老。下に黄身酢が敷かれてます。グチャグチャにして食べます。貝の器には、酒煮にしたミル貝とウドにウニ。ほんのちょっぴりのミル貝が残念。酒煮の煮汁の淡い味でウニを食べるのですが、ウニの甘味や旨みに多くの醤油は要りませんねぇ。
今宵は「上喜元・純米吟醸・仕込39号・渾身・麹:特A山田錦精米歩合55%&掛:白玉精米歩合55%」です。フルーティで透明感のある味わい。ただ、苦味も残るので抜栓して置いた方が円やかになりそう。
最近は、鈴正宗・松の司・大治郎・西勝酒造の古酒など近江湖東の酒が常備しているようだ。
梅柄の蓋のお椀。内は千鳥。蛤の真蒸は四角でなめらかな蒲鉾のようです。徳島産のタケノコ。若竹風
お造りは、信楽の器にカワハギ。水打ちしているとはいえ陶器の器に刺身を並べるのは、違和感を感じる性分。カワハギは、おろしポン酢でさっぱりと肝醤油でこってりと2種類の食べ方。代わりべんたん代わりべんたんに食べると舌がリセットされて、最後まで飽きない。タコ、イカはワサビ梅肉がここの定番。珍しい中トロの炙り。脂が強くなりますなぁ。赤身の鯨もチョビット。さくら草も食べられます。
網で焼かれた穴子が巻かれたお寿司。むちゃは煮た方が好きと伝えておきます。一部のお客さんには煮アナゴの飯蒸しが出ていたので、一言余計をしてしまった。
焼き物には、サワラ。漢字にふさわしい季節に近づいてきました。下に皆敷になっている桜の葉の香りがほんのり移って麗しいお味。金柑の中身は熨斗梅をオロシで和えたもの。金柑ごとパックリ。
桜の枝が添えられた八寸。ヌタ和えにはワケギ。歩かないか探さないといけない蛸と青柳。土筆。六角のぼんぼりには、湯葉刺しに醤油の煮凝り。一番底にウニ。貝の器にアワビと蛸大根。少し遅れて出てきた甘エビの頭。他のお客さんが注文したカラスミをついでに一切れあぶって出してくれます。紀州産というカラスミはホロリと崩れる柔らかさにいい塩梅。
コンロが出てきて、貝焼き。中にはホタテとイセエビ。ほんのり辛い花ワサビ。程よいアクセントになってます。半生状態でも十分というから、さっさと食べないと堅くなっちゃいます。残った鍋出汁にトーストした食パンを浸して食べるという趣向。この食パンはレストランなどにパンを卸している吉田パンというところへ特注しているバターたっぷりのパンで、鍋出汁プラスバターの香りになります。相当にバターがおおいので、デニッシュのような香り。一週間に一回しか入ってこないとか・・。
葉皿でシシャモを焼いたんが出てきた。
箸休めにとろろ茶そば。ウズラの温玉入りで、これもグチャグチャ潰してズルズル。海苔たっぷり。
炊き合わせの代わりに酒蒸し。口に合わないので、作り直して貰いますが、バッチリというところまではリカバリーできませんね。
作り直してくれている間に、ヒラメと昆布。塩もでてきます。煮つけた昆布の醤油の味とヒラメとでいい味。腹の中ではヒラメの昆布〆を醤油で食べたってことですからね。魚の刺身を煮昆布で食べるのはいいと思いますが、塩コンブはどうかなぁと思い出す。
御飯が、定番の釜で炊いた白ごはん。最近はお焦げを作るように炊いているそうです。ちょっと柔らかめに炊かれてます。軽く二膳いただいて、お持ち帰り。
葉付きの三宝柑に鋳込まれたゼリー。切り取られた蓋を取ればイチゴまで入ってました。
関東風の桜餅も出てきました。今日は桜の葉っぱをたくさん食べましたぁ!道明寺を使った桜餅は手間がかかるそうだ。
今日のカウンターも滋賀県人比率高し。移転してから、増えたとは思えないので、いかに水口の時からお客さんに信用されていたかという証ですね。京都へ遊びに来てたまたま寄ったというお客さんもリピートしてる方も多いということです。なんとか無事に3年目ということです。
平成22(西暦2010)年2月4日
晩御飯には、「祇園・山玄茶」を予約。
カウンターも満席。お隣さんの座布団には「うまいもんは生きているうちにと餓鬼のこえ」と書かれている。食べていいのか?いけないのか、悩むではないか!
- 先付けが、黄身酢を敷いた、北寄貝、ウルイ、エビの昆布押し、ワラビ、花穂紫蘇
- 梅柄のお椀には、蛤の真蒸、炙ったコノコ、鶯菜、木の芽
- お造りには、湯引きしたサザエ、たこ、いか、さより、赤貝、シマアジの昆布〆、鯛の昆布〆、防風、撚り人参、長芋短冊、桜草、スダチ、梅肉、ワサビ、塩
- ミスジの治部煮のお寿司、甘酢生姜
- マナガツオの酒塩焼き、柚子のシロップ煮、菊蕪、スダチ
- 八寸には梅。琵琶に鯖生鮨・柿紅白膾、桜の葉の上にタラの芽とイセエビの天ぷら・鯨ベーコンと水菜、ノレソレおろし和え、てっぱい、エビの頭を焼いたん
- 鮑のしゃぶしゃぶ、つぼみ菜・水菜・湯葉・ネギ、スダチ
- ウニとろろ、花ワサビ
- 柚子釜に焼きふぐ白子の蕪蒸し、木耳・百合根、ワサビ
- 梅ごはん、釜揚げしらす、揉み海苔、香の物、赤出汁の上澄(しじみ)
- 水菓子には、日向夏のゼリー、あまおう
- アイスと小豆が入った最中
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最初に、昆布茶が出た。
今日のお酒は「笑四季・蔵生・初しぼり 09_12_21・無ろ過・精米歩合70%以下・笑四季1号酵母」。甘い南国のフルーツを思わせるような味と香りだが、味は切れるが、香りは余韻がある。鈴正宗・大治郎・松の司と滋賀の酒が増えてるような感じ。
先付けには、炙った北寄貝。エビは昆布押し。
梅が描かれたお椀に・・大きな蛤の貝殻の上に真蒸を載せてあります。出汁は蛤とコノコからとったという、複雑な味わい。もう少し蛤の香りが強くてもいいけど、控えめ。
お造りはいつもながら盛りだくさんだけど、定番化してきたのは、しまあじ・たこ・いか。昆布〆してある、鯛とシマアジ。ともに昆布の味は感じない程度だけど、ネットリ感がある。葉敷には葉ワサビが使われていて、食べられます。飾りの黄色い桜草も顎まで食べられます。いつもながら梅肉が出てます。タコによく合います。
久しぶりに肉のお寿司。
焼き物は、マナガツオ。右隣さんは「のどぐろ」で、左隣は「さくらます」でした。お得意の酒塩に漬けこんだ焼きもの。ふっくら。味が薄いという方向けに割り醤油も出てます。
梅で飾られた八寸。日野町で取ってきた枝だそうだが、お店に置いておくと咲いてきたそうだ。香りはまだまだだけど、ほのかに香る。いい気分。暖かい天ぷらからいただきますが、葉敷の桜の塩漬けはもちろん可食。イセエビさんと一緒に食べたけど、エビの甘味と塩気がいい塩梅。ワケギのてっぱいに合わせてあるのは、聞いたけど忘れた。
コンロの上に出汁を張った茶碗が出てきた。具剤は鮑。ご主人が数枚、鮑を入れてサービスしてくれはります。先に鮑を程よく入れて、味に深みが出たら、ぼちぼち野菜を投入します。つぼみ菜っていうのは、白菜の芽だとか。間引きしたもんでしょう。鍋出汁が美味しくなって、当然飲み干してしまいます。スダチもいい。
箸休めに、うにとろろ。アクセントに花ワサビ。
水口にあったころの山玄茶へ行ったのは大雪の中、いただいた料理の一品であった柚子釜を思い出します。蒸し缶の中で温められていた柚子釜を、最後に焼いて出てきます。白子といえば「ふぐ」。
釜で炊かれた、御飯は、ピンク色。二膳いただいて、満腹降参持ち帰り。
シンプルな水菓子に、最中。
平成21年12月3日
晩御飯には、「祇園・山玄茶」。
- 先づけに、子持ち昆布にウニ、シメジ、菜の花の辛子和えに水前寺海苔、花穂紫蘇
- お椀が、ぐじ、東寺湯葉、青味大根、聖護院かぶらのみぞれ仕立て、黄柚子
- お造りが、カワハギに肝、北寄貝、たこ、いか、短冊の長イモ、ワサビ、醤油、おろしポン酢、スダチ
- 炙ったカラスミの飯蒸し
- 焼き物が、マナガツオの味噌漬け、セロリに金山時もろ味、柚子皮の蜜煮
- 八寸には、スダチ釜5種(豆腐ようをトーストでサンドしたん、玉子焼ににしきぎ、菊菜と大徳寺麩の胡麻和え、海老の鯛の酒盗和え、湯葉とウニにあんかけ・松茸)、後でカラスミ
- 朴葉焼きには、みすじ肉、下仁田ネギ、エリンギ、銀杏、後から俵のお握り、玉味噌仕立ての八丁味噌
- 能登のもずくに、ナメコ、おろし和え
- あこうの頭の酒蒸し、湯葉、小松菜、スダチ、おろしポン酢
- カワハギの雑炊、香の物
- 熟柿にブランディ・ゼリー、あまおうにレモンシャーベット・ブルーベリーソース・ワインジュレ
- 俵型の餡入りアイス最中
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今日は七本鑓・大吟醸斗瓶取り・全国新酒鑑評会入賞酒・山田錦精米歩合40%を呑みましょう。柔らかい甘味、綺麗な喉越し。
織部の器の先付けは、子持ち昆布にウニ。菜の花早すぎ。
お椀は、お得意の蕪のおろし。まだ聖護院蕪に甘味が乗ってないとおっしゃる。でも甘味は出てますけど・・。
お造りは、かわはぎ。薄造りで皿に並べて、それぞれに肝を合わせてくれてあります。肝を溶かした肝醤油にするように勧められる。むちゃは醤油を汚したくない性格。カワハギの肝がとにかく旨いのである。カワハギの身より多い肝でした。お皿の中央に、たこ、いか、北寄貝。今日は梅肉が出てこなかった。
長崎産の甘塩のカラスミを炙って、飯蒸し。ソフトな唐墨が流行っているんでしょうか?飯蒸しのもち米には、刻んだ柚子が混ざっている。
焼き物が、まながつお。昨日つけた浅漬けだとゆわはります。そこは、金山時味噌が助けてくれます。
柴垣お八寸。カウンターで紅葉を散らしてくれはります。スダチの釜が五個。まったくの酒肴。トーストは無視しても豆腐ようは酒のあて。名前は知っていても初めて食べる「にしきぎ」。ネギと海苔とのわさびの和えもの。先付けとかお凌ぎとかに、ちょこっと即妙に作れる一品。鯛の酒盗というのがあるそうです。全然塩辛くなくて甘味すら感じる。食べ終わる頃に、飯蒸しででたカラスミを頂く。
朴葉にセットされてる焼き物、玉子を練りいれた角長の八丁味噌(白味噌も合わせてある)を朴葉に敷いて、下仁田ネギ・近江牛のみすじを乗せ、さらに味噌をぬる。脇にエリンギを乗せ、銀杏をトッピング。後は役だけ。時間が来たら、御主人がかき回せてくれます。焼けるのを待つだけ。生でも食べられる牛肉。少し辛めの味噌加減。焼き味噌が酒のあてなんだけど、俵オムスビを乗せてくれるのも、また嬉しい工夫。最後まで楽しませようとする工夫はここかしこに感じられます。
軽い酢の物。ナマコに藻屑。ざっくり切った大きさのナマコだけど、柔らか。ひと工夫あるそうだ。
一杯、「松の司・にごり酒」を出してくれます。できるなら最初に出してほしいなぁ。季節限定の地域限定の人気者ですが普通酒ですから、呑み過ぎには注意。
この季節に珍しい「あこう」を酒蒸しにしてくれます。いいお味。東寺湯葉に小松菜。スダチスライスたっぷり。♪僕のあだ名は分解ちゃん!♪。「あこうのたい」を探したけど、これかなぁ?♪ばっん!ばばばばん♪
病院の待合で読んでいた「あまから手帖・11月号」に、ここの炊き込みご飯が小さく取り上げられているけど、最近は白い御飯がもっぱらの売り。今日も他のお客さんには白いご飯に、ご飯のお伴のフルコース。最近では実家のだけじゃ足りないようで、ご近所さんのも使っているそうです。むちゃにはカワハギの中骨を炙って出汁をとった雑炊にしてくれました。降り柚子〜もみ海苔〜生姜汁と味に変化をつけてくれました。でも、残念、残しちゃいました。
水菓子に柿。まず柿から食べてくださいとお勧め。次にあまおう。
最期は定番のアイス。
御主人も、顔見世を観にいくそうだ。観たかったのは夜だそうだが、昼だそうです。幕間のお弁当も受けているそうだ。そういえば高島屋の地下には「観劇弁当」の宣伝であちこちに売られています。経済波及効果ですな。夕方には値引き販売してはりますけど・・。
27日まで営業して、おせち(八寸の折二段で¥55000)を60個余り。営業は2日(?)だったかな?
平成21年10月16日
晩御飯には、「祇園・北の☆」。座敷もカウンターも満席。☆一つでは影響はないとおっしゃってますが、どうでしょう?お客が心配するほど影響力はないのかもしれませんね。
- ウニ豆腐・ウニ、丹波シメジ、もってのほか
- お椀が、渡蟹の真蒸、松茸、軸菜、紅葉人参、黄柚子
- お造りは、六角の器にクジラ・ゴマ、サザエに自家製いくら・甘海老・甘海老内子・山葵、カワハギの肝・葱・ワサビ、くるま海老、昆布〆のカワハギ、昆布〆のシマアジ、いか、ハモの一枚おろし、つぶ貝、よこわ、スダチ、塩、ワサビ、梅肉、拍子長イモ、金魚草、防風
- よこわの握り、みすじ冶部煮の握り
- ぶりのつけ焼き・柴漬け、蓮根のきんぴら、もずく生姜
- 八寸は、ガラスの器に松茸・菊菜・黄菊のお浸し、緑の葉皿に林檎入り紅白ナマス、しめじ、生寿司・黄身酢、黄色の葉皿には銀杏・ムカゴの素揚げ、鴨ロース、アスパラの地漬け、赤こんにゃく、栗チップス、ほうれん草のお浸し
- 南京豆煮、甘海老の頭の素揚げ
- イセエビの揚げもの・あんかけ・白髪葱、松茸のてんぷら、万願寺
- ナメコおろし蕎麦、振り柚子
- カブラと焼きフカヒレ、青梗菜、白味噌餡、振り柚子
- 焼きカワハギの雑炊、香の物、赤だしの上澄み
- あんぽ柿・ブランデリーゼリー、レモンシャーベット・巨峰・ブルーベリーソース
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今夜は「磯自慢 水響華 大吟醸 山田錦精米歩合50% 」を呑みましょう。リンゴの様な香りの中に、爽快感のあるオレンジのような香り。味わいは軽く、すっきり。磯自慢の中でも食中酒を目指して産を押さえたと聞いたことがあるけど、日本料理には合います。
先づけには、うにうに。トロミヲつけた醤油の餡。
東山が描かれたお椀は、渡蟹の真蒸。しっかりした真蒸。優しいお出汁。
いつもながらの盛り込みようのお造り。昆布〆のカワハギとシマアジには、ワサビを乗せて少し塩を振りスダチを絞って食べるように、カウンターだけでなく座敷でも、実際にそうしてくれます。手前の一切れがそれで、中途半端な写真になっているわけです。カマ下のヨコワがとても香りがよく、脂が乗ってワサビが効かないほど旨い。ツボツボのカワハギの肝は、スダチで食べるカワハギと一緒に食べる方が好き。残念なのはイクラの硬さ。潰れないよ。
ミスジの冶部煮も用意されていますが、脂の旨いヨコワも握り寿司にしてくれます。刻み葱をトッピング。さらにお得意のミスジ。
今日から使い始めたという北海道産のブリをつけ焼き。柴漬けのトッピングもお得意。ご飯が欲しくなる焼き物。
八寸は飾りの葉を除けて撮ってみました。黄菊の交趾には青い銀杏の葉、緑の菊の葉の交趾には柿の葉です。秋の鯖はとても旨い。紅白のナマスには柿を使わずに林檎を使ってあります。
料理の出来上がりに時間がかかると、酒のあてに、殻付きのピーナッツの煮豆。さらに甘海老の素揚げ。これは揚げたてのポリポリじゃないと駄目だよ。
油ものは中華風に仕上げた伊勢海老。流石にゴマだれじゃないけど、ゴマ油を使っているとか。見た目は派手だけど、食べるところ少ない。
箸休めに蕎麦。越のある冷たいそばでした。
蓋付きの器の蒸し物は、小カブラと器に合わせた小振りフカヒレ。細々としたより丸々の姿のフカヒレが嬉しいねぇ。青菜は青梗菜。クリームソース風に白味噌で仕上げてあります。
釜で炊いた白ご飯の他のお客さんと違って、雑炊。それでも釜で炊かれて出てきます。蓋を取ると、泡が膨らんで噴きこぼれそうな炊きあがり。カワハギの身も入ってますが、中骨を炙って出汁になるようにゴロゴロ。玉子もたっぷりで、頑張っても食べきれません。ここでは白い炊きたてのご飯を美味しい美味しいと騒がれてますが、騒ぎ立てるほどの美味しさとは思えないのが、いつも考えること。どこの店だって美味しいですよ。ご飯を褒めるというのは、他に褒める料理や能力がないのかと、思っちゃいます。(昔、某編集主幹が心斎橋の☆☆の店を感想を雑誌ミーツで「ごはんが美味しい」としか表現できていなかったのだ。日ごろ美味しい白いご飯を食べてないのかと思うわけですよ。)
トロトロのアンポ柿は皮まで食べられます。ゼリーを乗せて料理屋ぽく仕上げ。もう一つシャーベット。
平成21年9月16日
晩御飯には、「祇園・山玄茶」。ほぼ満席。
- 蒸しアワビ、エリンギの辛煮、ずいき、花穂紫蘇
- お椀は、ぐじ(梅肉)、エビ入りひろうす、松茸、軸菜、輪柚子
- 里芋の葉っぱにお造り。シマアジの昆布〆、鯛の昆布〆、クルマエビ、サバの生寿司、皮目を炙ったハモの一枚おろし、つぶ貝、イカ、サザエの器にイクラの醤油漬け・ボタンエビ・うに・ワサビ、菊の葉の小鉢にクジラの漬け、金魚草、防風、スダチ、山葵、梅肉、塩、醤油
- アナゴの飯蒸しの苞蒸し、丹波の栗
- 子持ち鮎の生姜醤油焼き
- 芒が飾られた八寸。黄菊の器に、ハモの揚げもの・アーモンド衣・アスパラの地漬け、庄内麩の醤油漬けにクリームチーズ、鴨ロース。カボス釜に毛蟹と軸三つ葉。陶器の壺壺に、松茸と湯葉。ガラスにほうれん草・ホタテ・うに・焼きノリ。むかご。銀杏、(車エビの頭の揚げたん)
- 冬瓜の炊いたん・味噌田楽、伊勢海老、赤万願寺の蒸し物、白髪ねぎ、振り柚子
- なめこの炊いたんと焼きナス
- アマダイの酒蒸し、湯葉、松茸、ほうれん草
- ムカゴご飯、留め椀、香の物
- ラ・フランス、巨砲、ざくろ、ブランデーゼリー
- 黄桃のシャーベット、白ワインジュレ
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今宵のお酒は、「善知鳥・大吟醸・百四拾・華想い精米歩合40% 」。少し温度が上がると南国系のフルーツのような香りが出てきたりするが、冷えればキリットした涼しい香り。喉越しもすっきりキレる。
先づけにアワビ。白ズイキ。
お椀にはもうハモは使ってないようだ。グジに、揚げたヒロウス。
里芋を使って、ちょこちょこ盛り沢山のお造り。ワサビ梅肉、ワサビ醤油、塩すだちと味わい方も自由度が高い。「昆布押し」というてはりましたが、塩スダチを勧められる。生寿司には摺り生姜で、軽く醤油に漬ける、とか目新しい食べ方を説明するだけでもサービスは大変だ。ハモは微かに残る骨の感触を楽しむそうだ。昨日が定休日だったせいか、イクラが漬かり過ぎで、口の中で弾けまくり。
「わらづと」を使った飯蒸しは、招福楼仕込?ちゃんと本当の藁を使ってます。稲刈りのシーズンならではの仕事。とっても旨い餅米。アナゴも美味しいので、もっと欲しいところ。ひょっとして餅米も新米かな?御主人の実家のあたりは「羽二重」の生産が多いようですから。もう丹波の栗が出ているようで、まだまだ、お高いそうです。
塩焼きは、飽きているだろうと生姜醤油漬けの鮎。今月は「子持ち」だけど、お腹に切れ目はなく、食べるまで子持ちはどうかわからない。骨まで田原れるギリの大きさ。
芒の八寸。時々出るアーモンド揚げはハモ。遊び心のある一品も盛り込まれて楽しめる八寸の仕上がり。ムカゴは、実家・日野町の野生のもの。大きさマチマチだけど、ショーでかいのもある。
冬瓜の炊いたん。見えないけど冬瓜の上に田楽味噌が塗ってあって、張った出汁に溶かしてエビや冬瓜を食べるようになってます。
撮ってないけど、リキュールグラスにナメコと焼きナス。
酒蒸しがデーン!アマダイと松茸。最後まで呑み干したかったけど、器の底の昆布の苦味が出てきていたのでヤメ。
昨日の定休日に、実家から新米のキヌヒカリを運んできたという、本日デビューの新米。普通なら、塩・しらす・鰻茶漬けというパターンだけど、八寸で出たムカゴがあるので、無理を言って「ムカゴごはん」にしてもらう。塩をパラパラ補って、二膳。残った分は持ち帰り。
水菓子には、ブランデーのジュレ掛け。今年始めての洋梨。もう一つショットグラスにシャーベットが出る。これには白ワインのジュレ。
平成21年8月20日
晩御飯には、キャンセルのお詫びも合わせての「祇園・山玄茶」。カウンターも座敷もいっぱい。お盆明けでも繁盛店は違いますなぁ。
- 先付けには、ハモの一枚おろし・うに・レンコン・スダチ汁、オクラ、ズイキ、わさび、花穂紫蘇
- お椀は、ボタンハモにゴマ豆腐、いんげん、ゆず
- お造りは、さんまの生寿司・生姜、湯引きのあこう、シマアジ、ハモのおとし、タコ、イカ、長イモ、防風、ワサビ、梅肉
- ウニと甘海老、ワサビ
- 焼きハモの飯蒸し、茗荷チラシ、木の芽
- 鮎の醤油生姜焼
- 八寸には、トマトのレモンシャーベット、ホオズキにハモの子の塩辛と甘海老、六角にはイチジクにゴマだれ、レンゲにセロリと金山時もろみ・焼きナスを生ハムで巻いたの・衣かつぎに塩ウニ、煮アナゴの笹巻き寿司
- 油ものには、クルマエビ、ぼっちゃんカボチャ、万願寺、アスパラガス、キス、はも、ポン酢醤と塩、海老の頭は焼いて出てくる。
- もずくとタタキオクラ、摺りしょうが
- お鍋が、アワビ、焼き目の汲み上げ湯葉、坊ちゃんカボチャ、ウニ、なす、イセエビ、ブロッコリー、ゆず
- 白がゆ、しらす、香の物、ぶぶうなぎ
- 水菓子が、黄桃のコンポート、巨砲、桃のジュレ、小豆練乳氷
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お酒は「黒龍・しずく・大吟醸・フロンティア東条山田錦精米歩合35%・17BY」としました。平成18年11月の出荷だから17BYと解釈・梨やマスカットのような香りがほんのり。落ち着いた香りでくどい甘味はなく、綺麗な喉越し。時折、料理によっては微かに苦味が感じられるが、ほとんど気にならない。どうやら枚方の倉庫に眠っていたようだ。「大吟醸の八十八号」もリーチインに並んでいた。
先付けは、生ハモにウニやレンコンを挟んで、スダチを絞ってもの。皮つきの一枚落としという説明。ハモに勝るウニの味。淡路産。
シンプルなお椀。ボタンハモの上にゴマ豆腐。生取りのゴマ豆腐はもちっとした食感に、いい香り。柔らかい吸い地が濁ることがない。
盛り沢山のいつものお造り。お得意のシマアジ。湯引きのアコウはコリコリ。旬(ちょっと早いけど)ならではのさんまの生寿司。タコ・イカはワサビたっぷりの梅肉で頂きます。
次の料理が出るまでの間に酒の肴に、サザエの器に入った、ウニと甘海老。旨みの二重奏ですな。
飯蒸しは、茗荷を混ぜ込んだおこわに、焼きハモ。硬めに炊かれたもち米は好みの食感で、茗荷のシャキシャキ感が少しプラス。香ばしいハモの香りだが、茗荷の香りはそれほどでもなかった。
塩焼きが多い中、生姜醤油で焼かれた鮎。醤油の香ばしさが、一風新鮮。きっちり脂で焼かれて、姿も麗しい。魚籠に笹の盛り付けもならでは。
氷に盛り込まれた八寸。シャーベットがとけねいうちにトマトからいただく。ハモの子の塩辛が甘海老と絡んで塩辛と思えない。もろ味と胡瓜との組み合わせは馴染みがあるが、シャキシャキした食感の白いセロリの香りに、もろ味が想像以上に面白いいい味。胡瓜よりいい味。焼いた香りの残る茄子と生ハムは首をひねる一品。もう「衣かつぎ」。中をくり抜いて塩ウニを縫って埋め戻してある。あまり効いてないので塩が欲しいな。
珍しい揚げもの。ここでは出さないそうだが、ないならないでリクエストが多いようだ。山玄茶らしく、いろいろ盛り沢山。海老の頭は、焼いて出てきた。2匹のてんぷらに頭が三つ!?
次の料理が出るまでの間の珍味に、オクラもずく。グリグリしてズルズルすれば、二口。
お鍋が出てくる。蒸しアワビ、炙った汲み上げ湯葉、かぼちゃ、茄子、うに、イセエビ。ごちゃごちゃといっぱい。鍋出汁は、アワビの出汁を使った旨い味。いろんな味で旨くなった出汁は、当然呑んで空っぽ。
体調を壊してキャンセルしたので、白粥にしてくれたそうです。一杯目は塩、しらす、梅で、二杯目はぶぶウナギ、欲張って三杯目には、金山時もろ味を入れてくれました。
水菓子は、氷の上に黄桃のコンポートと皮剥きの巨峰。桃のジュレがかかってます。残った氷には、練乳をかけ、小豆餡を乗せて、御馳走様だ。
知り合いから、とある店の新人が逃げた!とメールが入る。そんな話をして見ると、ここでは、修業希望者が順番待ちだそうだ。料理人の中でも評判ということでしょうか?田舎でやっていた時とはえらい違いだという。祇園に来てからすべて良くなっているようです。
平成21年6月25日
四条通りを北へ渡り、晩御飯には「祇園・山玄茶」。人気あるねぇ。年々団扇が増えているのが、順調の証。北側の舞妓・芸妓さんのほとんどが集まっているそうです。後、数人だそうです。
- 先付けに煮アワビ、ズイキとウニ、花穂紫蘇
- 宮津産トリ貝の炙り、スダチ
- お椀が、あこう・梅肉、焼きナス、黄ニラ、蔓菜、白髪ねぎ、丸仕立て、
- 目板カレイの薄造り、うに・フグねぎ巻、車えび、防風、おろしぽんず醤油、ワサビ・醤油
- サザエ、下津居のタコ、焼き霜のハモ、いか、ワサビ梅肉
- ミスジの冶部煮のお寿司、芽ねぎ、甘酢生姜
- 時鮭の酒塩焼き、ブロッコリー・酢味噌、スダチ
- 八寸、香合に白エビとウニ、壺壺にジュンサイとたたきオクラ、バイ貝、トマトとマスカルポーね、スモークサーモンにケッパー、トウモロコシのかき揚げ
- イカげそのカリカリ揚げ・コショウ風味
- あこうの荒炊き、頭とカマ、白髪ねぎ、ごぼう、木の芽
- 目指し
- 岩牡蠣、スダチおろし、島らっきょ
- 早松とハモのお鍋、すだち
- ハモ雑炊
- 白桃・白ワインジュレ、マンゴジュース
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今宵は「磯自慢・大吟醸・愛山精米歩合50%」とした。今年2本目の磯自慢だけど、ハズレがなく、柔らかで丸い呑み心地。静岡のイメージとは異なって、香りは控えめ。
先づけにアワビ。出汁のジュレがかけられたんかな?しっかり味の前菜で、酒もいきなり進みます。
宮津のトリ貝。大きいけど一口で食べるように切られてない。目の前でバーナーで焼き目をつけて、ほんのり温かい状態。美味しいに決まってますがな。割醤油かな?スダチも搾って出てきます。
銀椀の中には、葛打ちしたアコウの丸仕立て。焼いた千両ナス。
お造りは、目板カレイの薄造り。薄造りは得意ではないとおっしゃるが、よく出てきます。カレイの身も甘さがあっていいんだけど、ウニも加わってやり過ぎなくらい旨い。カレイの肝はありませんでした。残念。
二つ目のお造りが、わさび梅肉で食べる、サザエ、タコ、ハモ、いか。柔らかなタコです。
久しぶりのミスジのお寿司。とろけるお肉。
こんなところで時鮭に出会えるとは・・。お得意の酒塩に漬けこんだ焼き物。淡白だけど脂のある旨さ。ついつい思い浮かべるのは、そろそろビワマスも食べごろかなぁと言う思う「時不知」。大将も、ビワマスは鮭児より美味しいというてはります。皮はパリパリで上手に焼いてあります。
八寸には「一期一会」の蓋のついた函。。揚げたてのトウモロコシ。スモークサーモンをグルグルとケッパーを巻いてあるけど、スモークの香りが強くてケイパーがまけてる。とっても甘いトマト。秋田のジュンサイにオクラはあっさり味で、ぐびっと一息。甘い白エビと甘いウニ。ダブルの甘旨。
酒のあてに、げその揚げもの。コショウ風味のピリ辛。
アラ炊きが出てきた。あこう。カマが二つあるというので「あこうのたい」探し。あこうのゼラチンは旨うございますなぁ。ゴボウと木の芽の香り。優しい醤油味。以前は酒蒸しだったからアラ滝にしてくれたんだと思うけど、むちゃとしては、酒蒸しの方が好き。お椀に出たあこうの方が、あこうらしいし。
料理の間のつなぎに、めざし。こういうのが、座敷にはない、カウンターの面白さ。
山陰の岩牡蠣。大きいうえ二つに切っただけなので、口からあふれそうなくらいでかい。スダチのおろしの中に岩牡蠣をほおりこんで、牡蠣殻に盛りつけてくれます。
板前で骨切りをしたハモと、広島産の早松。今日はお手頃なお値段だったそうです。小鍋の乗ったコンロが出てきて、グツグツ言い出したら、松茸を入れてくれはります。再び煮えたら、はもしゃぶ。贅沢な走りの鍋でございました。ハモと早松以外はなし。
ご飯は、お釜でぐつぐつハモ雑炊。先ほどの鍋の出汁も使っているようです。揉み海苔。作ってもらった雑炊を食べると、お腹が苦しいが、弱音は吐かない!
余り出したくないフルーツが桃だそうだ。水口でトラウマになった事件があったようだ。和歌山あらかわの桃。カクテルグラスにマンゴジュース。
いつもながら、たくさん、出してくれます。この一言ですな。
平成21年5月28日
晩御飯には「祇園・山玄茶」。インフルエンザ禍が嘘のように、座敷もカウンターも満席。
- 一寸豆の豆乳豆腐、一寸豆・ワサビ・花穂紫蘇、ジュレ
- お椀が、葛打ちのハモ・梅肉、賀茂ナス、黄ニラ、蔓菜、花柚子、ジュンサイ
- お造りが、中トロ、車えび、焼き目はも、しまあじ、鯛、サザエ、金魚草、長イモ短冊、ワサビ、梅肉、醤油、葉懐敷に葉山葵
- アワビの飯蒸し、しょうが風味
- 稚鮎の塩焼き、蓼酢
- 八寸には、タコとオクラ・紫蘇、ハモの子と子芋の玉締め、バイ貝、ウナギの八幡、焼き万願寺、鴨ロース、玉子真蒸、フルーツトマトにマスカルポーネ、鯛の粽寿司
- 鮎の背越し、黄身酢、山葵、梅肉
- 鯖の黄身酢和え、胡瓜、島らっきょ、パブリカ、しょうが
- 焼きトリ貝、
- 焼き目刺
- ぐじの酒蒸し、湯葉、小松菜
- 釜で炊いた白いごはん、塩、ぼんぼり、じゃこ。赤だしの上澄みの味噌汁、香の物
- 水菓子が、佐藤錦、マンゴ、小豆・練乳氷
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今宵のお酒は「磯自慢・純米吟醸・杜氏多田信男・山田錦麹精米歩合55%&掛精米歩合50%・自社酵母・酒のやまもとスペシャル 」にした。封切り直後は、苦味が残っていたが、しばらくすると消え、マスカットのような甘味と梨のようなみずみずしい香りがする。ほんのりとした甘味が、さらりと消えていった。
先付けは、甘い豆腐。一寸豆で作った豆腐でわずかに翡翠色かかる豆腐。とにかく甘い豆腐で、ワサビの辛味とも、ウニの甘味とも、いいバランス。
お椀は、ハモとジュンサイ。お得意の黄ニラ。吸口に花柚子。はんなりした昆布の甘みの吸い地に気持ちが和らぐ感じ。店それぞれの味わいがあって楽しい。
お造りは、あれこれ6点。中トロ以外は、わさび梅肉がいい。最近、醤油で生魚を食べると、合わないと思えるお酒がある。特に端麗な吟醸に感じるのだけど・・・。
蓋付きの器に、飯蒸し。飯に生姜を混ぜ込んでいるというので、風味がいい。
笹に隠れて見にくいけど、竹かごの魚籠に、稚鮎の焼き物。塩は抑え加減。トロミのある濁った蓼酢。焼いたのは、今年初めて?
八寸によくあるものが並ぶ中、チーズを使うのはお得意。日本料理と位sては邪道かもしれないけど、こういうのが混じると、舌がリセットされる感じ。面白いのは、ハモの子の玉締めに小芋を煉り混ぜたん。芋の甘さがハモの味を膨らませてある。
話の成り行きから、急遽、背越しを作ってくれはりました。氷で締めて動きを止めて目の前でぶつぶつ切ってくれます。頭まで食べたのは初めて。稚鮎だけにコリコリと歯ごたえ良く完食。梅肉でも美味しいし、黄身酢でも美味しい。苦玉がなかったのが残念。
豊後水道の愛媛の生鯖が活けで手に入ったというので、軽く〆た生寿司をサラダ風に黄身酢掛け。
コンロが出てきて、トリ貝を焼いてくれます。二ヶ。生でも味わいたいので、一切れ食べる。生でも焼いても、トリガイは旨い。二杯酢?スダチ。
そのまま、目刺し二匹。
蒸し缶から出てきたのは、アマダイの頭。好物の酒蒸し。ありがとう。湯葉と小松菜。まず「・・・のタイ」を探しだします。
ホクホクのとろけるような頭の部分をチリ酢で頂きます。大阪では、赤アマダイはなかなか出t来ないのです。脂の浮いたお出汁も旨いのですが、アマダイの魚臭さも少し残っておりました。ちょっと減点。
白い御飯が出てきて、塩で一杯。鯛のほぐし身を醤油で炊いた「ぼんぼり」で一杯。釜揚げのおじゃこで一杯。ぼんぼりの茶漬けで一杯。途中で「鯛味噌」も出てきました。これがまた旨い味噌で、酒の肴にもあいだろうなという一品。「ご飯の友」がいっぱい出てきました。それでも少しご飯が残ったので、お結びにしてもらいます。
水菓子が、宮崎のマンゴ。氷に乗った山形の佐藤錦。佐藤錦を食べた後には練乳をかけて「練乳氷」。さらに粒餡を勧めてくれはりますので、されるがまま。
カウンターの端っこで、携帯で写真を撮る音が聞こえる。誰かがブログに乗せるのかなと、チラ見すれば、おばあちゃんだった。ええこっちゃ!応援してあげるから、どこでも撮りまくりましょう!
平成21年4月23日
晩御飯には「祇園・山玄茶」。座敷は一杯のようだ。もう来来月の予約の電話がなっておpります。
- ウニ豆腐、一寸豆、ウニ、降り柚子、お出汁のジュレ
- お椀が、タケノコ、アブラメの葛たたき、蕨の湯葉巻き、拍子にんじん、片栗の葉、花柚子
- お造りが、昆布〆の鯛、昆布〆のしまあじ、タコ、車海老、ワサビ塩、割り醤油、スダチ、防風
- 二つ目のお造りには、赤貝、サザエ、短冊長イモ、梅ワサビ、ワサビ醤油
- アナゴの飯蒸し、柴漬け、花山椒、島らっきょう、桜の葉
- 鯛の酒塩焼き・白子崖、蕨の炊いたん、すだち
- 八寸、串に赤こんにゃく・鯛の子、スナップエンドウ、とこぶし、ボンボリに鯛の白子おろし和え、楓の下にノレソレ・百合根の玉子とじ、イイダコの炊いたん、わらび、タイラギ貝にうにとワサビ、菜の花のゴマよごし
- イセエビの白味噌具足煮、焼きホタテにウニ、アスパラガス、トースト
- 活け鯖、アーティチョーク、パブリカ、茗荷、胡瓜、摺り生姜、黄身酢
- 鯛の酒蒸し、タケノコ、豆腐、おろしポン酢、桜の葉
- 白ご飯、蛤の止め椀、香の物、おじゃこ、桜エビのかき揚げ(天茶)
- 伊予柑ゼリー・いちご
- 餡入りアイス最中
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今宵は、酒屋の強い勧めに従って「北島・特別純米・20BY・無濾過生原酒・近江産減農薬栽培・掛米(8割)精米歩合60%&麹米(2割)吟吹雪60%・6号酵母」というお酒。梅のような甘さとコクに、柑橘類のような爽やかな香りが混じり、無濾過生らしい味のしっかりした濃さと生もとらしい酸味が感じられるが、お酒が冷えてくると(空気に触れたせい?)まろやかさも出て、キレもよくなる。今年初めて挑戦したという「生もと」だけど、酵母添加です。6号(新政)酵母というのも珍しい。
先づけには、うに豆腐。屋上屋を架すとも言えなくはないが、ウニにウニ。豆腐にウニと一寸豆を乗せジュレをかけ、ユズを摺る。豆腐の回りにも出汁を流して、旨味倍増ってこと。
お椀は、あぶらめの葛打ちに梅肉。タケノコは物集女。実家で採ったという蕨。今日はカツオの旨味が勝っているようなバランスの出汁。柚子の花が可愛い。噛みしめれば、ちゃんと柚子の香り。
お造りの最初が魚。しまあじと鯛が昆布〆らしい。塩をふってないそうだ。昆布の味を感じないし、粘りもない。昆布〆と海老は、割醤油にワサビがいい。タコは梅肉もいけます。
お造りの二皿目が、貝。サザエは日本海から。サザエ殻に湯で霜降りにした身を刻んでいれてあります。瀬戸内のサザエはトゲトゲがないそうだ。
アナゴ一本、寿司の形の飯蒸し。花山椒ちょっと。わずかに黄色味をおびてます。アナゴには柴漬け。どこかで食べた組み合わせ。食べた後から、島らっきょう。
焼き物は鯛、お得意の酒塩に漬け、焼いたもの。裏ごしした白子の共焼き。ここでも蕨。よほどたくさん採れたのでしょう。
楓の八寸。
久しぶりの伊勢海老は具足煮風。美味しい白味噌仕立て。帆立やらウニやら、味が足されてます。スープが美味しいので、パンが欲しくなりますねぇといえば、もうトーストして前に置かれてました。海老以外に目が言ってなかったようです。ははは。
酢の物は「きずし」。
デーンと酒蒸し。ご主人も酒蒸しが好きだそうで、好みが似るというのは、痒いところに手がとどくという感じ。頭は半分だけど、カマは二つ。昆布も入ってますが、器の底にも桜の葉。
今日も、がんばって「鯛の鯛」を取り出します。やっぱり鯛の鯛は均整がとれて、美しゅうございますなぁ。
白いご飯はお釜で炊いたん。一杯だけ。好みを知ってくれているというには、嬉しいことで、かき揚げを用意してくれます。2杯目は天茶とします。で、残りは、詰めてもらいます。「じゃこ入り」だった。
ゆるゆる・プルプルのゼリー。最後に粒餡・アイスの入った俵型最中。
このお店に「招福楼」の予約を取ってもらっているお客さんがいるようだ。一見お断りの料亭ではないけれど、なるほど、こういう予約の取り方も、プラスαが見込めそうですな。でも、ちゃんと仁義を通している店でないとね。
平成21年3月26日
晩御飯には「祇園・山玄茶」。大半は女性客。板前を用意しておいてくれはる。
- 酒蒸しのミル貝とウルイの黄身酢、わらび・花穂紫蘇
- お椀は、揚げたアブラメ、タケノコ、車麩、鶯菜、白髪ねぎ、丸仕立て
- お造りは、ヒラメ・鯛の白子、シマアジ、サザエ、トリ貝、車エビ、さより、いか、たこ、マグロ漬けお寿司、ヒラメ縁側のお寿司、桜草、ワサビ、醤油、梅肉、おろしポン酢
- ぐじの酒塩焼き、熨斗梅と海老のおろし和え・金柑射込み、スダチ
- 桜の八寸には、桜を描いた貝の器に真子の煮つけ・大徳寺麩のクリームチーズはさみ・イカのウニ乗せ・菜の花と炙ったバチコ、ボンボリにホタルイカとわけぎのてっぱい、ノレソレのおろし和え
- イクラの飯蒸し、桜ちらし、降り柚子
- イセエビのてんぷら、フカヒレ、桜色のごま豆腐、アスパラの餡かけ、降り柚子
- 白魚と若芽、ワサビ菜の酢の物
- 酒肴にイワシの目刺し
- アワビのしゃぶしゃぶ、青梗菜、湯葉、ネギ
- 梅ごはん、蛤の吸い物、香の物、揉み海苔とちりめん山椒
- せとか、白ワインジュレ・イチゴ
- 餡入りアイス最中
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今日のお酒は、日本料理に選んでくれた「萩の露・純米吟醸・源流渡船2009・渡船6号精米歩合55%・無濾過生」。穏やかな香りと甘みが残る。でも苦味というか辛味もある新酒らしい後口。徐々にこれらは消えて、すっきりした口当たりになった。(フレンチやイタリアンを一本のワインでで呑みk続けるのは辛いものですが、日本酒なら、大きく外れることがないので、融通のきく食中酒だとおもいます。つまり、(比較して)あまり神経質にならずに、悩むことなく選んでも大丈夫だと思いますな。それは洋食にだってOkってことです。美味しい日本料理には、美味しいお酒を合わせるのが一番だと思います。)
割山椒の器に、黄身酢を敷いた和えもの。酒蒸ししたミル貝とウルイ。
朱のお椀に、季節ならではのアブラメを唐揚げ。寒が戻って寒い中、暖まる丸仕立ての香りが心地いい。その出汁を吸った車麩。物集女のタケノコ。
たくさん盛りこんだお造り。もうお終いのヒラメは薄造り。添えられた白子はヒラメじゃなく鯛とは?。縁側がないと思っていたら、後から炙ってから寿司飯に乗せて出てきました。サザエは軽く霜降り。お得意の梅肉ワサビも含めて三種類。
焼き物は、ぐじ(赤甘)の酒塩。塩焼きよりも塩梅がいい。骨だらけにしてやると、出汁を注いでくれるのも嬉しい一品。食事の途中で汁物がでると気分が緩みます。
続いて八寸。鯛はでないが、真子も出る。
飯蒸しはイクラの醤油漬け。餅米も日野町の実家の栽培米らしい。桜の葉を刻み入れていると聞こえてくるけど、他のお客さんとは違うかも。イクラの味が濃いのでよく分からない。
炊き合わせ(?)の餡かけ。他のお客さんには先付けででている桜で色付けしたゴマ豆腐。小さいけどフカヒレ一個。ブツ切りの伊勢海老の天ぷら。うまい出汁。
酢の物にkは、白魚と若芽。香りにワサビ菜。
酒のつまみに、目刺3匹。カリカリ。
炭の入ったコンロがでてきて、アワビのしゃぶしゃぶ。板前のヨシカワ君が付きっきりでサービスしてくれます。食べるだけ。残った鍋出しは、ネギや湯葉の甘味が染みだし、甘くなっている。
お釜で炊かれたのは「梅ごはん」。梅をたくさん入れると酸っぱくなるそうだが、香りを活かしたご飯。よそって、海苔をもんで、やわやわのちりめん山椒。一杯だけお代わりして、持ち帰ることになるます。いつもの赤出汁の上澄みと違って、吸い物。お出汁や汁が多いけど、美味しさゆえ苦にならないや。
水菓子は、でかい「せとか」にびっくり。ジュレをたっぷり。
もう一個お菓子が出て、餡入りのアイス最中。俵型の最中が器の上でコロコロ。
平成21年1月29日
晩御飯に、「祇園・山玄茶」に出向く。今日も地元・草津線沿線からの古くからのお客さんグループがおられます。大将の人柄というか、人望といいいますか、こちらも楽しくなります。
- 先付けに、子持ち昆布・小鯛の笹漬け・海胆・菜の花・水前寺海苔
- お椀が、大ハマグリ、ハマグリ真蒸、焼き持ち、若芽、鶯菜、木の芽、金箔
- お造りが、てっさ、霜降り蟹爪、しまあじ、車えび、いか、芽ねぎ、うど、大根と人参、わさび、醤油・梅肉・ポン酢醤油、壺壺にてっぴ
- 炙ったカラスミの飯蒸し、柚子まぶし
- マグロ漬けの握り、炙り縁側のにぎり
- 焼き物が氷見のぶりの味噌漬け、花レンコン(黄身寿司)、黒豆、紅白ちょろぎ
- 香合に茶ぶりナマコと海鼠腸、水菜・サーモンの大根巻き・サヨリ酒盗、フグの白子・芽ねぎ・ふきの天ぷら・おろしポン酢
- えび・ホタテ・エリンギ・銀杏の朴葉味噌焼き、柚子皮
- 酢のもので、ウルイと北寄貝、黄身酢
- ぐじの酒蒸し、下仁田、厚揚げ、スダチ。ポン酢
- 白がゆ、香の物、ちりめん山椒、ぶぶウナギ
- ぽんかんゼリー
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面白いお酒があるというので頂いたのは、近江八幡の西勝さんが10年ほど前に出したという「はちまん十年酒」というお酒。発売当時で10年ということで20年前の古酒ということらしい。(個人貯蔵品)。古酒の香りはするが、淡い色合いで、味そのものは枯れた感じで、後味も軽い。
紫式部の歌の書かれた函に先付け。残念ながら100枚すべては揃ってないという。
メインのお酒は滋賀の木之本の冨田酒造の七本鑓・大吟醸・斗瓶雫取り・全国新酒鑑評会出品酒・山田錦精米歩合50%・協会1401号酵母 。一口目のアルコールのパンチは強いけれど、馴染めばさらりとして
お椀は、でっかい蛤とその真蒸。ハマグリの旨味がたっぷりでた甘いあたりの吸い地。カツオと昆布との組み合わせの吸い地以外では、蛤、潮、丸が特別思いれの強い吸い地。木の芽の吸い口も春めく心地よさ。
信楽の皿に薄造り。土物の器に造りを並べるのは余り気持ち良くないんだけど・・。薄造りだけにちょっと見づらいけどテッサ。その他に蟹・しまあじ・車・いか。遅れてテッピが出てくる。
蓋付きの器に「飯蒸し」がでて、炙ったカラスミ。
飯蒸しが出たから、お寿司はないのかと思ったら、マグロの漬けとヒラメの縁側を炙ったのが出てきた。
焼き物は、氷見のぶりの味噌漬けにしたもの。程よく脂が抜けているけど、脂の浮いた塩焼きも捨てがたいなぁ。松葉に刺さった、ちっちゃいちょろぎ。
八寸には、梅の小枝。四方の小鉢と葉皿と香合。茶ぶったナマコは太くてもグニュグニュ。中くらいの白子一本。
石野の白味噌、角長の赤味噌をブレンドして、焼きものを混ぜ込み、朴葉に乗せ、松葉で封をして、コンロと一緒にカウンターへ出てくる。大将が面倒見てくれます。食べる直前に柚子皮を散らしてくれます。むちゃにとってはわずかに辛いですが、焼けた味噌をつつきます。ここに、鴨とか、お得意のミスジとか入っていれば脂の旨味も加わってもっと美味しいだろうな、と思いますな。そういえば、今日は他のお客にも肉寿司がでていない。リピーターには控えるみたいだ。
酢の物は、(はやくも)うるい。春の野菜がでてくると、気持ちが温かくなるようです。
もう、終わりかと思ったら、ぐじの頭。贅沢な切り方で、中骨も一緒。昆布が敷かれてます。酒蒸しは大好きなんですが、ここのは時々塩が強く感じることがあるんですわ。もう少し味の柔らかい塩を使えばいいのではないかと、思ったりもするんだけど・・・。もう少しで綺麗に「ぐじの鯛」が取れそうだったけど、もう少しのところで二つに割れてしまった。悔しい。
珍しく、白粥。一膳目は塩を振りかけます。ピンとしてきりりとした味がお好みということでJTの塩ですけど、他の塩も試してほしいな。漬物の旨味がよくわかる粥の加減。三膳目は巧儀の山椒煮をぐちゃぐちゃにかき混ぜ食べる。
ぽんかんをくり抜いて流しこんだゼリー一個。
一段と二段の二種類を用意したというオセチは約60個もでたそうである。休みは1日だけだったというからお疲れさま。三が日も、ホテルからの紹介で、賑わっていたという。
平成20年12月1日
予約した時間よりも早くに、祇園の「山玄茶」へ晩御飯に向かう。まだまだ観光シーズンで、満席。
- 先付けが、柿ナマス、ウニと子持ち昆布・花穂紫蘇、紅芯大根
- お椀が、蟹真蒸の吹雪(蕪のみぞれ)仕立て。紅葉人参、鶯菜、焼き餅、すり柚子
- お造りが、カワハギの薄造り、肝!、カワハギの血合部分の湯引き、赤貝、ヒモ、シマアジ、イカ、芽ねぎ、金魚草、短冊大根、ワサビ、チリ酢、醤油
- アナゴの飯蒸し、銀杏、木耳、柴漬
- 焼き物が、マナガツオの酒塩焼き、もずく酢、柚子皮、スダチ
- 八寸が、麩の醤油漬けを焼きクリームチーズを挟んだん・スケソウダラの子の煮つけ・たまご真蒸・鴨ロース・素揚げムカゴ、蟹とほうれん草の生姜酢・うど、あま海老と塩いくら
- フォアグラ豆腐とクルマエビ、柴漬け、カブラ、芽ねぎ、アスパラ、ぽんす醤油
- 焼きガニ、蟹味噌たまごとじ、味噌酒
- 湯葉と温たまご、あんかけ
- 雲子とナメコの柚子釜焼き
- 釜で炊いた白ご飯、香の物、八兆味噌汁の上積み、しらす干し、自家製鯛のでんぶ
- オレンジゼリー、イチゴにクリスタルシュガー
- ラ・フランスのジュース
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「田酒・純米大吟醸・斗瓶取り、山田錦精米歩合40%」にした。疲れた気分が和らぐ。
先付けが耳杯に盛られた、牡蠣に大根のナマス。細く切った柿でなくてブロック。一気にかぶりつく。子持ち昆布もブロック。これも一口!
朱塗りの碗は、カブラのみぞれ。さしずめカニかぶら。みぞれに滲んだ色合いの黄色の柚子、真っ赤なニンジンが麗しい色だ。
乾山写しの龍田川にお造り。かわはぎの薄造りに、あまりある肝。それに赤貝、しまあじ、いか。肝を薄造りの身で巻いて、ワサビ醤油。芽ねぎを巻いてチリ酢。逆でも旨いしぃ、肝だけでも十分。醤油に肝を溶かし込むより好きだな。
いつものようにお寿司にしてあるのかと思ったら、飯蒸し。道理でゆるゆるで箸で掴みにくいはずだ。煮アナゴを、飯蒸し。柴漬けのトッピング。
焼き物が、マナカツオ。幽庵仕立てが多い中、酒焼き。少しの間酒に漬けこむのだそうだ。壺壺にはモズク。付け合わせが柚子皮の蜜煮。
八寸は冬の風情。北海道で見つけてきたという、塩漬けしたイクラ。イクラの皮は柔らかく、ネットリ感が高く、濃い味。甘エビと合わせたのが妙。
酒の肴として、フォアグラ豆腐が出てくる。カブラが底にある。車エビと柴漬け。フォアグラ豆腐だけでも、お皿の上では十分なんだけど、それだけではなく素材が加わるのが、ここの特徴。
香住の蟹が出てきて、ザクザクさばき始めた。カウンターにコンロを置いて、御主人が焼いてくれるので、ぷっくり膨らんだところを食べる。ほじくる。食べる・・。胴体の部分は、せせって身を集めて、蟹味噌に合わせて甲羅で焼いてくれます。わずかに溶き卵を加えて玉子とじ。残ったところに酒をいれて、上澄みを呑む。
グラスに湯葉をざっくり刻んだんに温玉子。上には餡かけ。グリグリしてぐちゃぐちゃがよろしいようです。
柚子釜で焼いていたのが、雲子とナメコ。
有名になった日野町の実家の無農薬「きぬひかり」の白ご飯。しらす干しをたっぷり振りかけてバクバク。なんと呼んでいたかは忘れたのが「鯛のでんぶ」。これはご飯にかければ「鯛飯風」、茶漬けにすれば「鯛茶漬け風」と便利で美味しい一品。刺身を取った後の中骨などを焼いてから身をせせって集めた、もったいないを活かした一品ですな。
水菓子。
加えて、ラ・フランスのジュース。
平成20年10月12日
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。
さすが日曜日、カウンターも満席。
- 北帰貝と貝柱の炙ったん、黄菊、花穂紫蘇、すだち
- お椀は、焼きハモ、木の葉真蒸、煮松茸、軸菜、松葉柚子
- お造りが、鯛、しまあじ、くるまえび、サザエの中にうにと子持ち昆布
- マナカツオの幽庵焼き、松葉に刺した柚子皮の蜜煮、もずく
- カマスの飯蒸し、柴漬け
- 八寸の、黄交趾に松茸のてんぷら・庄内麩の炊いたんでクリームチーズをサンドしたもの・柴漬けを巻いた鴨ロース・煎り銀杏、緑交趾に二十日大根・鯛の生寿司黄身酢・柿ナマス・もってのほか、菊菜と大徳寺麩の和えもの・松の実
- 焼き太刀魚と小蕪の甘酢餡かけ、伏見トウガラシ、白髪ねぎ
- 菱蟹とほうれん草、もってのほかの酢の物
- ぐじの酒蒸し、天然まいたけ、豆腐、小松菜、すだち。ポン酢醤油
- 松茸ごはん、浅利の吸い物、香の物
- 巨峰、柿、オレンジゼリー、ザクロ
- 餡入り栗きんとん、お薄
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今日は、滋賀県日野の「鈴正宗・吟醸・精米歩合50%」。大将の実家の近くの酒蔵だそうです。ちょっぴり甘めだけど、軽い喉越し。
緑釉の葉皿に酢の物の先付け。甘い北帰貝と貝柱の炙ったん。スダチを直前に振りかけて出てくる。
「菊の花に舞う蝶」柄のお椀は、揚げた「木の葉真蒸」。エビ入り。炙ったハモ。松茸を煮込んで香りを移した出汁を張って出てくる。
お造りは、4点盛り。サザエの壺々に入ったのが、子持ち昆布とウニで、合わさるとプチプチとした甘さで面白い食感。今年はどこの鯛も不思議と旨味が乗っております。
お造りの別皿(?)に、漬けマグロの握り。
料理ができる間にと言って、ちょこちょこ出る肴が、嬉しいものでございます。鯛の皮はぽんす醤油にワサビが乗ってでてくる。
焼き物は絵唐津風の丸皿に、マナカツオ。添えられているのが「柚子皮の蜜煮」と「もずく」。
蓋付きの器に飯蒸し。ほとんど焼き物の続きと言ってもいい塩焼きのカマスに刻んだ柴漬けが乗ってます。
賑やかにギュっと詰め込まれた風情の八寸。お得意の庄内麩の味とクリームチーズは面白い味。八寸は丸盆のような信楽の器を逆さまに使った盛り皿。逆に使うようにプレゼンする作家・栗田隆さんと、料理人の感性があった使い方というのでしょうか?作家さんのブログには山玄茶も出ております。
餡かけの蒸しものは、小カブ。なんだか冬になったような気分。じっくり炊かれたトロンとした蕪の上に焼かれた太刀魚が乗り、白髪ねぎ。さらに伏見トウガラシが添えられている。生姜の効いた甘酢餡。
料理ができる間にと言って、ちょこちょこ出る肴が、嬉しいものでございます。殻つきの南京豆。
酢のものが、ワタリガニ。この季節の定番。なぜか徳島の吉野川河口で豊漁とか新聞に書いてましたなぁ。
炊き合わせの代わり(?)にぐじの酒蒸し。京都産だという天然のマイタケが大きすぎて、ぐじの頭が見えません。ぐじも美味。ぽんす醤油。今宵の煮汁は美味しいのでございます。
実家で獲れた新米の「きぬひかり」が「めっちゃ美味しい」「香りがいい」と白い御飯がふるまわれる中、ザくっとした「松茸ごはん」。中川一辺陶のお釜。ここの御飯が美味しいのは分かりますが、だからと言って(特にマスコミ他で)騒ぎ立てるほどの、他店を出し抜く美味しさとは思えないのでございます。なんとなれば、むちゃが買いに行く酒屋でも「なかひがし」のお米が買えるぐらいなんですから・・。お代わりして、持ち帰り。
水菓子。
デパートで断念した「くりきんとん」があるというので、頂きます。それに合わせてお薄。栗を裏ごしした渋皮入りの栗の金団には、粒餡入り。取っても柔らかい瑞々しい金団。招福楼では餡入りのこのスタイルだそうで、「すや」や「川上屋」のようなのは「茶巾しぼり」が正しいとむちゃも思います。料亭では「こしあん」にするそうですが、100メッシュの篩に3回通し丁寧な仕事は、町場の料理屋ではできないそうである。ごもっとも。
平成20年9月11日
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。
- アワビ、エリンギ、毛蟹・白ズイキの酢の物
- 日月椀には、ぐじ、松茸、東寺湯葉、軸菜、松葉柚子
- お造りが、焼き霜のハモ、鯛、しまあじ、たこ、いか、ウニと子持ち昆布、漬けマグロの握り、梅肉、ワサビ醤油
- みすじの冶部煮の握り
- 鯛皮のおろし和え、白髪ねぎ
- 白甘鯛の幽庵焼き、金山時味噌、きゅうり
- 八寸には、ハモのアーモンド揚げ・焼き北帰貝・玉子真蒸・炙った貝柱・銀杏・衣かつぎ、ほうれん草とウニ、ハモの子の玉締め、ほぐした松茸
- ナス・海老・うにのゴマ豆腐包み、赤あまとう
- ナメコをのせた茶碗蒸し、白みそ風味
- 鯛の酒蒸し。スダチ、ほうれん草、ぽんす醤油
- 藻屑蟹の炊き込みご飯、車麩の味噌汁、香の物
- マンゴ、丸十に粒あん、玉子真蒸
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「美冨久・三連星・無濾過純米吟醸生原酒おりがらみ・渡船六号精米歩合 55%」は甲賀水口のお酒。甘さの中いに、青ナシやリンゴのような弱い香りに、滓がらみ特有の微発泡のぴりぷり感が合わさって、サイダーのような爽快さ。甘さは残ることがないけど、味に幅はない。酒屋の兄ちゃんは、置いた方が面白いというようなことを言っていたのを思い出す。火入れのヴァージョンももうすぐ入荷するという。蔵の4代目になる息子さんが、計画からすべて任された新しい酒名だそうだ。
先付けは、芋の葉っぱに、アワビなどの酢の物。口当たりがいい。
日月椀の中に、脂がたっぷりに浮く「ぐじ」の椀。立ち上がる松茸の香りがいい。
お造り6点にお寿司。ハモは韓国産で炙りたて。淡路の鯛は旨みが乗ってます。お得意の梅肉がでて、ワサビを説いて頂ける。
随分横眼に眺めていた、みすじの冶部煮をお寿司に乗せたんがでる。おかひじき。
珍味に鯛皮をおろしで合えたんがでる。ちびちび。
焼き物は、白甘鯛を幽庵にしたもの。程良く脂を焼いて落としてくれているのでしょう。どこでたべても、幽庵と言うのは旨く考え付いた仕事だと思います。付け合わせが、金山寺のもろみ。
淵高に八寸を盛りつけ。一期一会の白木の蓋つき。菊の黄校趾に揚げもの、黄瀬戸に松茸、ガラスにお浸し、青ユズに玉締め。
薄い板状にしたゴマ豆腐の下に、千両ナス、うに、えびと豪華複雑。赤色の鮮やかな伏見トウガラシ。
冷やしもので、茶碗蒸し。微かに白みそ風味の餡かけ。ナメコの味噌汁風味の茶碗蒸し。
お造りでも美味しかった鯛を酒蒸し。スダチをぽんぽん彫りこんでスダチ蒸しと言うてはります。目も、目の下も、クチビルも、カマシタも、美味しゅうございます。
「鈴正宗・純米吟醸・生・9号・山田錦精米歩合50%・901号酵母」を試させてもらう。トップノートにぬか漬けのような香りがして、ちょっと風変わりな味。
ご実家の新米が献立の中に入っているが、藻屑蟹を炊きこんだ御飯が出る。思いがけずに、好物のごはん。身の残ったガラも入っているので、シガシガしながら食べる。昨年は、仕入れた分は味噌汁にしたというけど、あまりに美味しくて自分らで食べちゃったという。お代わりして、持ち帰り。ご自慢の新米の白ご飯は次回にでもということで・・・。しかし、美味しいという思うものが同じというのは、嬉しいことです。
水菓子は、マンゴ。丸十に餡子を乗せるとは、初めてです。
平成20年7月26日・土
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。カウンター満席に座敷満席。どうも、間違って入店した予約のないグループをそのまま通してしまったとか。料理を出してから気づいて、帰れと言えなかったそうだが、お客さんもオカシイと思わないのかなぁ。でも、なんとか最後まで破綻なく食べてイカはった。
- ウニと海老の琥珀羹・金箔、ごま豆腐・海老・オクラ・花穂紫蘇
- 毛蟹真蒸、焼き水ナス、蔓菜、隠元、松葉柚子
- 甘手カレイにウニと肝、中トロ、いか、たこ、サンマ生寿司、ぽんす醤油、ワサビ、梅肉
- 焼いた稚鮎の握りお寿司
- イサキのつけ焼き、柴漬け、黄ピーマン
- 八寸に、酸漿の器に海老のハモの子の塩辛和え、シュガートマトの生ハム巻、厚焼き、庄内麩の焼いたん、壺壺に鶉温泉卵にジュンサイ、四方の小鉢にイチジクの胡麻和え・松の実と万願寺、黄色の器にハモキュウ、姫サザエの壺焼、ハモの照り焼きの粽
- 賀茂ナスの変わり田楽。毛蟹味噌と毛蟹・ウニ、アスパラガスにナス皮
- 稲庭うどん、
- 蓮蒸し、あんかけ
- 鮎の熟れ寿司
- ウナギのかば焼き定食、冬瓜の清汁の止椀、香の物
- トマトのレモン煮とレモンシャーベット、巨峰・氷・練乳・小豆
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今日のお酒は「喜楽長・天保正一・大吟醸・限定酒・山田錦精米歩合35%、17BY・蔵出20年4月」。蔵に残っていた貴重な天保正一仕様のタンクだそうだ。香りの角もとれて円くなっている。35%まで磨いて、熟成しているけど、お手軽なプライスだった。
先付けは、リキュールグラスに琥珀羹。精進出汁の焼いた大豆の琥珀色だそうだが、柚子の香りがしっかり効いていた。淡路のウニ入り。琵琶の器にゴマ豆腐。
お椀には、毛蟹たっぷりの真蒸。味噌までしっかりで、ほとんどが蟹だ!焼きナスも一緒。
お造りは甘手カレイの薄造り。肝を乗せたのはぽんす醤油。ウニを乗せたのは好みで頂く。ウニは北海道産。塩で締めたサンマは生姜を添えてそのまま。
琵琶湖のアユを焼いて、お腹を裂いて、握り鮨。香ばしさが美味しさ。食べやすい大きさにふたつ胴。
焼き物は、梅雨時が旬のイサキ。イサキの上には柴漬け。
賑やかな八寸。優しい味のハモの子の塩辛。今日もハモは、ハモキュウと塩辛と粽だけ。さびしい。ボッテとしたゴマの和え衣がジューシーなイチジクにかかる。
賀茂ナスが揚げ浸し。毛ガニの身に味噌も使って、毛蟹味噌田楽見立てといえるでしょうか?ウニも乗って、贅沢というか、旨過ぎるというか・・・。嫌いじゃないです。
冷たい稲庭うどんが、箸休め。
温かい蓮蒸し、あんかけ。レンコンを丸めたものを底に、蕪を乗せていたのだったかな?
酒の肴に出してくれたのが、2年ものの鮎の熟れ寿司。小さい鮎は漬けすぎると溶けてしまうらしいけど、ちゃんと身はしっかり。近江八幡で造られているらしい。造り手によって味が違うから、鮒との違いをどうのこうの言えないけど、香りが優しい。
お釜で焚かれた白ご飯。ウナギは話題の一色産を「かば焼き」。ウナギが濃い味なので、いつもの赤出汁はなし。冬瓜の椀。
水菓子がトマトのレモン煮にジュレ、さらにシャーベットを乗せたリキュールグラス。氷に載せた巨峰を食べた後は、小豆と練乳をかけてミルク小豆。
残ったご飯は持ち帰らせてもらったが、痛むといけないなぁと、夜食にしちゃった。
リンクしてある「京都美食散歩」は桜田さんから紹介があって、混じったそうである。仲の良い先輩後輩。
平成20年6月25日
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。座敷は満席。コンパニオンも入って賑やか。
- トリ貝、クルマエビ、白ズイキの酢の物、ワサビ
- アコウの葛打ち、黄ニラ、冬瓜、インゲン、白髪ねぎ、丸仕立て
- 甘手カレイの肝造り・芽ねぎ、しまあじ、いか、白エビ海胆和え、金魚草、長イモ、撚りきゅうり、チリ酢、ワサビ醤油
- 稚鮎塩焼きのお寿司
- 甘鯛の酒塩焼き、スダチ
- 八寸が、ハモの子玉子とじ、ホウレン草と大徳寺麩の白和え、ウニ汲上げ湯葉ジュンサイのジュレ、ハモの落とし・梅肉和え、シュガートマトにマスカルポーネ・煮玉ねぎのサーモン巻き・甘々娘の焼いたん・バイ貝
- アワビの酒焼、肝醤油、合わせ醤油、トースト
- タコ・きゅうりの酢のもの・揉み海苔
- ハモしゃぶ・ごぼう
- ハモ雑炊(スダチ風味は揉み海苔、しょうが風味は芽ねぎ)
- パッションフルーツのゼリー、氷にサクランボ、練乳
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今宵のお酒は松の司・純米吟醸・渡船6号(環境こだわり農産物)精米歩合50%・金沢酵母 。
ガラスの舟皿に酢の物。生のトリ貝、湯にくぐらせたクルマ。加減酢が浸みこんだ白ズイキ。天盛りがワサビ。
銀碗には、屑をまとったあこう。しっかり屑が打ってあってプルンプルン。葛の下に梅肉が載せてあって、ジワーッとピンクに染まっている。こういうのんもありかなと頂く。今年初めての冬瓜。丸仕立ての吸い地。黄ニラや冬瓜に浸みこんでとっても美味しい。
お造りには、中造りと言ってましたが、カレイに肝と芽ねぎがトッピング。煮方を長く務めていたから、包丁が苦手で、薄造りはできないとご謙遜。チリ酢はさっぱり、ワサビ醤油では潮の香りたっぷり。世の中が騒ぐほどイカに不足は出てないようだし、価格もかわらいようです。ルートが違うのかもしれません。しろえびに載っているウニは淡路・岩屋産。
奥から、焼かれた稚鮎が出てきて、大将が、鮎を開き初めて、中骨を取っている。握ったすし飯に載せたよ。香ばしさと、はらわたの苦みとが、すし飯にも合います。焼いて出てくるより、なんだが嬉しくなる一品。
アツアツの器に、ぐじの酒塩焼き。綺麗に焼かれている姿から美味しいと思わせてくれる。有名な酒焼は、焼きながら酒を塗っていくけど、ここでは、漬けておいたそうだ。綺麗に焼かれた鱗まで旨い。
扇の函の八寸。ここの和衣が旨い。混ぜ込んだ大徳寺麩に浸みこんだ出汁が和え衣と重なって旨い。カクテルグラスの底に汲み上げ湯葉が入って、ウニが入って、ジュンサイ入りのジュレで固めてある。見た目に涼やか。甘々娘は、産地はわすれたけど、「とうもろこし」で、名前の通り糖度が高い。醤油焼き。
コンロが出てきた。手のひら程度のアワビに包丁を入れて、アワビの殻に入れて酒を注いで焼いてくれます。焼かれたら取り出して、口に入るサイズに切って、再び殻に戻して、折敷の上へ出てきます。肝醤油と合わせ醤油とで、パクパク。どちらも好き。残ったアワビのスープは、出てきたトーストに吸わせて食べきる。バターとか入れるともっと旨くなしそうだけど、バターは使いたくないという。パンで思い出したが、雑誌にもしばしば掲載される田舎のパン屋「大地堂」は、近いそうだが、美味しいか不味いかではなく、なんで取り上げられるのかが不思議だそうだ。田舎で苦労した大将だけに、少し気持ちがわかる。
下津居のタコと胡瓜の酢の物。隠れるくらいいっぱいの揉み海苔。
もう一度コンロが出てきて、小鍋で、ごぼうが用意されているときは「柳川」かと思ったけど「はもしゃぶ」。板前で骨切り。「柳」で骨切り。鍋出しにたっぷりの「笹がきごぼう」で香りを出した中に、ハモをくぐらせる。鍋出しは「はも出汁」。むちゃと同じく、玉ねぎ嫌いのようだ。考えようによっては、泉州にしても淡路にしても、タマネギの産地だけに、ハモの出汁で食べる玉ねぎ料理と割り切ればいいのかもしれない。
残った鍋出しに、出汁を足して、「はも雑炊」。一杯目はスダチを振って揉み海苔。二杯目は生姜汁(出汁で割ってそうだ)を振って、芽ねぎ。香の物。日野町の実家のお米は売り切ったそうだが、日野町のお米。
デザートは、サクランボとパッションフルーツのゼリー。パッションフルーツを2つ割にしてゼリーを流しこんだん。サクランボを入れた氷に練乳を注いで、「ミルク氷」。
平成20年5月29日
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。カウンターは満席。カウンターで接待しているのも珍しい。
- ウニを射こんだ長イモ羹、ソラマメ、花穂紫蘇、ワサビ
- お椀が、はも、揚げ(千両)茄子、黄ニラ、ジュンサイ、青柚子
- よこわ、タコのサラダ風、おろしポン酢ぶっかけ
- 塩辛
- アワビの飯蒸し、アワビ餡かけ、振りゆず
- 八寸。ナマズに八幡巻き・万願寺・鯛の子・鴨ロース・玉子真蒸・トマトにマスカルポーネ、タコと胡瓜の酢の物、鯛の白子・ポン酢、アナゴの粽
- 鮎の塩焼き、蓼酢
- 賀茂ナスの田楽、車エビ
- トリガイの網焼き
- 小豆島の冷麦、揉み海苔
- フカヒレ、白ズイキ、茗荷の玉締め
- 焼きハモの釜めし、ナメコの味噌汁、香の物
- イチゴを乗せたグレープフルーツのゼリー、氷で冷やした佐藤錦(練乳と小豆をかけて氷も食べる)
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今宵の酒は「大治郎・純米吟醸・生・迷酒・山田錦(環境こだわり農産物)精米歩合50%・9号酵母 」。濃厚な味ながら、昔のイメージにある、くどい後口はなく、随分とキレが良くなっている。
耳杯に盛られた、長イモ羹。
鶯色のグラデーションのお椀。ハモとナス。キリったした出汁に、揚げナスからの脂が絡んで旨みが増す。梅肉が鮮やか。
大きな皿にサラダ風に出てきたお造り。おろしポン酢を上からぶっ掛ける。ヨコワのタタキと下津居のタコ。金魚草、ベビーリーフ、大根、黄ピーマン、にんにくのチップ。
酒の肴に塩辛がちょこっと出る。程よい辛さ。
おしのぎに飯蒸し。アワビの出汁のあんかけ。上に乗ったアワビはあんかけの出汁殻だと言わはる。
魚籠にササを敷いて、焼いた鮎を見せる。トロンとした蓼酢。
賀茂ナスの田楽。黄色みを帯びた田楽味噌。クルマエビ。香ばしいチップが乗っていたけど、昆布かな?オーブンで焼いているようで、グラタン風の焦げ目もいい香り。
コンロに網が出てきた。トリ貝を炙って食べる。割醤油。カウンター越しに大将が焼いてくれるので、食べるだけ。
箸休めに、冷麦。見た目は「きしめん」のような平麺。小豆島は素麺だけかと思っていたけど・・・。
お得意のフカヒレの玉締め。茗荷半分がポテっと乗る。
ご飯は、焼きハモを乗せた「はもご飯」。よそって揉み海苔がのる。お変わりして、残りはお持ち帰り。
デザートは、グラスにイチゴを乗せたゼリー。氷を盛ったグラスには佐藤錦。サクランボを食べた後は、添えられた練乳をかける。嫌いじゃなければ自家製小豆粒餡がのって、「氷あずき」となっちゃう。氷はクラッシュしたような形状・食感なのが残念。
平成20年4月23日
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。ちょっと遅れてしまった。座敷満席でカウンターも、ほぼ満席になるし、座敷も予約で埋まっている。
- ウニ豆腐、うに、白魚、片栗の葉、旨出汁のジュレ
- 鯛の潮椀、タケノコ、木の芽
- 鯛の薄造り(クリームチーズ・芽ねぎ・海胆乗せ)、シマアジの棒造り、生たこ、車エビ、中トロ、ウドのねじ切り、桜草、寄り大根
- 太刀魚にウニを乗せた桜蒸し、あんかけ、柚子
- 鯛の白子焼、ゴボウ、ワサビ漬けの長イモ、すだち、壺壺にもずく
- 八寸には、イカの塩辛・長イモ、タケノコの木の芽あえ、タイラギとウルイ、炙ったバチコとミル貝・ウドの酒煮、串がスナップエンドウ・鯛の子・赤こんにゃく・とこぶし
- 牛ひうちの塩焼き・花山椒、からし、わさび
- 油ものが、鮎のから揚げ、こごみ・ホワイトアスパラのてんぷら、ワサビ塩、天つゆ
- フカヒレ・百合根の玉締め、フカヒレの出汁の餡かけ、ゆず
- 炊き合わせが、たけのこ、めばる、ふき、木の芽
- 桜エビのかき揚げ天茶、香の物
- 三方柑のゼリー、イチゴ、ワインゼリー
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今日のお酒は東一・純米吟醸・Nero・山田錦精米歩合49%・9号系酵母・Alc13度・限定品。温度が高いと甘いくどさが残る。きりっと冷えると、甘さの軽くなって喉越しも良くなる。酸度+1である。低アルコールを作る時、簡単なのは、メーターを切らさずに発酵を途中で止めればいいのだろうけど・・・。
オレンジ色の豆腐は「うに豆腐」。これだけでも十分ウニの香りと甘みが出ているのに、まだウニをトッピング。
お椀は、鯛の潮。お椀の出汁は、必ず増田さんが自ら作る。鯛も出汁も、間違いなく美味しい。錦の「○やた」さんはいい鯛を「かつぎ」から仕入れているという。脂の乗りが全然違うのだそうだ。アナゴしか焼いてないように見えて、奥にはプールがあってちゃんと管理されているという。
お造りは、鯛がメイン。薄造りで扇に盛り付け、お得意のクリームチーズ、またウニ、芽ねぎをトッピング。なんだか初めてクリームチーズと鯛が旨いと思えた。酒の肴に、家庭でもできるひと工夫。ワサビ醤油に梅肉が出てくる。桜草はエディブルフラワー。皿の上に乗って出てきたものは全部食べる。(海老のシッポは別)。板前で、包丁を見たいところなんだが、煮物椀と八寸とをカウンターでこなそうとすると、どうしても料理に手間取ってしまって、お客さんを待たしてしまうそうだ。お客さんを待たすのが申し訳ないというので、お客さんが多い時は見られらない。残念。
桜は散ったけど、名残りの桜蒸し。餡に桜の香りが移って麗しい味。ここにもウニ。いっぱい出てくる。他のお客さんには太刀魚は木の芽焼きで出てきていた。
で、むちゃの焼き物は鯛。しかも鯛の白子をトロンと乗せて、親子焼き。「つゆ」と「すだち」も出ているのだが、白子の味だけで十分です。
八寸は5種。ところで時々スナックエンドウと書いてあるのを見つけるのだが、「スナップ」ですよねぇと再確認。
名物になった「みすじの冶部煮のお寿司」を横眼でみて、出てきたお肉は「ひうち」という部分の焼肉。ちょっと塩加減がきついのが残念。
揚げものには、鮎。これは空揚げにして、ワサビ塩を勧めてくれる。蓼酢より好きだ。実家で積んできたというこごみ。
玉締めには、百合根とフカヒレ。餡にしているのはフカヒレを戻した時の戻し汁を使った旨みのある餡。ぐちゃぐちゃにして食べるように言われる。
まだ出るのぉ、ついつい思ってしまうのだが、炊き合わせの地に醤油の色が付いているだけ、お腹が膨れるような気分。お腹が膨れるにつれ、色合いを薄めてくれる方が、むちゃの胃袋には優しい。色合いは大切な要素。タケノコは「白子」だそうだ。
ご飯は、黒い釜が出てきて、ご自慢の白いご飯。それに合わせて揚げられてたのが「桜エビのかき揚げ」。「天茶」ですがなぁ。炊き立てのご飯に「かきあげ」を乗せて、揉み海苔を散らす。ワサビを天盛りにして、出汁をかける。海苔と海老の香りがブラボー!サクサクでも旨し、しっとりでも旨し、ぐちゃぐちゃでも旨い。かき揚げは2つ用意してあるんで、遠慮せず。お変わり。食べている途中で思い出したのは、そういえば先月、桜エビがあるなら「ご飯は天茶」みたいなことを言っていたような記憶が・・・・。本人が覚えていないことを、ちゃんと覚えてくれていたということは、相当残念がっていたのかなぁ。ほんまに甲殻類を食べすぎのよう。
平成20年3月13日
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。ちょっと遅れてしまった。座敷満席でカウンターも、ほぼ満席。
- 貝の器の先付けは、桜色のゴマ豆腐・うに、巻き湯葉、わらび、わさび、花穂紫蘇
- お椀は、ぐじの頭の塩焼きの潮仕立て、白髪ねぎ、花びらうど、鶯菜
- お造りは、鯛、えんがわ、しまあじ、霜降りのクルマエビ、もんこいか、防風、ワサビ、梅肉、醤油
- アナゴの飯蒸し、柴漬け
- アブラメの塩焼き、木の芽、ウドと金山時もろみ、長イモのワサビ漬け、もずく
- 桜の枝の八寸は、菜の花と焼きコノコのお浸し、うるいとミル貝の酒煮、のれそれの玉締め・百合根、ホタルイカとワケギとイカのぬた・紅芯大根
- 天然ホタテの酒焼き、ホタテにはウニ。
- 白魚・菜の花・ワサビ菜・アワビの冷やしもの
- 炊き合わせが、桜エビのひろうす、たけのこ、ふき、わらび、振りゆず
- ご飯は、梅ご飯、止め椀、釜揚げシラス、揉み海苔、香の物
- イチゴ・パパイヤ・白ワインのゼリー、アイスのトッピング
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今宵のお酒は「東洋美人・2007・純米吟醸・山田錦50%・勝沼醸造甲州ワイン樽貯蔵」というのん。ワイン樽の甘味が微かにするものの、すっきり綺麗な、喉越しのやわらかなお酒。
桜やモミジの描かれた貝の器に先づけ。桜色のゴマ豆腐は、箸でつかめるプルンとした硬さ。おいしい出汁。添えられたワサビをだしに溶いて食べます。
お椀は、デーンとサプライズのぐじの頭の潮。他にはアブラメの椀が出ているようです。塩焼きしたぐじが、出汁の甘味を際立たせます。
お造り5種。鯛が旨くなってきましたねぇ。縁側の部分を入れてくれました。コリコリぷるぷる。お得意の「梅肉にワサビをたっぷり溶かす」よりは、ワサビと醤油がいいと思うのだが・・・。
ここは、すっかりオリジナルで名物になった感じの「みすじのジブ煮寿司」がでるところだが、蒸しアナゴ一匹を使ったお寿司。と思ったら「飯蒸し」だそうだ。辛子が塗られている以外は、アナゴ・柴漬け・蒸し物と言えば、卯菴寿司を思い出すなぁ。アナゴは固めで濃いめの味。
焼き物にアブラメ。塩焼きして木の芽を散らしてある。香りがいい。
八寸には桜でもう春。お浸しの出汁、酒煮の塩梅ともに好みの味。
ヒモも入った帆立に酒を振って、目の前のコンロで焼きあがるのを待つ。淡いツユがそれられて、焼きあがったホタテを浸して食べるようになっている。うにも合わさって旨いのは当然。酒煮にツユを少し入れて、飲み干す
先づけにもなりそうな、白魚。
炊き合わせは、自家製桜エビのヒロウス。生の桜エビだそうで、入れ過ぎたという。柚子の香りで、炊き合わせの出汁も呑んでしまった。桜エビがあるなら「かき揚げで天茶」と言ってみるが、油を落したようで、だめだった。
初めてのお客には、評判の白い御飯が出るそうだが、むちゃには「梅ご飯」。綺麗な色に炊きあがっている。柔らかい釜揚げシラスをたっぷり、揉み海苔たっぷりでいただく。食べきれない分は、折詰。
デザートは、白ワインのゼリーで固めたフルーツにアイス。最近は、食事でお腹がいっぱいになるようで、お菓子とお薄は出していないそうだ。
平成20年2月14日
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。1周年の贈り物の胡蝶蘭が飾られている。ゆったりしたカウンター。
- アワビと葉山葵のお浸し、紅芯大根
- お椀が、蟹・蟹入りヒロウスの蕪すり流し(吹雪仕立て)、鶯菜
- しまあじの薄造り、北海道のボタンエビ、下津居のタコ、サワラの松皮、梅肉、わさび、醤油
- 付けマグロのお寿司
- サワラの味噌幽庵焼き、しば漬け、金山時もろみ味噌、青味大根、もずく
- 八寸は、イセエビのてんぷら、フキノトウのてんぷら、北寄貝・うど・菜の花の酒煮、八幡巻き、焼き庄内麩のクリームチーズ巻き、水菜と薄揚げの炊いたん、赤貝のてっぱい
- 鯛の頭・かまの酒蒸し、菊菜
- お出汁
- 赤貝とうるい、わらびの加減酢
- 炙ったフカヒレと湯葉茶巾の餡かけ、菜の花
- アナゴの蒸し寿司・錦糸・木の芽、香の物、蛤の清汁
- メキシカンマンゴ、いちご、バニラアイス、白ワインジュレ
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今日のお酒は、蔵元追悼「琵琶の長寿・純米吟醸・手しぼり・精米歩合55%」とした。がっちり太くて硬いイメージ。
先付は、ピリリと辛い葉山葵。辛さの秘訣は、温度だそうだ。
お椀は、縦長ののぞきのお椀。中身は前回はぐじが使われていたが、蟹に蟹。ひろうすはしっかりした硬さ。蕪の甘さが際立つ出汁。
お造りは4種。大きいボタンエビ。脂のにじむしまあじ。甘いタコ。
マグロを漬けにして、お寿司。
焼き物はさわら。味噌幽庵。でも浅漬けのよう。ホクホクしたさわら。鰆の上にのているのが、しば漬け。
梅の枝が飾られた八寸。立派に春を感じる苦味のフキノトウ。ぷりぷりの伊勢海老。お得意のクリームチーズ。酒煮の加減、てっぱいの黄身酢とやわらかい塩梅がよろしい。
蒸し缶から皿ごと出てきたのは、鯛の酒蒸し。唇、ほほ、眼、かまと旨いところいっぱい。御出しが残ったので、温めなおしてくれる。塩を足して、しょうがを加えてくれて、味わいは丸仕立て。暖かいし旨いし・・・最後まで美味しい鯛料理。
さっぱり酢の物は、赤貝とうるい。
温かい蓋つきの器に炊き合わせ。お得意のフカヒレ餡かけ。それに湯葉を丸めたん。もちろん擦りショウガ。
今日のご飯は、蒸し寿司。これも柔らかな酢の加減で、きつい酢の香りは全く感じない。ウナギに錦糸は合うけど、アナゴもね。吸い物はハマグリ。
グレープフルーツを器にした、水菓子。
土日は晩も盛況のようだが、平日の晩はまだゆっくりできるようです。1年たったけど、まだ水口時代からのお客さんが多いようで、滋賀県の情報も仕入れられる。
平成20年1月31日
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。カウンターはまだ誰もいなかった。板前に着席する。
- あわび、ホタテ貝柱、うるい、白魚、紅芯大根の黄身酢餡かけ、花穂紫蘇
- 蟹入りひろうす・ぐじの吹雪仕立ての椀、鶯菜、振り柚子
- お造りが、クルマエビ、ひらめ、しまあじ、いか、長芋短冊、ワラビ、わさび、梅肉、醤油
- 赤貝とエンガワのお寿司
- 焼き物が太刀魚、柴漬け、金柑蜜煮、壺壺に黒豆
- 八寸には、タコの柔らか煮、玉ねぎのサーモン巻き、菜の花のゴマ汚し、ぐじの白板昆布巻き、厚焼き、壺壺にアン肝みぞれ、ナマコみぞれ、
- 後出しで、フグの白子焼き、アスパラ
- 後出しで、青味大根に金山寺もろみ
- 組み上げ湯葉とウニの加減酢ジュレかけ
- 柚子カマの、カニの玉締め、百合根
- アワビの鍋、椎茸、水菜、湯葉、白ネギ
- 雑炊
- 三宝柑のゼリー・あまおう、バニラアイス
- 粒餡入り金団、お薄
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今宵の酒は「松の司・2005・純米大吟醸・愛山精米歩合40%・720ml限定450本・熊本酵母」とした。少し苦みが残ったような、妙な余韻。はずれ。
貝の形の器に、黄身酢。底に黄身酢を敷いて、食材を乗せ、あんかけ。混ざり合って旨い塩梅。
お椀は、吹雪仕立て。大根のミゾレと区別するために、蕪を使えば吹雪だそうだ。とろける柔らかさのアマダイ。カニ身をほぐして入れたひろうす。大きなひろうす。ちょっと柚子が降りすぎかな?
紅志野鉢にお造り4種盛り。いつもように梅肉に山葵を溶かしても頂ける。
他のお客さんには、ミスジの治部煮のお寿司だけど、こっちは、赤貝とエンガワ。どうも同じものを出すのは嫌なようだ。
脂の乗った太刀魚があったというので焼き物で出てくる。軽い漬け。柴漬けを乗せて油を酸味で柔らかにするという配慮。金柑の甘味が、付け合わせにもってこい。
春めいてきた八寸。もうすぐ節分やもんねぇ。驚きのナマコは、ブツ切りで茶振ってもいないのだが、ぐにゃぐにゃの柔らかさは新食感のナマコだ。秘伝の壺漬けらしく・・・チャングムみたい。
後出しだが、暖かい白子。おろしポン酢。
も一つ後出しで、青味大根にもろみ味噌。甘い口当たりのもろみでポリポリ。この味噌は酒肴になります。
黄コウチの高杯に湯葉のジュレ掛け。湯葉を裏ごししたような食感。
蒸した柚子釜には、玉締め。茶碗蒸し。蟹・百合根入り
コンロが出てきて、あわび鍋。ご主人がアワビから入れてくれます。シャブシャブして柔らかくなったころ合いを見て取り出してくれます。出汁が十分出てから、野菜をひと煮立ち。
残った出汁で、雑炊。黒楽の釜で炊いてくれて出てきます。2杯いただいて残す。
三宝柑に流し込んだゼリー。あまおうが乗っかって、蓋されてサービス。
お菓子が金団。お薄。
平成19年12月20日
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。カウンター3組。落ち着いたお客さんばかり。
- タイラギ貝、菜の花、海胆、紅芯大根、加減酢ジュレ
- お椀が、葛打ちのクエ、東寺湯葉、ウグイス菜、白髪ネギ、丸仕立て
- お造りが、平目の薄造り、いか、くるま、よこわ、ネギ、より大根、醤油、ポン酢醤油、梅肉
- フグの白子の焼き物、ポン酢醤油
- 鰤カマの塩焼き、芥子蓮根、檸檬の皮の蜜煮
- 八寸には、フグ・てっぴのポン酢おろし和え、茶振りナマコのおろし和え柚子風味、せこ蟹とほうれん草、蛸の柔らか煮と大根
- 青森産天然帆立の酒焼き、おろしポン酢
- ぶりのズリの握り寿司
- おろし蕎麦、下仁田ねぎ、ふり柚子
- アワビの蕪蒸し、銀杏、百合根、わさび
- しろご飯、香の物、ちりめん山椒、ウナギ山椒煮、味噌汁
- 水菓子が、檸檬シャーベット・イチゴ・白ワインジュレ、熟柿
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今日のお酒は「東洋美人 大吟醸 斗瓶囲い 全国新酒鑑評会 出品酒 限定品・山田錦精米歩合40%」。口の中に王林や梨のような甘味と香味が混じったような口当たり、柔らかに消えて心地よい。喉ごしのキレもいいし、好きなタイプ。ダレなきゃいいけど?それにしても妙なエチケットだ。
先付けが、酢の物。コリッとした霜降りのタイラギ。春めく菜の花に海胆。
お椀は、クエと東寺湯葉。湯葉を使った料理名を「東寺某」と言うのだけど、これでは湯葉湯葉。という意味かどうかは聞かなかったが、汲み上げ湯葉を引き上げ湯葉で巻いたもん。確かに湯葉に湯葉だ。クエは葛打ち。クエは一匹仕入れたというので、気になるのは頭の行方?どうも賄いで食べちゃったらしい。旨かったそうである。そりゃそうでしょう。そういうのんが大好きな客がここにおりますと、伝えておく。お得意の丸仕立て。
青い器に透ける薄造りは平目。縁側がないのが残念。おろしポン酢醤油で食べたり、山葵醤油で食べたり、山葵梅肉で食べたり。平目の他には車えび、いか、ヨコワ。
焼いたふぐの白子が出てきて、芽ネギがのせられる。これもおろしポン酢醤油。ねっとりした旨味と皮に残る塩味が美味しい。
鰤カマの塩焼き。氷見で揚がった11キロを半身で仕入れたというカマ。
八寸は4種。フグ皮、なまこ、せこ蟹、蛸。
コンロに乗っているのは青森産のでかい天然帆立。貝殻に海藻が生えちゃってヒゲぼうぼう。貝柱を横割り、ヒモも入れて酒を入れてコンロに煮る。火が通れば、ポン酢。貝柱は柔らかく甘く。ヒモは塩を感じて酒が進む。貝殻に残る酒は出汁が出て、小皿に移して飲み干す。旨い味が出てます。焼き上がったら蓋を取って、デジカメを撮ろうと思っていたのだが、忘れちゃう程のワクワク感。
帆立が焼き上がるのを待っている間に、ブリの砂ズリという腹の部分をにぎり寿司にして出てくる。
冷たい蕎麦がノソキの器で出る。下仁田におろし。さっぱり。
京都の冬は蕪蒸し。カブラに隠れているのはアワビ。柔らかアワビ。あんかけの出汁もアワビ出汁。
ご飯は、実家のお米。毎週火曜日に精米しているという。一杯目は塩を振ってくれる。甘さが増す。2杯目は、一緒に出て着るチリメン山椒で食べる。釜揚げのしっとり感の残るチリメン。三杯目は、ご自慢のウナギ茶漬けにして、残りは持ち帰り。
水菓子は、熟した柿。苺はシャーベットとジュレをリキュールグラスに盛り込んでいる。今日は和菓子とお薄はないようだ。
すっかり、ミスジの治部煮寿司と伊勢エビの焙烙焼きとは、名物になりつつある。
ここも南座のお弁当をやっているのだと知る。お節のリーフレットを見せて貰う。2段50000円。東京まで送るお客さんもいるのだという。
テレビ出演の裏話も聞いた。棚ぼたという奴でんな。
この前の休みに、修業先のご主人に暮れの挨拶に行かはったそうです。独立しても義理堅いご主人であります。
平成19年11月18日
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。
流石日曜日、座敷も満席だ。掘り炬燵式の満席のカウンターに潜り込むのは、なかなか迷惑になるなぁと恐縮。リピーター度の高そうな客層。
- 柿なますと海胆帆立、防風
- お椀が、カニ真蒸、焼き餅、ウグイス菜、紅葉人参、黄柚子
- お造りが、いか、鯛、しらさ海老、シマアジ。梅肉、醤油
- 茹でた殻付きピーナッツ
- 穴子のお寿司、柴漬け、甘酢生姜
- 焼き物が、白甘鯛の幽庵、芥子蓮根、千枚漬け、蕗煮
- 八寸が、フグの唐揚げおろし和え、ほうれん草とアワビ、湯葉イクラとんぶり、ネギ巻きの鴨ロース・厚焼き玉子・菊菜白和え・銀杏
- 茹で松葉蟹、カニ酢
- 雲子と百合根の玉締め、黒トリュフ
- 伊勢エビの焼き物
- 炊き合わせが、湖東シメジ、ひろうす、ぜんまい、振り柚子
- 蟹の釜めし・振り柚子、止め椀、香の物
- ルビー・グレープフルーツのワインジュレ掛け
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今日のお酒は「道灌・大吟醸・搾りたて生原酒・山田錦五割磨き・限定壱千本詰口」。酸味しっかりで、甘味が残るモノの酸味がほどよく爽やか。でも原酒だけに効く。50%で大吟醸というのだけど、大吟醸のお酒から見れば味が多い。50%で大吟醸と称さない蔵も多いだけに、風呂敷広げすぎ。50%磨いたお酒としてはイイでき。商売は難しいなぁ。
お馴染みの鶴亀・蓋付きの器の先付けは、柿のなます。今日は「柿」。炙った帆立に海胆。
お椀は、カニ真蒸。カニの身たっぷりの真蒸は、出汁にも香りが移って蟹蟹。卵白だけで繋いでいるのかな。堪能。
お造り4種。昨日の「美味しいぼ」で登場したシラサ海老だが、京都でお目に掛かるのはマレ。鯛がうまくなっています。梅肉で食べると何でも旨いのだが、鯛の旨味を損なうように思うので、旬のシーズンは山葵醤油が一番に思いますな。
満席で忙しくて、酒の肴に「殻付きピーナッツ」の茹でたんが小皿で出る。滋賀の地物。鍋で茹でると、30分くらいかかるそうだ。
焼き穴子を乗せたお寿司。大藤の柴漬け乗せ。
焼き物は「しろぐじ」の幽庵。あっさり目のほどよい漬かり具合。
葉っぱに隠れた八寸。暖かいのはフグの唐揚げと銀杏。フグは今シーズン初めてかな?滋賀のフグ免許は全国で通用するそうだが、京都での免許は京都だけだとか。湯葉・とんぶりの出汁とか、白和えの塩梅とか、思わず旨いと思っちゃう。
浜坂の蟹。浜ゆでじゃないそうで、店で茹でたみたい。生姜醤油。カニ酢とは言わなかったなぁ。
玉締め。一番底に百合根、雲子を入れた茶碗蒸し。上に乗っているのがトリュフ。
5人連れのお客さんに捌いた伊勢エビの半身が余ったようで、オマケででてきた(と思う)伊勢エビ。ありがたやぁ!。
炊き合わせが、湖東シメジっていう八日市産のキノコ。それに今日はヒロウス。ゼンマイとは珍しい。ちゃんとオツユも最後まで頂きます。
ご飯は、お釜で炊いた蟹めし。混ざりっけなしの蟹だけ。止め椀は、いつもの赤だしの上澄み。マイタケ入り。お代わりをして余ったご飯はおにぎりにしてくれる。冷めても美味しいご飯。
グレープフルーツは半分。
平成19年10月14日・日
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。
カウンターは満席。
- 先付けが、茶巾の胡麻豆腐、海胆、海老、防風、花穂紫蘇
- お椀は、ハモ、木の葉真蒸、松茸、ウグイス菜、柚子
- お造りは、伊勢エビ、シマアジ、烏賊、短冊長芋、撚り人参、梅肉、醤油、山葵
- 漬けのマグロのお寿司・おかひじき、鯖のお寿司・刻み大葉
- 八寸には、アワビとほうれん草のお浸し・松茸、残り鱧・焼き霜の加減巣のあんかけ・かいわれ葉、菱蟹とイクラ
- フォアグラの醤油焼き、松茸、ネギ、芥子醤油
- 若狭ぐじの焼き物、芥子蓮根、栗甘煮、スダチ、煮松茸、刻んだ長芋ととんぶり・海胆
- おろしナメコ蕎麦
- 炊き合わせが、子蕪、フカヒレ、小松菜、あんかけ、摺り生姜
- 伊勢エビの殻入りご飯、蛤の止め椀、香の物
- グレープフルーツのゼリー掛け
- 小豆餡入り栗きんとん、お薄
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お酒は「七本鑓・純米大吟醸・中取り・全量木槽搾り・地元産玉栄45%精米・協会1401号」。2ヶ月前に感じた雑味が消えてすっきり。心地よい。
扇型の小鉢に茶巾に搾った胡麻豆腐。とろけるような胡麻豆腐が多い中、プルンとした固さ。勿論、箸で挟める。
お椀は、少し傘の開いた松茸とハモ。木耳などの入った真蒸は割ると、脂分が溶け出し、柔らかな出汁に旨味が増す。
お造り三種。信楽の作家さんの壺が割れていたのを、二度焼きして、器にしちゃったそうである。当然、座りがとっても悪い。梅肉には山葵を溶かし込むというのが、この店ののオリジナル。
他のお客さんには、ミスジの治部煮のお寿司が出ていたようだが、それは先月頂いているので、マグロ漬けと鯖。
八寸三種は酒の肴。菊の黄コウチに松茸・アワビ・ほうれん草。葉っぱの緑のコウチは、ハモの加減酢。蓋付きの珍味入れに、イクラと渡り蟹。
フライパンで香ばしく焼く香りが、他のお客さんの注目を浴びる中、焼いていたのはフォアグラだった。松茸を添えた、遊びの料理という。日本料理の中に、こういう味の濃いのが出てくると、旨いに決まっているじゃないですか?珍味に隠して使い事はあっても、これはサプライズ。
焼き物は、若狭のぐじ。頭が嬉しいぐじ。
のぞきに「おろしナメコそば」。大きいナメコでぬめりがない。おろしとあってサラッと食べる。自家製じゃないよ。
炊き合わせには、お得意のフカヒレと小カブ、小松菜、生姜の香るあんかけ。
他のお客さんは、お釜で焚きあげた実家の無農薬新米の白ご飯だった。香りがいいと歓声が上がっていた。一口目は、一文字に盛りつけて、塩を振って提供していたが、水口では不評で封印してという。で、そうかなっと思っていたら、エビの殻が入っていた。二膳食べて、詰めて貰う。お釜の写真を撮っていないが、お膳にのせてくれたので、証拠写真に撮る。
ルビーのグループフルーツ半分。
熊本の栗で作った金団。粒あん入り。
この店で出てくる「柴漬け」は「大藤」さんだそうだ。思ったより使われているンだぁ。
スタッフの篠原君があがっていた。水口の実家のお店を継ぐという。11月23日新装開店。「日本料理しのはら」というらしい。水口のお客は単純で、商売は簡単だそうだが・・・。
ということで、人手は大変だそうだが、「おせち」を作るそうだ。(そういう話題の時期になった)。昨年は、なんやかやで80個を作ったそうだが、祇園に引っ越して、取りに来てもらうことを考えるとどうなるやら。一応40個というが・・?2段で予価50000円程。6〜7人分相当という話だから、決して高くはない。
平成19年9月3日・月
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。
カウンターは満席。忙しいけど、手際よく出てくる。
- 先付けが、海胆と白海老、菱蟹と松茸
- お椀が、あこう、ぐじの東寺巻き、松茸、軸菜
- お造りが、イカ、車エビ、アコウの湯引き、生ハモ
- ミスジ肉の治部煮のお寿司、甘酢生姜
- 八寸(カマスの幽庵焼き、キスの一夜干し、玉子真蒸、アスパラ、スモークサーモン、九条ネギと蛸のてっぱい、イチジクの胡麻ダレ掛け、関アジの付け・菊花和え、エリンギの醤油煮)、焼き松茸、銀杏
- オコゼの唐揚げ、おろし、ネギ、スダチ、天つゆ、塩、チリ酢
- 冬瓜のすり流し、なめこ
- 蓮蒸し、あんかけ
- 車エビの酒盗和え
- 蒸しアワビのあんかけご飯、香の物
- 白桃のシャーベットとマンゴ、オレンジのゼリー、ピオーネ
- 黒糖の葛饅頭、お薄
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今日のお酒は「松の司・2007純米吟醸・AZOLLA・竜王町産山田錦精米歩合50%環境こだわり農産物認定(無農薬無化学肥料栽培)・金沢酵母」にした。
ステムグラスに、白海老と海胆。鶴亀の器には、松茸と渡り蟹。
煮物椀には、梅肉をのせたアコウ、ぐじの身を湯葉で巻いて揚げたのと松茸。心持ち濃い味に仕上がってます。
盛り込まれたお造りが、4種。湯引きしたアコウは、プリプリ。アコウならではの食感を活かした仕事。車も湯引き。生ハモは、山葵を梅肉にとかして頂きます。房人参というあしらいだけど、(若い子がやったと思うけど)もうちょっと薄ければなぁ。醤油、チリ酢、梅肉、山葵。
前回はアワビ、今回はミスジを治部煮にして、すし飯にのせる。エエ肉。
手の付いた駕籠に蓮の葉。焼き物は、カマスの幽庵。浅めの漬け具合であっさり。細造りで漬けにした関アジは、そのままでもいいんで無いかいと思うけど・・。てっぱいの塩梅はイイし、柔らかな玉子焼き、クセのないゴマだれ。
駕籠の横に、後からちょこっと、松茸と銀杏。
油物が、オコゼ。天つゆ、塩、チリ酢。
箸休めに、冬瓜のすり流し。含め煮にした冬瓜をすり流しているそうである。器の底には・・・なんだっけ。
蒸し物が、暖かい「はす蒸し」。椎茸、銀杏・・・。あんかけ。山葵と梅肉。
酒のあてに小皿で、車えび。酒盗がのせられている。簡単な割に、海老の甘さと混ざってエエ塩梅。
ご飯が、蒸しアワビ、もみ海苔をのせて、あんかけ。丼風。美味しい出汁のあんかけ。ご飯は日野町の実家のを使っているのだが、もう新米が取れるそうで、早ければ、休み明けの明後日から出してくると言う。湖東平野では、琵琶湖の水を田圃に流すそうだが、実家では山の水を引き入れているそうで、ご飯が甘い。
フルーツ、お菓子、お茶とデザートが充実。
平成19年8月12日・日
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。
ほぼ満席のカウンター。
- 先付けに、汲み上げ湯葉、甘海老、海胆、オクラ、長芋、煮凝り、花紫蘇、山葵
- お椀が、虎魚、蓮餅、きぬさや、輪柚子、梅肉
- お造りが、大葉イカ、トリ貝、サザエ、平目、皮を炙った生ハモ、金魚草、莫大、撚りキュウリ
- アワビの治部煮のお寿司、振り柚子、甘酢生姜
- 海胆と白海老、山葵、醤油
- 焼き物が、まながつおの塩焼き、スダチ
- 八寸には、笹の葉に鮎(食べちゃってる)、九条ネギと下津井の蛸のぬた、毛ガニのほぐしたんとホウレンソウ、揚げた小芋、庄内麩とクリームチーズ、スモークサーモンと玉葱、八幡巻き、新銀杏、イチジクのワイン煮
- ミズジの炙ったん、大徳寺麩、アスパラ、車エビ、チリ酢、ゴマだれ
- マグロの漬け、芥子、白髪ネギ
- 炊き合わせが、フカヒレ、冬瓜、姫青梗菜、摺り生姜、あんかけ
- 松茸ご飯、止め椀が清汁、香の物
- 日向夏(?)のゼリー、桃のシャーベット、黒糖わらび餅、お薄
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今日のお酒は「奥播磨・鑑評会用出品別仕込み」。バランスの取れた濃い味にマスカットの香りが余韻。
里芋の葉っぱに氷を敷いて、ガラスの器。湯葉・甘海老・海胆に煮凝りをグチャグチャに混ぜて食べる。
お椀は、ハモを外して、オコゼ。しっかりした味の出汁だが、カツオが強いとか昆布が強いとか、でしゃばった味のない出汁。オコゼは、身とかま。コラーゲンたっぷりのかま。ざっくりシャキシャキ、でもむっちりの食感の蓮餅。
お造りは5種盛り。ハモは骨切りをしているのだが、包丁の痕が無いのかと思う程細やか。皮だけ炙って甘味を引き出している。鮮やかな梅肉。お昼に淡路の漁師さんが玉葱を使ってハモ鍋を作っているTVプログラムがあった。漁師さんも骨切りをするのだが、どう見ても雑。ちゃんと骨を切っている音はいいのだが、湯にくぐらす前から牡丹状態。あれではハモの旨味がどんどん逃げちゃうそうだよ。見た目の美味しさでも、料理人に勝るものではないと思う。ハモが京都まで運ばれて料理となった理由を考えると、下手くそな調理のハモを、新鮮だからと言って淡路で食べる理由はなイと思っちゃう。
お凌ぎに寿司が出る。すし飯は握って焼き目をつけ、そこへ、治部煮にしたてのアワビを乗せたの。暖かいお寿司。こういうちょっとした遊びも交えて、でてくる。
焼き物が出る前に、酒のあて(?)。北海道の塩水の海胆と富山の白海老。
塩焼きが、まながつお。塩焼きというシンプルさ。
八寸の笹の葉には、揚げた鮎。塩と蓼酢がでてきたけど、そのままバリバリ。暖かいのは小芋も。お得意のチーズも。ガラスののぞきにイチジク。蓮華に蟹とホウレンソウ。壺壺にぬた。
笹の葉の器に牛肉(みすじ)も少し出る。ちょっと冷めているし、その分塩気が強い。お肉以外はチリ酢で食べる。
チョコチョコと小皿が出てくるのも嬉しい、トロのづけ。芥子を載せて白髪ネギ。
暖かい炊き合わせが、フカヒレと冬瓜。フカヒレは炙った跡がある。青味は姫青梗菜という菜っぱ。
いつもは雑炊が多いけど、今日は他のお客さんも釜で炊いたご飯。韓国産の松茸のご飯。中国産は使いたくないと言うから安心。昨今の中国食品問題からか、中国食材は検閲に1週間程時間がかかって、香りなんか抜けちゃってるという話し。なんにしろ、中国産はボイコットだよ。ご飯は一杯頂いてお持ち帰り。止め椀に豆腐のすまし。
ゼリーが出て、冷菓が出て、和菓子がでて、お薄。シャーベットは果汁100%、桃入り。機械を使わない手作りだという。
平成19年7月12日・木
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。
内玄関への途中に鮎が泳ぐ水槽。元気だ。
- 先付けが、トリ貝、青ズイキ、車、オクラ、ジュレ掛け、振り柚子
- お椀がハモの葛まんじゅう、焼き茄子の丸仕立て、おかひじき
- お造りが、鱧の落とし、甘手カレイ、肝、シマアジ、明石の蛸、いか、土佐醤油、梅肉、ポン酢醤油、わさび
- ノドグロの酒焼き、あしらいがモズク、スダチ
- 八寸、柴漬けとミスジの炙ったん、胡麻豆腐と海胆、焼いた庄内麩にクリームチーズを挟んだん、酸漿の中は甘海老と鱧の子の塩辛、赤ピーマン、ハモの粽寿司、山桃
- 伊勢エビの生揚げ、蒸しアワビ、ホワイトアスパラ
- ジュンサイ。割醤油、生姜
- ハモシャブ、松茸、麩、青梗菜
- ハモ雑炊、香の物
- スモモ(李王)、マスカットアレキサンドリア
- 葛きり、生姜入り黒蜜
- お薄
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今日のお酒は堅田の「浪の音・純米大吟醸・2007年・渡船50%」。香りはいいんだけど、味の多いお酒で、味のキレが悪い。
先付けは、加減酢のジュレのかかった、宮津のトリ貝。信楽の口の搾った器は柚子たっぷりで香りが食欲をそそると言うものです。
銀のお椀はハモの葛饅頭。ハモは葛打ちするのが一般的。でも厚ぼったい葛打ちは、好みじゃないのだが、逆転の発想というか、ここまで割り切って葛でくるむというのは始めて食べる。韓国産のハモ。ハモの旨味より、葛の食感のイメージが残ってしまうが、思わず微笑んでしまう。焼き茄子の香りも良く、刺激的な出汁。
お造り5種。ハモの量のわりに梅肉が多いんだけど、山葵をたっぷり溶かし込んで下さいといわれる。どの魚でも山葵梅肉でいけるというので、一通り体験。山葵の辛みが無くなっちゃうけど、甘味は残って梅肉のとがった酸味も和らぐ。
むちゃ用に鮎はさけて「のどぐろ」にしましたという焼き物。尾頭付きの半身。滲み出る脂が旨くって、骨だけにしてあげる。あしらいが壺壺にモズク。
舟形の器の八寸。ちょびっとでもお肉が出ると、旨さが倍増するかのように思えてしまう。脂っぽいミズジと柴漬けの出会いはなかなかよろしい。手毬寿司のように丸めた胡麻豆腐。昔の招福楼での胡麻摺り話が面白かった。お得意のクリームチーズは、今日は焼いた庄内麩に挟んで出てくた。塩の辛みの少ない鱧の子と甘海老の組み合わせて酸漿の中。
小振りの伊勢エビ。生で油通ししたような生感覚の揚げ物。アワビにホワイトアスパラ。チリ酢。
ガラスの猪口に青芽のジュンサイ。ズルンっと流し込む。
飛騨コンロに小鍋が出てきて、ハモシャブ。ハモはゆっくり煮込むよう、松茸も入れて香りをだすように、蓋をしてしばらく待つ。最後は、旨味の出た出汁まで残さず、ちゃんと頂く。
珍しい近江八幡の「湖東富貴・本醸造」をちょびっと。昔、酒遊館という酒蔵を改造した所で、呑んだ記憶があるが、味の記憶は全く残っていない。まぁ本醸造ですから・・・。ここでは貴醸酒という珍しいのがある。
水物が、李王というスモモ。糖度の高い酸味の少ないスモモ。葡萄はアレキ。
自家製の葛きりは目の前で切ってくれます。黒蜜に生姜の風味。
最後はお薄。
平成19年5月31日・木
晩ご飯は、祇園の「山玄茶」。
開店早々の入店で、一番かと思ったけど、既に先客。今日はカウンターだけの入り。
- 海胆豆腐に北海道の海胆、降り柚子
- お椀が、鱧、賀茂茄子、黄ニラ、梅肉、花柚子
- お造りが、カツオのタタキ、平アジの棒造り、鯛の松皮造り、甘海老、ヤリイカ、サザエ・肝付き、トリ貝のお寿司、キュウリの花
- 焼き物は、マナカツオの塩焼き、厚焼き玉子、山桃の蜜煮、スダチ、桜の葉
- 八寸が、空豆のスープ・ジュンサイ・降り柚子、鱧の子の炊いたん、牛の背肉の焼いたんと柴漬け・トマト、油物に鱧とホワイトアスパラ
- 二つ目の焼き物(?)が伊勢エビ。スダチ、海胆
- 鴨ロースのサラダ。自家製ドレッシング
- 炊き合わせが、フカヒレと冬瓜、小松菜
- 白いご飯で、ぶぶ鰻のまぶしご飯、うな茶
- 天使の卵
- ヨモギきんとん、お薄
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今日のお酒は「笑四季・うらら花・純米酒・しぼりたて生酒・SN(しゃくなげ)酵母」と「笑四季・純米吟醸・しぼりたて生酒・AB(アベリア)酵母」という選択。
先付けには海胆色の海胆豆腐。(あたりまえか)。ご丁寧に海胆まで乗る。
お椀には、鱧と賀茂茄子。お馴染みの黄ニラ。
お造り盛り合わせ。変わっているのは平アジを棒造り。剥ぎ造りより肉厚が出る分だろうか、食感がしっかりしている。空気に触れる面積が影響するのか脂も味も濃い?サザエの器にサザエとたっぷりの肝。キュウリの花が添えられていたけど、小さなキュウリがくっついていて、添え物じゃなくて花ごと食べられるのだそうだ。小さくてもキュウリだ。
焼き物はマナカツオ。時季はずれだと言うけど、いいのだったと、今日は鮎を使わず。付け醤油とスダチの両方が出た。マナカツオは桜の葉におかれているんで、香りと塩梅が微かに移る。最後は葉っぱと一緒に食べるのだが、美味しい。
揚げ物の入った八寸。ホワイトアスパラと鱧の天ぷら。カクテルグラスが空豆のスープ。牛さんは軽く炙って、緑の柴漬けを乗せただけのシンプルな焼き肉。
炭火で焼いていた伊勢エビの半分。焼きたてをブツブツと切ってサービス。頭のミソと絡めたり、海胆を乗せてくれたり・・・
酢の物代わりにサラダ。ベビーリーフ、鴨ロース、それにクリームチーズや少々の刻んだキゥイ、大根。チーズクリームがお好きなようで、形を変えて出てくる。美味しいかどうかは、ちょっと疑問だけど。
炊き合わせには、フカヒレのあんかけ。器に入る大きさだからそれほど大きいものや無いけど、肉厚。プルプル。摺り生姜が添えられて、しっとり暖まる器。
ご飯はお釜で炊かれた白ご飯。招福楼ではお馴染みの「鰻茶漬け」の鰻の佃煮(?)を少々味付けを変えたもののようで、白いご飯にまぶしてまず一杯。二杯目は海苔・山葵を載せてお茶漬け。
フルーツで出てきたのが、宮崎マンゴ。それも「天使の卵」だそうだ。ごちそうさま。
お菓子が、ヨモギを練り込んだ山芋のきんとん。餡入り。
水口で商売していた当時と違って、京都の市場は、料理人には刺激的・魅力的なようで、当初あれやこれや(人気店の店主と一緒に買いに行っていたそうだが)勢いで仕入れていたと言う。だんだんと慣れてきたと笑ってはります。今宵はなんだか派手な食材。
平成19年4月11日・水
映画が見終われば、もう暗くなって、晩ご飯は祇園北の「山玄茶」に向かった。
都おどりかえりのおばさま達は、2月28日の毎日新聞のカドカミの記事を見たそうだ。座敷は満席。
- 先付け、海胆を埋めた長芋豆腐、イクラ、空豆、花穂紫蘇
- お椀が、アブラメの唐揚げ、車府、白髪ネギ、黄ニラ、沢煮
- お造りが、鯛、いか、ひらあじ、伊勢エビ。春蘭、茗荷、出汁醤油とチリ酢
- 稚鮎の塩焼き
- 八寸は、串に刺したのが、飯蛸・厚焼き・スナップ豌豆・赤蒟蒻、ボンボリにはほうれん草と桜エビ、貝にはホタルイカとウルイ・紅芯大根・酢みそ和え、葉の皿にミスジの叩き・トマト黄身酢和え、桜の葉っぱに赤貝とマグロのお寿司
- 油物が、クリームチーズを鯛で巻いたパイ生地包み、ホワイトアスパラ
- アワビの酒焼き、竹の子
- 鯛の白子の卵とじ(冷製茶碗蒸し)
- 炊き合わせが、湯葉巻き、蕗、木の芽、
- 鯛ご飯、味噌汁、香の物
- フルーツのゼリー
- 桜のきんとん、お薄
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盃で最初に「黒龍・槽口」。思いがけない酒名。
今日のお酒は、座布団に合わせて、増田州明師揮毫のラベルの「大治郎・純米吟醸・迷酒・生・山田錦50%」。モモのような香りが心地の良い甘さ。「よび酒」よりはキレがいいようだ。
桜の絵付けの貝を形取った器に、長芋の豆腐。中に海胆が隠れていた。イクラの朱色や、花穂紫蘇を散らして、器に負けない彩り。
お椀は、素揚げしたアブラメ。先月の蒸したんとちょっと代わっている。黄ニラはお得意のようです。皮も美味しいアブラメの皮をわざわざ残す人もいるようです。魚の皮は脂が乗って美味しいのにねぇ。
お造り4種。
魚の魚籠(びく)に見立てて笹の葉タップリ。鮎2匹。良いのか悪いのか、苦みが全然無い。トロンとした蓼酢。
水口の桜の花びらが散った八寸。牛肉は岡喜さんの「みすじ」。
揚げ物2種。鯛でチーズを巻いたのんはお得意。パリパリのパイ皮。
伊賀のコンロが出てきて、網焼き。アワビを酒に浸して、焼いては浸し、・・・。酒は純米吟醸だそうだ。贅沢な使い方。
冷たい茶碗蒸し。中に鯛の白子、茶碗蒸しの上にはチリ酢のジュレ。さっぱり。
デーンと伊賀釉薬の土鍋で出てきたのは、鯛飯。他のお客さんは雑炊のようだが、全部土鍋でサーボス。蓋を開けて・・「それは誰が食べるん?」と聞いてしまったほど。炊くさん炊いた方が美味しい、という言葉は納得できますが、二膳頂いて、お持ち帰りにして貰った。
水菓子び苺、グレープフルーツがゼリーで固められて、カクテルグラスで。
丸芋の桜風味の餡入りきんとん。
平成19年3月14日・水
晩ご飯は、グルメな大先生も駆けつけた「山玄茶」で晩ご飯。
まだまだ開店祝いの胡蝶蘭が元気。
増田州明師の揮毫による一期一会の書を見上げるカウンターの端。そういえば、座布団も1枚1枚、増田師の手書によるものである。そういえば「大治郎」のラベルの文字も増田州明師。
- 桜の胡麻豆腐、海胆、山葵、わらび、花穂紫蘇
- 唐草椀は、あぶらめ・梅肉、筍、黄ニラ、ゼンマイ、わらび、木の芽
- 曲水盛りのお造りが、伊勢エビ、平目・エンガワ、サザエ、ひらあじ、くみ上げ湯葉、醤油、チリ酢
- 焼き物・八寸の2段重、下段に桜マスの木の芽焼き、もろみ味噌。上段には、桜麩、天ぷらは鯛のクリームチーズ巻きと蕗の薹の芽(?)、菜の花とバチコのお浸し・つくし、フォアグラ入りの百合根金団、蛸と煮大根、車エビの頭の唐揚げ
- 葉山葵鍋、筍、アワビ、車エビ、車麩
- 赤貝、白魚、帆立、うるい、スナップ豌豆、紅芯大根、水菜、黄身酢、ジュレ掛け
- ぐじの東寺揚げの餡掛け、小松菜、柚子
- 伊勢エビの炊き込みご飯、味噌汁、香の物
- 甘夏ゼリー、いちご
- 百合根金団、お薄
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桜湯。 梅酒。
今日のお酒は「醸し人九平次・大吟醸・袋取り斗瓶囲い・山田錦40%」。
高坏に銀塗りの器に桜色の胡麻豆腐。固めの胡麻豆腐は箸でも切りにくいほどの硬さ。色が綺麗。
蓋の表に唐草の描かれた椀、椀種は、アブラメ。山崎の筍。黄ニラの香りがアクセント。優しいカツオの香りの吸い地。
盃を立て曲水盛り。(撮るのを忘れて、途中で撮ったけど、見苦しいので、載せない)。くみ上げ湯葉の小皿がでて、醤油に溶かし込んで海老や鮃を召し上がってくださいという。水っぽくなるかと思ったけど、コクが出て、肝醤油っぽくなる。お家でやってみる価値あり。
焼き八寸は2段のお重。上段の八寸の皿をとると、下は焼き物。マス。春はマスだよなぁ。塩焼きで木の芽。高野山のもろみ味噌。万能の調味料になる。
桜麩の揚げ物にはもろみ味噌を追加してくれる。クリームチーズ巻きの鯛は意外にあっさりめ。金団はお得意の百合根。中にはフォアグラのテリーヌが入っていて、山葵がちょびっと。甘くて塩気があって辛みがあって、複雑玄妙。
他のお客さんの酒の肴で流れてきたのが、大根の芯を焚いたんと蛸の桜煮、跡で出てくる車の頭。大根は刺身のツマの大根の芯の部分を炊いたんでしょう。
鍋の中身は葉山葵。微かな辛みが出汁ににじみ出している。アワビの旨味も加わって、呑み切る。車麩は金沢と思いきや、新潟だそうだ。
酢の物が赤貝、帆立、と貝。貝皿の底に黄身酢が敷いてある。グチャグチャに混ぜる。色とりどり。
煮物がシンプルに東寺揚げ(というのが簡単だと思うのだが)、ぐじを湯葉で巻いて揚げて、餡掛けたん。
ご飯が、釜で焚いた伊勢エビの炊き込みご飯。もみ海苔。最後はお茶漬けにしても美味しいというので、山葵茶漬けにしてもらう。炊き込みご飯に合う味噌汁として、上澄みの味噌汁がでてくる。味噌の香りだけが欲しいと言うことだそうです。味噌は(確か)名古屋のカクチョウだったかな。
水菓子は、甘夏にゼリーを鋳込んだんと苺。
金団で菜の花に見立てたお菓子も出て、お薄。
所々に遊びが入っているけど、煮方を長くやってこられたという自信の感じられる出汁を基本とした料理や流れに安心出来るお店。
今日も水口時代からのお客さん。水口時代の苦々しい笑い話も楽しい。田舎で日本料理を営む苦労は、何処でも同じようだ。
平成19年2月13日・火
8日に開店した「山玄茶」にお邪魔。暖簾をくぐって、奥に進んで、履き物を脱いで、お店に入る。カウンターは詰め込んで12名(?)。2階に座敷2室。
カウンターの中央が空いていた。先客は、水口時代からのお客さんのようである。白木のカウンターは壁もなく、広々とした印象。
ほぼ月替わりという献立で、頂いたんは
- 先付けが、本ミルと葉山葵
- 椀が、揚げたぐじ、車麩、白髪ネギ、芽ネギ、ウグイス菜、人参、丸仕立て
- お造りが、サザエ、鯛、赤貝、いか、たこ、醤油、梅肉
- 焼き物が、氷見のブリの照り焼き、松葉黒豆、のし梅
- 八寸が、海老と子持昆布、うど、菜の花、八幡巻き、ふきのとうの揚げ物と蕗味噌、厚焼き、海胆と湯葉に煮凝り、白和え、鯛の笹巻き寿司
- 揚げ物は、雲子を湯葉で巻いたんとフキ
- 白魚と若布の酢の物、木の芽
- 酒肴:虎魚のアラ、鯛の子の焚いたん
- アワビと蛤のシャブシャブ、水菜、下仁田
- 酒肴:魚の肝の焚いたん
- 雑炊、香の物
- デザートが、イチゴ、きんとん、デコポンのゼリー
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「梅酒」を一献頂いて「八海山・吟醸」から始めた。酒器を選ばせてもらって、青磁。青木青高さんでしたかな。綺麗すぎるお酒というのも、面白みがない。
折敷の上の箸置きは「山玄茶」と彫られた信楽。高橋楽斎。取って帰ろうかと・・・
先付けにミル貝と葉山葵の加減酢。鶴亀・亀甲のめでたい変形の蓋付きの器。器も綺麗だ。
2本目は、「〆張鶴」。
朱塗りの椀は丸仕立てで、ポカポカ暖まります。ぐじを揚げることで旨味アップ。出汁の沁みた車麩も美味しい。カウンターの脇のコンロでご主人が、作ってはります。椀の加減は、ご主人がしっかり。
笹の形の緑釉の器に、向。サザエ、鯛、赤貝、いか、たこ。気になるのは、京都にやって来て仕入れはどうなっているかと言うことだけど、錦から。招福楼や瓢亭さんの仕入れ筋からのようで安心。田舎の時より、食材は良くなった分、高くなったそうである。ごまんと料理屋があるのだから、需要の方が多いでしょうしね。鯛、イカ、蛸は梅肉でもと勧められる。
焼き物は、氷見のブリ。漆の高坏。
八寸はドンと大皿。磁器かと思ったけど、銀塗りの漆器。蕗の薹の苦みと味噌の甘味がいい。煮凝りの塩梅も和え衣も旨い。
3杯目は「立山」。
揚げ物が、蕗、雲子を湯葉で巻いた春巻風。こういう揚げ物は下をやけどしちゃうかもと、怖々なんだが、食べやすい温度になって出てくるのが、ニクいなぁ。
酢の物で、白魚と若布。淡い出汁加減。
ちょびっと酒のあてを出してくれたのが、虎魚の皮(?)と鯛の子の焚いたん。手を抜いてない味の加減。
コンロが出てきて、土楽さんの小振りな鍋でシャブシャブ。一枚目はご主人がアワビを入れてくれて、食べ方を御指南。くるんと反り返って食べ頃。ちょっとシャブシャブには厚いけど、柔らか。蛤も入れて、エエお出汁が出たら。雑炊にしてくれはります。
ちょっと出来上がるまでの時間に、出してくれた酒のあてが、いろんな魚の肝の焚いたん。品のある味で美味しい。
雑炊もご主人がカウンターの目の前で作らはります。玉子雑炊ですな。降り柚子。
洋食器のプレートに三種のデザート。
水口の店に訪れてから、もう4年が経っていたけど、覚えてくれはりました。というより、個人情報が伝わっていたのかも知れない。水口からのスタッフもいるので、慣れない厨房で料理をあたふた作っている様子はないけど、当たり前だが若い子はまだ慣れてない部分も見られた。食べ終わってから少し話を居たけど、物腰の優しいご主人に気分のイイ食事でした。器も綺麗。
木屋町の「瓢正」さんから「招福楼」を経て独立。丁寧な真っ当な料理でした。料理は月替わり。お酒は「とくち」「タキモト」「白菊屋」の名前が挙がった。酒のリストには焼酎も結構(日本酒以上に)おいてあります。
奥に靴を脱いで左にある引き戸を開けるとカウンターだが、その右手に内庭があって、座敷からも見下ろせるようになっているらしい。
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